IS 世界を守る者 EP4 鋼鉄の武人 |
クラス代表戦当日。
現在、ジンヤはピットに居て自分のIS、ジャンボットと話をしていた。
ジャンボットは人工知能を備わっている為、一種の腐れ縁に近い物である。
『ジンヤ、現在私は新装備の解析等がある為、15分程は初期設定で戦う事になる』
「15分か…十分だな」
すると千冬が入ってきた。
「神崎、そろそろ時間だ」
「は?い、それじゃあ行ってきます?」
そう言うと、ジンヤはジャンボットを展開せずそのままアリーナへ行った。
「な、おい!神崎!!」
千冬が声を掛けるがジンヤは無視して行った。
一方アリーナでは、セシリアは自身の専用機・ブルー・ティアーズを展開して待っていた。
「あら、来ましたわねって貴方、わたくしを悔辱してますの?!」
「いや、これで大真面目さ!」
そう言うと、ジンヤは自分が着ていた制服をカッコ良く脱ぎ捨てると、制服の下には特殊なISスーツを着ていた。
「きゃー!神崎くんが着ていた制服よ!」
「ハアハア、神崎くんの匂いがする?」
『それはジンヤのでおじゃる!』
「パパのを返せ?!」
『全く大変なり』
一方、観客席ではジンヤが脱ぎ捨てた制服をめぐって女子やヨゴシュタイン達が争奪戦を繰り広げていた。
そして、ジンヤは右腕にある腕輪を天に掲げる様にポーズを決めると、叫んだ。
「ジャンファイト!」
それと同時に飛び上がった。
ジンヤの首から下が装甲が装着されていき、最後に顔に騎士の仮面とでも言うべき仮面が装着された。
「全身装甲(フルスキン)いや、違いますわ…」
「ん?怖気づいたのかね?」
「まさか、貴方に最後のチャンスをあげますわ」
「チャンス?」
「そう、このまま戦えばわたくしが勝つのは自明の理。今から泣いて謝るというのでしたら、許して差し上げないこともありませんわ」
セシリアは余裕の表情で言い放つがジンヤは笑いながら言った。
「悪いけど、皆の期待を裏切らない主義なんで」
「なら、お別れですわ!」
そう言うと、セシリアは主力武装である巨大な特殊レーザーライフル、スターライトmkVからレーザーの弾を撃った。
「ハァ!」
なんとジンヤは蹴りでレーザーを弾き返した。
「あら、少しはできますわね。ですがこれならどうです?!」
セシリアは4基のビット型武器のブルー・ティアーズを分離させて動かす。
そして、あちこちにレーザーの雨が降り注ぐ。
「さぁ踊りなさい!わたくし、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズが奏でる円舞曲(ワルツ)を!」
「なら、こっちは…僕とジャンボットの……僕の歌を聴けぇぇぇぇ!!」
ジンヤは電波発言をしながらレーザーの雨を掻い潜っていた。
「もの凄い猛攻だね…」
『これはきついぞよ』
「全くだな…だがジンヤはそう簡単にやられる奴じゃないしな」
観客席ではアリス、キタネイダス、一夏はモニターを見ていた。
すると、ヒラメキメデスは頭にある三つの電球が左、右、中央の順に光った。
『ポク、ポク、ピーン。ヒラメキまして御座います!どうやら、アレは操縦者が制御しないといけないからどうやら武器による連携は不可能のようです』
『それならジンヤに勝機があるなり!』
一方、ジンヤはレーザーの雨を掻い潜りながらジャンボットが使える武器を確認していた。
『現在、この2つの武器が使える』
「なら、使わせてもらうぜ。ジャンブレード!!」
ジンヤはそう叫ぶと、右腕に搭載されている未知の金属、エメラル鉱石のパワーでできた剣、ジャンブレードを出した。
「斬るべし、斬るべし!!」
ジャンブレードでレーザーを防ぎながら、ジンヤはセシリアのブルー・ティアーズを観察していた。
(どうやら、アレは操縦者が制御しないといけないタイプなら…コイツも使うか!)
セシリアのブルー・ティアーズの観察を終えたジンヤは叫んだ。
「ジャンミサイル!」
すると、ホーミングミサイルが射出された。
「な、遠距離系のもあるようですわね!」
セシリアはそう言って、回避しようとするが追尾してきた。
「ホーミングですって?!」
そして、セシリアに直撃した。
それでもブルー・ティアーズの猛攻は止まらない。
一進一退の攻防が続き、戦いから15分が立とうとしていた。
「貴方、やりますわね。わたくしと戦って15分も粘るとは…でもそろそろフィナーレにしますわ!」
すると、ジャンボットがジンヤに語り掛けた。
『ジンヤ、15分立ったぞ!』
「ああ、分かった」
ジンヤがそう言うと、ジャンボットのの姿が少し変形した。
「一次移行(ファーストシフト)!?貴方、今まで初期状態の機体で戦って…!」
「まあね、本当の戦いはこれからだ!」
BGM:JIKU?未来戦隊タイムレンジャー
「ならば再び円舞曲(ワルツ)を…」
「させないよ、ゴールデンレーザー!」
そう叫ぶと、右腕の盾から黄金のレーザーが放たれ、ブルー・ティアーズを撃墜し、更にはまだ展開していない2基のブルー・ティアーズも破壊した。
「そんな!まだ展開していないのに見破られるなんて…」
「これでフィナーレだよ!ジャンナックル!!」
ジンヤがそう叫ぶと、左腕がロケットパンチのように発射された。
「そんなこけおどしなんて通用しませんわ!」
セシリアはスターライトmkVでジャンナックルを撃ち落とそうとするが威力は落ちずにセシリアに直撃した。
それと同時にセシリアのシールドエネルギーは0になった。
『勝者、神崎ジンヤ』
「よっしゃあ!」
ジンヤはISを解除し、喜びを叫んだ。
だが、予想もしないハプニングが発生した。
「きゃあああああ!!」
なんと、セシリアのISが解除され、真っ逆さまに落ちた。
「やべ!」
ジンヤは走り出した。
そして、セシリアが地面に直撃する前に抱き抱えるように受け止めた。
取り合えず、セシリアは気を失ったようで怪我はしていなかった。
「やれやれ、とんだお姫様だな…」
「パパ?!」
すると、アリスがジンヤに突進してくるように来た。
更にガイアークの四大臣や一夏も来た。
『ジンヤ、大丈夫なりか?』
「一応な…」
「念の為、保健室に行っておけ」
一夏の薦めもあって、ジンヤはセシリアを背負って保健室へ向かった。
一方、観客席では…
「神崎くんが私を助けに…ハアハア」
「神崎くん、神崎くん。ハアハアハアハアハアハア」
先ほどのセシリアを助けるシーンを何人かは自分に差し替えていた…
説明 | ||
代表決定戦。 今、鋼鉄の武人が蒼い雫に戦いを挑む。 |
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