真(チェンジ)!!仮面ライダーディケイド〜紅蓮の破壊者〜【第5話:Wの正体。それぞれの事情】 |
第6話【Wの正体・それぞれの事情】
「ああ…」
斗貴子は再び悪夢の中にいた…。悪魔に立ち向かっていった戦士達は全て倒され、カズキは左手で首を締め上げられていた…。
「…」
「があ…!」
悪魔は無言で彼の首を締め上げ続ける…。カズキの苦しむ声など聞こえないかのように…
「やめろ…」
斗貴子は微かな声を絞りだすが悪魔は容赦しない…
スッ…
空いた右手を後ろに引くと…
グシャア
「ぐはあ!!」
「!!」
勢いに乗せて彼の胸を貫いた。
「…」
そして、悪魔の手に握られている六角形の物体…。斗貴子はそれを知っていた。
かつて自分が一度死んだ彼に与え、彼を平凡な高校生から運命を大きく狂わせてしまったモノ…。
それは彼の『心臓』の役割を果たしていた…。
それが無くなるのは『死』を意味すること…
ビキッ…
今、それにヒビが入り…
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ガシャン
彼女の目の前でソレは砕かれた…。
「ああ…」
あまりのショックに地に手をつく斗貴子。
そんな彼女のことなど気にせず悪魔は興味がなくなったかのようにカズキの骸を投げ捨てる。
ズシャ
「ひっ!?」
それは斗貴子の目の前に転がってきた…。
「カズキ、カズキ…」
愛しき少年の名を呼ぶ斗貴子。しかし、胸に大穴があき既に死体となった彼に応える術はなかった…。
「奴は『破壊者』だ。」
「!」
突然、聞こえた声に振り向くとメガネを掛けた中年の男が立っている…。
見かけはボロいコートに帽子を被っている外見はホームレスのようだが彼の纏う空気はあまりにも異様さが感じられる…。
「私の名は『鳴滝』。預言者だ。そして、警告しておこう…。奴を止めるなら今しか無い。」
鳴滝と名乗る男が喋りだした途端、意識が徐々に遠退く斗貴子。
「どうやら時間のようだ…。いずれ君が私と志を共にするならいずれまたあうだろう…。その時まで…」
彼女は鳴滝の話を最後まで言い終わると同時に目を覚ましていくのであった…。
「あっ!!斗貴子さん気がついた?」
斗貴子はソファーに寝かせられており、隣ではカズキが心配そうに付き添っていた…。
「やあ…目覚めたようだね。」
そして、部屋の隅には先ほどの青年が壁に寄りかかり本を読んでいた…。
「自己紹介まだだったね。僕の名前は『フィリップ・ライト』。この『鳴海探偵事務所』で探偵…といっても大したことはしてないけどね…。ま、よろしく。」
「あっ…津村斗貴子です…。どうも…」
斗貴子も失礼ではあってはいけないと挨拶を返す…。
「フィリップ…あっ!起きたわね。」
今度は髪長い黒いソフト帽を被った女性が出てくる。中々、スタイルが良い…。
「私の名前は『左舷 翔子』。フィリップと同じく探偵をこの事務所でやっているわ。」
ここで斗貴子はある疑問を持つ…
「探偵事務所…?」
なぜ自分とカズキは何故、そんなところにいるのか…?
「あー…覚えてない?あんた気絶して…それを私たちが運んできたんだけど…?」
「斗貴子さん!翔子さんたちは『仮面ライダー』なんだよ!!」
「仮面…ライダー…?」
突然、カズキの言い出した謎の単語に首を傾げる斗貴子。
「本来ならあんまり関係ない時出したくないけど…これを見れば解るかな?」
翔子は懐から黒いUSBメモリらしきモノを取り出しスイッチを押す。
『ジョーカー!!』
「!」
斗貴子はそれと響いた電子音声に聞き覚えがあった…。
「まあ、これで解っ…ちょっ身構えないで!怪人(ドーパント)になりゃしないから!!」
思わずホッパードーパントを思いだし身構える斗貴子。
「落ち着きたまえ…僕たちは君らの一応、『命の恩人』なんだから…」
「フィリップ、間違ってないから『一応』いらない。」
斗貴子を宥めるフィリップ。翔子は一部訂正をしたが…
「やれやれ…仕方ない。君たちにはこの街(風都)や色々な事情が話す必要がありそうだね…。」
そう言うとフィリップは風都の一般的には知られていない影の事情について語りだした…。
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説明 | ||
このWはいまさらですがフィリップと翔太朗ではないです。 ついでにアクセルも別人です。 |
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