IP?インフィニット・ストラトス・パラドックス? 第五話 |
「じゃあ、初期化(フォーマット)と最適処理化(フィッティング)をとっとと終わらせちゃおうっ!」
「ああ、分かった」
俺はそのまま黒菊に近づく。すると、自然に開いて俺が入れるようになる。俺は臆せずに装着する。嫌、だって束姉さんには全幅の信頼を寄せてるからね。
あ、ちなみに外見は原作の白式にバイザーを付けて、色を黒と赤にして、メカっぽくした感じ。・・・・・また電波が・・・
「まあ、一か月前のデータを入れてるから、ちょっと調整するだけなんだけどね?」
「そうだとしても、やらなくてはいけないな。一つの綻びが大事故を生む」
「うんっ!ちゃんと分かってるよ、いっくんっ!」
そうこうしている間に全部の調整が終わったのか、黒菊につながっていたコードが全部外れていった。
「これで、黒菊はいっくんの完全な専用機になったよっ!で、色々と試したいんだけど」
「・・・アリーナがある。そこまで移動しよう」
「分かった」
なので、一旦黒菊を待機状態に移行させる。すると、黒菊は黒いブレスレットに姿を変えた。
俺たちはそのまま、アリーナまで歩いて行く。束姉さんはニコニコしながら、俺はそんな束姉さんが微笑ましく、小さく笑いながら、千冬姉さんはそんな俺たちを見て呆れながら。
ちなみに、アリーナも封鎖状態にしてるらしい。こうなることは予測できたとか。・・・・・さすが我が最強の姉上。幼馴染のことになると勘が冴え渡りますなぁ?。
で、アリーナ到着。そして誰もいない。・・・・・なんか超嬉しい・・・いや、姉さん達いるけどね。
「そういえば、束姉さん・・箒に会いに行かなくていいのか?」
「ん?今日はいいや。それよりもいっくんと一緒に居たいから?」
「・・・そうか」
・・・まあ、箒は束姉さんのことあまり好きじゃないみたいだしな。いいか。
「じゃあ、展開してねっ!」
「分かった」
言われるがままに黒菊を展開する。
「まずは基本武装だね。基本武装は拳銃だね。ちなみに注文通り二丁だよ」
そう言われて俺は武装を展開する。すると、両手に黒い拳銃が現れた。・・・かなりゴツい・・
「今右手にあるのは威力と速度重視の拳銃、『黒雷』。で、左手にあるのが連射重視の拳銃、『黒嵐』。手の入れ替えも、実弾とビームの入れ替えも可能だよ?」
とりあえず、試し打ち。・・・・・ヤッバイ。超俺好み。
「そして、その背中の翼にレールカノンが二つ、収納されてま?す」
また言われたとおり展開。見た目は肩から砲門が突きでてる感じ。再び試し打ち。もちろん、方向は空中だよ?
・・・・威力は全く問題なし。というか何も言う事なし。
「この翼はね、スラスターにもなっててね、瞬時的加速は全ISトップだよっ!そしてレールカノンは取り外し可能だからね?。そして武装はもう二つあるのだ?」
まだあるのっ!?俺はそこまで注文してないよっ!?
「二丁のショットガンなのだ?。これも実弾とビームの入れ替えが可能だよっ!ちなみにエネルギーパックを3つつけてるから、武装によるエネルギー切れは心配しなくていいよ?」
というわけで、ショットガンを取り出しての試し打ち。・・・・もうサイコーっ!!もう完璧っ!!
「そして、これが最後。・・・・雪片弐型」
っ!?・・・・雪片・・・・・
俺は何も言わず、何も思わずただ雪片弐型を取り出す。・・・・そっくりだ。千冬姉さんが使ってたのと・・・
「ちーちゃんが使ってたのの後継型。・・・・零落白夜も発動可能だよ」
「まて。それだと、最初から単一仕様能力(ワンオフアビリティー)が使えるということか?」
「そうだよ。・・・・ちーちゃんといっくんには言っとくね。黒菊にはコアを二つ使ってるの」
「何だとっ!?」
「その一つに雪片弐型と零落白夜を入れてるの。そしてそれ以外の武装とかをもうひとつの方に入れてるんだ」
・・・・正直に言って今の俺にはあまり頭に入っていなかった。何故なら、今の俺には雪片弐型で頭がいっぱいだったからだ。
でも、事の重大さにそれを頭の隅に追いやる。
「・・・・つまり、この黒菊には二人分の意思が入ってるわけか・・」
「うん、そうだよ。・・・・あんまり驚かないね、いっくん」
「正直に言って束姉さんがやることにいちいち驚いたらキリがない、と思っててな」
「・・・・ああ、確かに」
「あーっ!!いっくんもちーちゃんもヒドーイっ!!」
俺はISを待機状態にして、プンプンと怒り始めた束姉さんの頭を撫でる。
「ありがとう、束姉さん。この機体なら絶対に戦っていける」
「はにゃ?。・・・・・うん、それなら何よりだよっ!束さん、大満足っ!!」
機嫌が直ったようで何より。
「それで、他には言いたいことはあるか?」
「ん?特にないかな?。今日はこのために来ただけだし?」
「なら、そろそろ帰ったほうがいい。探知されないからな。まあ、束姉さんならありえないと思うが念のためな・・」
「ん?・・・いっくんがそう言うならソロソロ撤退しようかな?・・・・うん。今日はもう帰るね?」
「ああ。気を付けてな、束姉さん」
「今度来るときは連絡の一つでもしてから来い」
「うん。分かったっ!!じゃあね?っ!!」
束姉さんはそう言うと、再びニンジンを展開。そして逆噴射して飛んで行った。・・・・あのニンジン、空飛べるんだ・・・
「やれやれ・・・・やっと静かになったな・・」
「そう言ってやるな、千冬姉さん。・・・・・俺は好きだがな。あの自由奔放さは・・・」
「あいつのは自由奔放じゃなくて、身勝手と言うんだ」
「ふぅ・・・相変わらず厳しいな、千冬姉さんは」
「これぐらい、普通だ」
イヤイヤ。絶対普通じゃないって・・・・ああ、でもこうやって姉弟として話すのは久しぶりだなぁ・・・・
「・・・・さて、そろそろ戻るとするか。何時までも封鎖してるわけにはいかんからな。・・という訳だ。練習は明日からだな」
「ああ、分かった」
その後、俺は先に部屋に戻り、織斑先生は職員室へと戻っていった。
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「只今」
「お帰り、一夏。帰りが遅かったがどうした?」
部屋に戻ると、どこか心配した様子の箒が待っていた。
「ああ。ISの受け渡しをしてた」
「ISの?・・・ということはっ!?」
「ああ、来てたよ。束姉さん」
俺がそう告げると、箒は複雑そうな顔をした。
・・・・やっぱまだ嫌いか・・
「そ、そういえばどんなISなんだ?」
「ん?ああ。・・・これだ」
俺は、箒の急な話題転換に突っ込まず、普通に対応する。
・・・・これはやっぱり個人の感情の問題だしな?・・・俺が口出ししていいモンじゃないよな?
「名前は黒菊。世代までは聞いてなかったな。・・・まあ、おそらく第3世代だろう」
「・・・黒菊か・・いい名だな」
「ああ。こいつの名に恥じぬように頑張らないとな」
「そうだな。・・・・で、では一夏・・」
すると急に箒が顔を真っ赤にして話しかけてきた。
ん??どったんだ?
「何だ?箒」
「・・わ、私がISの操縦について教えてやろうっ!」
「いや、大丈夫だ。山田先生に教えてもらう」
俺がそういった瞬間、空気が固まった気がした。・・・・ん?一体どうした?何があったのっ!?
俺が内心オロオロしていると、箒がすごい形相で掴みかかってきた。
「何故だっ!?何故私ではなく山田先生なのだっ!?私は幼馴染だぞっ!?・・・あれかっ!?あの胸かっ!?わ、私もあれほどはないが大きいぞっ!!それに私のほうが将来性があるっ!!」
「・・・・・何の話をしてるのか、さっぱりだ」
うん、ごめん。まったく何言ってんのか、分かんない。
とりあえず、山田先生に教わるのが原因なのかな?
「・・箒、俺が山田先生に教わるのは、あの人が教師だからだ。それにあの人は実力もある」
「・・・・何?そうなのか?」
おお。少しは落ち着いたみたいだ。
「あの人は元代表候補生だ。それにあの人は人に教えるのが上手い」
「うっ・・」
「それに生徒が教師に教えを請うのは普通だろう?」
「うう・・・・」
「更に言えば、俺は射撃型だ。箒はおそらく近接型だろう?教えられることはないと思うが・・」
「・・・・」
・・・・・沈黙。というか、泣きそう。・・・・・・・あれっ!?俺なんかまずい事言ったっ!?極めてふつうのコト言ったよねっ!?
・・・と、とりあえず慰めないと・・・・
「・・・まあ、気持ちは嬉しい。今度何か別のことで頼らせてもらうよ」
「ほ、本当か・・?」
涙目で上目づかいをしてくる箒。・・・・うん、何かひじょーに罪悪感が・・・・・
「ああ、本当だ」
「わ、分かった。約束だぞ」
「ああ」
俺が頷くと満面の笑みを浮かべる箒。・・・・・・本当に女って分かんない。もう、いや・・・・・・
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翌日から俺は放課後、山田先生にマンツーマンで教えてもらった。おかげでだいぶISの操縦が出来るようになった。山田先生様々だな。もうマジで上手い。
さすがに雪片弐型の訓練は山田先生には無理だったので、織斑先生に頼んだ。
・・・・・うん、超スパルタ・・・ほぼ実戦形式なんだモンなぁ・・・・でも、心構えは出来た。その点は感謝だな、うんうん。
そして日曜。・・・ようやくコーヒーメーカーを取りにいけましたっ!!もうこれがあれば、ずっと戦えるっ!!!
・・・・いや、さすがにそれは嘘だけど・・でも、だいぶマイッてた精神が回復出来た。
箒曰く、自分で淹れたコーヒーを飲んでる俺は天国に居るかのような笑みを浮かべてたそうだ。・・・・どんな笑みだよ、それ・・・・
そして・・・・試合、当日を迎えることになった。
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積みゲーでもやって気分かえよっかな・・・? ※ご都合主義あり |
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