超次元ゲイムネプテューヌ Original Generation Re:master 第1話 |
遥か昔、世界は一つだった。
4人の女神が生まれ、大陸を賭けた戦争が始まる。
女神戦争。
やがて世界は4つに分断され、崩れていく……。
4人の女神によって守護されている異世界『ゲイムギョウ界』。
神界で争う女神達を余所に下界は先代の女神『マジェコンヌ』によってモンスターで溢れかえっていた。
表向きでは――
「アンタ……」
『また、もう一度始めよう――?』
☆ ☆ ☆
ゲイムギョウ界に存在する大陸の一つ、革新する紫の大地『プラネテューヌ』
技術力は4大陸一、しかしモンスターによる被害も大きく、スゲェ中途半端じゃね?
みたいな感じの匂いがプンプンする。
しかし、プラネテューヌの住人達も決して能なしではない。
彼らは士官学校や看護学校といったこれからの未来、モンスターが増え続けるであろう未来を想定し、モンスター専用の戦闘員や医療チームを育成する施設を造った。
だが、今回はこの説明は省かせて貰う。
プラネテューヌ中央市街郊外に位置する洞窟。
ここはモンスターの巣窟となっているダンジョンであるが、元は人間が発見した採石場であった。
モンスターが住み着き、まともに仕事が出来ないと採石場の人間から依頼が入り、こうしてテラバ・アイトは自分のパーティと共にこのダンジョンを訪れていた。
「はぁっ!」
テラバ・アイト、通称テラは右手に持っていたダガーを振り下ろし、中型モンスター『牛鬼』を斬りつける。
「グワワワ!」
悲痛な叫びを上げて牛鬼は大地に膝をつくが、連撃は止まらない。
「てやっ!」
茶髪の長い髪をなびかせて少女アイエフはカタールで牛鬼の武器を持つ右手を切り落とす。
「えぇい!」
金髪のウェーブが掛かった髪の少女コンパは巨大な注射針から砲撃弾を発射する。
視覚を奪われた牛鬼は為す術もなくただ暴れ回っている。
「はぁああっ!!」
近くの岩を足場にして大きく跳躍し、紫髪と髪飾りが特徴的な少女ネプテューヌは手にした太刀で一閃、牛鬼を真っ二つに切り裂く。
ブブブッと牛鬼の姿が一瞬だけブレ、地響きを起こし、倒れる。
テラは自分のナイフポーチに自分のエモノをしまい、ふぅと一息吐く。
「これでノルマは達成できたか?」
「ええ。このダンジョンに巣くうモンスターを10体討伐。しっかりノルマは果たしてるわ」
アイエフがクエスト内容を確認し、パーティ内に安穏とした空気が流れる。
ネプテューヌは行儀悪く、地面に座り込む。
「はぁ〜。こんなちまちましたのをやるよりもっと難易度の高いクエストでぱぱっと稼いだ方がいいんじゃない?」
「仕方がないですぅ。私達のレベルじゃこのくらいのしか受けられないです」
コンパが諭すようにネプテューヌに言うがそれで聞き分けるような性格をネプテューヌが持っているわけではない。
「コンパの言う通りよ。それに報酬の高いのはすでにプロの戦闘員(ソルジャー)の人達が持って行っちゃってるだろうしね」
アイエフはポケットから携帯を取り出して何やらいじり始める。
「それに言うだろ? 『地獄の沙汰も金次第』って。金があって困ることもないし。
まあ、今は金が無くて困ってるわけだけど、次の大陸接近まで期間はあるんだし、その間に路銀稼ぎでもしておこうぜ」
ここでテラ達がいる『ゲイムギョウ界』についてある程度補足しておこう。
ちなみにこの間、一行はダンジョンを脱出しているモノと考えていい。
ここゲイムギョウ界には4つの大陸が存在する。
現在、テラ達が駐留する革新する紫の大地『プラネテューヌ』
重厚なる黒の大地『ラステイション』、雄大なる緑の大地『リーンボックス』、夢見る白の大地『ルウィー』である。
そしてそれぞれにはその大陸を守護する守護女神(ハード)と呼ばれる者達が存在する。
プラネテューヌには守護女神:パープルハート。
ラステイションには守護女神:ブラックハート。
リーンボックスには守護女神:グリーンハート。
ルウィーには守護女神:ホワイトハート。
彼女ら4人が大陸を治め、そして大陸を守護するのだ。
ちなみに大陸には守護女神が唯一組織した『協会』なる施設が存在する。
この協会は信者を募る教院と大陸の政治の一切を任されている国政院に分かれている。
さて、主な説明が終わったところで一同は街へ到着した。
小説クオリティである。
先ほど説明があった協会に出向き、クエストが終わったことの報告を行い、報酬を受け取る。
協会では一部ではあるがクエストを募集しているのでアイエフは張り出しているクエストの張り紙を確認しようと掲示板の元へ足を運ぶ。
「さて、じゃあさっさと次のクエストに――」
「てーい!」
アイエフが言い終わらぬうちにネプテューヌはドガシャーンとタックル。
アイエフは間一髪でそれをかわす。
「危ないわね!? 何するのよ!」
「つまらないクエストばっかで楽しくなーい!!」
そう言ってジタバタと駄々をこねるネプテューヌはさながら幼児である。
念のため言っておくがネプテューヌは見た目中学生くらいである。
「はぁ……元はといえばアンタがあんなことするからこうして金を貯めなきゃいけないことになったんでしょ!? 記憶喪失ってのは記憶力までダメにするわけ!?」
アイエフはここぞとばかりに怒りを爆発させる。
彼女が言ったとおり、ネプテューヌは記憶喪失の少女だった。
詳しいことはテラも知らないが。
「アイエフさん、あんまりねぷねぷを責めないであげて欲しいですぅ」
コンパがネプテューヌを庇うように前に出るが効果無し。
「そういえばコンパも少しばっかり噛んでたわね……。ウチのパーティはホントにもう……」
アイエフは苦い顔をして額を押さえる。
☆ ☆ ☆
時は遡ってほんの数日前。
テラがネプテューヌ一行と出会ってからも数日しか経っておらず、数日に縁のある者達である。
この日も何らかのクエストをこなし、時刻は12時前。ちょうど飯時である。
コンパの腹がきゅるきゅると可愛らしい声を上げる。
「そういえば朝にパンを食べたっきり、何も食べてないです……」
「うん……、私もお腹ペコペコだよ〜」
あー、と二人して悲痛な声を上げる。
「そうね、そろそろご飯時だし、次のクエストまで時間もあるし昼食にしましょ?」
ピッ、とそこら辺のファミレスを指して一行はそこに入る。
そこはヘルシー料理とかも多くて女性に大人気というかボリュームの少なさ故にあまり男性がいないというか男性は一人として見あたらないのでテラは非常に居心地が悪い。
「んー、俺は何にしようかな?」
だがしかし、テラは普段から女性陣に囲まれて旅をしている所為か、そういう感覚が麻痺しかかっていた。隣ではネプテューヌが『どれにしようカナ、カナ?』とか言っていたが三人はあえて聞こえないふりをした。突っ込んだら負けな気がした。
結局、テラはヘルシーハンバーグ、ネプテューヌはヘルシースパゲティ、コンパはヘルシードリア、アイエフはヘルシーオムライスということで落ち着いた。
ところどころヘルシーと付いているのは胡散臭さ満載である。しかし、それも突っ込んだら負けな気がしたので突っ込むのをやめた。
「ん〜、美味しい!」
「このお値段なのにこんなに美味しいなんてスゴイですぅ!」
「ん、カロリーとかも考えられてるし、なかなかいいわね」
女性はこういった話題に目がないのである。それはこの三人も同じことであるが。
でも男性のテラにとってはいまいちボリュームが足りなくていまいちである。
どうでもいいのだが。
「はぁ〜、美味しかった♪」
恍惚とした表情をしたネプテューヌは膨れた腹をさすって椅子の背もたれに身を預ける。
「ねぷねぷ、デザートも頼んでみませんか?」
「え? デザートもあるの?」
コンパの声にネプテューヌは身を起こしてメニューを覗き見る。
アイエフも興味のなさそうな顔をしているがチラチラとメニューを目で追っている。
ぱくぱく
「おぉい」
ぱくぱく
「おーい」
ぱくぱく
「おーいってば」
ぱくぱく
「……」
☆ ☆ ☆
「結局、食べ過ぎて金はなくなるわ、体重が増えただ何だって大騒ぎだったじゃない!」
アイエフはくどくどと小姑のように続ける。
「でも、アイエフだって結構食べていたじゃないか」
「……」
目反らした。
しかし、敢えてテラは突っ込まない。
さっきの発言が既に突っ込みな気がしないでもないが伏せておくことにした。
「と、とにかく、今後はこういったことが無いように自重するわよ!
これからはいちいちこんなことがあったんじゃ、身が持たないわよ!!」
と、それだけ釘を刺してアイエフはくるりと踵を帰す。
次のクエスト目的地に向かうのだろう。
しょんぼりしているネプテューヌとコンパを促してテラはアイエフの後を追った。
なんで、こんなことになったんだっけ?
と、テラは思った。
説明 | ||
幼き頃の記憶を無くした少年、テラはある日、ある事件を境に世界を救うというネプテューヌ、コンパ、アイエフの三人と旅をすることになる。 各大陸で事件を解決し、イストワールを救うために『鍵の欠片』を集める旅の先でテラは自分が何者なのかを知ることになる――。 それは、絶望の記憶――。 基本はストーリー準拠です。 シリアスパートとギャグパートの温度差が激しい、かもしれない。 雑文です。 |
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