そらのおとしもの 無心 |
「ふぅ…………」
アストレアがいつになくため息をつきながら空を飛んでいる。
「はぁ〜あ……」
アストレアはぼーっとしていた。
ぼーっとしていたので目の前にあった大木に気づかず激突してしまう。
「はぁ〜〜〜〜〜」
アストレアが気を失いかけて地面に落ちようとしていた。
「どうしたんだ?」
その大木の上に座っていた秋山がアストレアの手を取り、地面から落ちるのを助けた。
そらのおとしもの 無心
「あ、ありがとう」
アストレアは再び飛び、秋山の所に飛んでお礼を言う。
「別に、それでぼーっと飛んでたようだけどどうしたんだ?」
「いや〜、何食べようか考えてたら……」
「腹の減りすぎでぼーっとしてたと……」
「はい……」
「ほらよ」
秋山がどこからかおにぎりを出し、アストレアに投げ渡す。
「うわ〜、ありがとう! もぐもぐ」
アストレアは嬉しそうにおにぎりを食べる。
「ぷは〜、おいしかった♪」
「俺が召喚したもんだ、それ一つでご飯三杯分にはなるぞ」
「ありがとう、それで秋山はなんでこんなところに一人でいたの?」
「ただぼーっとしてただけだ」
「ぼーっと?」
「ああ、ただ何にも考えずぼーっとしていた。
いや、正確には何しようかな〜って考えていたらいつの間にかぼーっとしていたってのが正しいな」
「それって楽しいの?」
「俺の中ではたまに楽しいと思うぞ。
たまには無心になるもの悪くない」
「ふぅ〜ん」
「さっきのお前が俺と同じに近いな。
ただお前の場合は飛んでたから木に激突した。
俺はこうやって木の上にただ座っていたから何ともなかったけどな」
秋山が笑みをこぼす。
「ふぅ〜んだ」
「お前も適当な場所に止まってぼーっとしてみたらどうだ?」
秋山が無心になることを勧める。
「だったらお寺とかにしない? ここじゃ何にもないし……」
「何にもないからいいんだろ。まあ俺は基本的に場所は問わないけどな…」
二人は寺に移動した。
そしてアストレアは座禅を組むも、秋山は座禅をせず、片隅で足をぶらつかせていた。
ところが……。
「あふぅん、………あふぅん」
アストレアは住職に叩かれてばっかりなのに秋山は全然叩かれてなかった。
「住職さん、なんであの人を叩かないんですか?」
「あの者は本当に無心となっておる。無我の境地……いや、それ以上とでも言うべきか…」
住職とアストレアは秋山の方を見てみる。
そこには先ほどと同じようにぼーっとしていた秋山がいる。
「あれ、廃人じゃないんですか?」
「誰が廃人だ」
秋山がいつもよりもかなり低い声でアストレアに答える。
きちんと聞こえていた。
「ちゃんと反応してる……」
「それで何の用だ?」
秋山は元気なさそうに答える。
「住職さん、あれ全然元気ないですよ」
「そう見えるだけじゃ」
「う〜ん……」
アストレアはなんとなく心配だった。
アストレアがどこかに行った後も秋山は寺でぼーっとしていた。
「はぁ〜い」
どこからかアストレアの声が聞こえてくる。
「はぁ〜い」
秋山の前方からエロ本があった。これは以前にアストレアが智樹に対して行ったものであった。
「はぁ〜〜〜い、そこのお兄さん、エッチな本がありますよ〜」
しかし秋山は無関心でぼーっとしっぱなしであった。
「………」
アストレアはエロ本から元に戻る。
「じゃあ次はこれ……」
アストレアは次にリオのカーニバルで女性が着るような服になって激しく踊ってみた。
踊りは滅茶苦茶であったが、アストレアの豊満な胸は見る男全てを虜にするようなものである。
しかしそれでも秋山は全然関心がなかったのか、ぼーっとしていた。
「…………」
アストレアは秋山に近づく。
「ねえ、秋山あんた本当にどうしたの?」
アストレアが秋山の体を揺らすが全然反応がない。
「これってまさか……本当に廃人!?」
アストレアからしたら今の秋山は廃人も同然であった。
「とりあえずどうしよう……私バカだからこんな時どうしたらいいのか分からない〜」
アストレアが頭を抱えて悩む。
そんな時であった。
「どうしたんだ?」
秋山がいつもの声で普通に話しかけてきた。
「…ってあれ、秋山あんたさっきまで廃人だったんじゃ……」
「ああ、廃人レベルにまでぼーっとしてたな」
それなのに秋山は先ほどまでと打って変わっていつも通りの状態になっていた。
「で、でもどうやってあんな状態から……」
「いや、普通に切り替えれるだろ、怒ってる時に電話が来ても普通に会話するとか…」
「ええ〜」
秋山はふと空を見る。
「そう言えばそろそろあのゲームの発売時間だな」
そう言って秋山は瞬間移動して消えた。
「ああ! 本当にどうなってんの?」
秋山の突然の切り替えなどについて行けないアストレアであった。
秋山について分かったことその3
秋山はたまにぼーっとすることがある。
秋山はぼーとしている時は本当に無心であり、相当なことがない限り反応しない。
秋山は5分は平気でぼーっとできる。
おまけ
作者「さて、少し早いが投稿だ」
アストレア「なんで早いの?」
作者「とりあえず俺がすごく忙しかった4日間を乗り切り、ようやくフォークリフト免許を手に入れた」
アストレア「ふぉーくりふと?」
作者「食器のフォークじゃないぞ。乗り物だぞ。いろいろ苦労したが、一発で取れてよかったぜ。
まあその苦労解消もあるが、あと二つある。原作漫画の最新刊の発売だ」
アストレア「あれ? 発売日って明日じゃ……」
作者「雑誌はともかくコミックスとかは発売予定日の数日前に出てくる。よくあることだ。
まあ正式なのは明日だからそこまで言うことは控えるべきだろうが、あえて言おう。
色々強いな、敵さんもカオスも…」
アストレア「カオスって敵よね?」
作者「原作漫画だとな…。まあカオスや他の敵があれだけ強くても秋山にはまず勝てん。勝てない理由としては秋山の不死身性もだが単純な攻撃力が足りないな。秋山と完全に対等に戦いたければ星ひとつは簡単に破壊できる力は最低でも必要だ」
アストレア「無理よ」
秋山「普通ならな。っても秋山は異世界では力を常に抑えてるから本気と言っても完全本気の半分も満たない。それでも惑星破壊は可能だな。まあそれは世界によるけどな。世界によっては惑星破壊レベルの本気の力が限界の時もあれば、国一つが限界の時もある」
アストレア「まちまち?」
作者「そういうこと。少しネタバレになるが、秋山が世界のことを気にかけず本気出せばAPOLLONが一気に10発来たとしても打ち消すどころかそれ以上の力をぶつけることが可能だ。しかも爆発させずにな…」
アストレア「………」
作者「あくまで世界のことを気にせずだから、まずそれはないな。それに仮に今回の単行本の話をアニメでやるとしても秋山は俺の書いた作品設定であるカオス戦の時と同じように闇の力にうずくだろうな。力の抑制もあるし…。
とまあとりあえず漫画の話は打ち止めにして投稿した理由のもう一つを説明しよう。
それはMUGENだ」
アストレア「むげん?」
作者「パソコンの格闘ゲームのことだ。それで某動画サイトでお前のデータ更新の動画を見てな。別作者のキャラ改変だったが、すごくいい出来だと思った。まあやりすぎなところもあるけど、なかなかいい感じだった。おまけにほとんど同じ時期にDMC(デビルメイクライ)のダンテとバージルのも出てきたな。仕様が若干UMVC3(アルティメット マーヴルVSカプコン3)になってたな。俺の頭の中じゃ、アストレアVSバージルとか構成ができたな」
アストレア「その二人強いの?」
作者「UMVC3のゲームでは強キャラ扱いで嫌われ気味。まあ確かに嫌らしいところがあるな。まあその話は次回にしよう。設定的には悪魔と人間の子供だ。ってもその悪魔が半端なく強いせいで二人も強い。普通にエンジェロイドとためは張れるだろうな」
アストレア「死んじゃう〜……」
作者「格ゲーだとどうなるかは分からんぞ。AIとかもあるし…。
とまあおまけ的な話はここまでにして今回の話について俺から少し補足しよう。秋山のぼーっと設定は基本的に現実の俺の実際やったことだな」
アストレア「5分もぼーっとできるの?」
作者「数か月前だが、『何をしようか』と思っていたらいつのまにかぼーっとしていた。そんでもって時計を見たら大体5分くらい経ってた。本当にぼーっとしていて、無心だったと断言できる」
アストレア「暇人……」
作者「今の俺にとっては本当はいいことではないがな…。
とりあえず今回はこの辺で……。それでは!」
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引き続き「秋山総司郎(作者の分身のオリジナルキャラ)はどんな奴」シリーズです。 しかしオリジナルのみでは伝わりにくいので、今まで書いたそらのおとしものを使っています。ご了承ください。 2012年3月31日追加 秋山ってどんな奴シリーズ関連作品 日和編(劇場版ネタバレ一部注意) そらのおとしもの 外伝 『元生徒と臨時教員(?)』 http://www.tinami.com/view/225643 そはら編 そらのおとしもの 自転車に乗ろう http://www.tinami.com/view/391161 カオス編 そらのおとしもの 番外編 『カオスのとある日常(いちにち) 散歩編』 http://www.tinami.com/view/394556 ニンフ編 そらのおとしもの 格闘ゲームはリアルファイト! http://www.tinami.com/view/400188 イカロス編 そらのおとしもの 望むもの http://www.tinami.com/view/400463 |
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アストレアさん、面倒見が良いですよね(枡久野恭(ますくのきょー)) | ||
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