死にたがりの三十五話 第三十七話 家族会議 |
前回のあらすじ
アニスが血を吐いて倒れた。
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「……ん……」
知ってる天井だ……。
あれ、おでこに何か乗ってる……濡れタオル……。
「よいしょっ……ケフッケフッ……」
うむ、まだしんどい……。
どうやら俺は、部屋に担ぎ込まれた様だ。
うむ、俺が使っているベッドだ……。それにしても、頭が痛い。
まだ貧血治っとらんなこりゃ。
《自業自得です。一人で収集何かするから》
「あら、起きてたんだクイーン」
《えぇ。それよりも、貴方はやはり馬鹿です。魔力を吸収するのは良いですが、変換する際、魔力を取り出すのにも魔力が通過していくのですから、結局倒れちゃうじゃないですか》
……あー……そうか……。
ホント、俺ってつくづく馬鹿だなぁ……。
「あーあぁ……俺って、ホントボケボケだな……」
《それがマスターですからね》
「はぁ……」
もうふて寝してやろうか。
それにしても、良く救急車とか呼ばなかったな。
「あぁ……収集どうしようかな……また流血覚悟でやろうかな……それとも、吸収しないで分解してから変換して……あぁ、それで良いか。それで行こう」
《……はぁ、貴方って人は……》
「呆れんな呆れんな」
つか、最近こいつ出番あるな。
まぁ、良いことかもしれないけども……これは本人に謝った方が良いのでは?
「あうあう……血が足りないのです。今夜あたりはレバ刺しのある店でレバ刺しが食べたいな」
《くぎゅ乙》
分かる人には分かるネタ。
あはは……ホントに分かる人居るかな?
その時、この部屋のドアが勢い良く開かれる。
そこに居たのはシグナムだ……。
「主!!目を覚まされましたか!!」
「あ、シグナム。おはようぇっ!」
ギュムッ!!
「あぁ、主!良くぞ御無事で!いや、御無事ではないですけど……良くぞ目を覚まされました!」
「クッ……アッ……出る……内臓的な物が……口から……つか、死ぬ……シグナ……ム……潰れる……」
「す、すみません主!」
危うくシグナムの熱い抱擁で死ぬところだった……。
あぁ、後吐血しそうになった……恐ろしや、シグナム……。
「もう、ただ貧血で倒れただけなのに、大げさだなぁシグナムは」
「大げさではありません!主は血を吐かれたんですよ!?」
「あぁ、あれオイルだから。血じゃないよ」
《貴方は一度頭の中を掻っ捌いて見てもらいなさい。馬鹿マスター》
「痛い痛い……それは痛いって」
何でそんなスプラッタな考え思いついたし。
あぁ、頭痛い……。
「それが主のデバイスですか」
《お初にお目にかかります。マスターのデバイスのクイーンです。通称民安とこの前命名されました……》
民安さん……ディスってるわけじゃありません。
もう民安さん愛してます結婚してください……と、ウチの作者は申しており……へ?そこまで言ってない?
あと、メタ発言は止めろ?
すいませんでした。
「さて……それでは主……」
「はい、何でしょうか?」
「これより家族会議が始まるので、覚悟しておいてください」
「……ふぇ?」
何やら不穏な空気を感じます……。
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「これより、家族会議を行います」
「えっと……これは洒落になってないのですが……」
何か昔の日本の拷問みたいな感じになってるんだけど……。
痛い……もの凄く痛いし重い。
「さて、アニス君が倒れた事について、何か意見ある人おる?」
「はい」
「はい、ヴィータ」
「呪いのせいだと思う」
「その線が高いな。それで、どうなんアニス君?」
おふぅ、そこで俺に振っちゃいますか……そうですか。
まぁ、良いんですけどね。
「いいえ、違います。あれはオイルです。オイル交換をしようとして、あんな事に……だから旧式のオイルは駄目だとあれほど足に更に重さが増したぁぁぁぁぁ!!」
「さて、今の言い分に意義のある人」
「はい」
「はい、シグナム」
「先程あの体制で血を吐いていたので。あのままだと喉に詰まって窒息してしまうので……その……主の……血を吸いだしたのですが……あれは紛れもない血でした!」
「「「「「「なん……だと……」」」」」」
俺のファーストキスがぁぁぁぁぁぁ!
いや、シグナムみたいな美人なので、これはこれで有りなのか。
「ご馳走様でした……ってまた重みが増したぁぁぁぁぁ!!」
そろそろ潰れる!
グチャっと潰れるからぁぁぁぁ!
「シグナム、それについては後で言及に追及するので、残るように。さて……アニス君……ここで何かウチらに言う事、あるんやないか?」
「えっ?床汚しちゃってごめんなさい?」
「ちっがぁぁぁぁぁぁぁう!!」
「えっ、違うの?」
「もっと言う事あるやろう!!」
「……トイレ汚してごめんなさい?」
「それもちがぁぁぁぁぁぁぁう!何や!?わざとか!わざと言っとんのか!?」
う〜む、これも違うらしい……。
何だっけ?……う〜ん……あ、これかもしんないね。
「血を吐いて家を汚してごめんなさい」
「押し倒して犯したろか!!」
「はやてちゃんたら、まだ太陽が昇ってるよ……」
「アンクさん、一個追加や」
「了解だ」
「わー!嘘嘘!倒れてすいませんでした!黙っててすいませんでした!!もう隠しませんから許してくださいぃぃぃぃぃぃ!!」
もうこれしかないだろう!
どうだ!正解だろう!
「よし、一個追加や」
「おし来た」
「何でぇぇぇぇぇ!?いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「自覚してるのならなお悪い!!」
おぅ、正論過ぎて何も言い返せません……。
それにしても……もう太ももが限界なんですけど……。
「えぇか?アニス君。うちらは家族や。迷惑何てかけて何ぼ、掛けられたなんぼや。それが嫌やから何も言わんと自分だけで抱え込んで……アニス君が言っとる事矛盾しとるやんか!!」
うむ、痛い所を突くねはやて。
あぁ、何その、もう一個増やすぞ的な目は……後でぶん殴ってやる、アンクめ。
「でもねはやてちゃん……確かに俺の言ってる事は矛盾してる。だけど、それとこれとはもう別次元の話なんだ。俺の迷惑って言うのは……みんなになってくださいって言ってるようなものだ。いや、確かにそうなんだけど……みんなが犯罪者になっちゃって、俺が生き延びられても、俺はそれを良いとは思わない。家族だから、は……効かないんだ」
「主、それは違います。我ら守護騎士は、主をお守りするためにあるのです。主が命令すれば、私達は何でもやります」
「いや、それが駄目だって言ってるの。みんな俺の家族、その家族にやらせる事自体が間違ってる。俺はそう言ってるの。守護騎士だからとか関係ないの」
「それは綺麗事です。我ら守護騎士が主を守らなければ、居る意味がない。主のお心遣いは確かに良いです。ですが、それでは主を救えない、守れないではないですか!」
「ザフィーラ……」
「主、何なりとご命令を……我ら守護騎士は、主の手となり足となり、剣となり盾となり、主をお守りいたします……。さぁ、ご命令を……」
ザフィーラ……。
ここで、これを無視したら……守護騎士のプライドを……無下にしてしまう……。
はぁ、仕方ない……。
「じゃあ……命令するよ……」
俺の言葉に、四人は急にかしこまる。
ハァ、別に聞く体勢とかどうでも良いのに……。
「……俺がこの呪いを解く方法を、収集以外で見つけるまで、収集はしない!」
「「「「………はっ?」」」」
「えへへ、命令と言うよりは、お願いだけどね」
「それじゃあ何も変わってないじゃん!それでアニスがまた倒れるのを見てろって言うのか!」
「そうです!それだったら今の現状と何も変わりません!」
「主の言わんとしてる事は分かります、ですが……私達には耐えられないのです!」
「このまま主が弱り、倒れ、傷つき、床に伏せる主など……我らは望んではいません!!」
「あはは……でもねみんな……これだけは譲るつもりはない。俺は収集以外での道で、自分を治したい。みんなに負担は掛けたくないんだ……」
そう……これは譲れない。
俺は既に収集してるけど……これは俺個人の問題。そこに守護騎士が首をツッコム事は無い。
「主……お願いです……」
「我らに……ご命令を……」
「……あーもう!分かった!じゃあ言ってやんよ!!俺の手伝いをしてくれ!収集はまだ検討中!!もし後一か月……いや、二週間で俺が他の手段を見つけられなかったらみんなに収集を頼む!もうこれしか譲らない!譲らないんだったら譲らないんだからね!」
「……分かりました……二週間ですね」
「うん……もうこれしか無いしね……」
はぁ、どっと疲れた……。
まぁ、これで一時的には大丈夫だろう……そう、守護騎士はな……。
「さて、シグナム達とは和解したようだが……俺らはまだ納得してないぞ?」
「これからが説教の始まりや……」
そう、まだこの二人が残っているのだ……。
……オワタ……。
説明 | ||
ちゃんと小説の説明をしてください、ウケ狙ってるんですか? って、そろそろ言われそうな気がするんだけど そこらへんどうよ? あ、知らない…… ですよねーwwww |
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コメント | ||
大丈夫です!所々分からないネタとか有りますが大抵は分かりますしうまく入っていてとても面白いです!(鎖紅十字) | ||
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