超次元ゲイム ネプテューヌmk2 〜Blue Wind〜(〜the new adventure has started〜)
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「イテテテテテ……」

ソニックの頭には大きなタンコブができていた。そこへコンパは自前の傷薬を塗りこむ。

「まったく……カッコつけてるからよ。」

「へへっ!」

呆れるアイエフにソニックは笑顔を見せる。

「はい、終わりましたよ〜。」

コンパは仕上げにソニックの頭に絆創膏を貼った。

「Thanks!」

「お前達に二つも借りができちまったな!」

「ところでアンタ……ちょっといいかしら?」

苦笑いをするソニックにアイエフは真剣な表情で尋ねる。

「What?」

 

―――これだけは聞いておかないといけない。

 

「アンタ……もしかして犯罪組織の一員?」

「?」

「あいちゃん!?」

コンパはびっくりした様子だったがアイエフはお構い無しに話を続ける。

「初対面でこんなことを聞くのも悪いんだけど、ここで出会ったからには犯罪組織の

関係者と疑わざるを得ないのよね。」

 

アイエフはぶかぶかのコートの中に隠し持っているカタールを握る手に汗を握った。

「犯罪……組織?悪いが俺には何のことだかさっぱりだ。」

「え……?」

予想外の答えにアイエフは目を丸くする。

「あなた犯罪組織を知らないの?アンタ一体―――」

アイエフの言葉は途中で遮られた―――。

 

 

ドガアアアアアアアアアン!!!!!

 

 

「!?」

「誰!?」

「ひゃぁっ!?」

突如三人の近くで起こった轟音に三人はその方向へ顔を向ける。

「ひゃっはあああああああ!!!!見つけたぜえええええええええ!!!!」

「お前は誰だ!?」

「俺の名はジャッジ!!女神の見張り役だああああ!!てめえら、女神には手出しさせねえぜええええ!!!三年間もこんなところでじいっと待たされたんだ!たっぷり俺の相手をしてもらうぜえええええええ!!!!」

犯罪組織四天王の一人である化け物――――「ジャッジ・ザ・ハード」は持っていた

巨大な斧を振り回し始めた。

「ってことはこの奥に女神達が居るのね!?」

アイエフはこの先に続いている道を振り返った。

「でもこの人を倒さないと先に進めそうにないです!」

アイエフとコンパは構えた。

「……アイエフ、コンパ!先に行け!」

「え?」

ジャッジを睨みながらソニックは言う。

「女神様とやらを助けに行くんだろ!?こいつは俺が食い止める!だから早く行くんだ!!」

「な、何言ってんの!?アンタ一人じゃ――」

「No problem!いいから早く行け!」

「あいちゃん!ここはソニックさんを信じましょう!」

二人に説得されアイエフは若干困惑気味になった。

初対面のこいつをいきなりこんな化け物と戦わせてもいいのかという疑問もあった。

しかし―――

「……頼んだわよソニック。」

「All right!」

とうとう二人は奥に走っていった。

「逃がすかああああああ!!!」

ジャッジも駆け出そうと試みた。

「ハァッ!」

 

バキッ!!

 

ソニックは大きく跳躍しジャッジの顔を蹴り飛ばした。

「おおっと待ちな!お前の相手は俺だぜ?」

ソニックの表情には余裕の笑みが浮かんでいた。

「邪魔なゴミ虫があああああ!!!!」

ジャッジは斧をソニック目掛けて振り下ろす。

 

バッ!

 

しかしソニックの姿が消えた。

 

ドガ―――ン!!

 

そのままジャッジの斧が地面に突き刺さる。

「なにいッ!?」

すぐさま斧を引き抜くとジャッジは周りを見回す。

その時だった――

 

バキッ!

 

「ウガッ!?」

突如背中に強い衝撃が奔った。

正体は猛スピードで回転しながらジャッジの背中に突っ込むソニックだった。

「Hey!化け物さん、威勢のわりにはその程度か〜?」

「ちょこまかと小賢しいゴミ虫がああああああ!!!!」

ジャッジが背中に手を伸ばすも再びソニックの姿が消える。

「おのれええええええ!!今度は何処へ消えたああ!!?」

ジャッジは再び周りを見回す。

 

ヒュンッ!ヒュンッ!!ヒュンッ!

 

そこでジャッジが見たものは自分の周りをとり囲むかのように青き螺旋を残しながら音速で動き回る青い影だった。

「俺のスピードについてこられるかな〜!?」

 

ヒュンッ!

 

ギュイイイイイイイイ―――ン!!!

 

ドガッ!!

 

ソニックは再びジャッジの顔へ肉薄し今度は回転の力を利用した強烈なキックをした。。

「非力の分際で調子に乗るなよゴミがあああああ!!!」

しかしジャッジは動じることなく斧を振り回す。

「へっ!防御力だけはなかなか高いようだな!」

そしてすぐさまジャッジから離れる。

再びソニックはジャッジの周りを移動する。

「ワンパターンな奴め……そんな攻撃で俺を倒せると思うなあああ!!!」

ジャッジは斧を短く握り直す。

「?」

ソニックは余裕の笑みから表情を一変させる。

 

「バアアアアアァァァァァァァァッ!!!!」

 

ドガ――――ン!!

 

ジャッジが虚空に斧を振り下ろしたかと思うと突如振り下ろされた所が爆発する。

「おわッ!?」

その爆風でソニックは吹っ飛ばされた。

 

ガッ!

 

ソニックの姿が丸裸になったのを見計らいジャッジはソニックの体を握り締める。

「しまった!」

「はっはあああああ!!!!捕まえたぜ溝鼠があああああ!!」

「Hey!俺は溝鼠じゃなくてハリネズミ!ほら、ちゃんと刺があるだろ?」

「んなこと知るかあああ!!今すぐ殺してやるぜ覚悟しろおおおお!!!!」

ジャッジは徐に斧を振り上げる。

「チッ!」

ソニックはもがきだす。

「死ねえええええええええええええ!!!!!!」

斧が振り下ろされる。

 

その時だった―――

 

ドォンッ!!!!

 

バキィッ!!

 

ジャッジの斧が宙を舞う。

ソニックは一瞬何が起きたのか分からなかった。

それと同時にソニックの体も解放され、ジャッジの体をつたい大きく跳躍する。

「誰だ!!!?」

ジャッジは先程アイエフとコンパの走っていった通路を睨んでいた。

 

そこに居たのは純白の戦闘服を身に纏い、腰まで届くピンク色の長髪の少女。

そして雪のように綺麗な肌にまるで青空のような澄んだ色の瞳。

少女の持つ大きな白いビームランチャーの銃口から小さく煙が出ていた。

恐らく彼女が助けてくれたのだろう。

「てめぇは……女神候補生かああああ!!?」

ジャッジは宙に浮遊していた斧を手に戻すと少女に振り下ろす。

 

ガッ!

 

しかし少女はビームランチャーでジャッジの斧を軽々しく受け止める。

「なにぃッ!?」

 

バキッ!

 

少女はビームランチャーを振りジャッジを弾き飛ばす。

「チイイイイッ!!」

 

ズザザザザザザ―――!!

 

ジャッジは体勢を崩しつつも辛うじて着地する。

「たかが女神候補生の分際で生意気な――」

 

バギャギャギャギャギャギャッ!

 

少女は一気にジャッジに肉薄しビームランチャーでジャッジの体を斬り込む。

「なッ!?」

 

バギッ!!

 

そしてそのまま上空に吹っ飛ばす。

 

ドンッドンッドンッドンッドンッ!!!

 

そしてジャッジ目掛けてビームランチャーから弾丸を放つ。

「チッ!」

分が悪い――ジャッジは防御体制に入る。

七発程弾丸を放つと少女は攻撃を止めた。

「どうしたああ!?もう終わりかああああ!!?」

ジャッジが防御を解き少女を見下ろす。

しかし少女は攻撃を止めたわけではなかった。

「!?」

少女は大きく跳躍しビームランチャーを手に突っ込んできていたのだ。

 

バリバリバリバリバリバリバリ!!!!

 

少女がビームランチャーをジャッジの腹に渾身の力を込めて突き刺したかと思うと、その刹那ジャッジの胴体に電流が奔る。

「ぐおおおおお!!?」

ジャッジは藻掻こうと試みるが感覚が麻痺して動けなかった。

 

トッ!

 

少女が着地するかと思うと再び銃口を空中でもがくジャッジに向ける。

 

ドォンッ!!ドォンッ!!ドォンッ!!!

 

そして三発ジャッジ目がけてピンク色の大きなビームを放った。

 

カッ―――

 

その刹那、ジャッジの体が光る。

 

ドガ――――ン!!!

 

そしてそのまま爆発した。

 

バッ!

 

少女はジャッジの方に小さく振り返る。

彼女の必殺技―――『プラネティック・ディーバ』が見事に炸裂した。

 

「ヒュ〜♪COOL!」

ジャッジの居る場所より遥か上空に居たソニックは乾いた口笛を吹く。

 

だが―――

 

「……弱い!弱すぎるうううううう!!!!!!」

爆風の中から現れたのは少女の攻撃をあれだけまともに喰らったにも関わらず傷一つついてないジャッジの姿だった。

「んなッ!?」

流石にこれにはソニックも驚いた。

 

「―――!!………」

 

ドサッ!

 

突如少女がそんなジャッジを振り返ることもなく地に倒れる。

「!!」

 

ギュンッ!!

 

ソニックは少女の居るところまで急降下した。

 

ガッ!

 

そして少女を抱き寄せる。

「おい!大丈夫か!?」

少女の体を揺さぶり声をかけるも、少女は目を開けようとしない。

「ネプギアー!!」

「ギアちゃん!!」

ソニックの背後からあの二人が――アイエフとコンパがこちらに向かって走ってきていた。

「お前達!」

「ソニック!ネプギアは!?」

「ネプギアってこいつのことか!?」

「ギアちゃんッ!?」

 

カッ―――

 

ソニックが少女―――「ネプギア」を抱きかかえたまま立ち上がると突如ネプギアの体が光った。

「おわッ!?」

その眩しさにソニックは思わず目を閉じる。

 

光がおさまりソニックが静かに目を開けると―――

 

「Hun!?」

ソニックは驚いてネプギアを思わず落としそうになった。

ソニックが抱きかかえていた少女の格好が一瞬にして変化していた――つまり紫色の模様が入ったセーラー服に似たワンピース姿に変わっていた。

 

―――こいつは一体――?

 

朧にその疑問がソニックの脳裏に浮かんだ。

だが、今はそんなことを考える余裕はなかった。

「ひゃっはああああああ!!!!!どうやら虫けらが二匹増えたようだなあああああ!!!!」

ジャッジが斧を振り回しながらこちらを見下ろしていたのである。

しかしそんなジャッジはお構いなしにソニックはアイエフとコンパを振り返る。

「アイエフ、コンパ。一旦退くぞ。」

そして二人の間をスタスタと歩く。

「退くっていったって……こんな状況でどうやって――」

「てめええらあああああ!!!!無視してんじゃねえええええ!!!!!」

 

ブンッ!

 

ジャッジはソニック達めがけて斧を振り下ろした。

しかしソニックは動じることなく、ネプギアを抱きかかえたままどこからかキラキラ光る物を取り出す。

 

それは先程ソニックの頭にストライクした物―――

 

ソニックも一瞬目を疑ったが本物だった―――

 

ソニックの手の中で青い『カオスエメラルド』が光った。

 

バッ!

 

ジャッジに背を向けたままソニックは片腕を振りかざす。

 

「―――『カオス・コントロール』!!」

 

フシュンッ!!

 

一瞬にしてソニック達の姿が消えた。

 

ドガッ!!

 

そこへジャッジの斧が降り下ろされる。

だがすぐにジャッジはソニック達が消えたことに気が付いた。

「なにいいい!!!?奴等めえええ!何処へ消えたああああああ!!!!!!!?」

ジャッジの叫びは虚しくギョウカイ墓場に木霊した。

 

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ギョウカイ墓場の中央にそびえ立つ黒く禍々しい塔の一室に彼女らは居た。

そこは広めであるにも関わらず薄暗く、時々光る稲光だけが唯一の灯りだった。

「うがあああああああああああああああ!!!!!!!」

その部屋の中にある大きな椅子に座っている三人が取り囲む水晶のようなものに半狂乱になったジャッジの姿が映る。

「墓守……女神を一人逃がしたか……役立たずめ……」

マジックはジャッジを見下ろし冷ややかに言った。

「アクククク……まぁそういうな、逃がしたのは女神候補生だ。たかが女神候補生に成す術はない。」

どっかりと椅子に座るがそれでも大きさが足りずに強引に椅子に座る黄色い物体が答える。

顔ははっきりとは見えなかった。

「……だが、それよりも気になることがある。」

マジックは背もたれに寄りかかり腕を組む。

「……あの『青いハリネズミ』のことか?」

その反対側に座っているこちらも顔はあまりよく見えないがまるで大きなロボットのような姿をしている物体が腕を組み尋ねる。

「そうだ。奴そのものにも大きな力を感じた。だが奴が持っていたあの光る宝石……あの力は一体何なのだ?」

「さあな。あの宝石がそんなにも気にかかるのか?」

ロボット姿が尋ね返す。

「……まぁいい。今後奴を見かけ次第抹殺を許可する。私達の邪魔をするものは徹底的に排除するのだ。」

 

 

説明
ソニックはいつものようにエッグマンの計画を阻止しようとしていた。だがそれはエッグマンの罠だったのだ。カオスエメラルドの力で別世界へと飛ばされてしまったソニック。そこはゲイムギョウ界と呼ばれた異世界だった。そしてその世界でネプギアと言う名の少女に出会い―――……ネプギアは姉を助け出すことは出来るのか?ソニックは元の世界へ帰れるのか?これは、ネプテューヌmk2にソニックが居たら――のもしもの物語である。――――
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コメント
ソニックファンとして、すげええ続きが気になる〜〜〜〜(FDP)
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ネプテューヌ ネプギア ソニック クロスオーバー 

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