けいおん!?もう1人の平沢(天才)? 第5話 楽器! |
楽器屋へ行く事が決まった日の夜。
唯「........無念なり」
場所は家の唯の部屋。
勉強机の椅子に反対向き(背もたれを前)に座っている俺の目の前で、
数個の貯金箱の中から貯めていたお金を取り出し、溜息を吐く唯。
中身は高が10円や5円。あったとしても精々500円程度だろう.....。
てか、俺は非常にお前の来ている服が気になるのだが.....。
胸に赤い字でハネムーン≠ニかかれて、ピンク色の半袖のTシャツ。
そして、それを違和感もなく着こなす唯..............まぁ、お前が良いなら何も言うまい。
(コンコンッ
唯「..はい」
憂「お姉ちゃん、お兄ちゃんご飯だよ」
ノック音が聞こえ、唯の返答を聞き憂が部屋に入って来た。
唯「憂?」
憂「ん?どうしたの?」
唯「軽音部に入ったの」
憂「えぇ!」
唯「それでね、ギター買いたいんだけど....」
憂「へぇ?、お姉ちゃんギター弾けたんだ」
唯「ううん、全っ然!!」
憂の言葉に、全力で否定する唯........アホ、憂呆けてんぞ。
唯「でね?.........お金を貸して頂けないでしょうか?」
憂「ごめんね。私もあんまりない....」
唯「ですよね?..........じゃあすーくんは?」
推「..........ない」
唯「はぁ?....そうだよね?」
憂「.......いま、微妙な間があった様な....」
俺の返事を聞き、落胆する唯とボソッ≠ニ呟く憂。
憂、いらん事言わない!
まぁ確かに金はあるんだが..........6万程。
ギターを買ったのが中1の時。
ギター買ったら欲しい物がなくなっちまったから、
あれ以来、小遣い、誕生日、クリスマス、お年玉、殆ど金を使う事なく、現在に至る。
だから、ない事はないのだが使う気はない...........最終手段として取っておく。
推「母さんに相談しろ」
憂「あ!そうだね、お母さんにお小遣いの前借り頼んでみたら?」
唯「ん?」
憂「私も、一緒にお願いして上げる」
唯「さっすが?!頼りになる!!」
憂「やったねお姉ちゃん!」
憂の協力に喜ぶ唯、と、そんな唯を見て喜ぶ憂。
.........最初に提案したの俺なんだが........ん?
推「.....なんだその目は」
唯憂「「(キラキラ」」
唯と憂が、超キラキラした目で俺を見てくる。
推「はぁ?.......俺も一緒に頼んでやる」
唯「わ?い!」
憂「えへへ!」
俺の協力が嬉しいのか、笑顔で喜ぶ唯と憂。
.......なんなんだこの姉妹。
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そして、約束の休日.....日曜日。
集合時間20分程前。
俺は、唯より一足先に、待ち合わせ場所の商店街の入り口付近へと来ていた。
律「お?い、推?!」
前方に律、澪、紬の3人を捕捉......律が手を振って、俺の名前を呼んでいる。
俺も、手を挙げて返事をしようとするが.......
知らない数名の女性に話しかけられる。
迷っていたご老人に道を聞かれる。
目の前で転び、泣いてしまった小さな女の子をあやす。
のトリプルコンボを喰らい、10分後、漸く3人の元へと到着。
推「や、やぁ。お三方.......お待たせ」
律「うん、待った」
澪「仕方ないよ....連続であんなのに出くわしたんだから」
紬「そうね」
推「ありがとう2人共」
律「........推。さっき話しかけて来た女の人って、知り合い?」
推「いや、知らない人。いきなりお茶でも如何≠チて誘われてね
........断ったけど、この街に帰って来てから多くてね、ブームなのかな?」
律澪「「(逆ナン!?そして、それに気付いてない!?)」」
紬「そう言えば推君は、中学校は隣県の男子高校に通っていたんでしたね?」
推「あぁ、全寮制だったから、今年3年ぶりに帰って来たんだ」
律「へぇ?......じゃあ、そこで女の人に声かけられた事は?」
推「いいや、あんまし..........あぁ!でも、
男(不良)になら何度も話し掛けられてた(喧嘩を売られてた)なぁ...」
律澪「「(女性だけでなく、男性にも多く話し掛けられる推って一体!?)」」
紬「....あれ?ところで、唯ちゃんは?」
推「.......おいて来た」
澪「おいて来た?」
推「あぁ、唯の自立を願ってな.....」
律澪紬「「(やっぱり妹思いの良いお兄さんなんだな?)」」
推「まぁ......昨日俺の夕飯のおかずを盗った事への腹いせも兼ねているが.....」
律澪紬「「「(でも、やっぱり、ちょっといい加減なんだ....)」」」
推「今頃やっと起きたんじゃないかな」
律「今頃!?」
推「一応、出る時に一回起こしたんだがな......」
それから10分後、即ち集合時間..........唯はまだ来ない。
推「......なんだか妹が申し訳ありません」
律「まったくだ!」
澪「まぁまぁ律..........そう言えば推ってギターはいつ始めたの?」
推「中1の時から独学で初めた.........実際、触ったのは2年程だけど」
律「2年の独学であれ(あの上手さ)!?」
推「あっ!やっぱり、2年もあったらもっと上手くなれたのかな?」
律澪「「(逆だよ逆!上手くなり過ぎだ!!)」」
さらに10分後.......
唯「あっ!みんな?!」
唯到着。
が..........
通行人にぶつかる。
信号待ちの人の連れていた犬を撫でる。
と、あと数メートルという所で辿り着けない。
律「全く、そんな所、兄妹で似なくてもいいっての....」
澪「.....うん」
ぐうの音も出ません。
唯「も?すーくん、おいて行く事ないじゃん!」
推「俺は一応、起こしたんだが」
唯「えっ!いつの間に!?私20分程前に起きたんだけど!」
律「推の言った通りだった!?」
推「はぁ....」
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所変わって、商店街。
女子4人が横一列に並んで歩く後を、俺は歩いている。
紬「お金は大丈夫だった?」
唯「お母さんに無理言って5万円前借りさせてもらった!」
推「アホぬかせ!最終的に、俺が土下座して、やっとで前借り出来たんだろ!」
唯「そうだね!すーくんのおかげだもん!
これからは計画的に使わなきゃ.....あ.......いけないんだけど?.........今なら買える!」
そう言って、洋服店の前で立ち止まる唯。
推「俺のプライドを返せ!」
唯「ちょっと見るだけ?」
俺の心からの叫びも空しく、洋服店内へと消えて行く唯。
そして......他3名、その哀れむ目はなんだ!?......やめてくれ泣きたくなる。
推「はぁ......じゃあ、俺はそこの本屋に
「えぇ?ん!お母さ?ん!」
.....っと思ったのだが迷子の親捜索を」
本屋に行くと言おうとしたと同時に、迷子らしき女の子がすぐ傍で泣き出した。
.......しかも、さっき目の前で転んだ女の子だし。
...........どうも、今日は子供運が最悪の様だな。
澪「.....手伝う?」
推「いや、いい。澪たt.....澪≠ヘ唯達≠早く連れ出してくれ」
澪達と言おうとしたのだが、既に律と紬がおらず、
洋服店内から件2人と唯の笑い声が聞こえたので、澪に3人を急がす様に頼む。
澪「........うん」
澪を俺の思っていた事が理解出来たのか、苦笑いで返事をした。
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迷子の娘「ばいば?い、お兄ちゃん!!」
その母親「お世話になりました」
1時間後、無事に迷子の少女と、その娘の母親を引き合わせた俺は、
笑顔で手を振っている少女と、頭を下げている母親に向かって、手を振って別れ、
澪とメールで落ち合う事にした喫茶店へと向かう。
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推「よう、用件は済んだのか?」
澪「あ!お疲れ、推」
唯「すーくんだ!!どこ行ってたの!?」
推「迷子の遊び相手、兼、親探しだ.........澪から聞いてないのか?」
唯「あ!そう言えば言ってた様な、言ってなかった様な」
澪「様な.....じゃなくて、言ったよちゃんと!」
推「.......やはり聞き流しただけか」
唯「うっ...........そ、それよりすーくんが来た事だし、次どこ行こっか?」
話をそらしたな。
唯「.......あれ、でも、何か忘れてない?」
推澪「「楽器だ、楽器!」」
唯のアホ発言に澪と共にツッコム。
唯「おぉ、しまった!」
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楽器店 【10GIA】 へと到着。
唯「すご?い、ギターがいっぱ?い!」
関心の声を漏らす唯。
そんな中、俺は、ふと一つのギターが気になった。
ツインネックギター≠セ。
初めて見た.........てか、どんな人が弾くんだ?
やっぱり手が4つ生えた人?
律「唯!」
思考を巡らせている中、律の唯を呼ぶ声で、俺は我に帰った。
律「どれが良いか決めた?」
唯「う?ん.....なにか選ぶ基準とかあるのかな?」
澪「勿論あるよ。ギターって音色は勿論、重さやネックの形や太さも色々あるんだ。
へぇ?詳しいな.......俺全然分かんね?わ。
澪「だから、女の子はネックが細い方が......」
唯「あ!このギター可愛い!!」
推澪「「(聞いちゃいね?)」」
律「そのギター25万円もするぞ」
唯「ん、あっ本当だ!......これは流石に手が出ないや?」
どうやら、気に入ったようだが.....如何せん高すぎるな。
......俺はもう土下座はしないぞ!
紬「このギターが欲しいの?」
唯「.....うん」
律「あっちに安いのあるぜ」
唯「やっぱこれがいいな?」
澪「そう言えば、私もいまのベースが欲しくて、悩んで悩んで......」
律「私も、中古のドラムセット、値切って値切って.....」
澪「店員さん泣いてたぞ」
律「どうしてもあのドラムが欲しかったんだよ!」
紬「あの、値切るって?」
律「欲しい物を手に入れる為に、努力と根性で負けさせる事だよ!」
紬「凄いですね!なんか憧れます!!」
推澪「「(憧れる要素がどこに!?)」」
やはり、お嬢様.....考える事が一般市民の俺には分からん。
律「よ?し、皆でバイトしよ!」
ずっとギターを眺めていた唯に見かねた律がそんな事を言い出した。
紬「バイト?」
律「うん!唯の楽器を買う為に!!」
唯「えっ!そんな悪いよ?...」
律「これも軽音部の活動の一環だって!」
唯「りっちゃん....」
紬「私、やってみたいです!」
唯「ムギちゃん...」
律「よ?し、やるぞ?.....お?!!」
紬「お?!」
そう拳を突き上げ意気込む律と紬。
.......俺達、良い仲間を持ったんじゃないか?唯。
.......にしてもどんなバイトすんだろうな?
説明 | ||
憂ちゃん出したいんだけどな? アニメにそってやってるしいかせん出番がない.... 個人的には結構好きなキャラなのに... |
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コメント | ||
やっぱり、原作通りなんすかね。(FDP) | ||
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