兄さんと柳瀬さんが入ってきたのはいいけど・・・

梓まで入ってくるとは全く思っていなかった

〜音楽室〜

律「ようこそ！軽音部へ！」

唯「ホラこっちこっち！」

紬「お名前は何て言うの？」

梓「な、中野で・・・・・」

律「パートは何をやってるの？」

唯「好きな食べ物は？」

律「中学はどこだった？」

澪・正「「落ち着けお前ら・・・！」」

梓「えっと・・・1年2組の中野梓と言います。パートはギターを少し・・・」

何で少しなんだ・・・あんなに上手いのに・・・

まあ奢り高ぶるのよりはいいか

律「じゃあ唯と泰と一緒だな！」

梓「宜しくお願いします唯先輩」

と言って頭を深々と下げる梓

ポワーン

律「おーい、帰ってこーい・・・」

梓「兄さんも宜しくね！」

泰「え？・・・ああ、よろしく・・・(あれ？意外にあっさり・・・・・）」

圭「ん？兄さん？って・・・」

正・圭・楓・唯・澪・律・紬「「「「「「「「えぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！！！！！」」」」」」」」

意外だった、ここまで驚くとは・・・

正樹もそこまで驚くとなんて・・・

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

泰「というわけで改めて紹介するね。こいつは従姉妹の中野梓」

梓「兄さんがいつもお世話になっています！」

律「何で早く教えてくれなかったんだよ〜」

泰「聞かれてないし、それにまた仮に教えてもいいことはないと思ってね」

正「別に損はないだろ、隠したりなんかするなよ」

泰「分かったよ正樹。まあ梓も皆と仲良くして、皆も仲良くしてあげて」

楓「任せて〜泰君！」

柳瀬さんがそんな感じに指を立てながら言い

泰「そして唯も梓を宜しく頼むね。ホラ梓挨拶」

梓「えっと・・・1年2組の中野梓と言います。パートはギターを少し・・・」

だから少しって・・・もう少し誇ってもいいんじゃないの？

律「あっ唯と泰と一緒だな！」

梓「宜しくお願いします唯先輩」

ポワーーーーーーーーーン

律「お〜い、帰ってこーい・・・」

泰「あんた何やってんだ・・・・・」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

唯「とりあえず何か弾いて見せて！」

梓「まだ初心者なので下手なんですけど・・・・・」

唯騙されるな〜、そいつは全然嘘っぱちを言っているんだよー

唯「大丈夫！私が教えてあげるから！」

そう言って右腕で自分の胸を叩く唯

あ〜あ、君は騙されてしまった・・・・・

後悔しないようにね・・・

正「へぇ〜お前がね〜普段怠けているお前がねぇ〜・・・」ニヤッ

唯「もうまーくん！ヒドーイ！」

圭「まあ事実っちゃ事実なんだが・・・」

唯「圭ちゃんまで！」

梓「そ、それじゃあ・・・・・」

♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

はい上手いですね俺や唯よりも

この人やっぱ上手すぎます

親がジャズバンドやってたからな〜

唯「・・・う、上手い・・・私より・・・断然・・・」

泰「ね、俺の数十倍も上手いよ」

澪「いや、泰広と同じレベルじゃないのか？」

よく言うよ、澪。断然向こうがすごいじゃん

まるで本物のプロに近い腕をしている

親の影響ってすげーって事が一番実感できる時だ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪

シーーーーーーーーーーーーーーーン

梓「（あれ？何だか変な雰囲気になっちゃったな・・・やっぱり私の演奏が下手だったから・・・？）」

すると梓は・・・

梓「ご、ゴメンなさい！やっぱり聞き苦しかったですよね！」

澪「あぁ〜いやそういうわけじゃあ・・・」

唯「ま、まだまだだね！」

正「（おいおい、お前大丈夫なのかよ？）」

律「（いつまで見栄張ってるんだよ！）」

圭「（素直が一番だぜ唯！）」

するとまた梓が目を輝かせながら唯に近づいていき・・・

梓「私もう1度唯先輩のギターが聞きたいです！」

ホラ火に油を注いでしまった

すると・・・・・

唯「ライブでギックリ腰になったからまた今度ね・・・！」

見事な言い訳という現実逃避

楓「（み、見苦しい・・・！）」

正「（もう引っ込んでろ・・・楓、唯を連れて行け）」

楓「（はいはい）」

柳瀬さんが唯を連れていく

律「と、とにかく入部してくれるって事でいいんだよね！？」

梓「はい！新歓ライブで皆さんの演奏を聞いて感動しました！これから宜しくお願いします！」

また深々と頭を下げる梓

唯「うぅ・・・眩し過ぎて直視できません・・・！」

圭「お前が悪いだろ」

梓「あっそうだ！入部届です！」

律「確かに受け取ったから！明日から宜しくね！」

梓「はい！それじゃあ失礼します！」

また深々と頭を下げて退出していった梓

唯「わ、私どうしよう！！」

律・澪・正・圭「「「「練習しとけ！」」」」

唯「やっくんギター教えてくださいまし〜！」

泰「分かったよ、でも兄さんの方がいいんじゃないのかい？」

唯「圭ちゃん？」

圭「俺そんなに上手くねーぞ」

律「あぁそういや2人の実力まだ見てなかったね！今見せてよ！」

楓「そうだね〜兄さん私先にいい？」

圭「いいよ、柳瀬さん先にどうぞ」

正「むしろそっちがいい・・・・・」

紬「何か言った？正樹君？」

正「いや何もねぇよ」

唯「そういえば楓ちゃんキーボードだったよね〜」

楓「うん！じゃあ今から弾いてみるね〜」

♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

紬「へぇ〜上手ね〜楓ちゃん」

正「何言ってんだ、お前が上手いぜ」

泰「いや二人同じくらいじゃないの？」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪

楓「どうだった？」

正「いやムギほどは・・・」

律「上手いじゃん！楓」

澪「あんな早い指使い初めて見た！」

泰「上手かったよ！」

圭「俺の何倍もすごいじゃん！」

唯「すごいねー楓ちゃん！」

紬「お上手でしたよ！」

楓「わぁ〜ありがとう皆！」

正「お前らおおげさ過ぎだろ・・・」

澪「そういう正樹は悪口言い過ぎ！」

澪が正樹に怒って言う

正「へいへいそりゃ悪かったな」

圭「じゃあ今度は俺だな。唯ギター貸してくれ」

唯「はいどうぞ！」

圭「サンキュ！」

泰「何で唯そこまで目を輝かせているの？」

唯「だ、だって、圭ちゃんがギター弾けるだなんで知らなかったんだ〜！だからワクワクしてるの！」

澪・正「「お前ら本当に従兄弟なのか・・・・・」」

圭「じゃあ行くか！」

♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

唯「う、上手い！！！！！」

正「こいつやっぱり・・・」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪

圭「どうだった？」

唯「うぇ〜ん・・・圭ちゃんのバカーーーー！｜（泣）」

泰「俺ギター辞めていい・・・？」

圭「えぇ！！？」

律「唯泣くな！泰も卑屈になるなよー」

正「ホラよ今度はベース弾いてみろよ」

圭「いいぜ、ピックとフィンガーどっちがいい？」

澪「じゃ、じゃあ、フィンガーで・・・」

♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

澪「う、上手すぎる！」

楓「兄さんすごぉ〜い！」

紬「お兄さん上手ね〜」

正「こ、こいつスラップまで・・・」

そう、兄さんはスラップ演法までご丁寧に入れてきた

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪

圭「ふぅ〜やっぱ指はあまり慣れないもんだな」

澪「私ベース辞めようかな・・・｜（泣）」

正「こいつに演奏させんの止めさせようぜ！」

圭「えぇ！！？正樹まで！？」

律「兄さんさすがにドラムは出来ないっしょ？」

圭「・・・残念ながらドラムが1番得意です」

律「そんなーーーー|(泣)！！」

正「まあいい、とりあえず叩いてみろよ」

圭「そうだな、じゃあ借りるよ田井中さん」

♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

泰「う、上手い！」

正「難しい8ビートが簡単そうに見える・・・」

澪「兄さんは神なのか？」

唯「け、圭ちゃんすごい・・・！」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪

圭「ふぅ・・・どうだった？」

律「私ドラムここまで下手だったなんて・・・」

圭「えぇ！！？田井中さんまでも！？」

唯「圭ちゃんすご〜〜〜〜〜〜い！」

紬「キーボードも見せてください！」

楓「見せてよ兄さん！何でも出来るんでしょ！？」

圭「でもキーボードはな〜・・・苦手なんだよな〜」

楓「いいからいいから！」

そういって柳瀬さんは兄さんをキーボードに連れて行く

圭「まあ少し弾いてみるね」

♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

正「こいつどこが苦手なんだよ！？」

泰「ちゃんと出来ているじゃん！！」

律「もはや神の領域じゃん・・・！」

澪「ここまでの人材がなぜここに・・・？」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪

圭「ど、どうだった？やっぱ下手だったよね・・・？」

すると・・・・・

紬「お兄さんお上手ね〜今度私にも教えてください！」

楓「そうだよ私にも教えてよ！|(うそぉーーーーー！ここまで出来るなんて〜・・・)」

正「（楓は絶対に内心悔しがっている・・・）」

泰「で兄さんパートはどうするの？」

肝心はそこだ、もしかしたら誰かポジションを譲らないいけない・・・

圭「ん〜そうだな〜・・・とりあえず得意のドラムを・・・」

律「仕方ない、兄さんには勝てないし・・・」

圭「何言ってるの？田井中さんはドラムやれよ」

律「え？でも・・・・・」

圭「俺は他人の邪魔だけはしたくないからな、中学校のときにバンド組んで何回かライブには出たから別に学園祭出なくてもいいぜ」

澪「学園祭出ないって・・・？」

圭「まあそっちから頼んだら出るけど俺はここの部活は楽しそうだから入ったんだよ、別にライブには出れなくてもここで楽しめれば充分だ」

泰「でも兄さん・・・・・」

圭「いいんだよ泰広」

正「いやお前にも出てもらう、ドラマーとしてな」

圭「分かったよ」

楓「私はどうすんの？」

澪「そうだな、楓もまた考えておかないとな」

唯「えぇ〜楓ちゃんも入れようよ〜！」

律「でもムギがいるしな〜、とりあえず保留って事で！」

楓「分かったよ〜」

正「そういう事で今日は帰るか！」

澪「また練習出来なかったな・・・・・」

唯「私どうすればいいの！？」

泰「兄さんに頼めば？」

圭「なんでだよ！！」

唯「圭ちゃん教えてください！！」

圭「分かったよ・・・・・そうだ、泰広！」

泰「何？」

圭「お前もうあの事は大丈夫なのか・・・？」

泰「・・・・・・・・・・・・・・・」

澪「（あの事・・・また・・・やはり泰広は・・・！）」

紬「（隠しているわ、どうして・・・どうして1人で・・・！）」

正「オイ圭哉！！！人前でそんな事言うな！！」

圭「はっ・・・！ゴメン泰広！すまない！」

泰「・・・・・・・・・・・・・いいよ、俺なんかどうせ・・・」

律・唯・楓「「「あの事って？」」」

正「お前らは黙ってろ！」

律「（何だ！？正樹のやつ？」

唯「（あそこまで怒らなくても！！）」

楓「（何か泰君にあったの？）」

泰「俺先に帰るね・・・・・」

ガチャン！

正「お、おい！！」

澪・圭「「泰広！！」」

紬「泰広君！！」

律・唯「「泰｜（やっくん）！！」」

楓「泰君！！！」

こうして泰広は去っていってしまった

やはり泰広は何か隠している・・・

合宿のときも・・・何かあったのか？

一体何があったって言うのか・・・・・