無題
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「こうなったこと後悔してない。」

 

腕の中で囁かれた声はどことなく不安げな、でも何かを確信したような強い響きの声。

 

その問いに、答えるかわりに強く抱きしめた。

 

後悔はしてない。求めていたことが実現したから、

 

手に入れた温もり、今までは感じ取ることができなかった

 

二人が一人になった温もり

 

「黙ってちゃ、わからないよ。」

 

すこし拗ねたような声が、腕の中からする。

 

「あれ、いまのじゃ答えになんない。」

 

「ならない。何のために言葉があるの?」

 

腕を少し動かし体をこちらに向かせて目を合わせた。

 

「してないよ。するぐらいなら最初からしない。」

 

何か言おうとした彼女の口をふさぎ、また一つなる。

 

つながりに多くの言葉はいらない。

 

 

…………………………………………………………………………………………………………………………………

 

「こうなったこと、後悔してない。」

 

腕の中に包まれながら言った。

 

答えはなんとなくわかってる。

 

でも不安。間違いなく、負担だから。

 

そしたらギュッて強く抱きしめられた。

 

無言の答え。でも、十分だった。

 

けど声も欲しい、もっと実感したい。

 

「黙ってちゃ、わかんないよ。」

 

わかってるのに、天の邪鬼だな。

 

ちょと困ったような空気を感じる。

 

「あれ、いまのじゃ答えになんない。」

 

ちょっと困ったような照れた声で言われた。

 

「ならない。何のために言葉があるの?」

 

と言ったら、向かい合うように抱きなおされて目と目が合った。

 

「してないよ。するぐらいなら最初っからしない。」

 

それに対しての返事は彼の口に吸い込まれた。

 

『幸せでいても良いんだよ』って、彼の気持ちが流れこんでくる。

説明
甘い世界の二人
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コメント
masabokuさん。コメントありがとうございます。色気ですかそうかもしれませんね。何せアレ後の会話なので。(華詩)
淡々とした表現ですけど、色気がありますね。(masaboku)
コメントありがとうございます。そうなんですよね。人それぞれ一つの事象に対して感情をもっていますしね。まぁ私の場合は、ただ単に三人称で書くのが苦手ってのもありますけど(華詩)
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