死にたがりの第七十六話 敵地でゆっくりしてしまった…… |
あらすじ
敵地に何て居たくない!私帰る!
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「それで、どうしてこうなったのかしら?」
プレシアさんが俺の体を見ながら言う。
俺を見るのは止めてください……。
「いや……まぁ……呪いでこうなってしまいましてね……あはは……」
「……やっぱり、あの時の魔力が原因?」
「いえ、それは違います。これは遅かれ早かれなっていた事態なので。プレシアさんのせいではありません」
「そう……」
「そ、それよりも。もう一人のプレシアさんはどうなりました?」
「あぁ。もう一人の私なら、アリシアにまだ勘当されてるわ」
もう一人のプレシアェ……。
普通逆だろうに……。そしてアリシア、ドヤ顔するなし……。
「それにしては、最後に会った時よりは、顔色が良いわね?」
「……あら、リンディさん居たんですか……」
「あ、相変わらず手厳しいわね……」
「俺、貴女の事嫌いですから」
「あはは、か、艦長。とことん嫌われてますね……」
エイミィが乾いた笑いをしながら言う。
だって、嫌いなんだもん。
「君も相変わらずだな」
「黙れ変態」
「だから、誰が変態だ!」
「クロノ」
「クロノ君」
「クロノ」
《クロノ》
「「「《イエイ!》」」」
そして相変わらずの俺達。
それを見て笑っているフェイトとアルフとアリシア。
「君達わぁ!!」
「見なさいクイーン……アレが最近、キレやすい若者の頂点」
《アレが……クロノ……》
「またそれかぁぁぁぁぁ!!」
「クロノ、怒り過ぎると禿るぞ?」
「誰が怒らせてると思っているんだ君は!!」
「俺じゃない事は確か」
「うがぁぁぁぁぁぁぁ!!」
クロノがめっちゃ壊れました……。
ざまぁ味噌漬け。
「はいクロノ君、どうどう」
エイミィさんがクロノを宥めている。
でもそれは動物の宥め方だ。
「げ、元気そうね……」
「元気だけが取り柄何で」
「車いすに乗ってる癖に、何を言っているんだ君は」
「うわぁ!?フェレットが喋った!?」
「君も魔導師だろう!何びっくりしているんだ!」
「あはは、冗談だよユーノ」
こいつもこいつで、弄ると楽しい。
「お兄ちゃん、病気なの?」
「いや、まぁ……簡単に言えばそうかな?」
そして止めてくれよぉ……。
俺に向かってそんな純粋な目をするのは……。
「所で、君は昨日の魔力を感じたかい?」
「ああ、一応ね。でも、こんなんだから出て行けなかった」
「いや、出ていけてもアニスは魔法が使えないだろうから、逆にその方が良かったじゃないか」
「そこは無理してでも」
「止めんか」
アルフにツッコまれた。
ちくせう……。
「それにしても、どうして僕のここへ連れて来たの?二人とも」
「それはフェイトちゃんに聞いた方が早いかも」
「えっそ、その……ア、アニスにだけ……まだ、教えて無かったか……教えておこうと……思って……」
「そうだったんですか。でも、今はこんな状態何で、あんまり遊びには行けないですけど。行けそうだったら遊びに来ます」
「うん、ありがとう」
まぁ、二期が終わるまではもう来ないだろうけども……。
それにしても、どうしたものかな……。
落ち着かない……。
まぁ、闇の書の主だからだろうけど……どうしたものかな……。
「あ、そうだわ。アニス君、お昼ご飯食べて行かない?」
「えっ……でも、悪いですよ……」
「でも、食べてないでしょう?」
「……はい……そうですけど……」
診察が終わって、すぐに翠屋に向かって、そのままなのはとフェイトに拉致られて。
ここまで来たので、食べてないっちゃ食べてないけど……。
「ホントに悪いんで、またの機会にお願いしても良いですか?」
「駄目よ。それに、助けてもらったのに、お礼の一つもしてないわ。これ位はさせてほしいわ」
「あー……そう言うのは気にしてないんですけどねぇ……それじゃあ、お願いします……できれば少なめで……」
「分かったわ」
何かこのままだと埒が明かなそうなので、お願いした。
まぁ、良いか……。
「あー……押しに弱い俺乙……」
これも俺の性なのだろうか……。
嫌だいやだ……。
それからご飯が出来るまで、なのは達と喋って時間をつぶしていた。
どうやらみんなもまだ昼飯食ってなかったらしい。
でも、なのはとフェイトって翠屋で何か食べてたような……。
まぁ良いか。
それからプレシアさんがご飯を運んできた。
メニューはオムライスだった。
……う、旨かったとです……。
はやてちゃんよりも……さ、流石二児の母……。
そして量がみんなよりも少なめだったけど。
それでも残してしまった……。
皆驚いてたね、そんなに驚く事なのかな?
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「それじゃ、私は翠屋に戻るね」
あれから、結構な時間が経った。
既に夕方になろうとしていた。
だから俺は、なのはが翠屋に帰る時に送ってもらう事にした。
フェイトも着いて行こうとしたけど、それだと二度手間になるので、プレシアさんが止めた。
「また来るので、落ち込まないでください」
「うん……それじゃあ、またね」
「はい、またです」
そのままなのはに車いすを押して外に出る。
はぁっ……居づらかった……。
「アニス君、頻りにきょろきょろしてたけど、どうしたの?」
「い、いえ……何でもないですよ?」
ばれていたか……。
まぁ、あそこまで挙動不審だったらね……。
「もしかして体調悪かったとか?」
「いえいえ、気にしないでください。ただ、居なれないマンションだったんで、落ち着かなかっただけです」
「……そう?」
「はい」
だからそんなに見つめんなって……。
痛いから、胸が痛いから……。
「それにしても、もう冬なんだね……」
「ですねー」
「私が魔法に出会ってから、こんなに経ったんだ……」
「なのはちゃんがいつ魔法と出会ったのかは俺知らないのですが……」
「今年の四月か五月だったかな?」
「……それでもまだ八ヶ月くらいじゃないですか」
「それほど私には濃かったんだよ」
「あぁ、そういう事ですか……」
「……そこはかとなく馬鹿にしてないかな?」
「してませんよ」
「そうかな?」
馬鹿にはしてない、人聞きの悪い……。
まぁ、日数だけ聞いたらまだまだ素人って思うけど。
実際あの戦い方を見たら……ねぇ、恐れおののくよね……。
「……そこはかとなく貶された気が……」
「何を言ってるのかななのはちゃんは」
まさか読心術を心得ているのか……。
いやぁ、まさかねぇ……。
そんなこんなで、翠屋に着きましたよ。
それからアンクが仕事終わるまで待って、アンクと一緒に家に帰りました。
帰ったら帰ったで、皆に何処行ってたんだって聞かれたけど。
そこは友達の家と答えといた。
そうしとかないと、混乱を招くからね……。
そんなこんなで、楽しい一日でした。
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