IS−転生者は漆黒の騎士となりて− 第4話 |
side悠也
ハロー時間はあれから流れて一か月間。
非常に今更ながら現在の日時は7月から流れ8月です。夏休みももう終わりです。
けど、俺にはそんなの関係ねぇ!
……ネタが古すぎたな。自分でもよく出てきたものだよ。
さて気を取り直してと、この一か月間色々あったなぁ。それこそ濃度は一年分に匹敵するレベルで。
普段は家でDIVAと食事のレシピ考えてたり條ノ之道場行って一夏や箒たちと稽古したり試合したりなのにこの一週間は会社作ったりISコア作ってたりだからねぇ。
うん、何か年寄り臭くなってたな。それじゃあこの一か月間をダイジェストで送るとしますか。
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inソレスタルビーイング号居住区画
「悠也資金が集まったぞ」
「おお、ありがとうティエリア」
「しかし会社を作るといってもどの様なものにするつもりだ?」
「うーん。そうだねぇ、どうしよか?」
「束さんに良い案があるよ!!」
うん、何ナチュラルにここに侵入して会話に交じってるんだろうかねぇこの人は?
俺は束さんの頭に右手をかざして思いっきり掴む。
ガシッ ギチチチチチチチチチチチチ
「痛い痛い痛い!!ゆーくん人から出ちゃいけない音が出てるよ!!」
「なーにあんたはまた勝手に侵入してきてんだああああああ」
「するなって言われればしたくなるのが束さんさ!!」
「あんたって人はああああああああ」
「いにゃああああああああああ」
「やめろ悠也!!これ以上は死ぬぞ!!」
「大丈夫!!人間って案外丈夫にできてるから」
「いやさすがにそれ以上はマズイ!」
「ちっ仕方ないなぁ」
ティエリアに言われて仕方なく仕方なぁく手を放す。
「ふうー。さすがの束さんも死んじゃうかと思ったよ」
「大丈夫そうなんでもう一発いっときますか?」
「ゴメン!!ゆーくん謝るからもうやめて!!」
「それで何の用で来たんですか?」
「うん!ゆーくんが会社作る際にどうするのか悩んでるのを感じたからさ!」
「……まぁ一応相談しておきますか。どうします?」
「やっぱりISは宇宙開発用のパワードスーツだからね。宇宙開発産業がいいんじゃないかな」
「そうですね。それが一番妥当なとこかな。一応副業で医療や機械産業もやるとして」
「しかし悠也名前とかはどうするつもりだ?」
「名前かぁ。俺ネーミングセンスあんまし無いんだよねぇ」
「うん、でもそれはゆーくんが決めなよ。」
「ここだけ丸投げですか……そうだな、じゃあ革新ってことでイノヴェイションでどうだ?」
「そうだな、それで行こうか」
うん、これでいけるだろう。宇宙開発だけでも技術は10個位は余裕であるし、他2つに至ってはいくつあるのか数えるのが面倒な程ある。交渉の為の手札もヴェーダを使えば簡単に揃えられる。
「それじゃ束さんは先に地上に戻っといて下さい。リジェネしっかり送り返しといて」
「了解。さぁ條ノ之博士今日は逃げないで下さいね」
「えー束さんとしてはこの船がどうなってるのか調べたいんだけど」
「1回説教いっときます?」
「うん!分かったよ今直ぐ帰るね!」
「よろしい」
俺は満面の笑みで返す。聞き分けの良い人は好きですよ。
「それじゃあまた後でねゆーくん」
「では、また」
さて、束さんはリジェネがきちんと送ったようだし、『アクシズ建造計画』の進行具合を確認するとしますかね。
「リボンズ、エウクレデスは全部完成したかい?」
『ああ、全部完成しているよ。船員の方もリジェネは選抜し終えたようだしね』
「そうか。ではその内の1隻はフォールドブースターなりつけてできるだけ速く木星圏に到着できる様にしておいてくれ」
『1隻だけでいいのかい?』
「ああ。太陽炉建造するには早い方がいいだろう?」
『なるほどね、了解したよ』
「じゃあ頼んだぞ」
さてこれからはしばらく地上の方での作業に専念するとしますかね。
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in篠ノ之道場
「なあ悠也。最近見かけなかったけどどうかしてたのか?」
「ああ、一夏。まあ少し遠くに行ってたからね」
「旅行か?それもいいが来ないのならしっかり連絡をしろ」
「ああ、それは済まなかったね。なにせ電話じゃ連絡の取れない所にいたから」
「それは本当なのか?かなり胡散臭いぞ」
「ひどいな箒。本当のことに決まってるじゃないか」
うん、嘘は言ってない。実際月の裏側まで電波が届くとは思えない。
「まさかとは思うが姉さんに振り回されているんじゃないのか?」
「大丈夫。もう馴れているから」
「その、なんだ……済まない」
「大丈夫だって。それより今日も試合するんだろう?ならとっとと始めよう」
「む、ならば今日こそは勝たせてもらうぞ」
「悠也俺も今日こそは勝つからな!」
「まあ、頑張って」
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inIS開発室
「さあ、ゆーくんこれがISコアだよ!!」
「へーこれがですか。えーとどれどれ……」
凄いなこれは。特にシステム根幹にある絶対防御や操縦者保護機能なんてよくこんなプログラムとそれを実際に発動させるハードも作ったな。でもコアネットワークやエネルギーの生産量なんかにはまだまだ改善の余地が残ってるな。
「束さん。本当によくこんなもの一人で作りましたね。こんなシステムなんて俺には思いつかなかったですよ」
「えっへん!どうだすごいでしょ!」
「ええ、でもここら辺の回路はこうつなげた方がエネルギーの生産量も増えますね。それとコア間の通信は量子通信にした方が色々と良くなると思いますよ」
「むむむ、よく発見したねゆーくん」
「そうですねぇ。この分だとまだ改善の余地が幾分か残っていそうなのでしばらくはそこら辺をいじっていきましょうか」
「うん、じゃあそうしようかゆーくん」
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「いやぁ、ゆーくんのお陰でこの子もかなり改善されたよ!」
「いやあ俺としてもこんな代物を弄れただけで楽しいですよ」
しかしどうもアレだな。コアの中枢部分は自己進化する分ブラックボックスになる。だからこそコアにある意識もそれぞれ個性的になる訳だ。もしかしたらISが女性にしか使えないのもそこら辺が関係しているのかもしれん。もっともある程度の手段があればその意識に干渉することも可能だが。
「それじゃあこれからどうします?このコアの外側の部分作ります?それとも他にコアを作っちゃいますか?」
「そうだね。じゃあ他に幾つか作っちゃおうか」
「そうですね。でも10個位でいいでしょう。それになによりそろそろ俺の眠気が問題です」
「うん、じゃあとっとと作っちゃおうか」
おおー、zzzzzz
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いやあ本当に色々あった。何?最後寝てるじゃないかって?いやいくら興奮してたからってさすがに体力的にきつかったよ。
そんなことを考えてると
『マスターご両親からメールが届きました』
「なんだって?」
『はい、帰るのは9月中旬位になるとのことです』
「予想より早いな。もっとゆっくりしてくると思ったんだが」
『それと新学期最初の授業参観には必ず来るとのことです』
何?あの両親が授業参観に来る……だと…
あのどこでだろうとひたすらイチャイチャ(死語)しているあのバカップル夫婦が?
「悪夢だああああああああああああああ」
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