異世界冒険譚 月殺し編 其の拾 新月 後編 |
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「雪人! 雪人おおおお!」
雪人が死んでいる。俺の目の前で、頭を拳銃で撃ち抜かれて、死んでいる。
俺は雪人に駆け寄ろうとする。
「ダメ! 圭一くん!」
だけどレナに掴まれ出来なかった。
「どうしてだ!」
「雪人君は圭一くんの盾になれるって分かってたから最後、あんな事を言ったの。ここで圭一くんが雪人君にかまって死んじゃったら雪人君が死んだ事が無駄になっちゃう!」
そうだ。俺が死ぬとばかり思っていたから死ぬ覚悟は出来ていても逃げる覚悟は出来ていなかった。
「くそっ!」
後ろ髪を惹かれるが俺は踵を返し全力でその場から逃げる。
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miyo side
梨花ちゃんが逃げていく。私の銃の腕はあんまり良くないから逃げるている人間に当てるのは無理ね。
「小此木。梨花が逃げるわ。捕まえなさい」
「了解」
無線で小此木に命令してから私は高科雪人に近づく。
「あなたは何者だったのかしらね?」
頭を撃ち抜かれて死亡している死体に問う。返事は返ってこないけど。おかしな子供だった。梨花と同じように未来を知っているような、達観してるような子供だった。それに、圭一君に向けて銃を発砲した瞬間、凄まじい速さで圭一の前に移動したような……火事場の馬鹿力なのかしら?……まあ良いわ。死んだ人間についてあれこれ思案する必要は無いわね。
「さて……寂しがらないでね? あなたのお友達もあなたのお父さんもすぐにそっちに行くことになるわ」
私は銃を高科雪人に向ける。
「でも、これからオヤシロさまになる私に向かって神を名乗った罰よ」
高科雪人を撃つ。撃つ撃つ撃つ撃つ撃つ!
弾が無くなるまで撃ち続ける。そのせいであたり一面が血の海になっている。
「さて、そろそろ行きましょう。私がオヤシロさまになるために」
私はその場を後にした。
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「逃げたのはいいがどうやって魅音の家まで行くんだ?」
俺は走りながら皆に聞く。
「車が手に入らないとなると普通の道を走っていたらすぐに捕まっちゃうからね」
「森に入って少しでも遭遇する確立を下げるべきだと思います」
「私もそれが良いと思うな」
みんな森に入る事に賛成している。
「よし、それで行こう!」
俺たちは森に入る。
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ここは高科雪人の家。
その家の周りに作業着を着た男が数人。男達は全員銃を持っている。
男の一人が家の入り口に立ち、鍵穴に何かを差込み開けようとする。
「……?」
男は差し込んだ物を戻す。男はドアノブを回しドアを開ける。
「…………」
息子が戻っていないとはいえこの時間で鍵を閉めていない事などありえるだろうか? 確かに田舎で泥棒などの被害は少ないが……
男達はそう思ったが気にしないようにして静かに家に入り込む。
――ガチャ!
「!!?」
最後の男が家に入ると突然家の鍵が閉まる。
オートロックか? 否、それだったら家に入るときに鍵がかかっている筈である。
男達は自身の不安を隠し、家を探索していく……しかし、いつの間にか男達の意識は無くなっていた。
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「くそっ。あっちを見てもこっちを見ても山狗が居やがる!」
俺は小声で言う。
「山狩りされてるね。向こうにこれだけの戦力がいるとは思わなかったよ」
魅音が冷静に言う。
「おい、沙都子。自慢のトラップで何とか出来ないのか?」
「無理を言わないでくださいまし。道具もないのですわよ? 出来たとしても少し注意を逸らす事しか出来ませんわ」
沙都子が悔しそうに言う。
「このままじゃあ、何時か捕まっちゃう。隙を見て一点突破するしかないよ」
それしかないのか。
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どうやら梨花ちゃん達は林に逃げ込んだようね。さて……
『鶯一! 標的が白鷺を強襲! 突破されました!』
「追いかけろ! 市街地に逃げられたら拙い!」
「まだ捕まらないの!?」
私は小此木に問いかける。
「安心してください。いくら森で小回りの効く子供であっても所詮は子供、大人の足に適うわけはありません」
「早く捕まえなさい!」
私は再度小此木に言う。その数分後。六人全員が捕まったという報告を受け、私は現場に向かう。
次回予告
やあ! 僕は富竹ジロウ。毎回、首を掻き毟って死んでいるから時報と呼ばれている男さ。ソウルネームはトミー。好きなものはナース服。よろしく!
私は入江京介。入江診療所。すなわち入江機関と呼ばれている所の所長です。でも名前だけの所長なんですよ。ソウルネームはイリー。好きなものはメイド服です。よろしくお願いします。
んっふっふ〜。私は大石蔵人。興宮署に勤務している刑事です。雛見沢連続開始事件の犯人を追っています。ソウルネームはクラウド。好きなものはバニーさんです。よろしくお願いしますね〜。
俺の名前は高科雪人! この世界に来たオリ主だ! ただ、最近目立ってない上に前の回で圭一を庇って死んじまったんだ! ソウルネームは((月|ユエ))。苦手なものなんて無い!と言いたい所だけどまだ苦手なものがあるから無理だ。あえて言うならクーデレだ! よろしく!
俺の名前は前原圭一! 少し前にこの雛見沢村に来た都会っ子だ! 色々やってこっちに引っ越してきたんだけどこの村は本当に良い所で良い奴も多いから俺はこの村が好きだ! ソウルネームはK! 俺に苦手なものは無い! よろしくな!
ナースのトミー!
メイドのイリー!
バニーのクラウド!
クーデレのユエ!
そして! オールジャンルのK!
五人そろって! ソウルブラザー!
…………バカだ。バカがいるわ。
次回
月殺し編 其の拾弐
再起
早くオールジャンルになりたーい!
説明 | ||
交通事故によって死んでしまった主人公。しかし、それは神の弟子が起こした事故だった!?主人公はなぜか神に謝られ、たくさんの世界へ冒険する。 | ||
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コメント | ||
ZERO&ファルサさまコメントありがとうございます! ソウルブラザーは本当に面白いですよね! 機会があったら羞晒し編とかもやるのでその時に(RYO) あれ〜?ソウルブラザーがチョイ役とはちょっと悲しいですねえ。あのテンションは好きなのに。(ZERO&ファルサ) okakaさまコメントありがとうございます。わすれちゃダメですよ。五人のソウルブラザーの出番はこれだけです。この中には入れただけで余は満足じゃ。本当はロリのアカサカも入れたかったが。(RYO) ↓そうえばパパンが分身でしたね・・・わっ忘れてませんでしたよ!?ホントだよ?そしてついに五人のソウルブラザーが!って出番これだけ!?(okaka) BLACKさま、コメントありがとうございます。そうですね。ここでは本体が死んでも分身が残りますから死んでも主人公は大丈夫です。(RYO) そういえば分身を親父として用意してたんだな。片方が死んでも分身が残っていれば大丈夫か・・・。死んだからどうやって復活するものかと思っていたが、とりあえずは納得しました。(BLACK) |
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