ゲイム業界へようこそ!その13 |
「ノワールさん、ちょっと聞きたいことがあるですけどいいですかぁ?」
俺を含んだ五人は協会へと向かっている。
現在の状況は俺とノワールが前方を歩いて、ねぷねぷを含む三人組がその後ろから付いて来ていると言ったところだ。彼女がねぷねぷさんと友好的では無い為、会話も必然と少なくなってしまう。その最中にコンパちゃんがノワールに声を掛けた。
「さっきノワールさんはねぷねぷのこと知っているみたいでしたけど、お友達なんですか〜?」
「そうそう、私もそのことは気になってたんだ〜〜。もしかして私とノワちゃんって知り合いだったのかな?」
「何を言ってるの?あなたと私はめが…。」
!?ここでそれを言うのは早過ぎるのではないか?彼女はまだねぷねぷが記憶喪失になっていることを知らない。
分からない人の為に心優しい俺が軽く説明してあげよう!
ねぷねぷさんは女神の一人。女神はノワール、ねぷねぷの他に二人いて、お互いにいがみ合っていた。いがみ合う理由の説明は長くなるので省略!
四人同士は神界でずっと戦っており、それは決着がつかず均衡していた為、まず一人を減らそうという考えに至る。その一人に選ばれたのがねぷねぷさんことパープルハートで、戦いに敗れた彼女は記憶を失って、今俺達がいる地上へと落とされたわけだ。
ここでノワールがねぷねぷさんに彼女のネタバレをすることは物語の進行大きくを速めてしまうのではないか?なんとか回避しなければ…!
「待て待て、その言動からするとネプテューヌは記憶喪失か何かか?」
「そうなんです〜〜。私がねぷねぷと初めて出会った時には既に記憶を失くしていたみたいなんですよ〜〜。」
「そうみたいなのよね。ねぷ子はこんな性格だし、それで記憶が無いもんだから説明とかするこっちも疲れちゃうのよね…。」
「そんなこと言わないでよぅ〜アイちゃん〜〜〜。私だって今を生きようと精一杯頑張ってるんだってばぁ〜〜。」
「記憶喪失だったの、ふぅ〜ん……。」
どうやらノワールは留まってくれたようだ。全く、ヒヤヒヤさせてくれるぜ……。
これ以上は物語のズレを起こさないようにしなければ…。とりあえず原作の物語に戻していくことが俺の当面の目標のようだ。
「それでさっきノワールさんはなんて言い掛けたですか〜〜?」
「えぇ!?あぁ〜それはえっと……。」
ノワールさんはなんて返事をしていいのか悩んでらっしゃるようだ。こちらにアイコンタクトを送ってくる。
(実は私、ネプテューヌのことは知っているのだけど、彼女のことを教えてあげるべきかしら?)
(どうだろう、ここは俺に任せてみてはくれないか?)
(実際なんて答えればいいか悩んでいるから、あなたが対応してくれるのは助かるけど。本当に大丈夫なの?)
(大丈夫だ、問題ない!)
(期待してるからね…。)
彼女の期待に応えるべく、俺はコンパちゃんへ会心の返事をする。ノワールよ、俺の勇士を見ていてくれ!!
「俺がノワールに代わって答えてあげよう!彼女が言い掛けた言葉は『あなたと私は女神のような美しさを持つ仲間だったのよ!』ダッ!!」
「「「「………。」」」」
この瞬間、場の空気が絶対零度へと氷結した…。女性陣は俺のセリフに全員固まってしまったようだ。てかノワールまでそんな冷めた目で俺を見ないでくれ。
フッ、どうやらヤッちまったみたいだ。俺、なんだか泣けてきたよ…。
「ええっと…一応確認のうえで聞くけど、それはどういう意味?」
女性陣の中でいち早く復帰したアイエフちゃんが俺に尋ねてくる。
「これはだな、ノワールはネプテューヌのことを知らない。しかし、彼女を初めて見たときにビビビッと脳に訴えるものがあったのだろう。自身のことを女神のような美しい女性と自負しているノワールがネプテューヌの姿を見て、同属のように感じだのだろう。そう!同じ美人の仲間としてナ!!」
「じゃあノワールさんがねぷ子を初めて見た時に、教えてもいない彼女の名前を言っていたみたいだけど。その説明については?」
「ハイ、ソレハヒトチガイダッタンデス。デスヨネ、ノワール?」
「あっ、えっええ、その通りよ。いや〜ここまで外見も同じでまさか名前まで同じ人に出会うなんて世の中本当に凄いわよね。あはは…。」
「なんだか怪しい説明ね、本当は知っているんじゃないの?ねぷ子はどう思っている?」
クッ、この説明では厳しかったか?アイエフちゃんは訝しげな目で俺の方を見ている。彼女の鋭い目が俺の体を貫く、ヤベェ…冷や汗かいてきたよ……。誰かヘルプ!!
「そんなことより私って美人なのかな?私的には美人より可愛いって言われてたいんだけど〜〜。レンさんは私のことどう思う?」
「俺の意見か?そうだな〜、とても可愛くて元気一杯の女の子かな。」
ネプテューヌはどうやら『美人』という言葉に反応したようだ。良かった〜、彼女がアホの子で。
「こんぱぁ〜私可愛いって言われちゃったよ〜〜。レンさんみたいな格好いい人にお世辞でも言われると嬉しいよねぇ、エヘヘ〜〜。」
「別に世辞とかで言ったつもりは無いんだけどな…。」
「なっ、なんですと!?お世辞抜きで私のことを可愛いと言ってくれたんですか!嬉しいな〜〜。ハッ、これがフラグというものなのかな!?まさかこのまま私とレンさんが…。ねぇねぇ〜どう思うアイちゃん?」
「もう勝手に言ってなさい!ハァ〜、変に考えるだけ無駄のようね。この件はもういいわ。」
「ねぷねぷばかりズルイですぅ〜〜。レンさん、どうか私にも何か言って欲しいですぅ〜〜。」
「おっ、話をしていたら協会に着いてしまったようだな。」
「そのようね、これでレンも協会に一人で来れるわよね?」
「もちろんだとも。そこまで複雑な道のりでもない、次からは迷わず一人で来れるよ。」
皆と話をしている間に協会に到着しようだ。昨日彼女を送って行った時には暗くてよく見えなかったけど、改めて協会を見てみるとかなり大きい建物だと分かる。そりゃ、女神様がいる建物だからそれ相応に大きくなるに決まってるか。
「それとなくレンさんにスルーされたです…。なんだか私だけ不遇過ぎる気がするのは何故ですか…?」
説明 | ||
お、風呂が沸いたね。 | ||
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2010 | 1910 | 1 |
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