死にたがりの六十六話 本当のタイムリミット
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あらすじ

 

 

アニスが大変な事に……

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「アニス、俺達はもう収集する事に決めた」

 

 

「…えっ……」

 

 

唐突だった。

アンクがいきなり、言い出した事に俺は驚く。

 

 

「な、何で……だよ……」

 

 

「もうこれ以上。呪いで弱ってる姿なんて見たくないって、こいつらの要望だ。俺はこいつらの手伝いだ」

 

 

「主、もう一刻の猶予もありません。これ以上取集を先延ばしにしてしまえば、主の身が持ちません!」

 

 

「……でも、一か月間は駄目って言ったよね?管理局も消えたばかりなんだから」

 

 

「そんな事言ってる暇なんて無いの位、アニスが一番分かってるだろ!?」

 

 

「そうです!このままだと、アニス君は収集が完全に終わるまで保つか分からないんですよ!?」

 

 

「そうなる前に、我ら守護騎士が収集をします。どうか、お許しを……」

 

 

えっと……。

何でこんなシリアスになってるし……。

 

 

「あのね……一か月待つって言って、良いって言ったのはそっちだよ?それに、そんなに焦らなくても、俺はまだ大丈夫だよ」

 

 

「何処が大丈夫何だよ!現に、医者に入院とか言われてんだぞお前!」

 

 

「……そ、そうだけど……」

 

 

「それにな、もうそれしか手が無いんだよ。お前もそうだろ?どうせ、もう手なんて思いつかないだろ!」

 

 

「……あはは、お見通しって訳ね……オーケーオーケー。ちょいとクールダウンしようか」

 

 

俺は話とらしく腕をプラプラ振って、落ち着くように促す。

熱くなっても良い事は無いんだから。

 

 

「アニス君は、何でそんなに落ち着いてるん!?自分の命が掛かっとるんやで!」

 

 

「いや……まぁそうなんだけどさ……ここで熱くなっても、考えが纏まらなくなるじゃない。それに、これでも結構焦ってるんだよね、俺」

 

 

「そうには全然見えへんねん!」

 

 

まぁ、それが俺だからね。

でも、結構焦ってるんですけどねえ……。

 

 

「いや、そう見せないようにしてるんだけどね……それで、収集……ねぇ……」

 

 

「主、主は既に収集を了承してくださっています。それを早めるだけなんです!何の問題もありません!」

 

 

……あー、痛い所突かれたねこりゃ。

確かに俺は了承したし、一か月経ったら頼むとも言った希ガス……。

それをただ早めるだけって言われちゃったら……そりゃねぇ。

何も言えないでしょうに……。

 

 

「……はぁ……分かった。だけど、魔導師は襲わないって約束する?」

 

 

「……確かに、魔導師を襲えばすぐに管理局が来て、動きづらくなりますね……」

 

 

「どうせならさ、次元世界の生き物から取った方が良いかもれないね。魔導師なんて襲った日には、あれだよ。管理局かが来てめんどくさいよ……いやマジで……」

 

 

だって、クロノとか来るしね。

それにしても、なのは達と敵対か……こりゃめんどくさい事になりそうだ。

つうか、あの猫二匹はどうなったんだ?まだ暗躍してるのかな?

 

 

まぁ、とりあえず、めんどくさなりそうだね。

 

 

「これで良いでしょ?アンク」

 

 

「あぁ……どうせなら、俺の魔力も収集させとくか?」

 

 

「それは止めて……色々と……」

 

 

だって、吸収したリンカーコアから、お前の能力とか入っちゃったら……。

大惨事になるから。

 

 

「いや、今収集すると、手が足りなくなる。それは避けたい」

 

 

ほっ、良かった……。

でもこの言い回し、いずれ収集するぞみたいな感じですね……、あー嫌だいやだ……。

 

 

「それでは、明日から収集を開始しますので。闇の書を貸していただきたいのですが……」

 

 

「あ、分かったよ。明日行くときになったら言って。渡すから」

 

 

「了解しました」

 

 

……あーぁ、結局収集する事になっちった……。

しないって決めたのに……あぁ、弱いなあ、俺って……。

 

 

「アンクさん……ウチも何か出来る事ないですか!」

 

 

「はやてちゃん、何を言ってるのかな……?」

 

 

何か、はやてがトチ狂った事言ってるんだけど……。

どうしたし。

 

 

「あぁ?……ねぇよ、お前は家で待ってろ」

 

 

「うち、そんなん嫌や!うちだってアニス君の事助けたいです!だって……だって、うちのせいで……アニス君が……」

 

 

「……八神……」

 

 

まだそんな事思ってたんだ……。

別にはやてのせいじゃないのに……。

 

 

「……お前、覚悟はあるのか?俺達がやろうとしてる事は、犯罪何だぞ?」

 

 

「それでも……うちはアニス君を助けたい!」

 

 

「……そうか……」

 

 

アンクは数秒、はやての事を見て。

そして、口を開き、魔力を集中する。

 

 

「アンク……お前、まさか!?」

 

 

「その欲望……気に入った。その欲望、解放しろ!」

 

 

アンクはセルメダルを取りだし、はやてに投げつける。

そしたらはやての額にメダルを入れる入口が出現し、その中にセルメダルが入る。

ちょっ……アンク……。

 

 

「うわぁ!?うちの中に何か入ったぁ!?」

 

 

「安心しろ、それは身体能力と魔力を上げる物だ。害は無い」

 

 

「大丈夫だはやて。私もされたから」

 

 

「……ほ、ホンマに大丈夫なんですか?」

 

 

「こいつが良い証拠だろ?この通りピンピンしてる」

 

 

アンクがヴィータを指さして言う。

いやまぁ……アンタ何してんの……。

 

 

「せ、せやったら……大丈夫、何かな……?」

 

 

「それと、これ。お前が持ってろ」

 

 

アンクは、自分の首に掛かってるデバイスをはやてに渡す。

……マジでかお前……。

 

 

「今のお前なら、俺のデバイスが使える。俺の魔力で作ったメダルだ、俺の魔力と質だから起動できるはずだ」

 

 

《おいおい、お前正気かよ!?俺のパートナーがこんな嬢ちゃんって、お前頭イカてれんじゃねぇか!?》

 

 

「うわぁ!?しゃ、喋った!?」

 

 

「そりゃ喋るだろう。インテリジェントデバイス何だから」

 

 

「いや、そう言われても分からないんですけど……」

 

 

だろうね。

さっきまで一般人だったのに、いきなり魔力が入ったとか、デバイスとか言われてもね。

……あ、でも……一般人ってのは語弊があるか。

こっち側に近い一般人だね。

 

 

《なぁ、アニスの旦那!旦那からも何か言ってやってくださいよ!俺、女のバリアジャケットとか作りたくねぇよ!》

 

 

「……諦めな、グリード……アンクは何を言っても聞かないから……」

 

 

《くっ……おい姉貴!姉貴から何か言ってやってくれ!》

 

 

《……まぁ……頑張れグリード》

 

 

《ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!パートナー替えられたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!》

 

 

「それ違うから……お前の台詞違うから……」

 

 

エドの台詞パくるなお前。

迷惑掛かるからやめとけって……。

 

 

「それで八神。お前はこの家を守ってもらいたいんだ」

 

 

「うちが、この家を、守る?」

 

 

「あぁ。俺達はが収集に行ってるさい、ここは手薄になる。もしかしたら管理局がこの家を嗅ぎ付けて、襲撃するかもしれない。そんな時に、誰もこの家に居なかったら、アニスが危ない。だから、それを頼みたい」

 

 

「……うん!ウチ、頑張る!」

 

 

「それに、念のため交代制のペアを作るから、皆で払うってのは無いから。お前はアニスの護衛だからな。後……俺がお前を鍛えてやる。一か月で戦えるようにしてやる」

 

 

「……えっ……ア、アンクさんがですか?」

 

 

「アンク、幾らなんでもそれは無茶だぞ?一か月何て。それに、何処にそんな時間がある」

 

 

「それなら心配要らない。アニス、ダイオラマ魔法球を使っても良いか?」

 

 

「あ、うん。良いよ別に」

 

 

なるほど。それではやてを鍛えようって事か。

まぁ、はやてはもともと素質もあるし、強くなるだろうね。

 

 

「何だったら、少しだけ中を見るか?」

 

 

「そうだね……シグナム達は知らないし……見て来た方が良いか……」

 

 

そうだね……うん。

そう思いながら、俺はダイオラマ魔法球を引きずり出す……。

さて……何処まではやては強くなるかな……。

説明
春休み終了まで残り三日……
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