IS〜インフィニットストラトス―ディケイドの力を宿す者 ― 一話 |
原作知ってるから覚悟してたけど……
「(きついな……これ)」
周りの女子からの視線が正直うっとうしい
何だ?これ?
神様のおかげで普通にIS学園に来れたんだが……
「(思ったよりきついぞ)」
「あのー……神谷君!……神谷君!」
うわっと!
声に反応してうつむいていた顔をあげると豊かな二つの山をお持ちの山田先生が俺を呼んでいた
「あのー、次は神谷君の番だから自己紹介してくれないかな?ダメかな?」
こんな口調だっけ?この人
「ああ、自己紹介ですか」
俺はゆっくり立ち上がり……
「えーと、神谷士です
皆さんご存知だとは思うんですが男でIS使えるって言う異例でこの学園に来ました
趣味は音楽鑑賞です
えっと……よろしく?」
最後が疑問系になったのは俺の自己紹介が終わると同時に入ってきたその女性に反応したからだ
「よろしくで疑問系とはどういう自己紹介だ馬鹿者」
そう、織斑千冬その人だ
そういや俺と千冬さんは姉弟のように育った仲だっけ?
「先生、もう会議は終わられたんですか?」
「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押し付けてすまなかったな」
あれ?俺、まだ立ってるままなんですけど……
「諸君、私が担任の織斑千冬だ。君たち新人を一年で使い物にすることが仕事だ」
その台詞の直後に響く黄色い歓声
うるせえ……
「……毎年、よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。 私のクラスだけ馬鹿者を集中させているのか?」
まったくだ……
憧れのまなざしを向けるのは勝手だがうるさいのは勘弁してくれよ
「で、満足に挨拶もできんのか?お前は」
「いや、千冬姉、俺は……」
パシコーン!!
「ここでは織斑先生だ」
そうだった……
「はい、ごめんなさい織斑先生」
「分かればいい」
と、このやり取りがまずかった……非常にまずかった……つまり、姉弟なのが教室の皆にばれてしまい、さっきまでとは別の好奇心の視線にさらされる事となり教室中がざわついた
……うるうせえ
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