仮面ライダーディージェント |
ディジェクトは変身を解除すると、倒れている歩を見下ろした。
歩の口の端からは血が出ているが、胸が上下に動いていることから気絶しているだけという事が分かる。
あの時ディジェクトは殺すつもりなどなかったからこの程度で済んだのだ。
(コイツ…たかが血を見ただけで動揺したのか……?)
好太郎は自分の右手を見た。その手からは血が流れてはいるが大したことはない。
問題は歩がただ好太郎の手を斬っただけであそこまで動揺した事だ。
(妙に無頓着な奴かと思えば、反吐が出るほど甘かったり…随分と精神が不安定だな……)
好太郎は知らなくて当然だが、歩は幼少時代から次元断裂発生の実験体として育てられてきた。
そのため、彼には必要最低限の…言語解釈や計算の基本くらいの教育しかされていない。
そんな人間が普通の感情を持ち合せているわけがなく、彼の心と時間はずっと止まったままで当然なのだ。子供のままで……。
持っているのはせいぜいその類稀なる演算能力と、殺す事への罪悪感だけだ。
この罪悪感は先ほど歩が起こしたフラッシュバックの事件の時に抱いた傷付ける事への嫌悪感が原因だ。その感情が強くなった事が、今の歩の行動の根本となったと言っていいだろう。
好太郎が歩の事を解釈していると、突然目の前に次元断裂が現れた。
決して自分が出したわけではないし、ましてや気絶している歩でもないだろう。
目を鋭くして警戒しながら見ていると、その中から亜由美が何やら慌てた様子で飛び出して来た。
「歩!章治さんの…って歩!?どうしたの!?」
「気を失っているだけだ。それよりも、どうした?」
「あ、えぇと…章治さんのライダーズギアが取られたんです!早く取り返さないと……!」
如何やら自体は思わぬ方向へ向かっている様だ。
デルタギアを奪われたとなれば歪み(しょうじ)は変身できない上に最早ライダーでもない。つまり歩の言う事象への干渉と一切関係がない。
更にディージェントは「歪み」を消そうとしない上に、行動不能ときた。
こうなればディージェントと同じDシリーズである自分が何とかするしかないだろう。
(世界を救う…か……柄じゃないが、やってやろう…これまでだって、そうして来たんだ……)
「分かった。お前はここでコイツを看ておけ。俺が行って来てやる」
「ウ、ウン…分かりました……」
好太郎は来た道を戻って隠れ家へ向かった。
好太郎もワールドウォーカーではあるが、大まかな空間移動しかできないのでこうして向かうしかないのだ。
亜由美に連れて行ってもらうと言う手もあるが、それだと章治を倒そうとする自分を止めようとするだろう。
亜由美と歩には悪いが、ここで「歪み」である章治は消させてもらおう……。
(カカカッ!これで俺の昇進は確実だな!!)
モールオルフェノクは地中を高速で移動しながらこの先に待ち受けているであろう正真話を妄想しながらほくそ笑んでいた。
社長からの指示ではデルタに接触した場合、勝てないと判断したら速やかに撤退し、どこで遭遇したかを報告する事が最優先事項であった。しかも自分はデルタギアの奪還に成功している。
個人的には三木主任も連れ戻したい所であったが、万が一ヘマでもしてデルタギアを奪い返されでもしたらこちらの身が危ない。
とりあえずここはデルタギアだけでも確保して再度改めて捜索した方が確実だ。
これさえあれば今後の三木主任の捜索に於いてデルタに変身して来る事はない。そうなれば捕える事が出来るのも時間の問題だ。
そうなればこの業績を上げた自分に昇進の話が来る事は必然…これで俺の人生バラ色街道まっしぐらだぜ!!
(カァーカカカカカカ!!…って、ん?)
そんな事を考えていた時、右足に何かが絡まった感触を受けた。
(何か当たったな……根っこか何か…かああぁぁぁぁっ!?)
そう思った次の瞬間、その絡まった物に引っ張られるように元来た道を逆走し始め、やがて廃墟となったホテルのロビーまで引っこ抜かれてしまった。
『い、一体何が…って何だお前!?』
宙吊りになった状態で見た物は背中から生えた灰色の鞭の様な尻尾を使って自分の足を持ち上げているアゲハチョウを模したオルフェノクだった。
そのオルフェノクはモールオルフェノクの問いかけに何も答えず黙ったままで、その無機質な複眼でこちらを見据えているだけだ。
(だ、誰なんだコイツ…!?まさか、主任か!?でも主任はイモムシのオルフェノクだったはずだ…!確かにそこから進化して別の形態になるって可能性はあるが…何だこの寒気は…!?コイツ、普通じゃねぇ!!)
モールオルフェノクは目の前の得体の知れないオルフェノクに恐怖心を覚えた。
このオルフェノクからはどこか特別な何かを感じるのだ。
そんな事を考えていると、そのバタフライオルフェノクは無言でモールオルフェノクを灰色の尻尾でホテルの入り口まで投げ飛ばした。
『うおぉああぁぁぁ!?アダッ!ク、クッソ…!!』
モールオルフェノクは地面に叩きつけられた衝撃で少々痛む身体をすぐに立て直すと、バタフライオルフェノクの死角となる外側の入口の端に隠れた。
(どうなってやがる!?それに、さっきの尻尾って杉浦(すぎうら)の何じゃ…まさか、奪ったのか!?)
あのバタフライオルフェノクから生えている尻尾は杉浦…モンキーオルフェノクの物だ。
彼とは最近同じ部署に配属されたので、その能力の事くらいは知っている。
もし本当に奪われたとすれば、杉浦はすでに殺されている可能性が高い。
(クッソォ…よくも杉浦を…!でも、多分俺じゃ勝ち目がねぇ!逃げようにもまたさっきみたいに捕まっちまう!どうすりゃ……お、そうだ!この手があった!!)
モールオルフェノクは先程から自分の手元にあったアタッシュケースの存在に気付いた。
すぐさまケースを開くと、その中には目的の物が入っていた。
(よしっ!ドライバーもデルタフォンも入ってる…!これならイケるぜ!!)
モールオルフェノクはその身体を一瞬光らせ人間態である男性の姿に戻ると、デルタドライバーを腰に巻き付け、デルタフォンを口元に近付けた。
「変身!」
[スタンディング・バイ…コンプリート]
認証コードを入力して右腰のデルタムーバーにセットすると、認証音声が鳴り、その身体を白いフォトンストリームが包み込むとその姿をデルタに変えた。
「おぉっ!?すっげぇ力だ!!カカカッ!これで勝ったも同然だぜぇ!!」
デルタに変身したモールオルフェノクはその身体中に漲(みなぎ)る力に思わず感嘆すると、その勢いで物陰から飛び出してバタフライオルフェノクを迎え撃とうとした。だが……
「ってアレ?どこ行きやがったアイツ…?」
どこにもその姿が見当たらなかった。逃げたのかとも思ったが、冷静さを取り戻した頭がこの空間を支配するプレッシャーを感じ取った。間違いなく、まだこの辺りにいる。
(どこだ…?ん、待てよ?主任はこの半年の間にかなりの数のオルフェノクを殺してる……。そして、オルフェノクを殺すことでそいつの能力を得ているとすれば……ッ!マズイッ!!)
「くぅっ!」
デルタはある可能性に勘付いて急いでホテルから出ようとしたが、「ズンッ!」と背中から胸に駆けて一直線に衝撃が走り、一拍置いて激痛が襲ってくるとようやく理解した。
自分は今、背後から灰色の刺突剣で貫かれているのだと……。
バタフライオルフェノクはステルス系の能力を持ったオルフェノクの能力を使って姿を消していたのだ。
「な……ク、ソ…!遅かったか…!!」
『………』
装甲に多大なダメージを受けてしまった事をデルタギアが感知して変身が強制的に解除されてしまった。
ライダーズギアにはすべて安全装置が備わっており、パワードスーツにある一定のダメージが蓄積すると、戦闘不能と見做して装甲を強制解除してしまうのだ。
口と胸の傷から血が零れ出し、身体中から灰と青い炎が噴き出し始める。
せめてもの抵抗として徐々に灰化して行く身体を鞭打って首だけを振り向かせてバタフライオルフェノクの方を向くと問い質した。
「テ…メェ、ゲフッ…まさか…この為に、俺達を……!!」
彼が思い立ったのは主任が新たな力を手に入れる為にオルフェノク狩りを始めたという事だった。
もしかすれば、コイツがオルフェノクの“王”かもしれない。
だが、こんな理不尽な“王”が自分達の上に立ってたまるか…!
その想いを込めて言い放った言葉に、バタフライオルフェノクは無機質な複眼で自分を見据えながら、ようやく一言だけ喋った。
『半分正解や』
その一言を聞いた瞬間、男の身体は完全に灰化して、床に灰の山を作った。
(アレがヤツのオルフェノク態か……。確かに他のオルフェノクとは何かが違うな……)
好太郎が隠れ家まで戻って来た頃には、既に章治が変化したのであろうオルフェノクが男の身体を刺突剣で刺し殺している所だった。
男の身体から灰と青い炎が噴き出し、完全に灰化すると、オルフェノクはその身体を一瞬だけ光らせ、章治の姿へと戻った。
章治は灰の山を被ったデルタギアを拾うと、軽く灰をはたき落した。
そこで好太郎の存在に気付いたのかこちらを見ると、飄々とした笑顔で歩み寄って来た。
「お〜ロン毛、この辺にアタッシュケース落ちてへんか…ってここにあったか……」
「……おい」
出口まで来た所ですぐ横にアタッシュケースが開いた状態で落ちているのを見つけると、それを拾い上げてその中にデルタギアを入れようとしていた所を好太郎が呼びとめた。
「ん、何やロン毛?それよりも嬢ちゃんと死んだ魚の目ぇした兄ちゃんはどないしたんや?一緒だったんとちゃうんか?」
「そんな事はどうでもいい……お前が『歪み』なんだろ?」
その言葉を聞いた瞬間、章治の目が怪しい色に染まった。
その目には確かな狂気を孕んでおり、触れてはならない逆鱗に触れてしまったようだ。
「……ほぉ〜う、何を根拠に言うとるんや?」
「分かるんだよ、お前の中にいる得体の知れない何かが」
「そらウチはオルフェノクやからな。そんなん持ってて当前やないか」
「フンッ、どうだかな……。お前とやり合えば分かるんじゃないのか?」
そう言い放ちながらディジェクトドライバーを取り出し、装着すると、ディジェクトのカードをポケットから取り出しバックルに挿入すると、野獣の様な構えを取った。
[カメンライド……]
「ったく、ホンマにやるんかいな。オルフェノク以外に興味ないっちゅうのに……しゃあない、付き合ったるわ」
章治は嘆息混じりにそう言うと、仕舞おうとしていたデルタギアと取り出し、アタッシュケースを放り投げると、ベルトを巻いてデルタフォンを口元に近付けた。
そして同時に変身する為の認証コードを口にした。
『変身!』
[ディジェクト!グオオォォォォ!!]
[スタンディング・バイ…コンプリート]
片や刺々しいダークレッドのライダーに、片や白いラインの走った黒いライダーに変わり、戦闘が始まった。
スマートブレイン・ライダーズギア開発研究所……
正幸は美玖と別れた後、ここに訪れていた。
この施設はその名の通りライダーズギアを開発する為の施設で、以前は章治がここで主任として務めていたのだが、失踪した今では正幸がその代理として稀にその進行状況を確認する為に訪れている。
「しゃ、社長!どのような御用件で!?」
「オーガギアのメンテナンスを頼む。あと、章治主任の研究室を使わせてもらうぞ」
「は、はい!どうぞこちらへ!!」
正幸は研究所の所員にオーギアの入ったアタッシュケースを渡すと、研究所の奥にある章治が使っていた研究室へと歩いて行った。
章治が失踪直後は、ここへよく訪れていた。
ここへ来れば何か手掛かりが掴めるかとも思ったが、有力な情報は集まらなかった。
その代わり、章治が残したライダーズギアの設計図を見つけて新たに「帝王のベルト」と称されるライダーズギアを二本作れたのはスマートブレインにとっては業績だろうが、そんな物は正幸にとってただの副産物だ。
今回はそんな事の為に来たわけではない。章治の手掛かりと、美玖の身体の事だ。
もしかしたら章治は、美玖の寿命が近い事が分かっていたのかもしれない。それなのに失踪し、オルフェノク達を狙うとしたら、何か理由があったのかもしれない。
ここに来れば何か手掛かりがあるのではないかと思い、やって来たのだ。
章治の研究室に入ってそこに設置されている主任専用のパソコンを立ち上げ、「極秘ファイル」と書かれたファイルをクリックした。しかしそれにはパスワード制限が施されており、閲覧できない状態になっていた。
(今日こそは、見つけ出してやる…!)
正幸はこのフォルダを見つけてからは、幾度となく様々なパスワードを入れてきた。
章治の生年月日に始まり、続いて美玖、正幸の生年月日、趣味、オルフェノク態、更にはそれらの生年月日を式にしてその数字を入力した事もあったが結局どのパスワードとも一致しなかった。
そして今回も新しく“寿命”と入力してみるがやはり閲覧する事が出来ない。
ここまで来て諦めたくない一心で何かないかと考えがてらにデスクチェアに乗ってクルクルと回り始めた。
(何か…何かあるはずだ。章治に関わるパスワードが……考えろ…考えろ…!)
その回転速度が徐々に加速して行き遂には……
「うわっ!?イテッ!?」
バランスを崩してこけてしまった。
「イタタ…やっぱりちゃんとしたのじゃないとバランス崩しちゃうなぁ〜…今度新しいのに買い替えておこっかな…って、ん?」
転んで視界が低くなったことで、正幸の目にある物が映った。
デスクの裏側には何やら分厚い本が張り付いていたのだ。
それをベリベリと剥がしてその張り付いていた面を見ると、白い糸の様な物が付いていた。
どうやら章治のオルフェノク態の特性であるキャタピラーオルフェノクの糸を接着剤代わりに使って張り付かせていたようだ。
そしてその本には「旧約聖書」と書かれたいた。
(旧約聖書?何で章治がこんな物を……)
留め具を外して何気なくパラパラと捲っていくと、ある一文に赤いペンでチェックされているページを見つけた。
そしてそこにはこう記されていた。
「“Noah’s(ノアズ) Ark(アーク)”…ノアの方舟……ッ!もしかして…!!」
正幸は再びデスクチェアを立たせて座り直し、旧約聖書にメモされていた・“Noah’s Ark”を打ち込んでエンターを押した。すると、その予想は見事に的中し、フォルダが開かれた。
「やった!」
そしてその内容を見てみると、その日の研究の進行過程や、章治が独自に調べたオルフェノクの生態について書かれており、その中で失踪の一週間ほど前に書かれた記録が目に入った。
そしてそこにはこう記されていた。
『今回の社員の健康診断結果で彼女の寿命が近い事を知った。今はまだ大丈夫だろうが持って約半年と言ったところだろうか……。
この事を知っているのは私の部下だけだ。この事は正幸にも言うべきだろうが、彼にこの現実は辛すぎると思い、言えなかった。
美玖の事を好いていた正幸にはどうしても言う勇気がなかったのだ。本当にすまないと思う……。
彼女の診断結果は私が捏造し適当にでっちあげておいたが、そんな事で彼女の寿命が延びるわけがない。
一体、どうすれば彼女を救う事が出来るのだろうか……』
(そう言う事だったのか……でも、これだと失踪した理由にはならない…もっと何か別の理由があるはずだ……)
更に探って行くと、今度は失踪する前日に書かれた物が目に入った。
『私の中から声が聞こえてきた。その声は人類すべてをオルフェノクにするために私の身体を寄越せと言って来たが
、身体を寄越すなどまっぴらゴメンだ。恐らくこの声はオルフェノクの“王”なのだろう。
私が独自に調べた仮説によれば、その“王”は確かに全ての人類をオルフェノクにするだろうが、必ずしも助かるとは限らない。“王”による選定があるのだ。
その選定に選ばれなければたとえ一時的にオルフェノクになっても、すぐに身体が耐えきれずに灰化するか、“王”の糧として喰われてしまうのだ。まさしく、次の世代へ行ける者を選ぶ“ノアの方舟”と呼べるだろう。
私はこの“王”を“ノアの方舟”から取ってノアオルフェノクと呼ぶ事にする。
このノアオルフェノクが目覚めてしまえば、正幸の“夢”とは程遠い未来が待っているだろう。
私はこの王を目覚めさせるつもりは毛頭ない。正幸の“夢”の為にも……。
しかし、ノアオルフェノクの力を使えば美玖を助ける事が出来るのも事実だ。
ノアオルフェノクの選定に選ばれた者は人間としての姿を捨てられ、完全なオルフェノクとして不老不死の力を与えられる。その力を美玖に使ってやれば彼女を死なす事もないだろうが、美玖はオルフェノクとしての自分の姿を嫌っている。
そんな彼女にその力を与えようとしても彼女は間違いなく拒否し、自ら命を落とす道を選ぶだろう。
ならば、こうすればどうだろうか?
彼女の人間としての姿を捨てさせずに寿命を延ばすだけに留めるのだ。
それは非常に難しい事だろうが、ノアオルフェノクが目覚める前に充分にエサを与えてその力だけを引き出せるようになれば或るいは……。
私はしばらく姿を消す事にする。そして、必ず美玖を助けてみせる!!』
「まさか、この為に今まで社員を…!?美玖を助ける為に……わっと!?」
そのあまりにも衝撃的な内容に正幸は思わず、またデスクチェアから落ちそうになるが、今度は何とか態勢を立て直すと、再びクルクルと回り始める。
(“エサ”というのはオルフェノクの事で間違いないだろう……。そして、章治の中にオルフェノクの“王”がいる……。
臭いが分からなくなってしまったのは、恐らく目覚めようとしている“王”が章治の身体を変異させて臭いを変えている為……。まさか、こんな近くに王様がいたとはね)
「章治の馬鹿…何でそんな事黙ってたんだよ…俺達、仲間だろ……」
――――キイィィィィン……――――
章治への愚痴を零していると、そんな耳鳴りが聞こえてきた。
それと同時に自分のオルフェノクとしての本能が警告音を鳴らす。
「ッ!!まさか、ここで来るのか!?ちっ!」
正幸はすぐに腰を上げてその場から離れると、パソコンの液晶画面からあの黄金の不死鳥が現れ、正幸を睨みつけた。
『ギュアアァァァ!!』
その目は憤怒の色に染まっており明らかな敵意を持っていた。撃退した時の事を相当根に持っているのだろう。
(どうする?ライダーズギアはここに来る時に所員に渡してしまった…ならオルフェノク態でやるしかないのか…?)
『ギュアアアァァァァッ!!』
そうこう考えている内に、ミラーモンスターが襲いかかって来た。
「クッ…!やっぱりやるしかないか……!」
そう悪態を吐くと、顔にオルフェノク特有の痣を浮かび上がらせ、その身体を馬と騎士を掛け合わせたようなオルフェノク…ホースオルフェノクへと変化させた。
(章治ゴメン!研究室、壊しちゃうかも…!)
心の中で章治に謝りつつ、ホースオルフェノクは不死鳥へと立ち向かった。
説明 | ||
第22話:章治失踪の真実 よくよく考えてみれば、こっちにサブタイを書いた方が効率が良いというww |
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