<インフィニット・ストラトス> 金と銀の瞳が見据えるモノ |
何だかんだで時は過ぎてクラス代表決定戦の日がやって来た
一夏くんには私からとことんまでISの知識を叩き込んであげた。
無論、BT兵器の弱点も一緒に教えた。
そのおかげか今、一夏くんはファーストシフトもしてないISでオルコットさん相手にやや優勢で戦っている
「……凄いな……あの短期間であそこまで強くなるとは……」
隣で篠ノ乃さんがそう言った。
実を言うと私も一夏くんがあんな短い間でここまで強くなれるとは思っていなかった。
私の予測だと一夏くんはせいぜい頑張って代表候補生になり損ねた人ぐらいは強くなれると思っていたんだけど、もしかしたら一夏くんは代表候補生並みに強くなっているかもしれない
「……ちょっと……本気で戦わないと駄目かもしれないなぁ……」
若干一夏くんをみくびっていた私が恥ずかしい。
……それよりも気になることが一つ。
さっきから篠ノ乃さんがディスプレイを心配そうな目で見ているのだ。
その目は好きな人を見つめているような感じで
「……篠ノ乃さん、ひとつ聞いていい?」
「……なんだ」
「さっきから一夏くんを心配そうな目で見てるけど……一夏くんの事、どう思ってるの」
「……好きだが?それがどうした」
ワオ、あっさりと認めちゃったよ……
「それは友達として?それとも……」
「両方だ」
私の言葉を遮って、篠ノ乃さんはそう言った。
……両方ね。大胆かつ、正確な答えだなぁ。
「……大胆だね。篠ノ乃さんらしいし」
「ふん、お前はどうなんだ。アーデル」
「私?私は一夏くんの事、好きだよ。恋愛対象として……ね」
何度も言うけど私は一夏くんの事を愛してる。
だから、一夏くんを独占したい。
そして一夏くんを私の手で無茶苦茶に(性的な意味で)したい
私の心を一夏くんが独占するように、一夏くんの心を私だけで埋め尽くしたい。
……強欲だ。強欲だけど……それほどまでに私は一夏くんを愛している。
「アーデル、おいアーデル!」突然、声をかけられた
「ひゃあ!びっくりしたあ……。一夏くんなんでいるの!」
「勝ったからだ。磨美の知識と箒の特訓が役に立ったよ。ありがとな二人とも」
「……うん。どういたしまして」
凄い……!一夏くんは初期状態のISで戦って、代表候補生に勝ったんだ……!
なら……本気で戦わないと負けるね。確実に……
「一夏くん」
「ん、なんだ?」
「次、本気で戦わせてもらうね。調子に乗ってたら、負かすよ」
「わかってるよ」
一夏くんはそれだけ言って、織斑先生の所へ行った
さて、次は私の番だ
自惚れてたセシリアさんとは違うってこと、見せつけてあげたいな。
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第5話 決戦の日 | ||
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