ゲイム業界を駆ける炎の獅子 第7話 初陣
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いま俺達は森の中を移動中だ。

 

あの後、4人で今後の事を相談し、一先ず協会≠ネる場所を目指す事になった。

 

なんでも、4つの大陸の移動許可を貰いに行くらしい。

 

ついでに、いーすんから貰った武器の入っていたアタッシュケースは、

 

武器説明の紙の裏に『なお、このアタッシュケースは燃え易い』と書いてあったので、俺の魔法で燃やした。

 

 

「なぁ、モンスターってどんな感じ?」

 

俺の左手を握りながら、嬉しそうに隣を歩く、ねぷ子に問いかける。

 

......さぁ出発となった時にいきなり手を繋いで来たのだ。理由は不明、俺には分からん。

 

さらに言うと、そのねぷ子の行動につられ、こんぱまでもが手を繋いで来たので、さぁ大変。

 

アイエフ曰く、どうやら俺は二人に気に入られた、との事だ......それは純粋に嬉しい。

 

嬉しいのだが、俺は余り、女の子と関わった事がないからな。

 

元の世界では、クラスの女の子に話しかけると、話が済むと、顔を真っ赤にしてさくさくと何処かへ行ってしまう。

 

あれ程、顔が赤くなるまで、怒らせる様な事はした覚えがないのだけどな?。

 

これを友人に話した所、血涙を流し『このハッピー野郎』と叫びながら殴り掛かられた事だ....勿論軽く去なしてやったが。

 

ハッピー野郎......言葉をそのまま受け取るなら良い意味だろうが、なぜかもの凄くバカにしている負の感情を受けた気分だったな、うん。

 

そう言う訳で今この状況は......少しハズいし緊張する。......まぁ、二人が嬉しそうだし、いいか。

 

そう言えば、あの時アイエフが自分と俺の手を見ながら、赤くなってたけど、なんだったんだろう?

 

「レンさんはモンスターを見た事ないんですか?」

 

俺の疑問に、反対側のこんぱが、上目遣いで首を傾げて聞いて来た。

 

.......もの凄く抱きしめたい衝動に駆られたのは秘密だ。

 

「あ、あぁ俺の周りは至って平和だったからな」

 

「ふ?ん、モンスターなんて、弱いのばかりだから私が居れば安心だよ!!」

 

次にねぷ子はそう言って笑いながら、えっへん、と胸を張る。

 

......少し人選をミスったようだ。

 

俺はそう思いつつ、こんぱの横を歩くアイエフの方を向く

 

アイエフも、俺が言いたい事が分かっていた様で、一つ溜息を吐き、口を開く。

 

.....なぜかまだ顔が赤い、大丈夫なのか?

 

「ねぷ子はそう言ってるけど、油断は禁物よ。弱いのもいれば、勿論強いのもいる」

 

.......あぁ、言われなくても、油断も手加減もするつもりはない。

 

『戦闘では常に冷静さを保ち、油断・手加減をするべからず』それが爺ちゃんに弟子入りして一番始めに教えられた事だ。

 

「まぁ、レンなら大丈夫じゃない?私やこんぱでも倒せるんだから」

 

「信頼してくれてるのは嬉しいが、俺がお前等より弱かったらどうするんだ?」

 

「足手まといなら、何処か安全な場所に居てもらうだけよ。

 でも、私の見た感じじゃ、レンは私とこんぱより、或はねぷ子より強いんじゃないかしら?」

 

「.........さぁ?どうだろうな?」

 

アイエフの問いに、俺は敢えて、皮肉めいた笑みを向ける。

 

まぁ、確かに武を嗜む者として、相手の強さ位わかる。

 

.......って言うか『こいつらどれ位強いんだろう?』と思ったら、周囲に各々のステータスが見えたしな。

 

凄いなゲイム業界。ステータスを見る事が出来るなんて、まさにゲームの世界だな。

 

そういや、俺のステータスってどんな感じなんだろう?.....あれ、見れない、何故?

 

「あ!ほら、ちょうどいい所にモンスターが現れたわよ」

 

そんな事を考えていると、アイエフは前方を指差しそう言った......見てみると確かに変な生き物が居た。

 

「あれが、モンスターか」

 

出現したモンスター、簡単に言うと、変な仮面を付けた、右手に大きな棍棒を持ったでっかい奴、だ。

 

"ウォォォォォォゥ"

 

う?ん、なんて言うか........

 

「微妙」

 

モンスターを見て、俺がそう呟くと、ピキッっと何かが割れる音がし、

 

"ヴォォォォォォウ"

 

突然、目の前のモンスターが怒り出した......あぁ、どうやら俺の呟きが気に障ってしまった様だ。

 

「レン、あれ、あんた一人で倒しなさいよ」

 

「なんでさ!?」

 

「あんたが怒らせたんだから、あんたが責任取りなさいよ!」

 

アイエフの口撃&白い眼差し......くっそれを言われると反論出来ない。

 

だが、まだ俺は諦めない。

 

「そうだ、ねぷ子、こんぱ、俺達はパーティーなんだから一緒にやった戦った方が良いよな?」

 

「大丈夫です。レンさんなら必ず勝てるですよ!」

 

「そうそう、何たって強力な助っ人なんだかれね!」

 

こんぱとねぷ子に助けを求めた俺が馬鹿だった......俺は逃げ場を無くした。

 

はぁ?、どうやらアイエフのGOサインを取り消してもらうと言う選択肢はなさそうだな。

 

「わかった。じゃあお前等はそこで見てろ.......手出すなよ」

 

肩にかけていた鞄を地面に置き、顔の横で右手をパタパタさせて、

 

そう言いながら、モンスターの方へ向かって歩く。

 

これくらいのモンスター、一人で倒すのは簡単なんだがめんどくさい。

 

まぁ、一人でやると言ったんだから、カッコいい所見せたいのが男の子。ってもんだんな。

 

それにしても.....初めての実戦がこんな微妙なモンスターだなんて........

 

スライムとか初歩モンスター居ないのか、全く.........まぁ取り敢えず、

 

「サックっと終わらせますか」

 

モンスターの前に立ち、まず相手を分析する。

 

......お!モンスターのHPと名前が見えるじゃん.....本格的だな。

 

どうやら、モンスターの名前は邪鬼≠ニ言うらしいな。

 

"ヴォォォォォウ"

 

すると、モンスター、もとい邪鬼がいきなり攻撃して来た。

 

「あぶなっ!」

 

しかし俺はそれを紙一重で交わす.......見た目通り攻撃は大振りか...当たったら痛そ.....隙だらけ。

 

まぁ相手が隙だらけの、のろまなら話は簡単だな。

 

「ブレイブ!」

 

両手にブレイブライオンを召還装着させ、一瞬で相手の懐に入り、腹に掌底を打ち込む。

 

ゴッっと鈍い音がし邪鬼は少し怯みはしたものの、あまり効いていない様だ。

 

「無駄な防御力だな」

 

”ヴォォォォォウ”

 

次に邪鬼は棍棒を両手で持ち、俺の真上から振り下ろしの攻撃。

 

......もらった。

 

「フレイム!」

 

俺は邪鬼を見てニヤリと微笑み、一歩下がり、同時に左手だけにフレイムフレアを出現させる。

 

そして、銃に本当に僅かな魔力を込め、棍棒に向かって撃ち出す。

 

すると、銃口から小さな衝撃波が出て、邪鬼の棍棒の攻撃を弾く。

 

邪鬼の棍棒を邪気の頭の上くらいまで弾くと、邪気が棍棒の重さでよろめいた、チャンスだ。

 

俺は右足に魔力を纏わせそのまま、邪気の上にジャンプする。

 

前方に一回転して勢いを付け......棍棒ごしに、邪気の頭に強烈な右踵落しをお見舞いしてやった。

 

「ふぅ、討伐完了」

 

着地をし邪鬼の死を確認すると、息を吐きそう呟く。

 

おっ!.......自分のステータスが見える様になったな。

 

実戦を行ったからかな?.........どうやら俺は攻撃力も魔法攻撃力も均等。

 

.....素早さが異様に高い......と言う事は俺は、スピードタイプってやつか。

 

「まぁ、どうでもいいか」

 

そして、俺は後を振り返り、3人の所へ向かう。

 

「たっだいま?、どうだったかな?」

 

「レンさん、凄くかっこよかったよ」

 

「あんな大きいの簡単に倒しちゃうなんて凄いです」

 

「やっぱり思った通りの強者ね」

 

俺の質問にそれぞれ、感想を述べてくれる。

 

ねぷ子とこんぱに限っては目を輝かせている。

 

「あはは、ありがとう。期待にこたえられて何よりだよ」

 

俺はそう言いながら鞄を拾い肩に掛ける。

 

よかった、俺の武がこっちで通用して、3人の足手まといにはなりたくないしな。

 

でもあれか、爺ちゃんは元からこっちの世界で通用する様に俺を鍛えて来たんだから通用して当たり前なのか。

 

「よし、モンスターも倒したし、協会に行こうか」

 

俺の言葉を合図に俺達は協会へ向かって歩き出す

 

説明
同情するなら文才をくれーーーーー!!

すいません見苦しかったですね
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コメント
うおおお!! このハッピー野郎!!!(FDP)
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