死にたがりの第七十四話 罪悪感パネェ |
あらすじ
何故ここになのは達が……
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〜なのはサイド〜
それは本当に偶然だった。
「それじゃあ、フェイトに町を案内しよう」
アリサちゃんが急にそんな事を言い出した。
それにすずかちゃんは賛成し、勿論私も賛成した。
私達はお菓子を食べてから、すぐに動き出した。
店を見たり、遊び場を見て回ったり。
そして、病院の近くで、見覚えのある後姿を発見した。
誰かと楽しそうに話している男の人。
薄い茶髪で、背が高く、すらっとしている男性。
アンクさんだった……。
フェイトちゃんは知らないけど、私とアリサちゃんとすずかちゃんはすぐにアンクさんだと分かった。
だから、話しかけようと近づいたんだ。
でも、それが間違いだったのかもしれない……。
「頼もしいねぇ」
「当たり前だ」
「うわぁ……自画自賛……」
「……殴られたいか?」
「やはは……流石に暴力は反対デスよ?」
「じゃあ余計な事言うな」
楽しく話しているのが、徐々に分かって来た。
そして、アンクさんが話している相手はアニス君だって分かった……。
それから……。
アニス君が車いすに乗っているのも……。
「アニス……君……?」
「ふぇっ?」
アニス君は、不意に自分の名前が呼ばれて驚いていた。
そして、首だけを動かして、こちらを見る。
「……えっと……や、やっほー?みなさん……」
「アニ……ス……」
突然の事で、フェイトちゃんも言葉が詰まる。
アリサちゃんとすずかちゃんも驚いてるみたい……。
「……ア、アンク……早く行こうか……」
「良いのか?」
「うん」
そう言って、アンクさんは車いすを押し、再び歩き出す。
「ま、待ってアニス君!」
私は走り出した。
どうして、アニス君が……。
「どうしてアニス君が車いすなんかに乗ってるの!?」
「………………」
「もしかして、まだ治ってないの!?悪化しちゃったの!?ねぇアニス君!答えてよ!」
「……こ……これはその……」
「高町、黙ってろ」
「で、でも、アンクさん!」
「お前が取り乱しても、アニスは治るわけじゃないだろ」
「っ!………」
アンクさんに言われて、少し冷静さを取り戻す。
そして、後ろから三人が追い付いてくる。
「アニス……どうして、車いすなんかに……」
「……いやぁ……まぁ、少し事故ってしまいましてね、両足が麻痺して動かないんですよ。あははは……は……」
その口調は、とても本心を語ってるとは思えない感じだった。
たぶん、アリサちゃんとすずかちゃんが居るからだと思う……。
「アリサちゃん、すずかちゃん……二人はちょっとだけ、ここで待ってて?」
「ど、どうしてよ!」
「そ、そうだよなのはちゃん!」
「……そうだな、二人は少しここで待っててくれ」
「あ、アンクさんまで!?」
「……でも、アンクさんが言うんだったら、仕方ないよ……アリサちゃん……」
何とか納得してくれたようだった。
私とフェイトちゃんは、その間にもアニス君を見る……。
「……着いてこい、こっちだ」
アンクさんが誘導してくる。
私とフェイトちゃんは、それにしたがって着いて行く。
そして、着いたのは人気のしない所だった。
「おいアニス、ここで大丈夫か?」
「ごめんアンク、気を遣わせちゃって」
「気にすんな。俺はあっちで座って待ってる。こいつらとはちゃんと話とけ」
「あいよ」
アンクさんはアニス君そう言って、少し離れた場所に行き、腰を下ろしていた。
そして、アニス君が口を開く。
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〜アニスサイド〜
まさか、こんなん所で会うとは思わなかったよ……。
いや、軽率だったね……。
「まぁ、お察しの通り。呪いが悪化しちゃってね。この通り、両足が動かなくなっちゃったんだ」
「だから、車いすに?」
「うん。歩く事は愚か、立つことさえ出来ないからね」
「……それって……やっぱり姉さんを生き返らせた……から?」
「それは違うよ。でも、これは遅かれ早かれなっていた物。なのはちゃんとフェイトちゃんが気に病むことは無いよ」
「気にするよ!だって、アニス君は友達だもん……」
「そうだよ!それに、アニスは私達の恩人でもある……だから、心配するのは当然だよ!」
えっと、俺、心が痛いんですけど……。
何これ、罪悪感パネェ……。
「ありがとう、心配してくれて。でも大丈夫だから、もう少しで治るからさ」
「……本当に?」
「うん!だから、安心して」
……あー、胸が痛い……。
何でこんな事になってんだろう俺……。
「それじゃあ、俺は病院行く途中だったから」
「そうなんだ……ごめんね、呼び止めちゃって……」
「いえいえ、気にしてませんから。おーいアンクー!行くよー!」
俺はアンクを呼ぶ。
いやぁ、どうしたものかな……。
「それじゃあな、高町っと……」
「あ、フェイト・テスタロッサです」
「テスタロッサか。俺はアンクだ、よろしく頼む」
うわぁ、白々しい……マジで白々しい……。
「えっと、アンクさんも、魔導師なんですか?」
「あぁ、一応わな」
「そうですか……その、私達、一度何処かで会った事ありませんか?」
そう言われ、少しビクッとなるアンク。
うふふ、そのままばれてしまえ……あの温泉の事だろう……。
「いや、初対面だが?」
アンクはポーカーフェイスを崩さないで答える。
ちっ、ボロを出せば良かろう物を……。
「そう……ですか、ごめんなさい、変な事を聞いてしまって」
「気にしてない。それじゃ、俺達はもう行く」
「あ、アンクさん。今日は店に来るんですか?」
「一応、昼からな」
「じゃ、じゃあ!その時はアニス君を連れてきてもらえますか?」
「……お前は良いのか?」
「あはは……まぁ、大丈夫だと思うけど……」
「そうか……分かった。病院の帰りにそのまま寄るから、待っとけ」
「ありがとうございます!」
……何か、要らん約束してもうた。
まぁ、いいや……病院行こう……。
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特に男の娘に欲情してしまった時……だが私は止めない! | ||
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