とある【正義】を持っているヒーロー 第1話
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【2−A 教室内】

 

   「兄ぃが副担任かぁ〜うれしいわぁ〜」

   「うれしそうね、木乃香」

 

楽しそうに笑っているこの科に話しかける明日菜。

 

   「ふふ、明日菜の高畑先生への気持ちと同じよ」

   「なっ、何言ってんのよ!」

 

明日菜の顔は真っ赤になる。

 

   「ふふっ、明日菜は隠し事は苦手やね〜」

 

木乃香は明日菜いじりをしていてた頃、少し離れた場所……

 

   「はぁ……」「どうしたのアキラ?」

 

何かを考えているような表情のアキラにまき絵は心配そうに話しかける。

 

   「え?何もしないよ?」

   「言葉遣いがおかしいような気がするんやけど」

   「いや、本当に何もしないよ!」

   「やから言葉遣いがおかしいって……」

 

きっかけがなかったら同じことが続きそうな状況だ。

 

   「そういや、さっきの海東先生が来たときからおかしいよねぇ〜」

 

にやりと笑ったような顔をして裕奈は喋る……

 

   「!せ、先生は関係ないよ!」

   「何や、無理に否定しとらへんか?」

   「///何もないんだってば!」

 

隠しているようだがパレパレである。いつもの表情ではない。

 

   「白状したほうが身のためやで」

   「そうそう」

   「とにかく、どうなのアキラ?」

 

三人は一斉にアキラに詰め寄る。

 

   「ど、どうなのって……」

 「「「海東先生のことをどう思ってるかってこと(や)!」」」

   「ふ、ふぇぇ…き、気になる人かな?」

   「気になる人ねぇ…」

   「なになに、一目ぼれ?」

   「いや、あのその……」

 

アキラの目は三人からそれる。

 

   「ほれた理由があるって事やな」

   「ほ、惚れるって!」

 

アキラの顔はさらに赤く染まっていく

 

   「いいから、はよう教えてえな」

   「そうそう!惚れた理由って奴!」

   「はぅ……え、ええとね……」

 

アキラは顔尾ますます赤くしながら話を始めた。

 

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【3日前 とある場所】

 

   「あの、その、ごめんなさい……」

   「ああ?あやまりゃ済む話じゃねえんだよ」

   「俺の服にんなもんつけてくれてよぉ!」

   「どう落とし前つけてくれんだよ、あぁ?」

   「あ、あの、べ、弁償しますから……」

   「弁償すりゃいいわけじゃねぇんだよ!」

   

アキラは二人組の男に怒鳴られていた。

前から歩いてきた二人組の服にソフトクリームをつけてしまったのだ……

 

   「へっ、今時の中学生は発育がいいもんだなぁおい」

   「だよなぁ……」

 

男達の発言にアキラは恐怖していた……どうにかして逃げようと思っていたその時……

 

   「駄目だねぇ……今時の若者は〜無理矢理に愛なんて存在しないからね〜」

   「んだてめぇうがっ!」

 

突然現れた男は片方の男の額をデコピンした。

殴られた男は気を失ってしまった。

 

   「弱い弱い……集団で一人を囲う奴なんてそんなものだよ……」

   「え、あ、うわぁぁぁぁ!」

   「お前これを置いていくのか?邪魔だぜ」

 

男はデコピンされ気絶した男を放り投げた。

そして投げられた男は逃げて行った男の上に落ちた。

 

   「さて……お嬢さんよ無事かな……今時のああいう奴らの考えはわからんね」

   「あ……はい」

 

アキラは目の前で起きた状況に追いつけていないようだ。

 

   「さて、じいさんのところに行くのは今日じゃないし……ここら辺をぶらぶらするかね……」

   「あ、あの……名前を教えてくれませんか?」

   「ん?教えるほどでもない……はっはは、俺に惚れんなよぉ〜」

 

そう言ってアキラを助けた男は笑いながら去って行った。

 

   「惚れるなって……」

 

その時のアキラの顔はすごく赤かった。

 

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【2−A 教室内】

 

   「なるほど、その助けてくれた人っちゅうのが海東先生なわけやな」

   「あ……うん」

   「なるほどなるほど……」

   「ふむふむ」

   「それは確実に恋やね」

   「ふぇえぇ……」

   「アキラも確信つかれていつもみたいじゃなくなってるね〜」

   「あうぅ……」

   「ふふふ、こりゃ私達が手伝うしかないね!」

   「そのとおりやね」 

   「よし、頑張るぞ〜!」「「おぉ〜!」」

   「はうぅぅ……」

 

 

そして次回に続くのでした。

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