真(チェンジ)!!仮面ライダーディケイド〜紅蓮の破壊者〜【第26話:追跡】 |
四季と伊達は警視庁の廊下をルキアと共に歩いていた…。しかし、彼女からの視線は疑念の目その物である。
「あ、あのそんな睨まないでくれるかな?オジサンそんな悪者そうに見える?」
「いえ、ただ信用が出来ないだけです。」
「はは…そりゃ参ったな…。」
伊達もルキアに笑顔で話し掛けては見たものの彼女はの態度は変わらない…。
「あ!それとそれと…ルキアちゃん、俺達の見たことと知ってることは内緒にしといてね☆」
「誰がルキアちゃんですか?それに言われなくてもそうするつもりです。」
ここで四季は疑問が浮かぶ…。
(報告しない?俺達をグロンギ同様の存在と考察しているのなら報告するのは当然…。俺達の立場の事もあるし報告したとしても上からは軽くあしらわれて終わりと考えているのか…)
そうこうしているうちに会議室らしき場所にたどり着く…。
「ここが未確認生命体対策本部会議室です。」
2人がルキアに案内されたのは会議室…。学校の教室のように前にはホワイトボードがありそのすぐ前におそらくお偉いさんが座るであろうテーブル…。その後、間を置いて行儀よく他の捜査員や刑事やら座るテーブルが並んでいる…。
「まもなく会議が始まります。資料に目を通しておいて下さい…。」
彼女は2人に無愛想にそう言い放つとその場を後にした…。
その頃…
とある通り…
一護は帰路へとついていた…。
「今日は奴らも動かねえだろうしゆっくり家で飯でも食うか…」
彼は首を鳴らし、あくびをしながら歩く。
そこへ…
「おーーい!黒崎く〜ん!」
1人の少女が手を振り走ってくる。
「井上…」
彼女の名前は『井上 織姫』。巨乳のナイスバディ美少女で綺麗な栗色の髪を雪を模したピンで留めている。
「く、黒崎君!も、も、もし良かったら…一緒にご飯…」
P…P…P…
「ん?あ悪い井上。少し待ってくれ…」
突然、かかってきた電話にでる一護…。しばらく、頷きたりため息をついたりすると「ああわかった…」と言って電話を切った…。
「すまねえ井上…。急にバイトが入った…また今度な…」
「…そっか。なら仕方ないね!」
「わりい!じゃあな!!」
残念そうな声をだす織姫だったが、一護は急いでその場を後にした…。
「ハァ…」
一護を見送りため息をつく織姫…。
(バイトだから…仕方ないよね?)
そう思いながらその場を後にしようとしたら…
「若いモンがシャキッとせんかい!!」
「あう!?」
いきなり彼女の後ろから大声がした。
「た、たつきちゃん!?」
「よっ!織姫!」
声の主は井上と同じ背丈の威勢の良い黒髪の少女。彼女は『有沢 たつき』。織姫の親友にしてクラスメイトである。
「ははーん?その様子だとまた一護を誘い損ねたな?」
「ち、違うもん!!黒崎君、バイト忙しいって言うから…」
「シャラアアアプ(黙れ)!!」
「ひぐ!?」
言い訳をする織姫を黙らせるたつき…。その勢いに思わずびっくりする織姫。
「良い?考えてみなさい!アイツがアンタに誘われる度バイトって明らかにおかしいでしょ!!それに珍しく声をかければ勉強教えてくれだの…これじゃまるで発展ないじゃない!!」
「うう…」
因みに織姫とたつきは一護のクラスメイトであり織姫は一護に片思いなのである…。
そこで、彼の幼なじみであるたつきはあの手この手を使うがここぞという時に一護はバイトという理由で去ってしまうのだ…。
「でもこれは可能性あるかもね…」
「可能性?」
たつきはそして織姫にとってとんでもないことを言った…。
「女…とか…?」
「!」
「もしかしたらの話よ。でもこれは調べる必要があるわね…」
「え?何を…?」
たつきはニヤリと笑い織姫を見ると…
「見てやろうじゃない…アイツのバイトってのをさ!行くよ織姫!!」
「え!?ちょっと待ってたつきちゃん!!」
そのまま一護の後を追い走るたつきを追い走る織姫…。彼女はこの時、複雑な思いを胸に抱いていた…。
一方…
自分が追跡されていることなど全く知らない一護はとある駐車場に来ていた…。
そこには大型トラックが止まっていた…。
「お待ちしておりました…。」
一護が近づくと運転席の窓から眼鏡をかけた老人が顔を出す。
「悪いなじいさん…。」
「いえいえお嬢様と平和のためなら…」
一護は老人と話をするとトラックの荷台のドアが開き一護はそこに飛び乗る。
同時にドアが閉まりトラックが発車する。
「あ!まず!?」
物陰からそれを見ていたたつきは勢いよく飛び出しトラックを追おうとしたが追い付ける訳もなく距離を離されていく…。
「ああ!くそ…!」
悪態をつきながらトラックを走りながら追跡しようとする。
「待ってたつきちゃん!!あのトラックはあの山に向かってるみたいだよ!!どこかでタクシー拾ってこう!!」
「ナイス織姫!!」
たつきはその提案を受け入れ2人はタクシーを拾うことにした。
数分後…
山道…
「一護様…ここからは『ビートチェイサー』を使いませ。」
「ああ…ありがとよじいさん…。」
一護は荷台の中で老人に礼を言うと積んであった黒にハンドル部分などに金色のフレームの入ったバイクに乗る。
このバイクの名は『ビートチェイサー2000』。化け物みたいな出力を誇りどんな悪路さえものともしない凄まじいバイクだ。
扱えるのは一握りにかぎられるが…
「…」
そして一護はヘルメットを被ると空いたドアから勢いよくビートチェイサーで飛び出すとさらに山奥の道へ消えていった…。
その山奥の道の先…
「これで満足か?」
「ああ…」
ルキアは不機嫌な顔をしてブラックディケイダーに寄りかかる四季を見ていた…。
ついでにその脇で伊達がおでんをやっていたのは気にしない。
(まずいね…ここはクウガにぶつかってもらわないと…)
その様子を木の影に隠れて1人の少年がメダルを弾き見ていた…。
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