死にたがりの第四十五話 じゃあ、救ってやんよ!!
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あらすじ

 

 

プレシアさんが二重人格者だと発覚……いや、原作壊れすぎやろ……

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「お、落ち着きましたか?」

 

 

「ご、ごめんなさいね……あまりにも信じられない事だったから……」

 

 

何とか性別証明に成功。

べ、別に、俺のナニとか見せたわけじゃないんだからね!

……普通にショウメイシマシタ……。

 

 

「それで、どうすればプレシアさんのもう一人の人格は納得してくれるんですか?」

 

 

「……忘れられし都、アルハザードに行って、アリシアを蘇らせることが、もう一人の私の願い。たぶん、アリシアを蘇らせる事が、納得できることなのかもしれない……けど……」

 

 

「死人を蘇らせる事が、可能な魔法何てこの世界には何処にもありはしないですよ。アルハザードに関しても、ホントにあると決まっているわけじゃありませんし……」

 

 

「そう……なのよ……。でも、そうと分かっていてもなお、もう一人の私は止まらないわ……」

 

 

アルハザード……。

忘れ去られた都……俺も次元世界出身の人間。その話は聞いている。

アルハザードは……確かにある……だけど、それが分かるのは三期の時。

確かドゥーエ……だったかな?彼女の発言により、存在が証明された……。

 

 

「……アルハザードは……確かに存在しています」

 

 

「……確証はあるのかしら?」

 

 

「いえ、ありません……ですが……」

 

 

「それは、クロイツベル家の情報網と取っても良いのかしら?」

 

 

「……はい……!」

 

 

「ふふふ、ありがとう。でも……私はもう一人の私を、好きなようにはさせないわ」

 

 

「……プレシアさん……貴女、もしかして……死のうと、しているんですか?」

 

 

「……さぁ、どうかしらね……。でも、私はフェイトを傷つけ過ぎた……我が子を……もう一人の私が

歪んだ願いで完成してしまったクローンを……私は死んだアリシアの分まで、精一杯愛した……でも、それでは彼女は満足しなかったわ……。性格も、趣味も、行動も……アリシアではないと分かった時、私が気づいた時に目の前に居たのは……傷だらけで横たわる私の愛おしい我が子……そして、親とも思えない行動、言動……そして終いには、こんなバカげた、危険な事を、私はあの子にお願いしてしまっている……」

 

 

……プレシアさん……。

何だよ、これ……優しすぎる……彼女は、純粋にフェイトを愛している……。

アリシアと同じく……分け隔てなく、愛している……。

 

 

「もう今更……私がどの面を下げて、親の顔を出来るのかしら……。あの子はもう私を見てくれない、私はもう、あの子を見ていられない……」

 

 

「そんな事……ないですよ……。フェイトちゃんはいつも、プレシアさんの事を話していました。大丈夫ですよ、事情を話せば、フェイトちゃんだってきっと……」

 

 

「でも、もう一人の私は納得しないわ。それに、事情を話したところで、私は……」

 

 

あぁもう!親子ともども頑固だなホント!

何やねん!ホンマ何やねん!!

 

 

「それに、私はもう長くは無いわ。見ていたでしょ?さっきの貴方との戦闘で、吐血していた所を……」

 

 

「はい、見ていました……」

 

 

「私はね、これは天罰だ思っているわ……もうこの病気は治せない。だからせめて、フェイトが悲しまないように……」

 

 

「……もしかして、もう一人の自分と同じことを……」

 

 

「……えぇ、もう一人の私が表に出てこない時、代わりに私がフェイトを傷つけたわ……。何ど、泣きそうになったか……何度自分を殺そうと思ったか……分からないわ、もう……」

 

 

「…………………」

 

 

はぁっ、ここまで聞いちゃ、この人を死なせる事なんて出来なくなったな……。

俺だって、そこまで薄情者じゃないしね。

 

 

「じゃあ……俺が救って見せます。貴女も、もう一人の貴女も……そして、フェイトちゃんも……」

 

 

「……分かっているのかしら?それは、アリシアを生き返らせるって言っているような物よ?」

 

 

「やった事はありませんが。俺が使う魔法は、他の魔導師とは少し違います。デバイスなしで魔法を行使する事だってできます」

 

 

「確かに、さっきバリアジャケットも纏ってなかったあなたの手から、電撃が放たれた位だから……」

 

 

「その魔法の中に、傷をたちどころに全快にする魔法があるんです」

 

 

「さっき貴方がみるみる回復して行った魔法かしら?」

 

 

「いえ、あれとは別の魔法です。あれは俺個人にしか使えない魔法何で。それで、その魔法とジュエルシードを何個か使って、アリシアちゃんを生き返らせます。そして、その時にプレシアさんの病気も同時に治します」

 

 

「………ホントに、そんな事が可能なのかしら?」

 

 

俺はプレシアさんの目を真っ直ぐ見……頷く。

失敗しないさ……俺はやる……例え、俺が死にかけてでもな……。

 

 

「それじゃあ、もう俺は行きます。所で、ジュエルシードは何個集まってますか?」

 

 

「三個よ、これで足りるかしら?」

 

 

あれ?何で三個なんだ?

……あぁ、そうか……確かアンクが持ってたな、もう一個……。

だが、四個で足りるか?……少し不安になって来た……。

 

 

「いえ、まだ足りないですね……五つ、五つあれば足りると思います……後二つは俺が自分で取ってきます」

 

 

「大丈夫なのかしら?さっき、あれだけ吐血と出血をしていたけれど……あれは何なのかしら?」

 

 

「……あれは……一種の呪いですよ。俺は、魔法を使うと体が呪いに蝕まれて行く、性質の悪い呪いです」

 

 

「そんな!?……じゃあ、貴方がさっき言っていたプランは出来ないじゃない!」

 

 

「大丈夫ですよ、俺はまだ死ぬ事は無いですから。それに、友達を残して死ぬなんて、サラサラありません」

 

 

「でも……」

 

 

「心配は無用です。俺は早々死にませんから……ね?」

 

 

「……ジュエルシードは……フェイトに集めさせるわ……」

 

 

「な、何いっ……!?」

 

 

プレシアさんはいきなり杖を俺に向けて来た。

……まさか……もう一人の人格が!?

 

 

「……それ位の事も出来ないくらい、私は弱ってる……我が子に頼むことしかできない私を、許して……とは言わないわ。だけど……我が子の友人を、みすみす危険な事をさせる事は出来ないわ……フェイトにはやらせているのに、どの口が言っているのか分からないけど……今の貴方より、フェイトの方が使えるわ……だから、これだけは譲ってちょうだい……」

 

 

「……やっぱり、貴女は最低だ。自己中で……馬鹿だ……それ以上、自分に罪を着せないでくださいよ……」

 

 

フェイトを心配しているのに、どうして俺なんかを気に掛けるんだよ……。

おかしいだろう……初対面なんだぜ、俺ら。

 

 

「……ハァッ、分かりましたよ、仕方ありません……ただし、影から見守る事位はさせてくださいな。それ位の権利は、俺にあるはずですよ?」

 

 

「えぇ、分かったわ。ごめんなさいね、脅すような真似をしてしまって……」

 

 

「いえいえ、お気になさらず。それでは、俺はこれで失礼します。フェイトちゃんには、俺は帰ったと伝えてください」

 

 

「分かったわ……」

 

 

「では」

 

 

俺は転移符を出して、座標を地球に固定する。

さて、帰りますかねぇっと。

 

 

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プレシアサイド

 

……不思議な子だったわ……本当に。

フェイトより小さいのに、同い年でしかも男の子……。

……それに、あの子の目……本気だったわ。

 

 

初対面の、しかも自分の子供を傷つけている私なんかを助けるために……。

そして、私だけじゃなく、フェイトも、もう一人の私も……アリシアも……。

 

 

 

「フェイト……良い友達を持ったわね……」

 

 

でも、クロイツベル一族の人間……。

どうして、クロイツベルの人間が、異次元世界に?

 

 

あの一族は、決して自分が居た世界から、他の次元世界に干渉はしない筈……。

あの子には、何があると言うの?

それに、魔法を使うと発動する呪いって……一体……。

 

 

コンコン……。

 

 

「!……入りなさい……」

 

 

ドアがノックされ、入って来たのはフェイトだった。

……回復した様ね……ごめんなさい……痛かったわよね。

 

 

「母さん……アニスは……?」

 

 

「……あの子なら、もう帰ったわ。私に言いたい事があっただけみたいで……それで?もう回復したのかしら?」

 

 

「はい、もう大丈夫です……」

 

 

「そう、なら早くジュエルシードを集めに戻りなさい。まだ足りないわ、たったの三個じゃ全然……分かった!」

 

 

 

「はい……分かりました……。あ、後……これ……」

 

 

フェイトはこっちに近づいてくると、私に何かが入っている箱を渡してくる。

何かしら、これは?

 

 

「甘い物を、お土産に買って来たんだけど……。どう、かな?」

 

 

フェイト……ホントにごめんなさい……。

こんな私に、お土産何て……。

 

 

「……ふん、そんな事は良いから、サッサとジュエルシードを集めに行きなさい!」

 

 

「……ごめんなさい……行ってきます……」

 

 

クッ……フェイト……。

ホントに……ごめんなさい……。

 

 

「……ありがとう……フェイト……」

 

 

私は小声で、フェイトにお礼を言う。

それがフェイトに聞こえていたんだろう……フェイトは驚きながら後ろを振り向く、私を見る。

 

 

「……どうしたの?早く行きなさい!」

 

 

「は、はい!」

 

 

フェイトは少し笑顔になり、すぐにこの部屋から出ていく。

……ありがとう……フェイト……。

 

 

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「……あー、疲れた……」

 

 

地球なう。

何とか帰ってこれた……いやぁ、良かった良かった。

 

 

《まさに原作崩壊》

 

 

「いや、俺が闇の書の主になった時点でもう原作崩壊だよボケ」

 

 

もう、何かあの二人頑固過ぎてイライラするわ。

いや、俺も十分頑固ですけど、別にあそこまで酷くねぇし。

 

 

あー、これはあれだもう何か……あれだ。

何なんだー!!!

 

 

「と、とにかく……アンクにジュエルシードをもらわないと。話は先ずそれからだ」

 

 

《それにしても、プレシアさん優しかったですね。まるでマスターの母君に様でした》

 

 

「いや、天と地の差だろう……」

 

 

うちのオカンはあそこまではない……事も無かった……。

あれはあれで凄いからね……色々と……。

 

 

「ま、まぁ……頑張りますか」

 

 

《てかぶっちゃけ。マスターがさっき使うと言っていた魔法って、サイフォジオの事でしょう?》

 

 

「あ、うん。良く分かったね」

 

 

《まぁ、たちどころに傷を全快にする魔法って、それしかありませんしね》

 

 

「まぁ、そうだろうけどよ……」

 

 

《それで気になって、サイフォジオを解析してたのですが》

 

 

「うん、どうだった?」

 

 

《……ジュエルシードを使い、アリシアを生き返らせる事が出来るのは、大きく見積もっても35%……結構無謀ですよ?》

 

 

「ありゃ、何だ、実質出来るんだ」

 

 

《まぁ、可能です。そして、後の75%の中に、マスターがジュエルシードの魔力に耐えられない事を現しています》

 

 

まぁ、サイフォジオでも血反吐吐きそうだしね。

気力で乗り切るしかないなこれ。

 

 

《まぁ……無謀ですねぇ》

 

 

「あんまし無謀無謀言うなし。自身無くすだろうがおい」

 

 

《っはぁ、分かってないですねマスターは。これでも心配してるんですからね!べ、別に、マスターが死んじゃうのが怖いだ何て思ってないんだから!》

 

 

「何でツンデレになったし……だからそのボイスでツンデレは止めなさいって」

 

 

民安さんボイスだから、結構グッとくるやん。

まぁ、俺が死んだらはやてにでも上げるかな……って、何で俺、死ぬ前提で話してんだ!?

 

 

「ま、まぁ……今はさっさと家に戻ってジュエルシード探しの前に休息を取ろう。かなり疲れた」

 

 

《はいはいっと……。では帰りますか》

 

 

「そだねー」

 

 

ky執務官フルボッコまで……後もう少し……クックック……。

説明
やんよやんよ、救ってやんよ!(キリッ
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