真(チェンジ)!!仮面ライダーディケイド〜紅蓮の破壊者〜【第14話:運命のJ・切り札はいつも共に】 |
翔子らのメモリが使えないことについて検索を開始したフィリップ…。
数分後、ある程度集めた情報を翔子とフィリップが話しだす…。
「敵の正体がわかった。例の白いのは『エターナル』。『エターナルメモリ』を使用したいわばシステムは僕たちライダーと同様な存在さ…。」
この世界のライダー…つまりWやアクセルはドライバーに純正のガイアメモリをスロットし力を制御している存在である。(翔子いわく街の人々の希望であるべきも条件とのこと…)
「コイツの能力は厄介で他のメモリを制御できるということさ。文字通り『永遠』に能力を奪うことも可能なわけだ…。」
「じゃ、じゃあ…」
顔をこわばらせるカズキ。彼も同様にエターナルに能力を封じられた身だからだ。
「いや、君は心配する必要は無いと思うよ。あくまでも『メモリ』での話だからね。」
「よかった〜。」
「でも『メモリ』と『核鉄かくがね』の併合した使用者とは…興味深い。」
ほっとするカズキ。フィリップは敵の能力にかなり興味を持ったようだ…。
「恐らく…奴の『武装錬金』でしょうね…。」
斗貴子が自分の推測を述べる…。
武装錬金とは人によって千差万別の能力と形態をとる。しかし、元になる『核鉄』は全て一緒なのだ。(一部例外あり)つまり、エターナルも元が人ならば発動条件に必須な『闘争本能』があるわけでありその結果、『ガイアメモリを扱える武装錬金』になっても不思議ではない。
「そして、もうひとつ…」
今度は翔子が話だす…。
「私の師匠経由の情報だけど『特殊なメモリ』の存在もわかったわ。そして、それが何者かに奪われたことも…」
「え?」
翔子は師匠なる人物からの情報を話す…。
時は数ヶ月ほど前…
風都郊外…
白い服の中年ぐらいの男がいた。翔子らの師匠『鳴海宗吉』である。彼は『T2ガイアメモリ』の取引を追っていた…。これこそが翔子のいう『特殊なメモリ』である。
宗吉は物陰に隠れ様子を伺う…。彼の視線の先には黒ずくめの男が3人…。開けた場所で突っ立っている。どうやら何かを待っているようだ…。
ブン、ブン、ブン、ブン、ブン、ブン、ブン、ブン、ブン、ブン、…
暫くするとヘリコプターがこちらへ飛んでくる。
ヘリは男たちの真上でホバリングすると徐々に高度を下げる…。
その時…
「何者だ!」
『バード!!』
男のうち1人がメモリを首に差し鳥の異形、バードドーパントへ変身する。
この時、宗吉は自分の存在がバレたのかと思ったが…
『フン!!』
ズカン!!
バードDは宗吉がいる所とは関係無い所に火の玉を放った。
『グギャァァ!?』
すると物陰から倒れる異形…。爬虫類のようだが黒い肌に身体の至るところに気色の悪い目玉がついている。
「我々のデータに無いドーパントだな…。」
黒ずくめの男の1人が異形に近づく…そして触れようとした時…
ザシュ!!ザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュ!!
ボタタ…
男は一瞬、何が起きたか解らなかった…。気づいたら彼の胸には黒い槍が幾つも突き刺さり血が滝のように流れていた…。
『な、何!?』
バードDは一瞬呆気をとられるが再び攻撃をしようと試みるが異形の体は液状化しバードDや残った男を囲む壁のようになる。
「ひ、ひい!?何だよコイツは!?」
バン!バン!バン!バン!
残った男はドーパントになるメモリを所持していないのか手持ちの銃を闇雲に撃ちまくるが異形に効果は無い…。
ぐちゃぐちゃ…
異形の壁は全ての目を獲物に向け…
ぐしゃ…
「『ぎゃ…』」
まるでハエをティッシュで包みこみ潰すがごとく地上の残った2人を葬った…。
「ひ、ひい…!?」
ヘリも急いで上昇を開始し異形の手の届かない高度にまで上がる…。
「ふう…。」
一息つくヘリのパイロット…
『どこを見ているのかな?スティンガー君?』
『うんうん。コーウェン君?』
「!」
しかし、あまりにも…運命は残酷だった…。
ザシュ!!グシャグシャ!!ザシュ!!ザシュ!!グシャグシャ!!
「うわあああああああああああああああああ!?」
パイロットの断末魔が響き渡らせながらヘリは墜落した…。
「で、そのあと師匠が墜落現場を見てみたら惨殺された焼けこげた複数の死体があったそうよ…。恐らく師匠は『T2メモリ』が襲撃者に奪われたとみてるわ…。」
「そして『T2メモリ』の中には僕たちのメモリより強力なメモリ『エターナルメモリ』があるという情報もあるし、さっきのことから襲撃者と『エターナル』は協力関係と見て間違いないね。」
翔子が話終わるとフィリップはそれから考えられる結果を纏めた。
「じゃあ…奴を倒すには…」
カズキは恐る恐る口にする…。
「絶望的かもしれないけど…ガイアメモリと武装錬金以外の力で倒すしかない…。」
それは自分たちには無理同然だった…。
「!そうだ!!四季さんなら…」
「待てカズキ!!」
四季のディケイド・ブラッドならと考えスプリングに向かおうとするカズキを斗貴子が止める…。
「アイツは…信用できない!!」
未だ彼女は悪夢のことが気がかりだった…。
それに、本来なら破壊できるはずのない核鉄を破壊したディケイドBは能力においても非常に警戒すべきところがあった…。
「で、でもそうしないと…」
「しかし!!」
「しかし何だ?」
「「!」」
2人が言い争っているといつの間にか四季が事務所の壁に寄りかかっていた…。
「ずいぶんとまあ、面倒なことになってんのにつまらんことで人の力を借りないとはな…。どうせ鳴滝に俺が『破壊者』だの『悪魔』だの言われたんだろ?」
「!」
「図星か。」
四季は溜め息をつく。
「確かに信用できねえだろうな…。突然現れた妙な怪人相手にタイミング良く登場してぶちのめし、しかも訳分からん力を使うしな。」
「…」
「俺だってどうしてこの力が使えるかは解らない。どうして旅する羽目になったのかも解らない。だけどな…手が届く命があるのに見ないフリできるか?自分は関係ないと逃げるか?確かにそろも賢明な選択だ。だがな俺は『後悔しない生き方』をしたいんじゃなくて『後悔しても良い生き方』をしたいんだよ…。お前らも同じじゃねえか?」
「…」
「斗貴子、お前に言っておく…確かに俺は『悪魔』かもしれねえ…。いずれお前の大事なモノを壊すかもしれねえ…。だけどよ、あるかどうか分からんことに突っ掛かってエターナルどもを放っておくのか…?奴らの好き放題やらせて良いのか…?」
「そんな…つもりは…」
「お前だって弱い奴らを理不尽から護る…それはライダーも俺も関係ねえだろ!!だから俺は戦う…。例え『悪魔』でもな…。」
四季は自分の思いを斗貴子にぶつけた。斗貴子は思った…。自分は何を気にしていたのだろう…。彼女は弱き者を守る筈の『戦士』であった…自分でもそうだと思っていた…。しかし、『愛する存在カズキ』を失うことを恐れて、そのことで心を揺さぶられいつの間にか『戦士としての自分』を見失っていた…。そして『戦士の力(武装錬金)』も失ってしまった…。
「私は…私は…」
「斗貴子さん…」
カズキは泣き崩れる彼女をだきよせた…。
「まあ分から良い…それに…」
ドガァァァァン!!
「何だ!?」
突如、響く爆音。
咄嗟に翔子は窓の影に回りこみ様子を伺う…。
『グアア…』
『グオオ…』
事務所の前には2体のドーパント…
T-レックスの大顎を模したT-レックスドーパント…
そして燃え盛るマグマのようなマグマドーパント…
どちらもドーパントのレベルでは大したことでは無いが生身の人間に到底相手は無理である。
「くっ…」
それでも翔子は飛び出す…。それが彼女のライダーとしての本能であった…。
『ギャア!!』
ドカッ
「ぐふう!!」
しかしドーパントに敵うわけなく彼女は軽くあしらわれ壁に叩きつけられる…。
(諦めない…死ぬその瞬間まで信じるモノのため…戦う…それが仮面ライダーだから…!!)
翔子は痛む体を抑えながら立ち上がる…その時…
ガチャ
「?」
何かが翔子の手に収まる…。それを見ると翔子はニヤリと笑みを浮かべた…。
「切り札は…いつも私と共にあるようね…。」
彼女はWドライバーの左側が欠けたドライバー『ロストドライバー』を懐から取りだしベルトの形態にする。
『ジョーカー!!』
「変身。」
翔子は手の握ったモノのスイッチを押しドライバーにスロットし右腕を顔の前にくるポーズをとると左手でロストドライバーを弾く!!
『ジョーカー!!』
W同様に変身をとげる翔子…しかし、現れたのは…
「仮面ライダー…ジョーカー!!」
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