マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START 二話 混沌の世界へ |
マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START
二話 混沌の世界へ
アスカ SIDE
はっきり言おう、しんどい
心臓は鼓動が早く、息は上がって頭から血が出ている、口からは鉄分臭い。バフンウニから脱出する際アルヴァトーレは使い物にならなくなった、今はアルヴァアロンを操縦している
モニターから無数のエラーと表示され、警告音が鳴り響く。目の前には六目?のBETAが触手をなびかせてこっちを見ている
「うわぁ…何アレ軟体動物以上にキモすぎだろ」
反応炉の上部にいるBETAは無数に触手を伸縮自在に伸ばす
すぐさまウイングで身を守るようにGNフィールドを展開したが叩き飛ばされ壁に激突して意識が飛びそうになる
「GNフィールドごと、殴り飛ばすなんてどんだけの威力だよ!?」
「次来ル、回避シロ!」
「分かっている!」
さすがに攻撃を受け続けたら強固なGNフィールドでも破壊されてしまう
さらに機体を制御して次に来る触手を右や左に回避しながら金ジムに装備されている二挺のGNライフルを交互に撃つ、ビームは幾つか触手を巻き込みBETAの横を掠めた
「くぅ、体も機体も限界に近いか、そろそろ決めないとジリ貧だ……ハロ準備を!」
「リョウカイ!リョウカイ!」
金ジムとBETAの対角線上にアルヴァトーレの残骸くるように移動させ、触手がアルヴァトーレの残骸を通りすぎた時、すかさず残骸に向かってGNライフルで撃ち抜いた
残骸が大きく爆発して幾つかの触手を巻き込んだが爆発に巻き込まれていない触手が向かってGNライフルと右足が破壊した
触手は追い討ちを掛けるようにさらに攻撃してくる
GNフィールドで防ぎながら、腰にマウントしてある双刃のGNビームサーベルを取り出し切り裂き、BETAは触手を引っ込めた
GNビームサーベルを構えBETAの攻撃に備える
「ハロ、粒子圧縮は?」
「終ワッタ!」
「24世紀の武器を食らえ!」
残っているGNライフルを構え、翼を機体の前方に展開する
BETAは俺の意図に気づいたのか触手を伸ばすが気づくのが遅い
アルヴァアロンからアルヴァトーレの主砲に匹敵する程のビームが放たれ、BETAを呑みこもうとした、しかし伸ばされた触手が翼に当たり破壊しながら無理やり射線をずらされ、アルヴァアロンは地面に落とされ横たわり、反応炉は半分削がれている
BETAは止めを刺そうと触手で狙いを定めようとしていた
「全武装使用不可残りはGNフィールドだけ!ハロ、アレは!?」
「出来タ!出来タ!」
「残っている粒子をGNフィールドに!((BETA|お前たち))だけが使えると思うなよ!」
残った片翼からGNフィールドを展開した、その時メインルームが揺れ月に起こりえない地震が起きた
その揺れは徐々に大きく揺れアルヴァアロンの後ろの壁から莫大な光が溢れ出て反応炉全体を呑み込んだ
煙が晴れると大広間には大きな穴と火花を散らしてボロボロなアルヴァアロンがいた
「ハロ…疲れた…後のことよろ…」
「任セロ!」
ハロに言いたい事だけを言ったらブレーカーが落ちるように意識が途切れた………
アスカ SIDE END
アメリカ SIDE
アスカがサクロボスコハイヴ攻略後、ホワイトハウスのとある会議室でアメリカというあらゆる重鎮たちが今後のことを話し合っていた
「――第五予備計画はアフリカ諸国が後押しする形で可決、タイムスケジュールは予定道理進んでいます」
「では、そのまま続けたまえ」
「はっ!」
会議で行われた議題が全て終わり全員席から離れようとするが大統領は議題が終わっても席を立とうとしない、回りの重鎮たちが不思議に思い、一斉に大統領を見る
「諸君、最後は月についてだが?」
会議室にいる全員が困惑した
ある日突然、月のハイヴが崩壊していた、各国は監視衛星・地上観測所を使い調べたら、“何も分からなかった”学者たちが色々な仮説を立てた、ある科学者は隕石が落ちてハイヴが崩壊したと、違う科学者はBETAが何らかの目的で破棄したなど様々な憶測が飛び交う中どれも核心がなかった
「我々CIAは各国にいるエージェントに動きを探っていますがいまだ各国は動きがなく困惑しているそうで引き続き調査します」
「宇宙総軍は、G元素回収及び調査ため部隊を派遣しました、全ての観測所などを使い監視を強化、宇宙船建造施設のラグランジュ点については警戒態勢、((全周地球防衛核投射衛星群|アーテミシーズ))は((即応態勢|コンディション・レッド))を発令させました」
「うむ、任せたぞ。」
「「はっ!」」
アメリカ SIDE END
アスカ SIDE
目が覚めると集中治療用カプセル中にいた、数週間眠り続けていたらしい
体を見ると傷口が綺麗に消えていた
「すごい、医療技術だな」
手を握り返し感心しながらヴェーダの情報を閲覧した
サクロボスコハイヴ攻略後、各国の政府は混乱して更なる混乱を招くまいと内部で((緘口令|かんこうれい))を発令して国民は知らないみたいだ
残っていたBETAとハイヴはソレスタルビーイング号のGNレーザーで完膚なきまで破壊され地形が変わっていた
ま、調べても約4000mを掘らないと黄金便座の残骸あるかどうか分からないから丁度いいかもしれない
そしてヴェーダからのお知らせで使える機体と戦艦が増えているのが分かり、先に機体を見るため格納庫にいた
格納庫はカレルたちが作業をしていてある一画の所に視線を向けた
視線の先には動かないようにワイヤーに固定されている金ジムがあり、ボディーを叩きながら見渡した
「完全に壊れたな………」
「使エナイ!使エナイ!」
GNドライブTとコクピット以外は使い物にならないが、金ジムなどはハイヴ攻略前に解析して修復できるが、さすがに地球での活動になると……
さらにGNレーザーのカートリッジとして使用していたGNドライブTを解析してみたら大使特製の毒性がなく、後期に作られたGNドライブTだと分かった
さすがに“アレ”は使えることがなかったけど擬似太陽炉が使えるのが最大の利点だ
GN粒子はビーム兵器やスラスターへの転換ができ、重量軽減効果もあり重装甲・重武装を搭載可能だがレーダー・通信システムを妨害してしまい、戦場で介入すると混乱を引き起こして人類側に不利なる
「時と場所さえ間違わなければたぶん大丈夫だろ!」と自分に言い聞かせ、使える機体が格納してある場所に行った
その格納庫に入ると三機のガンダムがいた
一つ目は、GN−XXX+GN000・セファーラジエル
戦場のような特殊な環境での情報収集を目的としたガンダムラジエルと支援機のGNセファーが合体した形態
合体によりラジエルの空戦能力向上し、GNビットおよびGNファングのプロトタイプにあたる((遠隔誘導兵器|GNプロトビット))が使用可能だ
さらにGNセファーはコーン型スラスターとドッキングが出来るため、他のガンダムと組み合わせて運用ができる
二つ目は、GN―005・ガンダムヴァーチェ
重装甲砲撃型で、常識外れの攻撃力と防御力を両立された機体
他のガンダムに比べると二回り以上は重厚なフォルムが特徴で機動性や対MS戦能力は劣るものの、GN粒子の重量軽減効果によって空戦型のフラッグよりも軽量となっている
さらにフィジカルのパーツまで置いてあった
この((フィジカル|物理的))は実体弾による砲撃に特化したタイプで攻撃に消費するGN粒子が少ないため、より強固なGNフィールドが展開可能だ
最後は、GN―001・ガンダムエクシア
近接格闘戦に特化し、機体装甲の細分化で「人間と全く同じ動きが出来る」程の柔軟性を持つ
最大の特徴である各部に5種7本の剣“セブンソード”を装備、このセブンソードはGNフィールドを((貫徹|かんてつ))可能な実体剣武装を含まれ、組織の内紛などで敵対したほかのガンダムや同能力の敵機を駆逐するため抑止力としての側面を持っている
ヴァーチェと同じく、アヴァランチユニットとダッシュユニットが置いてあった
高機動用追加ユニット・アヴァランチを装備したエクシアはユニオンやAEUの飛行型MSでさえ追撃不可能なほどの爆発的な加速を発揮する
しかし10分しか使用出来なく使用する前に一時間チャージしなければならない
ダッシュユニットはアヴァランチユニットと組み合わせると宇宙戦仕様なり、GNコンデンサーが追加されて稼動時間が延長されている
アヴァランチは色々と制約あり、BETA戦であまり運用できない
そんなことよりも・・・・・・
「ガンダムに乗れる!」
テレビやゲームしか見たことがない実物が目の前にいる、これほどうれしいことはない
しかも自分で操縦できる、前に金ジム乗っていた?あれは論外であり幻だ!
「現実!現実!」
現実ではなーーい・・・・て、ハロ心を読まなかった?
「何ノコト?何ノコト?」
読んでいるよね?
「ハロ、先行ク!ハロ、先行ク!」
「あ、逃げた」
ハロは高速で転がりながら戦艦のドックに向かっていった
戦艦のドックを見渡せるロビーに入るとクジラを連想する青と白を基調した戦艦プトレマイオス2が固定していた
プトレマイオスの後継艦で戦闘を意識して開発しており、大気圏内外と海中を移動できる万能艦
「ガンダム三機と戦艦で、本格的に地球で活動することが出来るな」
ふっと管理者から最後に言われたことを思い出した
自分がこの世界に介入するといい意味でも悪い意味でも影響を及ぼす可能性がある
もしかしたら自分が介入することで本来亡くなるはずもない人が亡くなるかもしれない
黙って裏で行動すればいいかもしれないが、命が失っていくのを黙って見過ごすほど人間出来ていない
正しいとか悪いなど答えが見つからないが、今はこの世界を知り自分の為すことをするしかない
「ただ進むしかないよな……」
「アスカ、ガンバレ!」
「そうだなハロ、ガンダムを解析したらトレミーに搭載して世界に向かうか!」
「了解!了解!」
その後、ガンダムを解析するとオリジナル太陽炉は生成することが出来なく、CB製のEカーボンは高品質だと分かった
とりあいず地球だと補給が出来ない状態だから今ある機体の補修用として作っておくとしておこう
それと知識や物などこの世界に合わせないと怪しまれて行動し難くなる
その中で問題なのが食べ物だ、前の世界の食材が天然物として扱われ、BETAに侵攻されてないアメリカ、南米、オーストラリアなど普通に食べられているが欧州、日本、ロシ…ソ連などは不味いと言われている合成食材が食べられている
日本ではミトコンドリアが合成食材の原料とか使っているらしい…
カ○リーメ○トあたりを持参してやり過ごすか?
食べ物に関しては置いておこう、今は地球に向かわないといけない
地球と月の間の距離は384,400km、その間に米国宇宙総軍の対着陸ユニット迎撃システムがある
その対着陸ユニット迎撃システムは核搭載した衛星でコンディション・レッドを発令されてしまい常に核を撃てる状態なっている
普通に行けば核の攻撃に合い宇宙の藻屑になるに違いない、ヴェーダを使い一時的に機能停止に追い込み突破して廃棄されたステーションを破壊して一緒に降りるしかない
アスカ SIDE END
部屋の周り本棚には、色々な分野の本が無理やり入れられ、床には資料の山になって足の踏み場がない状態だった
真ん中においてあるデスクの上は紙の束。椅子に座る女性は只一枚の紙と睨めっこしている
「…なによこれ、月のハイヴ崩壊?原因は一切不明。一部の科学者からはBETAが廃棄したと憶測されるですって〜!冗談じゃない。((地球|こっち))は、何個もハイヴが出来ているのに、前触れもなく月のハイヴが落ちるなんて……」
女性は持っていた紙を引き裂いた
「絶対に原因を探し出してやる〜!!」
デスクを叩き積み重なっていた資料が崩れるなか、宙に舞っている受話器を乱暴に手に取り、ある場所へ電話を掛ける
「もしもし私よ、今からサクロボスコハイヴの映像を至急送って頂戴!!」
『香月博士、サクロボスコハイヴは我が研究機関が現在調査中でいくらアナタでも無理があります』
「はぁ?研究機関で調査しているから無理ですって〜!!いいから送りなさい、こっちは権限を持っているから無理でもやりなさい〜〜!!」
隣から怒鳴り声が聞こえ、研究員は今日も残業かな〜と思いつつ、ため息をつくのであった
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二話目です サクロボスコハイヴ攻略後と機体追加、そしてあの人登場!? |
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