K-ON+EXPLORES...第37話・泰広の過去part6! |
〜楓ver.〜
ピーポーピーポー!
私は正樹に急いで携帯で電話を掛ける
rrrrr......
正「どうした楓?」
楓「早く○○病院に来て正樹!泰君が...!泰君が...!」
正「っ!!泰広がどうしたんだよ!?」
楓「トラックに・・・ひかれた・・・」
正「なんだと!!」
楓「早く!!」
正「分かった!澪達にも俺が伝えておく!お前はすぐに○○病院に行け!」
楓「・・・・・・うん・・・」
正「んじゃ早く行けよ!」
ピッ!
ツーツー......
楓「唯ちゃん早く!!」
唯「私のせいで...やっくんが...やっくんが...!」
唯ちゃんはやはり泰君の事で動揺を隠しきれない
そりゃ好きな人があんな目に遭えば無理はない・・・
楓「・・・・・・仕方ない」
私は唯ちゃんを背負って○○病院までいった
泰君は即座に救急車で運ばれた
かなりの重症だそうだ
〜病院〜
〜正樹ver.〜
俺はあいつの両親に連絡をして楓と唯以外と合流した
医師「急げ!早く!」
泰広は緊急手術室に運ばれる
医師は泰広の両親に告げる
泰父「先生泰広は!」
医師「全力は施しますが覚悟しておいてください!」
泰母「そんな・・・・・・!」
正「おじさん!おばさん!泰広は......!」
泰父「・・・今緊急手術中だそうだ正樹・・・あれ?梓・・・それに詩音に花音まで・・・わざわざすまないな」
梓「いえいえ、とんでもないよおじさん!」
詩・花「「私達のお兄ちゃんですから」」
幸「(この姉妹泰広先輩にすごい溺愛してる・・・)」
泰父「あれ?君たちは・・・・・・?」
おじさんは澪達に視線を向ける
そういや、おじさんはおばさんとは違って軽音部の皆とは合った事ねぇな
泰母「この人たちは泰広が属する軽音部の皆さんよ・・・」
泰父「そうか・・・君達が・・・初めまして、泰広の父です。いつも泰広がお世話になっています」
そう言っておじさんは頭を下げる
この人は昔からの知り合いで普段はチャラいが、真面目な時はけじめをつけられる人で俺はこの人を尊敬している
泰父「いつも泰広から話は聞いてるよ、いつも家に帰ったら学校の事を俺は聞くんだがよくあいつからは軽音部について話すよ」
紬「泰広君が・・・ですか・・・?」
泰父「ああ、親友の正樹に従姉妹の梓はもちろん、『なんでもできる圭哉兄さん』、『意外に鋭いとこがある楓』、『大事な唯一の男後輩の幸宏君』、『お金持ちで不思議な雰囲気の紬』、『危なっかしいけど憎めない律』、『何でも出来て尊敬してる澪』、『いつも和ませてくれる唯』・・・そう話してたな」
正「そうッスか・・・・・」
梓「兄さん・・・」
圭「なんか俺余計なレッテル貼られていないか・・・」
幸「俺はそんな大事な存在ではないですけどね・・・」
紬「不思議な雰囲気...?」
律「あいつ!私は危なっかしいなんてことは・・・」
正「あるだろ」
律「即答!?」
澪「泰広が私を尊敬している・・・・・・///」
泰母「でもあなた達のおかげであの子は立ち直れたのかもしれない」
泰父「君達はあいつの過去を知っているかな?」
正「あいつが・・・こいつらにようやく話してくれました・・・」
泰父「そうか、あいつもいい仲間を持ったな・・・あいつは凛音と言う幼馴染が殺されてしまってから3日間ずっと寝込んでいたんだよ」
泰母「でもねあの子立ち直ったともあの事が原因で女の人が苦手になっちゃったの・・・」
泰父「しかし・・・元女子高に入れと俺から薦めたがあいつ自身自らここまで行くとはな・・・」
泰母「私も・・・こんな事言うのもあれだけどあの子なりに頑張っていたわ」
泰父「これも君達のおかげだ、あいつに変わって礼を言うよ」
泰母「本当にありがとう・・・今後も泰広を宜しくお願いしますね」
全員「「「「「「「「「「「はい!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」」
パタッ・・・パタッ・・・
正「ん?なんだ?」
俺は後ろを振り向くと・・・・・
そこには唯を背負った楓がいた
正「楓!!!!」
楓「ハァ・・・ハァ・・・まさ・・・き・・・ゆいちゃん・・・つれて・・・きた・・・よ・・・」
そう言って目を虚ろにして倒れそうになる楓
正「おい楓!!しっかりしろ!圭哉、唯を!」
圭「分かった!」
正「まずい・・・そういやこいつ昔から体弱かったんだよな・・・」
泰父「おい2人とも大丈夫か!?」
圭「分かりません、2人とも気絶しています」
泰母「お父さん!早く医者を!」
泰父「そこで待っていろ!」
幸「俺も行きます!」
詩・花「「私も行きます!」
==================================================
泰父「これで安心だな」
そう言って俺はベットで寝ている2人を見つめる
泰母「えっと・・・名前はなんていうの?正樹君」
正「えっと、あのヘアピンが『平沢唯』で赤と白が混ざっている髪の方が俺の従姉妹の『柳瀬楓』です」
泰母「分かったわ、ありがとう」
紬「でも楓ちゃんはともかくなんで唯ちゃんまで・・・・・・」
圭「・・・正樹楓は泰広が牽かれるとこ見ただろ?」
正「ああ・・・そういや唯も一緒だったな・・・なるほどそういう事か」
梓「どういう事ですか・・・?」
正「唯は泰広が好き・・・それは把握してるよな?」
紬「ええ」
正「あいつは牽かれた・・・おそらく唯はそれを見た」
澪「つまり・・・・・・」
正「ああそうだ、誰だって好きな人が大怪我したり死亡するのは嫌だろう・・・多分それがショックで・・・」
幸「寝込んでいる・・・そういう事すか・・・」
圭「そうだな」
律「唯・・・災難続きだな・・・」
泰父「おいもしかして君達はまだいるのか?」
全員「はい!」
泰父「そうか・・・いいのか?」
正「もちろんっすよ」
律「皆!誰一人も帰る事は許さないぞ!」
全員「ああ|(うん・ええ・おう・はい)!!」
泰母「本当に泰広はいいお友達を持ったのね・・・」
泰父「じゃあよろしくな!」
全員「はい!!!!!!」
コンコン!
泰母「はい・・・」
ガラッ!
医師「失礼します」
泰父「先生泰広はどうでしょうか?」
医師「とりあえず応急処置は済みました、幸いにも重症では避ける事ができました。しかし安心はまだ出来ません!脈拍が非常に小さくなっていますので今からも手術を行っていくつもりですので・・・では失礼致します」
ガラッ!
泰母「まだ安心は出来ないのね・・・あの子を失ったら・・・凛音ちゃんになんていえばいいのよ・・・」
泰父「おい、泣くのは止めろ・・・泣いていても今の状況は変わらないだろう」
泰母「はい・・・」
正「とにかく無事を祈って待つしかないですね・・・」
コンコンッ!
泰父「はいどうぞ」
?「失礼します!泰宏君は・・・!」
律「さわちゃん!!」
澪「江口先生も・・・」
江口先生は泰広、圭哉、澪の担任つまり2年2組の担任でもある
担当は数学でベテラン女性教師
江口「泰広君はどうなんですか!?」
泰父「今の所まだ分かりません・・・」
さわ子「そうなんですか・・・・・・」
泰母「すみません、うちに泰広がご迷惑をお掛けしまして・・・」
江口「いえいえ、担任ですしこれぐらい生徒を思いやっていないと教師なんてやっていけません」
さわ子「今は泰広君の無事を祈るしかなさそうですね・・・」
正樹「(泰広・・・戻って来い・・・!皆お前を待っているんだぞ・・・)」
======================================================
先生達が来た1時間後ようやく俺の母さん、凛音の両親がやって来た
正母「正樹!泰広君は!?」
正樹「・・・・・・今は集中治療室」
凛音母「ああ・・・・・・泰広君まで・・・・・・そんな・・・・・・・・・!」
凛音父「頑張ってくれ・・・泰広君・・・・・・!」
正樹「そうッスね・・・今は祈りましょう・・・凛音のためにも・・・・・・」
凛音父「そうだね、そうするしかない・・・」
=================================================================
泰「・・・・・・・・・ん?」
俺が目覚めてみるとそこは真っ暗闇だった
泰「あれ・・・ここは・・・?・・・!そっか俺唯を庇ってトラックに牽かれて死んだんだ・・・あれ良かったんだ」
?「良くなんてないよ、それにまだ君は死んでいないわ」
泰「誰?どこにいるの?」
?「ここよ泰広君」
泰「!!・・・ああ・・・ああ!!」
俺が後ろを振り向くとそこには・・・
俺の幼馴染、親友、彼女、最愛の人、そしてこの世でも家族以上の存在でもある岩(・)隈(・)凛(・)音(・)の姿だ
泰「凛音!なんでここに!」
凛「それはこっちの台詞よ泰広君、それにしても久しぶりね泰広君」
泰「凛音!・・・会いたかったよ・・・りお・・・ん・・・グスッ」
俺は涙を流す
凛「よしよし、男なら泣かないの泰広君!」
泰「だってさ・・・ずっと会いたかった・・・謝りたかった・・・」
凛「もう・・・!///」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
泰「凛音・・・あの時は君を守れなくて・・・ゴメン」
凛「いいのいいの、私は泰広君を助けて、泰広君に会えて、なにより君の彼女になれたのが嬉しかったよ!それより泰広君・・・」
泰「何?」
凛「君女性恐怖症だってね?」
泰「なっ!///い、今は、関係ないじゃん!」
凛「ダメよ!女の子と慣れないとモテないよ!」
泰「別にいいよ〜、これから独身で頑張るから!」
凛「私が許さないの、じゃあ克服するために私の体で慣れてみる〜?」
そういって凛音は俺に2つの突起物を突き出してくる
泰「なっ!/////////」
凛「ホラホラ、遠慮しないで!ここは誰もいないよ〜、柔らかいよ〜お兄さん〜?」
泰「な、な、な、な、りりり、りりりりりいりりりりりおん!!!だ、だ、だ、だ、だ、ダメめめめ
だって!/////////」
凛「あはは〜嘘だって!泰広君はウブだね〜」
泰「り、凛音!!///」
俺は逃げる凛音を追いかける
凛「もう男なら誰だって触るもんでしょ〜!」
泰「触らない!」
凛「もうこの超草食系男子!とにかく、女の人はもう苦手にならないでね、悪い人ばかりじゃないよ大体良い人なんだから。これは私のお願い」
泰「・・・分かったよ」
凛「確かに君の気持ちも分かるし中には悪い人だっている、でもね悪い人ばっかりじゃないんだよ?」
泰「・・・うん、そうだね、俺・・・頑張るよ」
凛「うん!」
===================================================
5時間経過
〜正樹ver.〜
泰広が手術室に入れられて5時間
すでに時計は12時を回っている
やはり長いものだな・・・・・
楓も唯もまだ目覚めていない・・・
楓「う・・・う〜ん・・・」
正「楓大丈夫か!?」
楓「あれ・・・私・・・一体・・・?」
圭「お前がここまで唯を運んでそのまま気絶したんだよ、すまないな」
楓「はっ!唯ちゃんは!?」
紬「大丈夫よ、気絶しているだけだから」
律「気分はどうだ楓?」
楓「うん、もう大丈夫だよ、ゴメンねなんか皆に迷惑掛けちゃって・・・」
幸「いえいえ、とんでもないッスよ」
澪「私達は仲(・)間(・)なんだから!」
楓「そっか・・・私も・・・仲間になれたんだね・・・嬉しい」
正「泣くな楓、お前はホント昔から泣き虫だな」
楓「そういう正樹だっていっつも無愛想じゃん!」
正「フッ・・・・」楓「ブッ・・・・」
正・楓「「アハハハハ!」」
楓「ところで泰君は!!」
正「分からない・・・今は治療中だ」
楓「そんな・・・・・・」
正「とにかく唯もだが無事を祈るしかない」
楓「うん・・・・・・」
======================================================
〜泰広ver.〜
凛「そっか・・・そんな事があったんだね・・・今まで泰広君を見てたけどそんな事まで」
俺は凛音に今まで起こったことを全て話した
泰「うん・・・」
凛「でも泰広君が身を滅ぼしてまで助ける人が出来たんだね、私嬉しいよ」
泰「ところで今いるここは・・・?」
凛「実はね・・・ここは現実世界と死後の世界の間なんだよ・・・泰広君は今現在生死の間を彷徨っている...という事になるわ」
泰「なんで俺がそんなところに!というより凛音がなんでここにいるんだ?」
凛「君は今意識不明の重体なの、死傷がなかっただけでも幸いだけど・・・もしかしたら現実世界では死んでしまうかもしれない」
泰「そんな・・・・・・」
凛「そしてここは現実世界と死後の世界の間・・・つまり死後の世界の人はもちろん現実世界の人はふとした事でここに来てしまうことがあるわ」
泰「つまり・・・俺の容態は相当まずいって事だね・・・」
凛「・・・残念ながらそんな所よ、これを見て」
そう言って凛音は右手で指を後ろの方に刺す
そこには・・・・・・
泰「あれは・・・・・俺?」
そこには酸素を送るための装置を口に付けて目を閉じて入る俺
下のとこつまり俺の顔から下は医者らしき人物が手術を行っている
泰「そっか・・・俺結構怪我しているんだね・・・」
凛「とにかくこの光が見えるって事はまだ助かる見込みはあるって事なの・・・」
泰「・・・じゃあ待つしかないの?」
凛「うん・・・」
===================================================
15時間経過
すでに15時間が経過している
泰広の手術もまだ行われているから状況がまだ掴めない
唯はまだ目覚めていない、楓は大分回復はしたものの・・・
すると・・・・・・
憂「お姉ちゃん!!!」
憂が病室に入ってくる
憂は俺の事圭哉に聞いてくる
憂「圭哉お兄ちゃんお姉ちゃんは...!」
圭「大丈夫だ、気絶しているだけだ」
俺はついでに憂ちゃんに今までの事を話した
すると憂ちゃんは目に涙を溜めて・・・
憂「そんな・・・泰広さんが・・・!泰広さんお姉ちゃんのために・・・!」
唯「う、うーん・・・・・」
圭「唯!!!!!」
紬「唯ちゃん!!!!」
楓「大丈夫!!?」
唯「あれ?私・・・!!やっくんは!!まーくん、やっくんは!!」
正「今緊急手術中だ・・・待つことしか出来ない・・・」
唯「そんな・・・やっくん・・・私のせいで・・・私のせいで・・・!」
憂「お姉ちゃん!!」
澪「おい唯!!」
圭「泣くなよ唯・・・俺は中学校2年間あいつと同じだったがあいつがそんな心も体も弱い奴じゃないんだぜ?あいつはヒョロッヒョロのもやしだがとても頼りになるんだぞ、見くびるな」
唯「でも・・・・・・」
正「でも・・・じゃねえよ、俺もそうだと思う・・・だから今は無事を祈るしかないだろう」
唯「うん・・・」
泰父「君が唯ちゃんか・・・泰広の父です、泰広がお世話になっています」
唯「あ、どうも・・・平沢唯です」
憂「妹の平沢憂です」
泰父「他の人達には話したけど、君の話は泰広からよく聞いてるよ・・・あいつは『あの子がいるから俺は笑える、頑張れる』ってな」
唯「や、やっくん・・・・・・///」
泰母「とにかく唯ちゃんには笑っていて欲しいの、辛気臭い顔なんてあの子も悲しむから・・・」
唯「でも・・・!」
泰父「Noとは言わせないぞ唯ちゃん、こんなにかわいいのにな!」
唯「・・・・・・/////////」
泰母「お父さん!!もう、学生時代から変わっていないわね・・・」
泰父「はっはっは!あいつの大人し過ぎる性格がおかしいだけだろう、お前も」
全員「(泰広|(君)と性格が全然違いすぎる・・・(汗))」
===============================================================
泰「それでね色々あったんだよ・・・」
凛「なにそれ〜!あっはっはっは・・・!」
俺はとにかく今は凛音としか話すことが出来ないので今まであった事を話す
泰「・・・・・・・・・・・・・・・」
凛「もう!暗い顔しない!今嘆いても何も出来ないならまず少しでも出来る事をするの!それは、笑って無事を祈る事なんだよ」
泰「笑って・・・無事を祈る・・・?」
凛「そう!マイナスに考えてもダメ!かと言って何も考えていないのもダメ!だから今泰広君、君に出来る事はそれなんだよ!」
泰「確かに・・・・・・そうだね、ありがとう凛音」
凛「いえいえ・・・泰広君・・・」
泰「何だい凛音?」
凛「2つお願いがあるの」
泰「いいよ言ってみて」
凛「私の妹達詩音と花音、正樹君、梓ちゃん、私や君の親族、軽音部の皆さん、そして・・・君の大切な人を・・・物を・・・守ってあげて」
泰「分かったよ凛音、俺そのお願い・・・守るよ」
凛「うん!ありがとう泰広君、かと言ってもうあの無茶は絶対ダメだよ?私と同じ所なんて君にはまだまだ早いんだから!」
泰「そうだね、それともう1つは?」
凛「うん・・・私と・・・・・・キスをしてほしいの」
泰「うんうんなるほど・・・ってなんだってぇ〜!!」
凛「だって・・・私がまだ生きていた時に果たせなかった事なの、私ずっと後悔していた・・・」
泰「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
俺はしばらく黙り込んでいた
そして・・・・・・
泰「・・・・・・・・・分かったよ、凛音が俺で良ければね」
凛「泰広君!!」
凛音は俺に大胆に抱き寄せてくる
そして・・・・・・
泰「じゃ行くよ?」
凛「来て・・・・・・」
チュ・・・
俺は凛音を抱き寄せながら自分の唇と凛音の唇を重ねる
俺にとっても凛音にとっても最初のキスファーストキスだ
俺と凛音はしばらくこの様な体勢で保っていた
そして・・・・・・
凛「んっ・・・・・・ありがとう泰広君」
凛音は涙を少し流しながら俺にお礼を言った
泰「いいよ、俺の初めてが凛音ならね」
凛「あ〜それだけどここ現実世界では無いから現実世界の君の初めてはまだ残っているよ〜!」
泰「えぇ〜!?なんだよそれ〜!?」
凛「君の本当の初めてはまだ残っているからね、だからその初めては私よりもっと大切な人にあげて・・・ね?」
泰「まぁ・・・そこまで凛音が言うなら・・・」
ピカァーーーーーーーーーーーーーー!
泰「な、なんだ!?」
いきなり現実世界つまり現世が光り始めた
凛「どうやら君は助かったようだね泰広君」
泰「じゃ、じゃあ俺はまだ生きれるって事?」
凛「ええ、だから・・・・・・私とはこれでお別れだね」
泰「そんな・・・!せっかく君に会えたのに・・・どうして・・・!」
凛「泰広君・・・時が経つに連れて人はいらない記憶をすぐに忘却してしまう・・・それでも私の事をたまにでも思い出してくれたら私は嬉しい!でもここでの事は現世ではどうせ忘れてしまうけどね」
泰「そんな・・・待って凛音!」
凛音は現世の光に飲み込まれそうな俺とは逆の方向に走り出す
凛「久しぶりに会えて嬉しかったよ!それじゃあ現世でも頑張ってね泰広君、我が愛しき人!バイバ〜イ!」
凛音は俺に顔を向けて手を振りながら再び向こうの方向に走り出す
泰「り、梨おおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!!!!!!!!」
光が俺を包み込む......
=====================================================
・・・・・・・ん・・・・・・・?
・・・あれ・・・ここは・・・?
俺は目を瞑っていたのでゆっくりと目を開けると・・・
泰「ここは・・・・・?俺は・・・一体・・・」
目の前に広がるのは天井だ
俺は天井を上にして寝ていた
口には酸素マスクを着用している
横には太陽が見えていた
多分今は昼前だと思う
そして反対側の横には・・・・・・
泰「ゆ・・・い・・・・・・?」
横には俺が事故に遭う前に助けた張本人で仲(・)間(・)である『平沢唯』がいた
その唯は寝ていた
泰「そっか・・・ゆ・・・い・・・俺の為にわざわざ・・・」
ガチャン!
正「泰広!!!!!!!!!!!目が覚めたか!!!!!」
泰「まさ・・・き・・・・・・?皆・・・?」
そこには軽音部の皆に双子姉妹、それに俺の両親がいた
泰父「ったくお前は世話掛けんなよ?大丈夫か?」
泰「うん・・・・・・」
泰母「良かった無事で......!」
泰「母さんゴメン、迷惑掛けて・・・」
泰母「いいの、あなたが無事でさえいれば」
澪「良かったよ泰広・・・私君が死んだら・・・!」
澪はその場で泣き崩れる
律「澪を泣かせて死ぬなんて許さないぞ!・・・う、うわあぁーーーん!」
紬「無事で何よりでした泰広君!ぐすん・・・」
幸「また話すことが出来ると信じていましたよ先輩」
梓「私兄さんが死んだら・・・もう誰にも頼る事が出来なくて・・・ずっと私の兄さんでいてね」
泰「梓・・・・・・分かったよ」
詩「ちょっと梓さん!お兄ちゃんは私達の物ですよ!」
花「だれにも渡しませんから!」
梓「私は兄さんの従姉妹だよ!!」
詩「私達だってお兄ちゃんの彼女ですから!」
ギャーギャーギャーギャー!
泰「.........(汗)」
正「こいつら人を物扱いしやがった・・・」
楓「泰君大丈夫〜?」
泰「うん、ありがとう楓」
楓「もう!もうあんな無茶しちゃ私が許さないよ?」
泰「はい、すいませんでした・・・・・・」
圭「まあ無事で何よりだ泰広!唯にお礼言っておけよ?」
泰「唯に?」
正「そうだぞ、唯はお前が事故って怪我をして気絶から目覚めてからずっとお前の横にいたんだぜ?」
泰「唯が・・・・・・俺の横に・・・?」
圭「ああ、唯が『これでなにか買ってきて!』って俺に金を渡してずっと離れようとしなかったもんな、離れたのはトイレの時ぐらいだったからな」
泰「そっか・・・・・・ありがとね唯」
グシャグシャ!
俺は唯の頭を掻き回す
泰父「とにかくお前は1週間は絶対安静だからな」
泰母「ゆっくり休みなさいね」
泰「うん・・・・・・父さん母さんありがとう」
こうして俺の父と母は病室を後にした
ガチャン!
泰「皆もありがとう・・・俺の為に・・・」
律「えっ・・・・・・?」
澪「何かいったのか?」
泰「いや、なにも・・・・・」
俺は皆に微笑みながら窓の外を見る
眼鏡が壊れてしまったから綺麗には見えないけど
窓の外の下では小さな幼い子供達が走り回っていた
今日は土曜日か日曜日だな・・・・・
泰「ねぇ正樹・・・・・・」
正「どうした・・・・・・?」
泰「俺・・・よくは思い出せないけど、すごい大切な人に会えた気がする」
正「そうか・・・まあ俺は奥まで入り込みはしないけどな」
俺は正樹に微笑む
そうすると正樹も口元が笑った
説明 | ||
う〜ん、悲しみを表現する台詞が難しいです それはともかくいよいよ大詰めです では37話目どうぞ〜^^ |
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