真(チェンジ)!!仮面ライダーディケイド〜紅蓮の破壊者〜【第20話:FFR】 |
『インベーダー!!マキシマムドライブ!!』
黒い異形に取り付かれたエターナルは黒く禍々しいメモリをベルトのマキシマムスロットにする。
「があ…アア…ァァァァァァァァァァァァァァ!!」
すると腕や足首などの赤い炎の模様が黒く染まり、右腕、左足、胸部、背中にマキシマムスロットが精製される。
「ァァ…ァァ…」
それだけでは終わらない…。腕からは黒くドロドロした何かが流れ出るとそこから無数の何かが飛び出す。
それらは全てエターナルのマキシマムスロットにスロットされる。
『インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!インベーダー!!マキシマムドライブ!!』
『『ここでくたばるがいい!!』』
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
スティンガーとコーウェンの雄叫びと早乙女の悲鳴をあげながらエターナルは無数の黒い異形を放った…。
一方…
研究所の外…
「どうなってんだこれ?」
『私に聞くな。』
先程、スティンガーとコーウェンに憑依されていた少年『登 オトヤ』とその相棒の紅いコウモリ『ダキバット』はもれなく戦い勃発中、目を覚ました…。
「どうしてこうなった?」
少年オトヤは自身の記憶を辿ってみる…。
???分前…
とある街中…
少年、登 オトヤは母に頼まれお使いをしていた…。母は妊娠中なため無理はさせられないと家族総出で協力していた…。
「でもカフェ『スプリング』の『スイート詰め合わせセット』て何だよ…。」
『知らん。まあ、他の奴が手が開いてないから仕方ないだろ。』
「はあ…。カフェ『スプリング』って何処だよ…。」
オトヤは愚痴りながらも大事な母のため相棒、『ダキバット』を連れトボトボと歩いていた…。
ズズ…
「『!』」
しかし、そこに黒いオーロラが現れ…
『嫌いじゃないわァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ…!!』
ここで記憶が途絶えた…。
「ダキバット…僕…何か巨漢のオカマを見たような気がする…。」
『奇遇だなオトヤ。私もだ。』
その後、見覚えのある人がいたような…グラサンと異形の科学者2人に何かされた気がするが気にしない…。
「それより…何このカオス…。」
オトヤが辺りを見渡すとバイザーがオレンジ色に光るバースと黒いマントをつけた凶悪な外見のライダー…
それとNEW電王の色違いの金と黒のライダーと見たことの無い黒いライダーが大剣を振り回し、ミイラのような異形と戦っていた…。
「何この黒の割合の多さ…。」
『いやいやそこじゃないだろ。』
オトヤの観点の違いに突っ込むダキバット…。
「まあ、とにかくあのミイラ達をどうにかすれば良いいんじゃないかな。行くよダキバット!!」
『仕方ない…光栄に思えミイラ共!!絶滅タイムだ!!ガブリ!!』
ダキバットを手にとると噛みつかせるオトヤ。
同時に彼の顔にステンドグラスのような模様が浮かび上がり、腰に鎖が巻き付くとそれはベルトになる。
「変身!」
『絶滅せよ!』
そしてオトヤは紅き帝王、仮面ライダーダークキバへと変身した。
「さて、行きますか!!」
黒いマントをなびかせ次々と愛剣『ザンバットソード』でホムンクルスを切り捨てるダークキバ。
「あっちのダークキバは復活したみたいだな。」
安堵しながらホムンクルスを斬るクロガネ…。
そこへ1人の青年が現れる…。
「すこし遅かったかな?」
『え!?フィリップ君?』
現れたのはWの右側ことフィリップ・ライト。それに右側の複眼をチカチカさせながら驚くクロガネ。
「おや?見たことないライダーだね…。実に興味深い…。」
『え?何言ってるのフィリップ君?』
クロガネを舐めるように見るフィリップ…。クロガネは戸惑いを隠せない。
ドゴオオン!!
「んん?」
それと同時に爆発が起き4つの影がフィリップの前に転がってくる。
「ぐはっ!?」
「ぐふっ!?」
最初の2つは無様に転がる四季とジョーカー…。
「だ、大丈夫かカズキ?」
「あ、ありがとう斗貴子さん。」
もう2つはカズキを抱え着地するヴァルキュリアだった…。
「おや?翔子、苦戦しているようだね。」
「うるさいフィリップ!!あんたいつまで待たせてんのよ!!」
「いてて!?翔子よせ!!」
軽い調子のフィリップにボディブローをかけるジョーカー…。フィリップは悲鳴をあげる。
『え?しょ、翔太朗さん!?』
「私は翔子だ!!パチもんジョーカー!!」
ガン!!
「『あふう!?』」
未だに驚愕続きのクロガネの顔面を蹴るジョーカー…。クロガネは痛さに顔を手で押さえる…。
「おい!!んなことしてる場合じゃねえだろ!!」
とうとう怒る四季。
「見ろ!!何かあっちの2人は桃色空間作ってんじゃねえか!!」
四季が指差す先は…
「斗貴子さん…こうしているのも久しぶりだね…。」
「ああ…そうだな。」
イチャイチャしているカズキとヴァルキュリア…。何故か顔を背けたくなる…。
この2人にゴールド電王が「リア充撲滅!」と叫び斬りかかってきたがもれなくバースがライダーキックで叩き落とした。
「さて、構えろお前ら来るぞ!!」
竜馬の声が響くと突如、地鳴りがはじまる…。
そして…
ズガァァァァァァン!!
『『うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』』
地面を突き破り目玉を大量につけた黒い異形を纏ったエターナルが姿を現す。
『『我々の邪魔はさせん!!』』
エターナルの叫びと共にホムンクルス達が変形を初め戦闘機のような形態になる。
「ホムンクルスが…」
「合体していく…」
そしてライダー達の直上で合体していき球体を形成するホムンクルス…。これには今までホムンクルスを相手にしてきたカズキとヴァルキュリア(=斗貴子)も驚く…。
『セルバースト』
「ファイナル!!ザンバット斬!!」
球体に向けて必殺技を放つバースとダークキバ…。しかし、今一つ効果は見られない。
『『愚かな!!失せろ!!』』
球体から目玉の大量についた触手を伸ばしライダー達をなぎはらうエターナル。その拍子にバースの変身が強制解除されティアナに戻ってしまう…。
『『ふん…』』
「がは!」
エターナルは右腕を変形し伸ばすとティアナの首にそれを巻きつけ彼女を手元へ持ってくる…。
『『愚かな奴だ。見てみぬ振りをすれば良かったものを…。いつの時代も馬鹿馬鹿しい正義感にとりつかれ愚行に走り身を滅ぼす者がいる…。貴様ら仮面ライダーなど良い例だな…。得にならんことをして自己満足を押し付け弱者を助けるとの名目で様々な野望を潰してきた…。』』
「ガア…ァァ…」
『『まあ良い…生まれかわれば少しは欲望に忠実な生き方ができるかもしれんな…?』』
そう言うとエターナルは苦しむティアナに開いている左手を向ける。すると左腕は肉を裂くような音と共に巨大な牙のように変形させる…。
「やめろぉぉぉぉぉぉ!!」
ダークキバの叫びが虚しく響きティアナは貫かれ…
『あぶね!』
ガン!!
無かった…。
エターナルの腕を受け止めていたのは銀色のコウモリ…。キルバットだった…。
『『ぐぐ…』』
無理にでも貫こうとするエターナルだがキルバットの牙の強度と力は予想外に強く拮抗していた…。
「くっ!!」
ドカッ!!
その隙にティアナはエターナルを蹴り脱出するティアナ。それを確認すると空高く飛ぶキルバット…。
『さあ…お説教タイムだ!!』
キルバットに続き喋りだす四季…。
『スティンガー、コーウェン…。確かにお前らから見れば愚かに見えるだろうな。誰かのために戦ったり…誰かの泣く顔を見たくないとか言って戦ったり…はたまた大義名分振りかざして戦ったりと救えねえ奴らばっかりだろう…。だがな、俺達ライダー…いや、本当に強い奴らは『信じるモノ』や心の底から『守りたいモノ』があるからどんなに挫けそうになっても戦えるんだ。例えそれがただの自己満足だろうと、称えられなくてもお前らのような自分の欲望を振りかざし理不尽を与える連中と俺達は戦うんだ!!」
『『ふん…』』
煩わしくなったのかエターナルはエネルギー弾を発射するが四季は怯まない。
「例えてめえらが人の思いを踏みにじり欲望を満たすことが許されようとな…俺が…俺達はお前を許しはしない!!」
そう高らかに宣言しエターナルを指差す四季…。
『『貴様…何者だ?』』
「ただの仮面ライダーだ………。通りすがりのな!!」
そしてブラックディケイドライバーを装備する四季。
「変身!!」
『KAMEN RIDE DECADE BLOOD』
カードをブラックディケイドライバーに装填すると仮面ライダーディケイド・ブラットへ変身する四季。
ブゥゥン!!
するとライドブッカーからカードが5枚飛び出る。
ディケイドBはその内の1枚のカードをバックルに装填する。
『EVOLLTION RIDE DARK KIVA』
「一瞬、くすぐったいぞ。」
「え?」
そう呟くとダークキバの背に触れるディケイドB…。
「!これって…」
するとダークキバの刺々しいパーツが丸くなりマントが弾け飛ぶと紅い翼が生え『ダークキバ・フェニックスタイプ』へと姿を変える…。
「私たちもいくわよフィリップ!!」
「そうだね翔子…。」
変身を解きロストドライバーからWドライバーを装着する翔子…。
同時にフィリップの身体にWドライバーが出現する。
『翔太朗さんの女バージョンだぁァァ…!?』
ちなみにクロガネはまだ翔子に驚いていたとのこと。
『ジョーカー!!』
それに構わずT2ジョーカーメモリのスイッチを押す翔子…。
フィリップもサイクロンメモリを…
「ここはオレンジのレディの贈り物を使おう。」
『クワッ!!』
取り出さず、左手に小型の恐竜ロボットを乗せるフィリップ…。それをみたバースは二ヤリとする。
「いくよ…『ファング』。」
『クワッ』
フィリップの声に反応し飛び上がると空中で変形し『F』のメモリ部分を露出させるファングと呼ばれた小型ロボット…。実はこれこそがWの7本目のメモリ…『ファングメモリ』であった…。
『ファング!!』
そしてファングメモリのスイッチを押すフィリップ。
翔子はそれを確認するとWドライバーにT2ジョーカーメモリを差し込む…。するとT2ジョーカーメモリはフィリップの方のWドライバーに転送される…。
『ファング・ジョーカー!!』
そしてファングメモリをWドライバーにスロットするフィリップ。ファングメモリはロボット形態の時の部分が変形しケラトザウルスの頭のような形になる。
ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォ…!!
木枯らしが吹き荒れWへ変身するのは翔子ではなくフィリップ。逆に翔子は倒れる。そしてフフィリップの姿は右側が白、左側が黒でデザインが刺々しいWの7つ目の姿…『ファングジョーカー』に変身する…。
「さて、いくぞ!!」
「はい!」
『りょーかい。』
ディケイドBに続きエターナルに飛びかかるダークキバとW。
『『ええい!!』』
ディケイドBをエターナルエッジで
ダークキバとWは球体からの触手で受け止められる。
『『おのれ…貴様らも気に食わぬ奴らを排除する我々とそう変わらないでは無いか!!』』
「「『違う!!』」」
「まあ、そうだな。」
「「「『『『え?』』』」」」
エターナルの言葉を否定したダークキバFとWだがあろうことか説教たれたディケイドBが肯定。
「でもな、自己満足でも誰かのための満足と自分だけの満足の違いはあるんだぜ?」
『ATACK RIDE BLAST』
フリースする奴らを放っておきライドブッカーをガンモードしてぶっ放すディケイドB。
ズガガガガガ!!
『『ぐわああ!!』』
全弾着弾しそのまま球体から落ちるエターナル。
「よし!うおお!?」
しかしそれと同時に変形を始める球体…。WとディケイドBは振り落とされるがダークキバFは自らの翼で舞い上がる。
「おお!やべやべ!!」
『FINAL ATACK RIDE DA DA DARK KIVA』
ディケイドBは落ちる最中バックルにカードを装填するとスカーフが弾けとびダークキバF同様の紅い翼が生え飛翔する。
「あ!てめ汚ねぇ!!」
しかしWはそのままエターナルを追って落下する。
「うわあ…」
『…』
一方、ダークキバFは変形した球体の様子を見ていた…。
『シャアアァァァァァァァァァァァァ!!』
今やそれは黒く禍々しい翼を広げた翼竜と言っても良いだろう。そこらじゅうに目玉がついてることを覗けば…。
『フェニックスネオの方がまだ可愛げがあったな。』
「冗談きついぜダキバット…。」
目の前の異形『インベーダーワイパーン』とザンバットソードを構え向き合うダークキバF。そこへディケイドBが飛翔してくる。
「よう!ダークキバ。タイミング併せろ!!」
「え?あ、はい!!」
この人何で飛べるんだろうとかWはどうしたんだろうなんて思いながらダークキバはライドブッカー・ソードモードを構えるディケイドBと同じ構えをする。
(確かに今まで戦ってきたことは自己満足かもしれない…だけど!!)
ダークキバは思いを乗せザンバットソードを構える。すると刀身が徐々に光を帯びる…。
(だけど!!これからも仮面ライダーとして…1人の人間として…大切な人達や誰かを守る事にはかわりはしない!!)
「「双撃!!スーパーファイナルザンバット斬!!」」
頭に思い浮かんだ技の名を叫びとてつもない大きな斬撃を放つディケイドBとダークキバF。
『グゲェェェェェェ!?』
インベーダーワイパーンも汚物のプレスで応戦しようとしたが呆気なく三枚に卸される。
『『うぐぐ…おのれ!!』』
「余所見してる暇は無いわよ!!」
『アームファング!!』
悔しさに唸るエターナルに容赦なく右腕の刃できりつけるW。
『『おのれ!!』』
「おっと。」
苦し紛れに腕から触手を飛ばすエターナル。Wはこれをかろうじてかわすが
「!」
その先には無防備なカズキが…
「バルキリースカート!!」
ズバババババ!!!
しかし、触手はヴァルキュリアのアームの刃により細切れにされる。
「さあ!!ハラワタをぶちまけろ!!」
ヴァルキュリアが叫ぶと同時に彼女前にカズキのサンライト・ハート+の色違いの帯のついた淡い青色の突撃槍『ヴァルキュリア・ハート』が精製される。
「うおォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」
アームの刃もヴァルキュリア・ハートの切っ先もエターナルに向け突撃するヴァルキュリア。
ズカン!!
『『グギャアア!!』』
ヴァルキュリアに撥ね飛ばされ転がるエターナル。
『ま、まずいよスティンガー君!?』
『う、うん!?そうだねコーウェン君!?』
エターナルに取り付いた異形『インベーダーD』はエターナルを棄て逃げようとするが…
「逃がすか!!」
早乙女の意識で動くエターナルが2体の異形を掴み動きを止める…。
「仮面ライダー…そして未来を創る若者たちよ…。年寄りの尻拭いをさせて悪かったな。今、私にできるのはその尻拭いだげじゃ…。さあ…やるんじゃ!!」
『『は、放せェェ!?』』
必死にもがくインベーダーD…。しかし、エターナルは離さない。
「いくぞお前ら!!」
『FINAL FORM RIDE W FANG JOKER』
Wの横に降り立つディケイドB。同時にカードをバックルに装填する。
「細かいことは気にするな。」
「『えっ?ぐふ!?』」
ディケイドBがWに触れるとWの身体が左右に別れ2人になる。
『ファング・サイクロン!!』
「しょ、翔子?」
『ファング・ジョーカー!!』
「フィリップ?」
右側はフィリップの意思の左側がファングジョーカーと色違いで緑のWファングサイクロン。
左側は翔子の意思だけのWファングジョーカーとなる。
「よし!いくぞ!!」
『FINAL ATACK RIDE D D W』
『『ファング!!マキシマムドライブ!!』』
「「「トリプルストライザー!!」」」
ディケイドBがさらにカードを装填すると同時に足首に刃が出現したWFCとWFJは両者共にファングメモリの出力が上がる。
そしてWFCの緑の疾風を纏った回転蹴りが向かって右側のインベーダーDに
WFJの紫の炎を纏った回転蹴りは向かって左側のインベーダーDに
ディケイドBの紅く輝く回転蹴りはエターナルのマキシマムスロットに当たる。
「ふふ…さらばだ…ミチル…。」
そしてエターナルは最期の言葉を残し2体の異形諸とも爆発の中に姿を消した…。
グチュグチュ…
しかし主無くしても触手を生やし逃走を謀るインベーダーメモリ…。地面を這いずり難を逃れようとしたが…
『クロガネ!!マキシマムドライブ!!』
「「はあ!!」」
バキン!!
残っていたクロガネとゴールド電王の手により破壊されのであった…。
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