君思うとき 3
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前回のあらすじ

 

村のみんなに稽古をつけることになった一刀君これからいつも通りの毎日が続くと思っていた

 

だがその想像は「賊が来たぞ〜〜〜〜〜〜!!!!」

 

この一言で終わりを迎えようとしていた.....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君思うとき 3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「賊が来たぞ〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

 

その報告が来てからすぐに俺は指示を出した。

 

「賊の規模は!?」

 

「100強かと」

 

「方角は?」

 

「村より西からとのことです。」

 

「そうか....報告ご苦労様。みんな聞いての通りこの村にも賊が現れた。今までやってきたことを忘れなければ撃退できるはずだ!各自村の西

の入り口に急いで集まってくれ!!賊を撃退する!」

 

おう!!という掛け声とともに皆が行動を開始した。

 

「女子供は村長の屋敷に避難させろ!!屋敷にも念のため何人か残っておけ!」

 

そう指示を出してから俺も村の西の入り口へと向かった。

 

 

 

 

 

 

西の入り口に着くと賊の数と同じくらいの村人が集まっていた。避難場所にも念のため人数を残してきたから規模だけでは賊より多いだろう。

数が多ければ有利そんなことはわかり切っている。だがこれからやるのは殺し合いだ。賊どもは数えきれない命を奪ってきたのだろう。

何が言いたいかという言うと殺しに慣れているということだ。

 

人間が一番恐怖を抱くのは殺意を向けられた時と殺意を向けた時なのだという。村人たちの中に殺意に慣れた人間がいるのだろうか。いや、ほとんどいないだろう。

今一番恐れているのはそれだ。俺自身も含めて恐怖に飲まれてしまわないか。飲まれてしまったらそこで終わりだ。自分に言い聞かせるのも含めてみんなに声をかけた。

 

「もうすぐそこまで賊が迫っている!官軍は間に合わないだろう。だから自分たちでこの村を守るしかない。だがこれだけは覚えておいてほしい。みんなには家族がいてその家族を守るために戦い

そしてその家族と笑顔で再会するために戦うのだと。だからみんな生き残ってくれ。そしたら皆でまた酒でも飲もう!!!」

 

 

そういうと心なしかみんなの表情に余裕ができた気がする。自分でも幾分か楽になった。

 

よし大丈夫だ。俺はやれる...........

 

 

 

 

 

 

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〜賊視点〜

 

「頭ぁやっぱり官軍はいないみたいですぜ。」

 

「あたりめぇだろうが。わざわざ間に合わないとこ選んで襲ってんだからよぉ。」

 

「さすが頭ぁ極悪非道ですぜ」

 

「がっはっは。あんまり褒めるんじゃねぇよ」

 

「ただ俺らの進路になんか村人たちが集まってますぜ」

 

「ほう。俺たちをたおすつもりなんじゃねぇのか?」

 

「えぇ!?そりゃまずくねぇですかい?」

 

「たかが村人にビビる必要はねぇが。おいお前ら」

 

頭と呼ばれる男が後ろにいた20人くらいに声をかけた。

 

「村の奴等に気づかれねぇように先に裏からまわれ。それと村の女子供だがすきにしていいぞ。」そういって頭とやらが下品な笑みをうかべる。

 

それに合わせるかのように他の賊たちも下品な笑みを浮かべる。

 

「いくぞ野郎共!!」

 

意気揚々と村に向けてかけていく賊たちその姿は村から目視できるほどに大きくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

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〜一刀視点〜

 

 

 

「そこに柵を立ててくれ。騎馬の威力が減らせるはずだ。」

 

俺は、自分が持っている知識を総動員してできる限りのことをした。

 

「報告します!」

 

「どうした?」

 

「賊がもうすぐそこまで迫っております!!」

 

いよいよか.....

 

「みんなもうすぐだ。臨戦態勢に入れ!!」その一言で緊張が走る。

 

 

そんな緊張を破ったのは

 

「報告します!!」

 

ぼろぼろになった一人の村人だった。

 

「いったい何があった!?」

 

俺は、あわてて駆け寄る。

 

「そ、それがいきなり賊どもが現れて、屋敷を襲いに......」

 

「!? 屋敷に賊だと?」

 

「はい。まだ残ったもので何とか凌いでいますが持ちそうになく、こうして助けを求めに参った次第....」

 

迂闊だった。奴らも馬鹿じゃない。たぶん少数で別働隊として先に行かせたのだろう。だが少数のおかげで持ちこたえられているのもあるが.....

 

助けを出すのはいい。指示を出す人間が必要だ。俺以外に指揮が取れる者はいない.....だがこれから賊と正面衝突するのにここを離れるわけには

いかない。どうすれば......

 

 

???「お困りの様子ですな」

 

「君は一体誰だ?」

 

???「なぁに名乗るようなものではござらんよ。たまたま旅の途中でここに寄っただけですゆえ」

 

「そうか。それは運が悪かったな。いまこの村には賊が来ているんだ。君もすぐ立ち去ったほうがいい。」

 

 

そういうとその女性は

 

???「...ならば私の力をお貸ししましょうぞ」

 

などと言ってきた。確かに腕は立つようだが

 

「しかし無関係な君を巻き込むのは....」

 

???「ふむ、あなた様は私の腕が信用ならないと?」

 

「そうは言ってない。それに君はなかなかの腕だとみているよ。それに今は猫の手も借りたいぐらいだからな。」

 

???「ほう、なら問題ありますまい」

 

「はぁ、わかった。じゃあここの指揮を頼んでもいいか?俺は襲われている屋敷の方に行く。」

 

???「あいわかった。ここは私が死守して見せましょうぞ」

 

「ありがとう。今は時間が惜しい。ということだから俺はいくが......みんな!この人は信用できるし強い。この人の指示に従って戦ってくれ」

 

そう言い残すと俺は何人かを連れて屋敷に向かった。

 

???「私の名も聞かず行ってしまうとは、冷静を装っていてもかなり焦っていたようですな。ふむ、任されたからにはやるしかありませんな」

 

そういうと女性はニヤッと笑い村人に指示を飛ばし始める。村人も北郷さんが信用しているといった彼女を信じるしかないと彼女のしじにしたがっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は必死になって屋敷へと向かう。屋敷にいるはずの瑠玲と村長の無事を祈りながら。

 

「頼む...間に合ってくれ!!」

 

 

屋敷につくと酷い光景が待っていた。まだ戦ってはいるものの劣勢もいいところである。

 

「くそっ!!みんな二人一組で当たれ.....絶対に死ぬなよ!!」

 

おお!という掛け声とともに戦いに割って入っていく。だが肝心の二人が見当たらない。

 

「どこだ、どこにいる?」

 

俺は屋敷のなかへと踏み入った。

 

 

 

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〜瑠玲視点〜

 

 

「賊が侵入しました!早くお逃げください!!」そう言っていた村人が目の前で息絶えようとしている。

 

体には無数の傷がある。賊たちと交戦した跡が見て取れた。

 

「今治療しますからもう少し頑張ってください!!」私はそう声をかけ治療を始めようと彼に手を伸ばす。

 

「もう...いいんです」そう言って彼は私の手を止めた。

 

「もう助からないのは自分が....一番わかってますから....だから」

 

「水蓮!急ぐのじゃ!」

 

「でも....!?」

 

ガシャン!!と物が壊れる音がする。どうやら近くまで賊が来ているようだ。

 

「村長、瑠玲様をお願いします。」そういうと村人は立ち上がる。

 

「あなたいったい何を!!」

 

「時間を稼ぎます。今のうちに早く!!」

 

「でも....でも!!」

 

「ここで瑠玲様を守れなかったら北郷殿に顔向けできませんからね。」

 

そう言って彼は笑った。あぁ彼は覚悟を決めてしまった。もう何を言っても無駄なのだと。

 

「......また会いましょう。」私はそう言うのが精いっぱいだった。

 

「お元気で。」そう言って彼はまた笑う。名も知らない村人の最後だった。

 

 

 

私は爺様に必死についていく。このままいけば逃げ切れる!その時だった.....

 

「おい女がいたぞ!!」

 

賊との遭遇。

 

「いかん!水蓮後ろへ!!」

 

村長に庇われ後ろへ回るが賊に囲まれている。

 

「女はなかなか上玉じゃねーか」

 

そう言ってにじり寄ってくる賊たち。

 

「そうはさせん!!」

 

村長は杖に仕込んでいた刀を抜く。

 

「へぇ...やろうってのか。だが女守りながらどこまでもつかねぇ。」

 

賊はそういうとニヤッと笑い切りかかる。

 

「老いぼれと甘く見ると痛い目見るぞわっぱ共!!」

 

切りかかってくる賊の刀をうまく受け流し体勢を崩す。さらに切りかかってくるのに対し上半身を捻りよける。

 

こちらからは攻撃しない。攻撃を仕掛ければ隙ができ水蓮を危険にさらしてしまう、それは避けなければならない。今できるのは一刀が応援に来てくれるまでの時間稼ぎのみだ。

 

「くそっ!!あのじじぃなかなかできるぞ、このままじゃ面倒だ」

 

そういうと賊は水蓮に目を付けた。「こいつはどうする?」

 

と賊は水蓮に切りかかる。

 

「いかん!!」村長は間一髪で斬撃を受け止める。

 

「やるねぇ。でも残念これで終わりだ。死ね」

 

 

 

   グサッ   がら空きだった背中から別の賊が刀を突き立てる。

 

 

 

 

 

 

 

                   刀の先は村長の胸から突き出ていた。

 

 

「爺..様?いや....いやぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 

 

 

 

 

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〜一刀視点〜

 

「くそ一体どこに...」

 

 

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁ」

 

「今の声は瑠玲!!あっちか!」

 

一刀は声のしたほうへと急ぐ。間に合ってくれと祈りながら......

 

「ここを曲がればいるはずだ!村長!!瑠玲!!」

 

二人を呼びかけながら角を曲がる。

 

「......なんだよこれ」曲がった先の光景を見て自分の中に芽生えた黒い感情。

 

刀が刺さったまま横たわっている村長に、その横で服を裂かれ男に囲まれながらも必死に抵抗している瑠玲。

 

 

黒い感情が膨れ上がっていく。

 

 

      コレハアイツラガヤッタノカ

 

 

 

      オレノダイジナヒトタチヲキズツケタノカ

 

 

    

      ユルサナイ....ユルサナイ!!

 

 

 

      黒い感情に支配され体が勝手に動き始める

 

 

 

 

 

 

そこからのことはよく憶えていない。憶えているのは人を殺したということだけ........

 

 

 

気が付くと瑠玲が泣きじゃくっている。その周りに胸を貫かれた賊の死体が転がっていた。

 

 

「怪我はない?」俺は瑠玲にそう尋ねる。彼女は泣きじゃくりながらもかすかにうなずく。

 

「そうか。よか...った....」   ドサッ

 

                     俺はそこで意識を失った。

 

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投稿期間が空いてしまい大変申し訳ありませんでしたぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

楽しみに待っていてくれた方もそうでない方も本当にすみません。

 

一「んで、なんで遅れたわけよ?」

 

作「私まだ学生なんですよ。」

 

一「それは知ってるよ。んで?」

 

作「後期必修の解剖を落としまして......」

 

一「追試に追われていたと?」

 

作「はぃ....」

 

一「自業自得じゃね?」

 

作「うぐ!!....まったくもってそのとおりです。」

 

一「しっかりしてくれよ。じゃないと俺が色んな子とイチャイチャできないだろうが!!」

 

作「本音そっち!?」

 

水「作者さん.....北郷さんをお借りしてもよろしいですか?(怒」

 

作「水蓮さん!?......どうぞどうぞ遠慮なく。」

 

一「てめ!あ、すいれ.....ちょ、ま......アッーーーー!!」

 

作「一刀南無....」

 

 

 

というわけで今回はここまでになります。今回新しいキャラ出しましたが、口調とかでわかるようにしたつもりです。

詳しくはまた次回でということで。大学が始まり投稿期間が空いてしまうかと思いますが生暖かく見守ってやってください。

それではまた!!

説明
ここの一刀君は武将たちと打ち合えるくらい強化してます。オリキャラもすこし出します。
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コメント
ONES様 わかってもらえてよかったです。次回もできるだけ早く上げるよう頑張ります!!(アーモンド)
途中で出てきたの趙雲かな?次回も楽しみに待ってます(ONES)
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オリ キャラ 北郷一刀 外史 恋姫†無双 

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