真・恋姫†無双〜恋の笑顔〜
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今日は恋と遊ぶ約束をしていて、朝から夜まで一日中楽しく過ごした。

ちゃんと仕事は片付けてきてからだぞ?

仕事をさぼってたりはしてないからな?

愛紗にどやされるし、皆に迷惑かけちゃうからちゃんと、時間を作ってのお休みだ。

 

……てかなんでモノローグでこんなこと言ってんだ俺……?

 

まあ……置いておこう。今日は恋と二人っきりだった。

ねねは「そんなち●こ人間と恋殿を二人きりになどできるわけないです!」と言っていたが、仕事で一緒に遊ぶことができなかったので、

すごく残念そうにしていた。

残念〜という言葉では片付けられない感情が多々あったとは思うが、コメントは控えて置こう。

 

とりあえず今はいつもどおり市とかでお店巡り(食事関連なのはお約束)を終え、城に戻る前にちょっと寄り道をして、

月が綺麗だったので恋と一緒に見てゆっくりしているところだ。

 

「今日は楽しかったか?恋」

 

「うん……すごく……楽しかった」

 

「そっか、それは良かった。俺もすごく楽しかったよ」

 

俺は恋の頭をなでながらそう言った。

 

恋と一緒に遊んだ、何気ない今日という一日はとても楽しいものだった。

 

「しかしほんと綺麗な月だよな〜」

 

「うん……とても……綺麗」

 

「俺の元いた世界でも、月は綺麗に見えたけど、こっちの世界はもっと綺麗に見えるな〜」

 

「御主人様がいた……天の国では……月がよく……見えなかった?」

 

「見えなかったわけじゃないけど、こっちの世界のほうが随分と綺麗だなあ」

 

「……そうなの……?」

 

「うん、やっぱりこっちの世界のほうが自然が綺麗だなあと思うよ」

 

「……御主人様……」

 

「ん?なんだい?恋」

 

「御主人様は……天の国に戻れなくて……寂しい?」

 

「えっ……急にどうしたんだ?恋」

 

「御主人様……天の国のお話をするとき……どこか寂しそう……だから」

 

「そっか……そんな顔してたか俺」

 

「……うん」

 

「そうだな……寂しいといえば寂しいかな。あっちには家族もいるし仲の良い友人もいたしな。でも……」

 

「……でも……?」

 

「もし、俺がいた世界に帰れたとしても、それで恋やみんながいるこの場所に二度と帰って来れないとしたら、

俺は俺がいた世界には絶対に帰らない。」

 

「……御主人様が居なくなるのは……絶対に嫌……でも……御主人様はそれで……いいの?」

 

「うん。いいんだ。もと居た世界の皆からしてみたら薄情な奴って思われるかもしれないけどさ、それでも俺はこの世界に、恋や皆の隣にいたい。」

 

「……」

 

「前に翠にさ、いつかは天の国に帰っちまうのかよって言われたことあるんだ。酒は入ってたけどさ。」

 

「……翠に……?」

 

「うん。その時はさ、すぐには答えらなかったんだ。絶対にここにいるって。」

 

「……」

 

「俺がどうやってこの世界に来れたのは分からない。」

 

「いつまでいられるのか、ずっといられるのか。それとも来たときみたいに急にもといた世界に戻ってしまうのか……」

 

「そんな不安とかがあって、すぐ答えられなかった。そうしたら翠に言われたんだ。」

 

「……なんて……?」

 

「絶対にいなくならないって、ずっとここにいるってそう言ってくれよってさ」

 

「……恋も……御主人様にずっといてほしい……」

 

「うん、ありがとう。こう言われた時にさ、すごく衝撃を覚えたんだ。ああ、俺はなんて馬鹿なんだろうなって」

 

「御主人様……馬鹿……?」

 

「ああ、本当にその時の俺は馬鹿だったなって反省してるんだ。大事なことを見失ってたんだから」

 

「大事な……こと?」

 

「そっ、大事なこと。」

 

「それは……何?」

 

「ああ、俺がどうやってこの世界に来たのかとか、どうなっていくのかとか、そんなことばかり考えてたのは間違いだってさ、気付いたんだ」

 

「間違い……?」

 

「そ、大事なのはさ、俺がどうなっていくかじゃなくて、どうしたいかってことだって気付いたんだ」

 

「御主人様が……どうしたいか……?」

 

「ああ、俺がどうしたいのか、どうなっていきたいのか。世界の意思なんてわからない。わからないものなんてどうしようもない。ただ……」

 

「ただ……?」

 

「この世界に何故やってきたのか、それに答えがあるとしたら、俺はこう思うんだ」

 

「……?」

 

「俺は、皆に出会うために、この世界に来たんだ」

 

「……!」

 

「俺は皆に出会い、恋をして愛し合うために来たんだ」

 

「俺が最初からこの世界に生まれたら、皆の役にはたてなかった。だから別の世界に生まれて、そして多少はマシになったから、

この世界に連れてこられた。」

 

「俺のいるべき世界に。恋や皆のいるこの世界に」

 

「俺がいるべき世界は、俺の居場所は、恋や皆のいるここだって」

 

「今なら迷いなく断言できるんだ」

 

「例え、俺をこの世界に連れてきたのが神だとして、俺をもといた世界に戻そうとしても絶対に抗ってみせる」

 

「俺は絶対に、恋や皆と離れたくないから」

 

「……御主人様……」

 

「……ん〜コホン。心からそう思ってるけど、口にするのは実際恥ずかしくてさ、他の皆の前では言ったことないんだ。

恋なら素直に黙って聞いてくれると思って今回話したんだ。皆には恥ずかしいから内緒な?」

 

「皆には……内緒?」

 

「いつかは皆にも話そうと思うけど、今は恥ずかしいから〜てことでさ、恋と俺との二人だけの秘密って感じかな」

 

「御主人様と……恋の……二人だけの秘密……なにか……不思議な気持ち」

 

「……御主人様……」

 

「ん?なんだい、恋?」

 

「……御主人様が居てくれたから……恋はいますごく……幸せ」

 

「……御主人様が居てくれなかったら……恋はねねや赤兎達と一緒に……皆といられなかった」

 

「……御主人様が居てくれたから……恋は……」

 

普段口数が少なく、気持ちを伝えるのが苦手な恋が、一生懸命俺に対する思いを伝えようと頑張ってくれている。

 

それがとても嬉しくて仕方がなかった。

 

「うん。ありがとう恋。俺も恋がいてくれたからすごく幸せだよ」

 

「……御主人様も……恋と一緒……?」

 

「ああ、一緒だ。俺も幸せだよ」

 

「……御主人様と……一緒……すごく……嬉しい」

 

「……御主人様……」

 

「ん?なんだい恋?」

 

「……大好き……」

 

その時の恋の表情は頬を染めながら満面の笑顔だった。

表情やそういったもので、感情を表現するのが苦手な恋が、満面の笑顔を見せてくれた。

その事実が嬉しくて、俺も気がつけば自然と満面の笑顔になっていた。

 

「……ああ、俺も恋のことが、大好きだよ……」

 

この日に見た恋のこの笑顔を俺は一生忘れることはないだろう……

 

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読んで頂き、ありがとうございました。

 

これ書き始めたのは半年以上前なんですよねえ……。

 

しばらくはネタにつまってずっと未完成状態で凍結してたんですが、

急に仕上げたくなったので書きました。

 

原作復習が全然なってないので、こんなの恋じゃない!とかここおかしくね?

というのが多いでしょうが、広い心で読んで頂けると幸いです。

説明
真・恋姫無双の一刀と恋のお話です。最後のシーンを書きたいが為に書いた作品だったりします。
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コメント
素晴らしいssです!!(デルタ)
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真・恋姫†無双 一刀  

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