ゲイム業界へようこそ!その15 |
店の前に来ると人数の多さに拍車がかかる。なんでこんなに並んでるんだ?
「どうやら今日は開店10周年のイベントがやっているらしいわね。なになに…、ケーキ食べ放題半額…?」
半額か〜〜、それならこの人だかりも頷けるな。並んでいる人達は今か今かとソワソワしているようだ。
ケーキ食べ放題とか定価だと手が出せないが、半額となるとわけが違う。この機会に皆食べておこうとしているのだろう。
「せっかくだし少し待ってみて、入れそうだったら食べて行かない?」
「それもそうだな。俺も甘いもの好きだし……って、俺はお金が無いんだった〜〜!!」
「今回は私が出しておくからいいわよ。お金が出来た時にでも返してくれれば。」
「そうか悪いな。いづれ必ず返すよ。」
そう言って俺達はしばらく待つことに…。
………………
どうやら俺達は来るタイミングが良かったらしい。あの並びようだと一時間は待たされるだろうと予想していたのだが、店の客がコンパクトに出て行ってくれた為10分程度でもう店の入り口まで来た。そこで俺達は店の前にある張り紙から料金や時間を確認する。
「食べ放題時間は100分で、一度のバイキングでケーキは一種類ずつのみっと…。それからえぇ〜と。」
「ちょっと待て!?ここに『女性限定』と書いてあるぞ…。」
そういえば気にしなかったのだが並んでいる人達や店内の客は全て女性だった。しかし女性限定だとは思わなかったぞ…。
「さすがに俺は無理だろ?ここまで来て残念だが止めておくか?」
「う〜んしょうがないか〜〜、私一人で入るのも嫌だし……、あ!」
そこでノワールが何か思いついたようだ。その案を聞いてみることに。
「あなた女性に変身出来るわよね。今だけ変身しちゃったらどう?これで問題を解決出来るわ。」
「そうだったな…。でもあんまり変身したくないんだよな。出来れば戦闘時以外で使いたくないし…。しかもあの格好って結構恥ずかしいんだぞ。」
「それは私だって知ってるわよ〜。でもここまで来たら意地でも食べたいじゃない?レン頼むわよ〜〜、お願い!」
そう言って彼女は俺に手を合わせてお願いする。ここまでされてはさすがに断れない…。しかし俺だけ恥ずかしい格好をするのは癪だ。
「なら俺も変身するからノワールもするってので妥協する。それでどうだ?」
「うぅ〜〜、仕方が無いか…。分かったわよぅ…。」
そうして俺は変身して店の前に戻ってきた。さすがに男が女に変身するとか人前では恥ずかしいからな。彼女もブラックハートになって戻ってきた。
「相変わらず印象がガラッと変わるわね…。」
「そりゃ男性から女性になるわけだからな。嫌でも変化するさ。」
話をしている俺達の番が回ってきたらしい。女性の店員が俺達の方に向かってくる。
「!!!いっ、いらっしゃいませ……。二名様でよろしかったでしょうか?」
「そうだ、よろしく頼むよ。」
「はいぃ〜〜、二名様入ります〜〜!!」
「「?」」
俺とブラックハートは彼女のぎこちない動きに疑問を持つも店内へと入って行った。
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ケーキ食べたいです。 | ||
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