仮面ライダーディケイド〜紅蓮の破壊者〜【オールライダー・バトルカーニバル】
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第九話『激・闘・開・幕』

 

コロシアム前…

 

そこには様々なライダーたちが集まっていた…。ある者は銀色のオーロラを通り、ある者はデンライナーやゴールドライナーなど時の列車を利用してきている…。

「翔夜ァァァァァァ!!会いたかったよォォ…」

「引っ付くな!」

 

ドカッ

「ふべし!?」

 

ここで雄司と翔夜はある意味感動の再開を果たした。そして、雄司はボディブローをかけられた。

 

 

 

 

ゴールドライナー内…

 

「まさか、また会うとはな…」

「うん、そうだね♪」

ここでは同じ世界のオーズの少年、唯とフォーゼの少女、昴が再開を果たしていた…。

「おふたりさん、ランチはいかがでぷぅか〜?」

そこへ髪を七三にした瓶底メガネのおデブな男が話かけてくる…。彼の名はボブ。ゴールドライナーでコックをしており味は噂によれば三ツ星レストランのコックを唸らせたといわせるほどの料理の腕の持ち主だ。

「そうだな…頂こうか…」

「私も〜」

こうして2人はゴールドライナーで一緒に食事をしたのである…。

 

コロシアム内…

 

「ここがコロシアム…」

芝生の上に立つ1人の青年…。

「賞金はどうでもいい…一番になるために俺は戦う…!」

高見大智はこの会場に…

そして、何より自分自身に宣言した…。

 

 

 

 

 

コロシアム出入口前…

 

「き、緊張するよアイン…」

「何、弱気になってるんですかオトヤ君!」

 

集まるライダーとコロシアムの大きさに弱気になる少年、オトヤとそれを励ます少女、アインハルト…。彼女はオトヤはひきづりコロシアムの中へ入っていった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「祭りかァァ…!!」

「たく…面倒だ…。」

王蛇の男…浅倉 威とそれに渋々つきそうように歩く男、二宮 鋭介…。

『ほう…あれが王蛇とアビス…。王蛇は戦闘能力は高そうだがアビスのほうが話が通じそうだ…。』

その様子を黒いフードを被った男が見ていた…。

 

 

 

 

 

 

コロシアム観客席…

 

 

「いよいよ…か…」

左 翔太朗はコロシアムを眺めながら意気込んでいた…。

そこへ…

 

「えいっ♪」

「ぬおわァァァァ!?」

突如、後ろから来た何者かに目隠しされてしまう。

「うふふ…♪だ〜れだ♪」

「だ、誰だよ!?」

「んもう〜坊やったら、親切なお姉さんの声を覚えてないの?」

目隠ししていたのは翔太朗にコーヒー豆を分け与えた女性、クイント・ナカジマであった…。

「あ、あんたは!?」

「フフ…その様子だとカーニバルに出るようね?坊やはお姉さんよりどれくらい強いのかしら〜♪」

 

 

 

 

『待ちなさいクイント!』

そこへ巨漢のオカマが現れた…。

『アンタはもう今年で××歳だしオバサン…』

 

 

「京水…逝ってコォォォいやァァァァァァァァ!!」

「逝ってきまァァァァァァァァァァす!!」

その巨漢をクイントは掴み空の彼方へぶん投げた…。

「…」

その様子を翔太朗は唖然として見ていた…。

「ふふ♪恥ずかしいとこ見せちゃったわね…。じゃあね、翔太朗ちゃん!」

「あ、ああ…」

ウィンクすると軽やかな足取りで去っていくクイント…。だが翔太朗は何故クイントが自分の名前を知っているか…そして、彼女とオカマが着ていた赤いラインの入った黒いジャケットにきにかけることは無かった…。

 

 

 

 

カフェ『スプリング』…

 

「気をつけてね。」

「「いってきまぁ〜す!」」

 

フェイトに見送られ四季と藤馬は鼻の下をべろんべろんに伸ばしながら…

「…ごほん、四季くん?」

「「ひっ!」」

しかし、高町 なのはという白い悪魔の威圧感を感じあわてて顔を引き締め四季はブラックディケイダーに跨がり、その後ろに藤馬がゴーグルつきのヘルメットを被るとエンジンを吹かしその場を後にした…。

 

 

 

コロシアム外れの道…

 

ここで茶髪に青いエクステの入った青年と高校生ほどと思われる少年と少女がいた…。少年は黒い髪であり少女のほうの髪は美しい銀髪であった…。

「一夏…それとロックオン…。この大会はかなりキナ臭い。恐らく最近ここいらをうろうろしてる奴らと何かしら関係があるだろう…。油断をするな。」

「分かってるよ克己さん。」

「私たちもそう簡単にやられはしないしないわ。克己さん。」

 

青年は少年のことを一夏…少女のことをロックオンと呼び2人は青年を克己と呼んだ…。

「既にクイントと京水が様子見で中に入っている。俺は別のところで調べ物がある。それじゃ諸君…健闘を祈る…!」

「「はい!」」

こうして克己と一夏、ロックオンはその場で解散した…。

コロシアム出入口…

「すいませんティアナさん…ここまでついてきてもらって…」

「いいのよ、私もこの大会に出るし…。それに竜馬も出るのよ。」

「竜馬さんも?」

金髪の少年とオレンジ髪の少女が歩いていた…。

道場に通っていた少年、天田 空とその道場で空を迎えた少女、ティアナ・ランスターである…。

 

「竜馬さんか…勝てるかな…?」

「無理ね。」

「そんな…即答しなくても……。」

空は落ち込みながらもコロシアムの中へ入っていく…。そして、中で巨漢のオカマが大智を追いかけ回していたのを見てみぬ振りをしたのはその数分後の話だ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

コロシアムメイク室…

 

 

「すいませんマミさん、ここまで手伝ってもらって…」

「いえいえ気にしなくてもいいですよ。」

ランカはカーニバルのオープニングセレモニーで歌を歌うとのことでメイク中でありマミはそれを手伝っていた…。

「ランカさん凄いですね。私とほとんど歳変わらないのにスーパースターへの階段を駆け上がっているなんて…。」

「いや、そんな…」

マミの言葉に思わず顔を赤らめ恥ずかしそうにするランカ…。

 

 

 

 

そのメイク室の外で…

「おい、何で入れないんだよ!?」

「当たり前だろ!女が化粧してる部屋に入ったら捕まるぞ!」

「ダチが困ってんのに見過ごせるかってんだ!メイクがなんぼのもんじゃい!!この弦太朗様がお助け…」

 

アルトが暴走しがちな弦太朗を抑えていた…。

そこへ1人の眼鏡をかけた青年と小学生のような少年がやってくる…。

「よう、アルト姫と弦太朗。」

「どうしたんですかアルト先輩、弦太朗さん?」

青年のほうの名はミハエル・ブラン。愛称はミシェル。仮面ライダーギャレンであり主に狙撃をメインとした戦闘スタイルを得意としている。

少年のほうはルカ・アンジェローニ。アルトや弦太朗より一つ二つ年下だが遥かに知識も多く頭が回りここだけの話、弦太朗の脳ミソが非常に悲しくなるほどだ。主に頭脳戦や後方支援を得意としており仮面ライダーレンゲルへと変身する。

「お!ミシェル!!ルカ!!お兄様は?」

「ああ、シスコン隊長なら仕事があるからこれないってさ。」

「それに何だか難しそうな顔をしてましたしね…」

「そうか…」

しょぼ〜んとリーゼントを下げる弦太朗…。かなり残念そうだ…。

「そう落ち込むな弦太朗…。俺たちも頑張れば隊長だって喜ぶさ。よし、俺は先に行ってるぞ…。」

弦太朗の肩を叩き励ますとその場を後にするアルト…。ここで弦太朗はあることに気づく…。

「そう言えばミシェルってなんでアルトのことを『姫』って言うんだ?」

「ああ…それは…」

ミシェルはルカにアイコンタクトを送るとルカは端末を操作しある画像を出す…。

それには艶やかな着物を着た江戸時代を思わせる格好の『女性』がいた。肌は化粧で白くしておりおそらく歌舞伎の衣装だろう…。

「おお!?誰だこの美人!?」

まさに美女というものがすっぽりあてはまる彼女の画像を食い入るように弦太朗は見る。

「実はこれ…

 

 

 

 

 

 

 

 

『アルト』だよ…」

 

「!?」

ミシェルの言葉に耳を疑う弦太朗。それほど彼女…いや彼は美しかったのだ。

「アルト先輩は昔は有名な女形で多くのファンがいたんですよ。」

「マジか…ん?」

ルカの説明を聞いていた弦太朗だがここであることに気づく…。

 

 

「じゃあ、何で今仮面ライダーやってんだ?」

 

 

「「…」」

素朴な疑問…しかし、それは個人の事情に深くまで入りすぎてしまう内容。思わずミシェルとルカは暗い顔をしてしまう…。

「あ……わりい。人に探られたくない脛すねの傷、誰だって一つや二つあるよな…。」

空気を察したのか謝る弦太朗…。

「まあ、アイツもアイツなりにがむしゃらに生きてんだ。過去のことは抜きで仲良くやっていこうぜ!」

「ああ!アルトだって俺の大事なダチだ!どんな過去だろうと全力で受け止めてやるぜ!」

「そうですね!」

ここでミシェルの機転により空気の明るさを取り戻し弦太朗も力強く宣言しルカもそれに続く…。

 

 

 

 

 

 

その廊下の通路の影…

「あいつら…」

アルトはその様子を見ていた…。

(俺は…良い奴等に出逢えたな…。)

彼はポーチの中身をあさるとブレイバックルを取り出す。

そして、自分の過去を思いだす…。歌舞伎の名門、早乙女家に生まれ幼いころから師匠である父親から仕込まれ舞台に上がりファンも大勢出来ていた自分…。

 

しかし、彼は物心ついた時には気づいてしまった…。

父親もファンも役者である自分しか見ておらず早乙女アルトという個人を見ていないということを…

 

 

そして、家を大喧嘩の末飛び出し今、ここにいるのだ…。

(母さん……俺は…幸せな奴だよ。)

アルトは影で誰にも見られないように涙を一筋流した…。

 

 

 

 

約1時間後…

 

コロシアム内…

 

 

 

「みんな!抱き締めて!!銀河の果てまでぇぇ〜!!!!」

ランカがオレンジを基調としたゴテゴテした衣装を纏いスポットライトを浴び歌い始める。カーニバルのオープニングセレモニーが始まったのだ…。

観客席では…

「何かふにゃふにゃした歌だけど元気が出るな。何て言うんだこの歌?」

「『星間飛行』って言うんだらしい。あの娘の二曲目の歌だな…」

四季と藤馬がポップコーンとコーラを持ちながら見ており…

「ふん…下らん…」

二宮が詰まらなさそうに鼻を鳴らす…。

「ライダーの皆さ〜ん!!頑張って下さいね〜!!!!」

『うぉぉぉ!!』

しばらくして歌は終わりランカが挨拶して締めくくると辺りから歓声が沸き上がる…。

そしてアナウスがかかる…

【レディース&ジェントルマン&ライダーの諸君!!待ちに待ったカーニバルの始まりだ〜!!一回戦目のルールは簡単、相手をノックアウトにするか制限時間のうちに攻撃して多くのポイントをゲットした人が勝ち上がっていくという至ってシンプルなルール!基本、殺しちゃ駄目。掃除が面倒くさいからね。変身ツールは複数持ち込み可能。フォォォ太っ腹!ちなみに一人一人ここでやってたらキリが無いから複数の試合を同時進行で行うからご了承。毎回その内の一組がこのコロシアムで戦うことになるへそくろりん。場合によっては戦術予報士アドバイザーをつけることを許可するよ〜ん。それでは諸君、電子掲示板に組み合わせを出しておくから後テキトーにやっててね〜。ほんじゃオジサンここでバイなら……んん?アニタ!?何故ここに!?悪かった!!お金持ち逃げしたことは謝るから、いや、やめ…ぬおァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!?】

 

最後が妙におかしかったような気がするアナウスだがまあ気にしないことにしよう。

そして電子掲示板に組み合わせが写し出される。

 

 

一回戦目…

 

 

☆松永 昴×クイント・ナカジマ

 

ルカ・アンジェローニ×二宮 鋭介

 

左 翔太朗×フィリップ・ライト

 

 

「☆印…つまり僕がここで戦うのか…」

「フフ…派手に盛り上げましょうか。」

 

昴とクイントはそれぞれ感想を述べると待機場所へ向かう…。

「面倒くせえ…すぐに沈めてやる…。」

二宮もベンチからだるそうに立ち上がるとまた彼女らのように待機場所へ向かった…。

 

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説明
・・・カーニバル開幕。
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