真(チェンジ)!!仮面ライダーディケイド〜紅蓮の破壊者〜【第25話:事情】 |
「げふ!!」
シュタッ
警官隊の包囲網から脱出したDBアクセルブースターとクウガはスプリングの近くの路地裏へと着地する。
まあ、クウガは尻からの無様な落下だったが…
「いってェェェェ!!」
尻を押さえ悶えるクウガ…。中々シュールな光景である…。
「おい…大丈夫か?」
「て…てめえ…」
四季は変身を解き、クウガも変身を解除した…。
「お前…何者だ!」
痛みに涙を浮かべ睨むクウガだった青年…。髪はオレンジ色で目付きも少しきつくまるでヤンキーのようだ…。
「ただの仮面ライダーだ。礼ならいらん。」
しかし、四季は青年を特に気にせず去ろうとした…
「まて!お前は未確認か?」
青年の言葉に歩を止める四季…。
(未確認…グロンギのことか…)
四季は溜め息をつくと青年に向き直り…
「俺はグロンギじゃねえし人を襲う気もさらさらない。一応、お前の同業者だ。」
一瞬、間を開け…
「味方…なのか?」
『同業者』という言葉に戸惑いをみせながらきく青年…。
「さあな…。」
四季はその答えをぼかすとその場を去っていった…。
「あ!おい…!!」
彼を追おうとした青年だが…
『♪〜♪〜』
「こんな時に電話かよ!?」
青年はポケットから携帯電話をとりだし、電話にでる。
『もしもし、一護!!』
「どうした啓吾か?今取り込み中なんだが…」
電話をかけてきた声の主は何だか軽そうな男の声…
青年は面倒な顔しながら応対する。
『授業抜け出したからって先生めっちゃキレてんぞ!早く戻ってこい!!』
「ああ…わかったよ…。」
『てかお前、何して…』
ガチッ
『ツー…ツー…ツー…』
青年は電話をかけてきた声の主の質問をきかれる前に電話を切った…。
「たく…」
青年はぼやきながら腹に両手を当てるポーズをとる…。すると銀色で丸い宝玉『アマダム』のついたクウガへの変身ツールのベルト『アークル』が現れる。
「超変身!!」
青年が叫ぶと『アマダム』が青く輝き、青い鎧が形成されていく…。
そして先ほどのクウガとは胴体の鎧が微妙に鎧に近くなり、複眼や鎧も青くなる…。
これはクウガの特徴の1つ…フォームチェンジでありこの携帯はドラゴンフォームと呼ばれている。俊敏さと身軽さに秀た携帯だ。(因みに先程のゴウマ戦の赤い形態はマイティフォームと呼称されていおり素手での肉弾戦へ特化している。)
「ふっ!!」
クウガDは壁を蹴り建物の屋上に出ると屋上を飛び移りその場を後にした…。
数分後…
カフェ『スプリング』…
四季が戻るといつものおバカ3人(シュテル、レヴィ、ロード)とオーナー…そして、1人の少女と顔がひきつった伊達さんの姿があった…。
「ごめん四季ちゃん!!」
「?どうしたんすか伊達さん?」
四季を見るやいなや手を合わせ謝罪する伊達さん…。何があったのかはテーブルに置かれている『プロトバースドライバー』と少女の言った言葉で全て理解できた…。
「お忙しい所すいません。警視庁、未確認生命体対策本部所属、『朽木ルキア』警部だ。」
黒髪の可愛らしくも見えるがこの堂々とした態度の少女がだした警察手帳…。つまりそれは…
「バラしたのか伊達さん…。」
「あはは…許してちょ!!」
このおでんオヤジ…
四季は心から彼をぶん殴りたいと思った…。
まあこんな時に機転のきく後藤やティアナがいないのだから仕方ないのだが…
アキラ?誰だそいつは?
「貴方方が未確認と同様の力を行使しているのは確認されています。話を聞きたいので出来れば抵抗することなく署までのご同行を願います。」
「「イエス・サー…」」
こうして四季と伊達は渋々連行されていきシュテルはそれを心配そうに見つめていた…。
一方…
とある高校…
「はっ…!はっ…!ぜえ…ぜえ…」
黒崎 一護はグレーの制服を着て廊下を走っていた…。そして、自分の教室の引戸をあける。
「すいません!!黒崎 一護ただいま戻りました…」
バキッ!!
「おう!?」
その途端彼の額にチョークが直撃する。
「遅い!!便所でもとっとと戻ってこんかい!!」
チョークを放ったのは眼鏡をかけた女教師…ご○せんのやん○みをポニーテールにしたような外見だ。ちなみに彼女は一護のクラスの担任である。
「すいません!!ほんと、すいません!!」
頭を下げ必死に謝る一護…。
「全く…これで成績が学年で23位てのは驚きだよ…。まあいいや、座れ!!」
「はい!!」
女教師は一護を許すと一護は窓際の奥の隅にある自分の席に着席した…。
数時間後…
午後12時46分…
昼休み…
屋上…
「ふう…」
一護は売店で買ったお気に入りの焼きそばパンをかじりながら手すりに寄りかかっていた…。この時間は彼の数少ないリラックスできる時間である…。
「お〜い!い・ち・護〜〜〜〜〜〜!!」
そこへ何やら軽そうな青年がやって来る…。
彼の名前は『浅野 啓吾』一護のよくつるむ友人の1人で持ち前の明るさが特徴だが悲しいことにあまり頭は回らない…。
「どうした啓吾?いつになく楽しそうじゃねえか?」
「フッフッフッ…これを見よ!!一護!!」
そう言って彼が取り出したのは週間雑誌…何やら胡散臭い記事でしかもほとんどが未確認生命体の根も葉も無い内容の記事で埋められている…。さらに今回は『特集!!4号の正体!?』とでかでかと表紙に印刷されており、その脇にクウガの写真と『4号は本能的に仲間を殺している?』『いずれは人に牙を剥く!?』などと書かれている。
一護からしてみれば気分がが良くない…
「で、見ろよ!この今人気のアイドル、いのりちゃんの…」
と言いながら彼が見せたのは全く未確認生命体とは関係ないグラビアコーナー…。
(…)
これにはコケる一護…。この愉快な友人は身の回りの怪人のことなど興味は無いのだろうか…。いや、彼にとってはいつ現れるか分からない未確認生命体よりグラビアのほうが大事なのだろう…。
「一護…。」
「?」
しばらく騒いでいた啓吾だが突然真剣な顔になる…。
「な、何だよ…」
思わずたじろく一護…。
「お前が学校脱け出して何してるのかは知らない。だけどお前のそんときの顔はただ事じゃねえ顔してる…。何か抱えこんでんなら相談してくれよ…短い付き合いだけど友達だろ?俺にやれることがあるんなら何でも力になる…!!」
「…」
流石に驚いてしまう一護…。しかし、すぐ落ち着くと…
「わりい、これは俺じゃねえとどうにも出来ねえことなんだ…」
そう呟くとその場を後にした…。
一方…
警視庁前…
「さて、拘束を解いて貰おうか?」
「「!?」」
四季はルキアに信じられないことを言い放った…。
「貴様…何を言って…」
「やあ、やあ!!四季くんじゃないか!!」
彼女が驚ききる前に警視庁の出入口から中年の眼鏡をかけた男がでてくる。
「対策室課長!!」
ルキアはそれが自分の上司と知るのはほぼ一瞬と言っても良かった…。
「ルキアくん!!わざわざ御苦労様!まさか君が『彼ら』を連れて来てくれるとは…」
「彼ら?」
男の言葉に疑問を覚えるルキア…。それを見かねたように四季と伊達はポケットから警察手帳と似た物を取り出す…。
「未確認生命体対策本部動向系対策課、西門 四季!!」
「同じく、未確認生命体対策本部医療系対策課長、伊達 明!!」
「「ただいま出向しました!!」」
この言葉にルキアが驚愕したのは言うまでもない。
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小説家になろうでアカウントを新しく新ジュンチェと作りました。 ここに感想を書きズらかったらむこうへメッセージを送ってください。 |
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