第二十九話 頑固とサッカーとイナイレ化 |
アニスサイド
「ですから!俺は男なので俺と言う一人称は合っているんですって!」
「だから!何処にそんな可愛い男子が居るのよ!」
「ここに居ますって!」
どもー、アニスたんです。
どうにも、この人には俺の性別を分かってくれそうにも無いです。
アリサ・バニングス……うむ、生でくぎゅボイスを聞くとはのうのう。
何か一人称が気に食わないので、直しなさいと怒られたので、本気で性別を弁解してる俺なのですが、一向に信じてくれる要素がありませんねこれ。
ほら、なのはだって苦笑いししながらこっち見てるし……。
助けんかいボケ。
「あーうー……どうしたら信じてくれるのさー」
「ア、アリサちゃん、アニス君は本当い男の子なんだよ〜、信じて〜」
「なのはまで!こんな何処からどう見ても女子にしか見えない子が男子?ありえないわ!」
「ア、アリサちゃん、落ち着こうよ。もう少しで試合始まっちゃうし……」
「すずかは黙ってなさい!もとはと言えば、こいつが下らない冗談を言うから悪いのよ!」
「あうあう……ホントに僕は男の娘なのですよ?みぃー」
へ?ホントにお前は弁解する気があるのかって?
何か、めんどくさくなってきちゃった、こう言った相手に誤解を解こうとすると、多大な時間と労力を使うので、こっちが引かざるおえないのだ。
つか、もう口調を梨花で統一しちゃおうかな?
何かそっちの方が、この体にはしっくりくるし。
戦闘の時に黒梨花の口調になりゃそれで十分。
「んー、何かめんどくさくなってきちゃったし。もうどうでも良いか」
「そ、それで良いの?」
「うん、結局このナリに生まれた自分が悪いってわけよ」
まぁ、自分で選んで容姿なので、後悔は微塵もしてないしね。
むしろ毎日が新鮮なんよ。男なのに女の子扱いされんのとか。
前世は童顔でも、男だって言えば通ったしね。
「さ、試合始まったし、見ようか」
俺は三人をグラウンドの方に視線を寄せる。
見てやらんと可愛そうじゃん?主に、この三人に好意を寄せてる初な男子が。
それにしても、やっぱサッカーのルール分かんないや。
野球ならまだしも、サッカーはな〜。
やった事ないし、テレビでもちょびっとしか見た事ないからわかんない。
イナズマイレブンは知ってるけどさ。あれはサッカーじゃないと自覚してるよ?
でも、今の俺なら素で疾風ダッシュ位なら出来るかもしれないね。
うむ、それにしても、こういうのが青春なんですなー。
いやぁ、若いって羨ましいね。俺なんか体こそ若いが、精神年齢がね、もう成人ですからね。
もう社会人ですよ、精神年齢だけは。
はぁ、若さって何なんですかね?
振り返らない事なんですかね?
いつもみぃみぃ鳴いてあうあう言ってさ、もう馬鹿かとアホかと。
……あ、別に田村さんをディスッてる訳じゃ無くて、俺ね?俺俺。
まぁ、何が言いたいかって言うと。
俺って実際そんな若くねぇなって言いたい、ただそれだけうん、それだけなんだ。
あぁ、若さってどうやって保つのだろうか……もういっその事17才教にでも入って、永遠の17歳と豪語しようかのう……。
つかサッカー関係ないねもうこれ。
何でこんな話になったんだっけ?俺が若くないって言ったからだっけか?
まぁ、そんな些細な事は水に流して、試合を見なきゃ……って、いつの間に一点取ってたんだよ……お前ら、俺見てないのに。
まぁ良いけどね……さて、眠くなってきたんだが、どうすれば良い?
「……所で……何でフェレットが?今更感否めないんだけどさ」
ビクッ!
あ、何かなのはとユーノがビクッとした……。
あ、もしかして念話でお話し中だったかにゃ?
「何々?これってなのはちゃんのペット?」
「あ、うん!ユーノ君って言うんだ!アニス君にはまだ話してなかったね」
「キュー!」
あ、ユーノが鳴いた。
何々、H?……こいつ、人を馬鹿にしているのか?
俺の何処がHだ!俺の攻撃はちゃんと命中するわ!
「ねぇねぇ、こいつちょっと触っても良い?」
「うん、良いよ」
そう言って、なのははユーノを俺の膝に乗っけてくる。
うむ、今のうちに、去勢は済ませておいた方が良いかな?
「おぅ、何だコノヤロー、お前意外にモフモフじゃないかコノヤロー」
まぁ確かに、可愛いっちゃ可愛いんだが……ねぇ、何か違和感があるのよね。
そりゃ怪しまれても仕方ないよね。
何処とは言えんのだけど、何処か違和感があるんだよね〜。
「む〜……まぁ良いか。モフモフ〜」
そして俺は、考えるのを止めた……。
ピピー!!
その時、ホイッスルがけたたましく鳴り響く。
「大丈夫か!?」
あれ?士郎さん、何でそんなに慌ててんねん?
何や?誰か怪我でもしたんか?……ありゃー、こりゃ酷い、誰か怪我しとるさかい……。
ん?何かあの選手、無理っぽそうだね、可愛そうに……うわぁー、足痛そ……。
ドンマイだな、後でアイスノン買ってやるから我慢しやがれコノヤロー。
んで、何であんたは俺の方をチラチラ見てんだ士郎さん。
こっち見んな。そしてこっち来るな。
「アニス君、お願いがあるんだが……」
何か隣辺りから、士郎さんまでそんな冗談を……って聞こえたのは、スルーの方向で。
「内容によります」
「さっきの選手の代わりに、試合に出てほしいんだが……」
「嫌ですよ。俺サッカーのルールしりませんし、スポーツ何て得意じゃないので」
だって、産まれてこの方、サッカー何てやった事ないもん。
蹴った事も無いもん。サッカー何てやりとうない!
「そこを何とか!こっちには代わりの選手が居ないんだ」
「む〜……あまり過度な期待をされるのは困りますですよ?一点勝っているのであれば、俺はただ突っ立ってるだけになりますけど、それでも良いですか?」
「うん!それだけでも構わない!」
「それじゃあ引き受けましょう」
まぁ、突っ立ってるだけなら何とでもなるでしょう。
さて、では半ズボンを脱いでっと。
「あ、スパッツになる必要はないからね?」
なっ、俺の行動が読まれただと!?
マジかよ……まぁ、良いか、たまには半ズボンで。
俺はなのはにユーノを返し、そのまま中に入る。
三人が心配そうな目で見てたのは言うまでもない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「あの……よろしくお願いします……」
「……し、士郎さん……この子、どう見ても女の子じゃないですか!それに、まだ幼稚園児ですよ!?」
「いや、こう見えてもこの子は男の子何だ。それに、年齢は9歳……信じられないとは思うけど……ホントの話なんだ」
「あう……士郎さーん、やっぱり俺じゃ無理なのでは?」
「大丈夫大丈夫。さてみんな、ここでアニス君が入ってくれないと不戦勝になってしまう。それで良いのかい?今まで練習してきたことを水の泡にしたくは無いだろ?」
「そ、それは……確かにそうですけど……」
「なら、この子を入れようよ。この子はただ立っているだけだが、それでも足りないよりは良いと思う!さて、もう少しで終わりだ。今は一点差で勝っている。ここまで来たら勝ちたいだろ!」
うむ、士郎さんは煽るの美味いね。
でも、何か聞き捨てならない事を聞いたのは、まぁこの際無視してあげます。
「……俺は、勝ちたいです!」
「俺も!」
「僕も!」
「うん、それじゃあ決まりだ。それじゃ、アニス君」
「はい?」
「頑張ってくれ!」
いや、何をどう頑張れと。
さっきあんた突っ立てるだけで良いって言ってたじゃんか。
俺、走らんよ?動かんよ?ボール蹴らんよ?
「それじゃあ、再開しようか!」
あぁ、もうどうにでもなてや!!
ピィィィィー!
再びホイッスルがけたたましく響く。
再開の合図だ……さて、見てよう。
残り十分か……もう少しだが、その十分が長いんだよね〜。
つか、突っ立ってるだけならなのはにも出来たのでは?
あ、女子にはやらせられない?ぶーぶー、男女差別はいけないと思う。
「そっち行ったぞー!戻れ戻れー!」
それにしても、目の前で見ると、ホント青春だよね。
あぁ、やっぱ若さか……若さが原因なのか?
そしてここに、血色の良い男どもの血がたくさん……。
いや、まぁ、吸血する気はさらさらないよ?
吸血鬼じゃあるまいし、でも……やっぱ羨ましいよね、青春とかね。
リトバスが良い例だよね。あれが最高の青春だよもう。
とか思ってたら、もう残り五分……。
あれ?何か軽くキンクリしてない?いつの間にかもう半分になってるんだけど?
ここにボスが居るのか!?何処だ?何処に居る!?
「ボール!そっち行ったぞ!!」
テンテンテン……。
「あれ?」
何か、今俺の足元にボールがあるんだけど……目の錯覚かな?
あれ?しかも何かこっちに人が来てるんだけどさ……何?俺これどうしたら良いの?
「ボール!こっちこっち!!」
あぁ、そっちに蹴りゃ良いのね。
ボールをあいつにパスするだけの簡単なお仕事です♪
って、何速効マークされてんだお前!!
あぁ!お前に気ぃ取られたせいで、もう目の前じゃねぇか!?
「貰った!」
……フッフッフ、そう言う三下の台詞は……。
シュッ!
「……あれ?……消えた?」
「死亡フラグですわよ?」
シューーン!!
何か身の危険を感じたので、ボールを蹴って逃げ出しました。
いや、初めてサッカーやってるよ俺。
ズザザー!!
「ほっと」
何かスライディングして来た奴が居たので、蹴ってやろうかと思ったけど、絶対それはいけない事だと思い、俺はボールを足で挟み、上にジャンプし避ける。
「こっの!!」
「何の何の」
今度は横からボールを奪いに来たので、俺は簡単にあしらう。
あはは、何か楽しー。
「そこだ!」
「何処でもねぇよ」
次は真正面から。
それを軽いフェイトで抜き去り、ゴールが見えてきた。
「……何か、イナイレの円堂みたいなやつがキーパーやってんだけど……」
「こいっ!!」
「……まぁ、無難にここはパスですな」
俺は仲間にパスしようとするが、何故かみんなにマークが付いている。
……おい、お前ら……素人に何まかせっきりにしてんだよ……。
「はぁ、仕方ない……適当にシュート外して時間稼ぐか……」
もうめんどくさくなって来たので、俺はシュートを適当に外すことにした。
さっき素人って言ってるし、外してもだれも攻めんだろう。
「アニス君!合体技で行くぞ!」
「って、お前誰やねん!」
何か知らんが、いつの間にか俺の横にし知らん奴が居た。
あと、合体技って何だよ!?
「意味が分からんわ!」
「行くよ!!」
「行かねぇよ!!」
俺はそいつを無視してシュートを打とうとする。
って、お前合わせてくんじゃねぇよ!!
「イナズマ1ごう!!」
結局同時に打つんかい!!
って、速っ!?何かボールがもの凄い速いんだが!?
「ゴッドハンド!!」
まてぇ!
おかしいだろ!?何でゴッドハンド使ってんだあいつ!
そしてこいつから一点取った奴!出て来い!お前もうプロ行っちまえよ!
「今度は合体技か!だけど、さっきみたいにはいかない!ハァァァ!」
「これも決める!」
お前だったんかい!
そりゃそうだわ!お前しか入れれんわな!こんな合体技とか放つ奴しか入れれんわ!
バシン!!
あ、ボールが弾かれた……っれ、こっちに戻ってくんなし……。
「くっ、さっきよりもゴッドハンドが強力になっている!アニス君!あれで行くぞ!」
「あれって何!?」
「クロスファイヤさ!行くよ!」
「えっ、ちょっ!?」
あぁもう!仕方ない!付き合ってやるか!
「ハァァァ!」
「もうどうにでもなれぇぇぇ!」
俺と名も知らない奴が交差し、同時に回り蹴りをボールに食らわし、そのままボールは何かもの凄い勢いでゴールに向かった。
「ゴッドハンド!てぇぇぇあぁぁぁぁぁ!!」
うむっ……あの子には魔力を微塵も感じない……やっぱあれ、超次元サッカーなんやろうか?
「うわぁぁぁぁぁ!!」
バスン!!
ピピー!!
「ありゃま、入っちった……」
「やったねアニス君!」
「……いや、だからお前は誰なんだよ……」
何でだろう……確かに点が入ったのは嬉しいんだけどね。
それでもね、こう思うんだ……。
俺の知ってるサッカーと違う。
説明 | ||
超次元サッカーって怖いわぁ | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
2999 | 2842 | 7 |
タグ | ||
アニス 男の娘 キャラ崩壊 リリカルなのは | ||
ディアボロさんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |