超次元ゲイムネプテューヌmk2 Reborn 第一話 発端 |
ゲイムギョウ界。その世界は少し前、マジェコンヌの手によって崩壊寸前まで追いやられた。
その後7人の女神の命を犠牲に犯罪神マジェコンヌを倒し、4つの国はプラネテューヌに統一され、残った最後の女神ネプギアの手によって治められている。
現在地ギョウカイ墓場跡地。
落日が荒廃した大地を染め上げていた。
朱よりも血の色に近かった。
それは決して落日だけで成り立っているわけではなかった。
元々この地は血色だったのだ。
そこには何もなかった。
少し前まで辺り一面に点在していた奇妙なオブジェも見受けられない。
代わりにあるのは黒いボールがただ1つ。
虚空で風がうなり、足元の砂を舞い上げるその中にひとつの影があった。
影は金色の髪を風になびかせ、黒いスーツを身にまとい、ただ呆然と前を見つめていた。
影の目前には5つの異型の生物が影を凝視していた。
発達した犬歯をむき出しにして、鋭い鉤爪を光らせており、全身を体毛で覆いつくしている
全長2mはあろうかというそれはまさしくラプトルと呼ぶにふさわしいだろう。
影は微動だにしない。
一呼吸をおいて影は片手を地面に向けて開いた。
その掌から黒い炎があふれ出し、1つの物質を形成した。
形作られた一本の日本刀はその刀身から鋭い銀光を放っている。
その光景はあまりにも非現実的であり、恐ろしい。
守られていた静寂は獣の突如とした奇声にかき消された。
5体の獣はわずかに体を沈めただけで、下半身のバネを利用して5m以上の距離を一気に跳躍した。
影は相変わらず動かない。
刹那、銀光が5体の獣の間を縫った。
頭上から落下し、鋭い爪を脳天に食い込ませようとした5体の獣は空中でその首をなくし、数メートル後方に崩れ落ちた。
「おい、片付けたぞ。早く採点しろ」
影は黒いボールに向かって口を開いた。
すでにその目線は黒いボールに向かっていた。
それぢはちいてんをはじぬる
黒いボールにふざけた言葉が浮き上がった。
材質も作りもわからない直径約1mのそれは、艶やかな表面に文明の形骸をのぞかせた。
氷室 5点
total 652点
氷室「たった5点かよ…。」
影の持ち主、「氷室」が皮肉に呟く。
眉を微かにしかめて、何かを考え込むかのように左下に視線を移した。
氷室「点数は繰り越しにしといてくれ。あとGANTZ、catastrophe。」
001463501
氷室の言葉に反応して黒いボール「GANTZ」に数字が浮かび上がった。
はたしてこれになにか規則でもあるのだろうか?
氷室はただ呆然とその数字を見つめ、ため息をこぼした。
氷室「あと一週間と少し、か。そろそろアレも回収に行かないとな。」
氷室は意味深にそうつぶやくと右手に力を集中させた。
みるみるうちに黒い炎が氷室の右手から出たかと思うと、氷室はその中に消えていった。
プラネテューヌ教会地下室。
ここにはマジェコンヌを倒した魔剣ゲハバーンが厳重に保管されていた。
その地下室に黒い炎が現れた。
黒い炎はその中から人影をゆっくりと出現させた。氷室である。
氷室は静かにゲハバーンの保管されている細長い金庫に歩み寄った。
金庫は硬く閉ざされている。
だが氷室には関係のないことだった。
ブン、と剣を振るう音と同時に金庫は真っ二つに切断された。
氷室「魔剣ゲハバーン。こいつも必要だからな。まあもちろんアレらも必須だが…。…いったん戻って報告するか。」
そう呟くとまたしても右手に力をこめた。
先ほどと同じ色の炎が目の前に広がり、氷室はその中に身を落とすように消えていった。
炎はギョウカイ墓場跡地に繋がっていた。
その全身を炎の中から確認させるとほぼ同時に氷室の口は動いていた。
氷室「おいGANTZ、転送頼む。」
その言葉と同時にGANTZからレーザーが照射された。
そのレーザーは氷室の体を頭から徐々にこの場から消してゆき、完全に姿を消した。
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さて、本編を始めるか…。 | ||
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