死にたがりの第六十九話 残り僅かの日常
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はやてがアンクに訓練をしてもらい始めてから、早二か月。

もう十二月です。

 

 

十二月に入る前に、色々ありました。

 

 

フェイトちゃんに送るビデオレターの録画で喋ったり。

皆でフェイトちゃんのビデオレターを上映会したり。

 

 

なのはちゃんの家に泊まって、貞操と命を奪われかけたり。

楽しい思い出もありますが、散々な方が多いです……。

 

 

まぁ、それでも楽しい思い出もいっぱいあるけどね。

 

 

蒐集の方は、まぁ、言いつけは守ってるみたい。

管理局員とかからは取ってない……かも……うん、蒐集はもうほとんど俺は自分でやる事諦めてるから……。

 

 

でも時々海鳴市で結界が貼られた感じがするのは気のせいだと思いたい……。

 

 

それで、俺はどうなったかって?

……知りたいの?

 

 

俺はね……。

 

 

車いす生活になってます。

十一月の半ばから足が麻痺してきて、動けなくなりました。

食欲も、そんなにないです。

 

 

でも、無理して食ってます。

一日三食きちんと取ってます。

 

 

お蔭で体重が二キロくらい戻りました。

 

 

後、吐血も少し多くなったかな?

肺はほとんど呪いで汚染されてるからね。

 

 

それから。

車いす生活になってから、なのは達には会ってない。

だってね……あれだよ……うん……敵対するのに、もう会えないよ……。

 

 

様は気持ちの問題なんだけどね。

 

 

「アニス君、今日は起きとるか?」

 

 

「あー……うん、起きてるよ……一応ね」

 

 

「お加減はどうや?昨日、少し血吐いてたけど」

 

 

「あぁ、大丈夫大丈夫。今日は昨日ほど体調悪くないから」

 

 

「そうか。はい、今日は一応おかゆにしてみたんやけど、食べれるか?」

 

 

「うん、食べる」

 

 

「ふふ、それじゃ、今持ってくるから待っててな」

 

 

えぇ子や。

まぁ、はやても足が動かなくなって、ずっと車いす生活してたから。

分かるんだろうね、してほしい事とか。

 

 

優しいなぁ……。

やっぱはやて好きだわ。

あ、loveじゃなくてlikeね。

 

 

それにしても……。

 

 

「ただ寝てるってのも、暇だねクイーン」

 

 

《そうですね……。でも、そんな事も言ってられませんしね》

 

 

「だよね……はぁっ……体動かしたい……でも、こんな足じゃね……」

 

 

既に感覚が無い足に、力をぴくりとも動かない。

それどころか、気分が悪くなる。

 

 

その時、携帯の着信がなる。

 

 

俺は携帯を開き、見る。

 

 

「……あ、岡さんからメール来た……」

 

 

岡さんとは、あのアクセラレータにの人の事だ。

最近、車いす生活になりましたって送ったらすぐに電話掛かってきて心配してくれた。

嬉しいね……うん。

 

 

それで、大したことないって言って、それから毎日メールしてる。

ホント、あの人優しいね。

 

 

Fromm 岡本一

件名 無題

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

よぉ、体の調子はどうだ?

昨日はメールの返信来なかったから、少し心配したぞ

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

……流石に、所々カタカナじゃないよ?流石に。

一々メールで所々カタカナにするのはおかしいしょ?

 

 

さて……何て送ろうかね……。

 

 

「大丈夫……昨日は……少し、調子が悪かった……けど……治った……っと、送信」

 

 

いやぁ、良いね。

メル友が居るのって。俺の携帯のアドレスは。

アンク、なのは、ムッツリーニ、仁紫園さん、岡さんの五人だけ。

 

 

結構寂しいね……。

 

 

僕と契約して、魔法少女になってよ。だが断る!!

 

 

「あ、着信……電話か……」

 

 

ピッ……。

 

 

「はい、もしもし……」

 

 

『よォ、クソガキ』

 

 

「あら、メールは切り上げたの?」

 

 

『あァ。丁度授業も終わったンでな。それで、もう大丈夫なのか?』

 

 

「あ、うん。全然平気。昨日結構寝てたから、今日はすこぶる元気だよ」

 

 

『そォか。まァ、その分だと、ホントに大丈夫そうだな』

 

 

「えへへ、何か心配させちゃってごめんね?」

 

 

『気にすンな。俺の勝手だ』

 

 

「今日はやけに素直だね?」

 

 

『ンー?まぁ、電話越し、だからじゃねェか?』

 

 

「うわぁ、何ですか?そのツンデレ理論。電話越しだと素直になれるって奴ですか?」

 

 

『なっ……ふざけンな!誰がツンデレだクソガキ!』

 

 

「わーい、怒った怒った〜。あはははは!」

 

 

『ちィ、今度会った時覚えとけよ!』

 

 

ブツッ!ツーッツーッ……。

パタン。

 

 

「……ふむぅ……学校ねぇ……」

 

 

そういや、ここ何年も行ってないや……。

あっちの世界の学校も、俺にはもう簡単すぎて、家の教育を受けてたから……。

学校はそんなに行った事ないな……。

 

 

「うむぅ……友達百人も欲しくは無いけど……やっぱ友達は欲しいな……」

 

 

うん、しいて言うなら数十人は欲しいよね。

……いや、まぁ……今の時点でもいるか……ならいいや。

 

 

「アニスくーん、おかゆ持ってきたよ〜」

 

 

「あ、ありがとうはやてちゃん」

 

 

取り敢えずまぁ……原作入りそうだし……。

こっからまた気を引き締めて行こうかね。

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