仮面ライダーディケイド〜紅蓮の破壊者〜【オールライダー・バトルカーニバル】
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第六話、絶命

カフェ『スプリング』…

 

「うう…ああ…」

四季は崩壊を免れた自室で寝込んでいた…。

「大丈夫?」

看病しているのは紅い瞳の金髪の女性…『フェイト・T・ハラオウン』。ナイスバディの美女でスプリングの常連であったが今日来てみるとちょうど四季の自殺未遂に遭遇し彼を宥め現在、寝かしつけているのだ…。ちなみにフェイトは四季の幼なじみである。

「ああ…フェイト…あの頃は良かったな…。なのはとはやてと一緒に…」

「はいはい…」

四季のうわ言を軽く聞き流すフェイト…。四季の頭を軽く撫で笑みを浮かべるとその場を後にし一階のカフェへ向かい降りていく…。

その一階のカフェエリア…

最後に落ちてきた少年『中都 藤馬』を中心に瓦礫をよかし、昴はカウンターに立ち設備を点検していた…。翔太朗は只今買い出し中…。雄司は通りすがりの巨漢のオカマに引き渡した…。

 

「昴ちゃん大丈夫?」

「あ!フェイトさん!!こっちは大丈夫みたいです!」

笑みでフェイトに返す昴。

その様子を瓦礫を運びながら藤馬は見ていた…。

「ふう〜中々の美人だね〜あの2人…。」

「コラ!手を動かせ!!」

「ヘイヘイ…」

しかし、大和に怒られ藤馬は瓦礫を外に運ぶ…。

「ふう…」

外の瓦礫の山に積み上げる藤馬。彼自身、故意ではないが店を破壊したため仕方なく手伝ってこそいるが何分この手の作業は面倒くさい。彼は美形の顔を歪ませる…。

「やれやれ…コウモリモドキも見つからんし宿もねえし…」

『オォォォイ藤馬!!』

そこへ黒いコウモリらしきものが飛来する。

「おいコウモリモドキ!!てめえ何処いってやがった!?」

『それは良いからとっとと逃げるぞ!!『奴』が来る!!』

「奴?」

黒いコウモリモドキことキバットは異常に焦っていた…。その様子は明らかに尋常ではない。

 

 

そこへ…

 

 

 

ズズズ…

 

「『!』」

 

黒いオーロラが現れる…

 

ドックン

「!」

同時に藤馬の包帯をつけた右手が疼き光を帯びる。

『ヤバいぞ藤馬…構えろ。』

「…」

キバットの声と共に黒いオーロラから青年が現れる…。

 

紅い瞳に黒く短い髪…。端正な顔立ちだが明らかに独特の黒い雰囲気を纏わせている。

 

 

そして藤馬は感じた…

この青年は危険だと…

「やあ、『二つ鎧の転生者』…。君には用はない。」

青年はそのままスプリングに向け前進していく…。

「藤馬君?一体どうしたの…」

「!」

しかもタイミング悪くフェイトが店から出てきてしまう…。フェイトを見た瞬間、目を見張る青年…。

「『金色の閃光』……君を…殺す!!」

突如、今まで浮かべていた笑みから増悪の表情を浮かべ一瞬でフェイトの前までくる青年。すぐさま反応したフェイトは疾風のように放たれる青年の拳を紙一重でかわしていくと青年の腕を掴み動きを止める。

「貴方は誰ですか?私は貴方に命を狙われる覚えは無いのですが…」

「僕にも解らない。ただ君を見てると無性に憎しみが湧く…。たが君は覚えているはずだ。君は『呪われた原罪』を『黒き預言者』と共に背負ったはずだ!その呪縛を解かなければ僕は永遠に報われない…だから!!」

青年はフェイトと距離をとりディロウガドライバーを構えカードを装填する。

『KAMEN RIDE…』

「狩れ…ディロウガ…!変身!!」

『DE-LOUGA』

そして青年がディロストドライバーの引き金を引くと仮面ライダーディロストへとその姿を変える。

「フェイトさんどうしたん…なっ!?」

表の異常な空気を感じた昴もディロウガの出現に驚く。

「ちょっと藤馬君!?この人は…!?」

「知らねえけど…コイツは恐らくお友達になってくれそうに無いぜ…。コウモリモドキ!!」

『いたしかたない…カブリ!』

昴に退避するよう促すとキバットに包帯の右手を噛ませる藤馬。

すると、彼の腹部に鎖が幾重に巻き付き弾けると紅いベルトになり頬にステンドグラスのような模様が現れる。

「それなら僕も戦える!!」

 

そう言って昴はフォーゼドライバーを取り出し装着する。

「アンタもライダーだったのか!」

「へへ…フォーゼなんだ♪」

そして2人が変身しようとしたその時…

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと待ったァァ!」

スプリングの二階の窓から四季が飛び降りてくる。だが勿論、生身で降りたのだから…

 

「いってぇぇぇぇぇぇ!!」

着地のショックで足に激痛が走りのたうち回る。

「ちょっと四季さん!!」

「アンタ何ヤッテンダ!?」

百代や大和も窓から顔をだし四季に叫ぶ。

「うるせえ!細かいことは気にするな!!それより…」

 

四季は痛みをこらえながら立ちあがりディロストを見る…。

「てめえ…うちの常連によくも手を出してくれたな?今は俺は無茶苦茶、機嫌が悪い!!それに年下にガキだけに戦わせるほど落ちぶれちゃいないさ。ケンカするってなら俺が相手だぜ!」

四季はディロストを指差すと懐から『ブラック・ディケイドライバー』を取り出す。

「え?アンタまさか…」

「お前らと『同業者』だ。」

 

藤馬にそう答えるとブラック・ディケイドライバーを装着しライドブッカーから1枚のカードを取り出す。

「さあいくぞお前ら!!」

四季の合図と共に昴はフォーゼドライバーの4つのスイッチを押し左腕を胸の前にもっていき右手はドライバーのレバーにかける。同時にフォーゼドライバーがカウントを始める…。

 

 

 

3…

 

 

2…

 

 

 

1…

 

 

 

 

「「「変身!!」」」

『KAMEN RIDE DECADE BLOOD』

『〜♪〜♪』

 

四季はカードをバックルのハンドルを開き装填すると足元から灰色の鎧が形成され頭に幾つか紅い板が飛来し刺さる。すると身体が炎に包まれそれを振り払うとディケイドと酷似したライダーになる。違いは複眼が黄色、真ん中の角が紫、マゼンタの部分がワインレッドに変わり白いスカーフを首からなびかせているということだ…。

仮面ライダーディケイド・ブラット…

 

これが四季の戦う姿だ。

「『光栄に思え!!絶滅タイムだ!!』」

一方、藤馬はキバットをベルトの止まり木に引っ提げるとその身体が一瞬、灰色になり姿が変わるとそれが弾けコウモリやヴァンパイアをモチーフにしたような紅い鎧を纏った黄色い複眼の戦士『仮面ライダーキバ』へと変身する。

 

 

 

「宇宙…/(__)\キターーーーー\(>_<)/ーー!!」

そして昴は弦太朗と同様、仮面ライダーフォーゼへと姿を変える。

「よし昴と藤馬つったか?牽制の射撃で奴の動きを止めろ!!ありったけの火力を使え!!」

「は、はい!わかりました!!」

「お、おう…」

ディケイドBの指示によりスイッチを入れ換えるフォーゼ…。そしてキバはキバットにフエッスルを吹かせる。

『ファイヤー・オン♪』

『バッシャーマグナム!!』

フォーゼは真っ赤なボディに緑色の複眼のファイヤーステイツに…

 

キバは『バッシャーマグナム』右腕が緑色の半魚人のような意匠に変わり複眼や鎧の一部も緑色になる。この形態は『バッシャーフォーム』と呼ばれる。

『FORM RIDE TAJADORU』

『タカ!!クジャク!!コンドル!!タ〜ジャ〜〜ドル〜!!』

 

ディケイドBもカードを新たにバックルに装填、すると赤い3つのメダルの幻影が縦に並ぶと1つとなり不死鳥をかたどり胸に収まると灼熱の炎にディケイドBは包まれその姿を変える。

 

 

勇気と気高さを現し炎の瞳が輝くタカベッド・ブレイブ

 

 

神秘さを感じさせるクジャク

 

 

獲物を切り裂く鋭い蹴りを放つコンドルレッグ

 

 

 

オーズの赤のコンボの力を借りた姿、DBオーズ・タジャドルコンボである。

『ランチャー・オン♪』

『ガトリング・オン♪』

同時にフォーゼFSはさらにスイッチを押し右足にランチャーモジュール、左足にガトリングモジュールを装備する。

「「いっけぇぇぇぇ!!」」

キバBと共にフォーゼFSはミサイルや弾丸をディロストに向け放つ。

「俺はこれだ!!」

『ATACK RIDE TAJASUPINARR』

DBオーズTJDは円盤形状の武器『タジャスピナー』をカードを装填し左腕に装着。そのまま背の赤い翼を広げ空に舞い上がりライドブッカーをガンモードに変形させ右手で持つとディロストを中心に円を描き飛ぶ。

「ターゲットを中央に固定。」

キバBやフォーゼFSの攻撃に晒されているディロストにさらにライドブッカーとタジャスピナーで弾丸を浴びせるDBオーズTJD…。

「そこに集中放火!」

『ATACK RIDE MAGNABREIZ』

 

フォーゼ達の反対側に着地するとカードをさらに装填。すると虹色の孔雀のような尾羽が出現。それを弾丸のようにディロストに放つ。

「締めは真ん中をぶち抜く!!」

『FINAL ATACK RIDE O O OOO』

 

そして、DBオーズTJDは必殺技のカードを装填、炎の不死鳥の幻影となりディロストへと突っ込む。

 

 

 

ドゴァァァァァン!!

 

 

凄まじい爆発が起きる。

「やったか!?」

二階の窓から見ていた大和は勝利を予想した…

 

 

しばらくしてDBオーズTJDが炎からでてくる…

 

 

 

が…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「がはあ!!」

彼は不時着しディケイドBに戻ってしまう。

「四季さん!えっ!?何で!?」

思わず戸惑うフォーゼFS。そして、爆発の炎の先を見ると…

 

 

 

 

 

 

「やれやれ…惜しかったね…。」

 

何と無傷のディロストが歩いてくる…。

「何故だ…手応えはあった!!」

「教えてあげようか?」

 

理解出来ないディケイドBにカードホルダーから二枚のカードを取りだしそろれを見せるディロスト。

「このカードは『プロテクト』と『トリック』。プロテクトは僕の防御力をあげ、トリックは敵に僕の存在を誤認させることができる。つまり…プロテクトで牽制をしのぎ本名の一発を叩き込んできた君をトリックで化かしてカウンターを叩き込んだというわけ。」

「何だと…。」

 

 

もはや驚くことしかできないディケイドB。

「四季さん!!」

フォーゼFSとキバBはディケイドBを援護すべく弾丸を放つが…

 

「邪魔だよ。」

バンバンバンバン!!

「「ぐわあああ!」」

ディロウガは弾丸を放ち2人を退ける。

「さて…邪魔者は消えた。『金色の閃光』…その魂を頂こう…。」

そして、とうとうディロウガは獲物をフェイトへ変える。

「安らかな眠りを…ジャッジ・オブ・ディメンション…」

『FINAL ATACK RIDE DE DE DE-LOSUGA』

ディロストドライバーにカードが装填されドライバーから紫色の光を放つ刃が現れる…。

「フェイトォォォォォォ!!」

それを見たディケイドBはフェイトとディロウガの間に割って入り…

 

 

 

ザクッ

 

 

「「「!」」」

 

ディロウガの刃が彼の腹に一閃…

「おや?君を斬るつもりは無かったが…」

そう呟くとディロストはディケイドBを軽く押す…

 

 

 

するとディケイドBの上半身が下半身からずれ…

 

 

ドガァァァァァァン!!

 

「がああァァァァァァ!!」

大爆発と共にディケイドBの断末魔が響いた…。

 

「嘘…」

フェイトは口元を手で抑える…。

「次は君の番だ。」

そしてフェイトに迫るディロウガ…

「させるかァァ!!」

「君は黙っててくれないかな。」

 

『FINAL FORM RIDE KIVA』

「ぐう!?」

後ろから飛びかかろうとしたキバだがその前にディロウガはカードを装填。キバを弓とキバットを足して割ったような武器『キバアロー』に変形させ動きを止める。フォーゼは既に気絶していて動けない。

もう駄目だ…

 

 

だれが思った次の瞬間…

 

 

 

 

 

 

 

 

「祭りの場所はここかァァ!!」

 

 

 

 

紫色のライダーが突っ込んできた…。

 

 

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