真・恋姫無双「新たなる地と血」第31話 |
この作品は恋姫無双の2次創作です。
作者の勝手な解釈もある為、若干キャラの性格等のズレが生じる場合が御座いますが
そこらへんはご容赦のほどを。
そして翌日、それぞれ洛陽を経つ日が訪れた。
〜劉備軍〜
「それではご主人様、我々はこれより徐州へ向かいます。大変お世話になりました、お元気で…」
「ああ、愛紗や皆も元気でな。」
「はい。」
『…』
愛紗は元気一杯に答えるが他の者達は皆一様に表情が暗く元気が無かった。
「…皆大丈夫か?」
そんな様子に心配した一刀が声を掛けるが、桃香達は俯いたまま頷く。それを見た愛紗は、一喝した。
「なんだ皆、だらしないぞ!折角ご主人様が声を掛けて下さっているのに!」
(((((誰の所為なのよ(なのだ)(だ)((ですか))!?)))))
愛紗以外の桃香・鈴々・星・朱里・雛里は一目見ただけで分かる位にやつれていた。
それは昨夜一刀との話し合いの最中、良い雰囲気になった所を邪魔された愛紗から桃香達は説教を受けていたからだ。
(…星、何時までしてたの?)
(…朝方までです。一刻(2時間)も寝ていません…)
(…ご愁傷様)
自業自得とは言え、流石に寝不足の状態で出発して大丈夫かと心配になる。一応、延期してはどうかと提案してみたが愛紗に「これも訓練です。」と言って却下された。その時の桃香達の表情は絶望していた…
そして洛陽を後に徐州へと向かって行った。一刀は皆が無事徐州に着く事を祈った。今は落馬して怪我が無い様に…
〜孫策軍〜
「それじゃあ一刀、元気でね。落ち着いたらまた遊びに来てね、きっとシャオもあなたの事を思い出してら喜ぶわ。」
「精々、寝首をかかれんようにな。」
「一刀さんも、がんばって下さいね〜。」
「一刀、また遊びにいらっしゃいね。」
「北郷、色々と世話になったな。礼を言おう。」
「祭さん、愛紗の事ありがとう。」
「気にするな。儂は一言、ちょこっと言うただけよ。」
「?祭、愛紗と何かあったの?」
「なあに、気にしないでいただこう。大した事はしておりませんゆえに、な。」
祭と愛紗の間に何があったのか知らない蓮華達は聞こうとするが、祭は笑みを浮かべながら喋ろうとしないでいた。
『?』
祭のそんな行動に皆、首を傾げるだけだった。
「ま、祭が喋らないならしょうがないわ。何時までもこうしていても始まらないし、いい加減出発しましょうか?」
「そうだな。皆、出発するぞ!」
雪蓮と冥琳の言葉に漸く皆が動き出した。
「蓮華達も気を付けて。」
「雪蓮お姉ちゃんまたね〜」
一刀と一樹に見送られながら蓮華達は南陽へと帰って行った。
〜曹操軍〜
「一刀、待ってなさい。すぐにあなたに追いついて見せるわ。」
「華琳様なら直ぐにこんな奴、追い着くどころか追い抜いてしまいますよ!その前にこいつが失敗して、洛陽を追い出されるかもしれないけどね、くすくす。」
華琳と挨拶を交わす横で桂花が意地悪く笑う。
「はは、そうならないようにするよ。」
「ま、北郷ならそうなる事は早々ないだろうがな。」
「「「「ですよね〜」」」」
秋蘭がそれをフォローし、季衣と三羽烏が同調する。
「はっはっは!残念だったな桂花、そんな事を考えているのはお前だけみたいだぞ?」
春蘭は残念だな〜とばかりに肩を叩く。
「きいいいぃぃぃっ〜〜〜〜〜〜〜!!って、痛いわね!この馬鹿力!」
「誰が脳筋だ!?」
「誰もそんな事言ってないでしょ!ああ、でも聞き間違えてるからやっぱり脳筋よね?」
「なんだとーーー!?」
「はいはい。おふざけはここまでにして、いい加減帰るわよ?」
『はい(は〜い)!』
いつものやり取りの途中、華琳が止めに入り桂花達は渋々大人しくなった。
「じゃあね一刀、一樹。」
「ああ、またな。」
「またね〜華琳お姉ちゃん!」
一刀と一樹に見送られながら華琳達は許昌へと帰って行った。
〜袁紹軍&白蓮〜
「それでは北郷さん。これで失礼いたしますわ。」
「ああ、麗羽も気を付けてな。」
「ええ、勿論ですわ。」
(何の話だ、斗詩)
(?何の話だ?)
(文ちゃん、もう忘れてるよ…(泣)白蓮さん…スミマセン。こっちの話です。)
「ま、いっか!じゃあな兄貴!また会おうぜ!」
「もう文ちゃんってば〜。ちゃんと挨拶しなよ〜。それでは一刀さん、お元気で。」
猪々子の切り替えに呆れながら、斗詩は一刀に挨拶をする。
事情を知らない白蓮は、斗詩に聞くが斗詩は自軍内での事情ですと答える。そう言われるとそれ以上はさすがに突っ込んでは聞けない為、疑問を残しながらもそれ以上は追求しなかった。
(?)
一刀と一樹に見送られながら麗羽達は南皮、白蓮は幽州へと帰って行った。
〜董卓軍&涼州連合〜
「月達は明日だっけ?」
「はい。私達は翠さんと一緒にここを発ちます。」
「ああ、月達を長安に送って、それから西涼に帰るんだ。」
「恋殿がいれば別にお前達の護衛なんていらないのです!」
「…陳宮、駄目そんな事言ったら。」
「恋殿〜〜〜〜!」
それぞれを見送った後に残ったのは、董卓軍と涼州連合。董卓軍が向かう長安は洛陽より近い為、他の諸侯より一日遅れて出発をすることにした。
「別に護衛の積もりはないんだがなあ。途中まで一緒だからって言う単純な理由なんだがな〜。」
隣で音々の叫び声を聞きながら、翠は一刀と話しをする。
「でも翠の所の西涼はちょっと距離があるけどいいのか?」
「ああ。でもうちは馬が多いから問題ないよ。」
「本当はご主人様とまだいたいからでしょう?」
「ば、馬鹿言うな!そんな事はないぞ。そんな事は!」
そんなやり取りも明日には西涼へと帰ってしまい、見れなくなると思うと少し寂しくなるなと感じてしまう。
そして翌日、月達は洛陽を後に長安へと向かって行った。
そして更にその翌日、今回の騒動の首謀者の張譲は斬首となり、一連の騒動は幕を閉じた。
一人の男が南皮の城より慌てて出て行く。
反董卓連合は皇帝陛下の介入により、戦闘停止。実質的に連合軍の敗北とも言うべき報告であった。
それは城でその報告を受け、袁紹より南皮の留守を預かる臣下達から一人の男に視線を集める事となった。それは当然その話を持ちかけた男への冷たい視線であった。そんな報告を受けた男はさすがにそれに耐え切れず慌てて出て行く事になってしまったのだ。
「くっ…袁紹の愚か者め!折角、名誉と地位を得られる機会を与えたのに失敗しおって…しかも、失敗したのは奴らの主なのになぜ儂がこんな目に合わねばならんじゃ。やはり奴を選んだのは失敗だったか…
しかも皇帝陛下が介入してくるとは…。張譲め、何をしておったのだ!」
吐き捨てるように南皮を後にし、何処へとも無く馬を走らせる。途中、川辺で馬がばてたので、仕方無しに休息を取りながら次に行く所を思案する。
「次は…「あなたに次はありませんよ。」何奴だ!?」
声のした方を振り向くとそこには女が一人立っていた。
「次が無いとはどういう事だ?」
「簡単です。あなたは此処で死ぬんですから。」
そう言うと女は腰に差してあった剣を抜き、男に向けゆっくりと歩く。
「わ、私は十常侍なんだぞ?!え、偉いんだぞ!?」
男が馬の所へ行こうと後ずさりしながら虚勢を張ろうとする。そんな男の姿を滑稽に思いながら近付いていく。
「ま、待て!望みはなんだ?金か?」
腰に提げていた金の入っている皮袋を、女の足元に投げつけるが女はそれを無視し近付く。
「で、では私と組まんか?そして洛陽を乗っ取り皇帝陛下を操り、好き放題をせんか?金も権力も思いのままだぞ。」
女は無表情のまま男との距離を詰めると言い放った。
「そんな事には興味はない。それに言ったはずです。あなたは此処で死ぬ、と。」
そう言うと剣を振るい男の命を絶ったそして女はその場を静かに立ち去って行った。
あとがき
これで反董卓連合編も終わりです。
次回からは新展開、色々とやるつもりです。その所為で突っ込みどころ満載になるでしょうね(^^;)
過度な期待はせずに暫く待っていて下さい。
ではまた次回ぃ〜ノシ
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コメント | ||
瓜月 さん はてさて誰なんでしょうか?ww(アロンアルファ) 殴って退場 さん 彼女の機嫌を損ねると、とんでもない目に遭います…(アロンアルファ) 相変わらず愛紗は怖いな…(殴って退場) Mr.ハリマエ さん いかにも小物ってのを目指しました。(アロンアルファ) summon さん 小物臭く見えたのなら作者的には大成功ですwww(アロンアルファ) 小物ってやられる時も小物臭が取れないんだな・・・・最後に出てきた女性は・・・・さてさて・・・(一応カタカナになりましたが、はりまえです!)(黄昏☆ハリマエ) 最後に殺された人の小物感が半端ないですよね…「え、偉いんだぞ」って(笑)(summon) アルヤ さん それは次回以降のお楽しみです。(アロンアルファ) 量産型骸骨 さん 漸く、と言った所で邪魔が入りましたからね…あと誤字報告ありがとうございます、直しました。(アロンアルファ) なにやら怪しい人物が出てきたな・・・・・・何者なのやら(アルヤ) 愛紗はそんな遅くまで説教してたんだ・・・ 2p「それではお主人様」→「それではご主人様」、6p「一緒だかっらって」→「一緒だからって」では?(量産型第一次強化式骸骨) |
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