死にたがりの第八十九話 入院だとさ |
あらすじ
アニスが再び倒れました
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ピリリピリリピリリ、ピリリピリリピリリ……。
朝……俺は携帯の着信音で目が覚めた……。
「んっ……うるさい……」
手が動かないので、止める事は愚か、携帯を掴むことさえできない……。
仕方なく、名前だけを確認する……。
「……登録してない人からか……じゃあ……迷惑メールかな……」
そんな感じで、無視した。
メールだったので、着信もすぐに止まるだろう。
そう思って、再び眠りに着こうとした時……。
ズクン……。
「っ……!?」
心臓が跳ねる……痛い……。
尋常じゃないほどの痛みが走る……。
「ケフッ!」
痛い……ヤバいこれ……。
今までの比じゃない……。
「ケフッ、ケフッ!」
ビチャッ!
吐血まで……。
どうしたんだ、俺……このままだと、ヤバい……倒れる……。
「グッ……アッ……」
何で……いきなり……。
……もしかして……話が……終わりに近づいてる……のか?
「ハァッ……ハァッ……」
汗が頬を伝う……。
意識を保ってるので精いっぱいだ……。
「……ケフッケフッ!」
ベッドに血が掛かり、シミが出来る。
血の量は少ないけど……胸の痛みが尋常じゃない……。
「ハァッ……ハァッ……もう……駄目だ……」
ズルッ……ドサッ!!
そのまま俺は意識を失い、ベッドから落ちてしまう……。
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……気が付いたら、病院だった……。
腕には点滴がされていて、服は入院患者のソレだった……。
ムクッと起き上がる……時間はもう既に、四時過ぎ……。
少しだけ赤みかかった空と、ほとんどを覆いつくす黒い空……。
……結構な時間、俺は寝ていたんだな……。
少しだけボンヤリと、朝の事を思い出す……。
胸が痛みだし、血を吐き出し、そして倒れて気を失った。
……はぁ……完全にうかつだったわ……。
まさかあそこでああなるとは思わなかった……。
「はぁっ……」
ため息しか出ないは……。
呪いもヤバい所まで来てるって事かねぇ、死の一歩手前?
だろうね……ああ、嫌だいやだ。
「あー……しんど……」
とにかく、寝起きみたいな感じで、今は少ししんどい。
はぁ、はやて達は帰ったのかな?
まぁ、もうこんな時間だし。それに蒐集もある。
仕方ないよね。
「……ありゃ、クイーンも無いや」
首に掛かってるクイーンが無かった。
たぶん、病院に搬送されると時に外されたのだろう。
話し相手が居ないと、暇ですねこりゃ……。
はぁっ……。
「……どうするかな〜」
ここで俺が入院したとなると、色々と不都合があるし。
出来る事なら、明日辺りにでも退院したい……。
でも、医者が許さないだろうし、何よりはやて達も駄目って言うだろうし……。
う〜ん、これは困ったぞ……。
時間が無いって言うのに、まさか俺の方が先に限界が来るとは。
いやはや、大変な事態だねこりゃ……。
「うむぅ、困ったなぁ……マジで困った……」
……でも、良く考えたら。
これってはやてにもあった症状だよね。
血は吐いてないけども……。
やっぱり、もう少しで終わりって事か……。
はぁ、イレギュラーじゃなくてよかった。
こんな時期にそんなの起きたら、目も当てられないしね。
「……はぁっ」
ポフッ……。
そのまま倒れて、寝転がる。
……起きたのは良いけども、ナースコール押せないので、ナースを呼ぶこともできない……。
どうしたものかな。
「……寝ちゃおう……」
俺はそのまま目を瞑り、眠る事を選択した。
物語は二回目の終わりに近づいている。
その終わりは、果たして望みどおりの終わり方をするのだろうか……。
それは……誰にも分からない。
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入院ってマジ暇だよね…… | ||
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