真・恋姫†夢想 呉√外史 一輪の蓮は天より来りし刀と翔ぶ 第11席
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真・恋姫†無想 呉√外史 一輪の蓮は天より来りし刀と翔ぶ

 第11席 作者、スランプに陥る のこと。

 

 

 

 

 

 

 

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−思春side−

 

 

   

   『それは無事に帰って来たら聞きましょ?今は彼を信じて待つ以外はないわね』

   その言葉を糧に私は鈴音を振い続けた

 

   黄巾党本隊を殲滅した後、本陣に合流した

蓮華 「冥琳・・・・姉様は?」

   合流したはいいが総大将の雪蓮様の姿が見えない

   何かあったのか?

冥琳 「勝手に袁術のところに単騎で乗り込んだらしい・・・・が、一刀の護衛が担いで帰ってきた」

   今は天幕で眠らされているそうだ

   眠らされてるのは北郷が薬を盛ったとか

蓮華 「そう・・・・なら安心したわ」

   蓮華さまはホッと息をつくが私は何か引っかかる

   胸の奥が騒ぐ・・・嫌な予感がする

蓮華 「気分でも悪いの?思春」

   特に気分が悪いわけではない

   何かが気になるのだがわからない

 

   いや、今気づいた。この場の違和感に

思春 「・・・・北郷のことですが―――――」

   私の一言で蓮華さまだけでなく冥琳さまも表情が凍りついた

 

   『―――なぜ名で呼んでいるのですか?』

 

冥琳 「そんなことか・・・・・それについては追々話そう。それより今は一刀が戻るまでにすべきことをするだけだ」

   その静寂を破ったのは冥琳さまだった

   あの男は見境なく人を虜にするようだな・・・・・

   自分も人のことは言えん。か

蓮華 「そう。ね・・・・・・(私も気になるのだけど)」

思春 「はっ」

   後で問い質すか・・・・

 

 

  

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−冥琳side−

 

 

思春 「・・・・北郷のことですがなぜ名で呼んでいるのですか?」

   ・・・些細な質問ではあるが答えづらいものだな

   姓でなく名で呼ぶようになった経緯は言い難い

冥琳 「そんなことか・・・・・それより今は一刀が戻るまでにすべきことをするだけだ」

   まだ策の終りを告げる狼煙が上がらない

   そろそろ上がるはずなんだが・・・・

蓮華 「そう。ね・・・・・・」

思春 「はっ」

   二人は兵を纏めに天幕を出て行った

 

 

???  「――――ただいま〜」

   しばらくして誰かが天幕に入ってきた

冥琳 「・・・・ほんご・・いや、一刀・・・・」

   なぜここに居るのだ?

   狼煙が上がらないから内心焦っていたのに

一刀 「何でそんな怖い顔するの?!俺なんかした?」

   こいつ人を心配させておいて自覚なしか・・・・

冥琳 「お前・・・・策が成ったとき狼煙を上げたか?」

   目を背けたか・・・・忘れていたな。確実に

 

   冷汗とカチコチの笑顔で固まる一刀だった

   言うまでもないがこのあと徹底的に説教を食らうことになる

 

 

   

冥琳 「袁術を討ったあと追手から逃げる為に一本を使い、逃げる際に上げ忘れた。と」

一刀 「要点だけ言えばそうだな。他の皆はもう揃ってるのか?」

   天幕の外に視線を向けて言うが、その表情に少しばかり陰りが見えた

冥琳 「雪蓮はまだ起きていない。後は皆揃っている」

   雪蓮には起きたら説教せねばならんし、建業に戻ったらすることは山積みだが

冥琳 「でだ。袁術の行方ははわかているのか?」

   一刀の動揺するところを見てみたくなり、カマをかけてみた

一刀 「さぁな?七・・・張勲と二人でどこかに行ったよ。二度と俺達の邪魔しないだって」

   動揺を見せんか・・・・面白くないな

   『邪魔をせん』か。まぁいいだろう

   張勲の真名が聞こえたが・・・・聞き出す必要はないな

 

 

 

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−一刀side−

 

 

   『では〜この恩は忘れませんから♪』

   張勲が別れ際に行った最後の一言

   出来れば忘れて欲しいんだがそうも言えない

一刀 「・・・・・さて。こいつらを掃除して帰るか」

   目の前に居るのは袁術の配下の兵たち

   ざっと二百人程度だろうか

   弓でもあれば何とでもなるんだけど、剣が一丁だけじゃかなり厳しい

   (せめて薙刀とか槍があればな・・・・)

   今は手数より広範囲をカバーできるようなリーチが欲しいところだ

兵  「死ねやぁ!!」

 

   ガッ!ガリガリ・・・

 

   刃同士がぶつかり合う

一刀 「君たちには悪いけど・・・・・押し通る!!!」

   睨みを利かせると一部を除いて僅かに怯んだ

 

   ザクッ

 

   その隙に脇腹や腕を斬りつつすり抜けていく

   怯まなかった一部の兵は力尽くで刀ごと叩き斬る

兵  「ぐあっ・・・・(ドサッ)」

   刃から伝わる肉を断つ感触。決して忘れてはならないものだ

一刀 「・・・・・『この感覚を忘れるな。忘れたら最後、獣以下に堕ちるのみ』か。忘れる方が難しい気がする」

   翔蓮さんに言われたことを口にしながら進路を邪魔する兵だけを斬っていく

 

   袁術の陣を抜け森の方へ滑り込む

   森の中で追手を捲けたら嬉しいな〜というふざけた考えだ

一刀 「煙玉はもうないしな・・・・・」

   煙玉は突入の時に使い果たしてしまった

   手元に残っているのは狼煙を上げる筒が予備を含めて2本だけ

   俺は木の上に隠れた

兵  「こっちに居るはずだ!!探せ!!」

   追手は前しか見ていなかったお陰でやり過ごすことは出来た

   やり過ごせたはいいけど・・・・・どうやってここから出よう

一刀 「・・・・これ使うか」

   取り出したのは小さな紙包み。通称『最凶の眼つぶし』

   中身は乾燥ハバネロの粉末と少量の引火性抜群の某油だ。ちなみに某油はビニール系の袋で覆ってある

   使い方は簡単。煙玉に詰めて一緒に点火するだけ

   史上最強の辛さを持つハバネロの煙が目に触れた瞬間、確実に目が開けてられなくなる

   本来は連絡用の狼煙だけど、最凶の煙玉になってもらう

   偶然にも俺が風上に居て追手が風下居る形になっていた

 

 

   しばらくして、追手であろう兵たちの悲鳴が聞こえる

   「「「目が・・・目があぁぁ!!!!」」」

   ・・・・・謀アニメの大佐の名台詞か?

 

 

一刀 「今はお昼前だから・・・・あっちが北だな」

   まだ初夏に差し掛かるころで太陽は正午でも少し南に傾いている

   故に一刀の居る木の影が指す方角が大体だが北になるのだ

   この森に入った時に一刀の影は左側に伸びていた事を思い出す

   東に向かっていたようだ

一刀 「あの時の状況だと・・・・・冥琳たちは南西か」

   森に侵入する前の状況も兼ねて判断し、本陣のあるであろう方角へと木の上を進んだ

 

一刀 「ここは・・・・・・・・本陣か?」

   森を抜けると本陣の真後ろだった

   孫の旗が立つ天幕を見つけそこに向かった

一刀 「あれは・・・・・蓮華と思春か?」

   二人が天幕から出て行くのが見えた

   何か嬉しそうな表情なんだけど・・・・・寒気がするぞ?

 

   

一刀 「――――ただいま〜」

   天幕に入ると冥琳の背中が見えた

冥琳 「・・・・ほんご・・いや、一刀・・・・」

   あれ?冥琳って俺のこと名で呼んでたっけ?

   ってそんなことは置いといて・・・・冥琳は顔だけ笑って眼が笑ってない

一刀 「何でそんな怖い顔するの?!俺なんかした?」

   なんか大事なことを忘れてる気が・・・・

冥琳 「・・・・策が成ったとき狼煙を上げたか?」

   肝心なことを忘れていた

一刀 「あ・・あはは〜忘れてた・・・テヘ☆」

   どこかのお転婆王みたいになったのはそいつの影響だ・・・と思いたい

 

   そのあとの冥琳から受けた説教はもう思い出したくない

   地獄の方が楽かもしれないから・・・・・

 

 

冥琳 「―――追手から逃げる為に一本を使い、逃げる際に上げ忘れた。と」

   何とかあの時の状況を話て怒りを鞘に納めてもらった

   まぁ忘れたのは悪かったけど・・・

一刀 「要点だけ言えばそうだな。他の皆はもう揃ってるのか?」

   さっき蓮華と思春は見たけど

冥琳 「雪蓮はまだ起きていない。後は皆揃っている」

   薬を弱めてなかったからな・・・・

   最悪2、3日は起きないだろうな

冥琳 「でだ。袁術の行方ははわかているのか?」

   ・・・・・・・なんで見抜かれてるんだ?

一刀 「さぁな?七・・・張勲と二人でどこかに行ったよ。二度と俺達の邪魔をしないだって」

   七乃の真名を言いそうになった

   無理やり言わせたのもあるけど・・・

   

   ある程度話し、雪蓮の寝ている天幕へ移った

 

 

 

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−翔蓮side−

 

 

   ここ最近出番が全然なかったわね・・・・

   出番がないのは作者が悪い!!

   って言っても怒りをぶつける相手は他に居るわね

 

 

   ――――そんな冗談は置いといて

翔蓮 「独立できたわね・・・また」

   2度目の独立に当たる今回の戦い

   私たちの勝利で幕を閉じたのはいいけど

翔蓮 「このバカ娘だけはいつまで経っても変わらないわね〜」

   冥琳の指示を無視してまで単騎突撃して、一刀が気を使って薬を盛って・・・・

   後で謝らなくちゃいけないわね

   目の前で眠る娘の横で大きなため息を漏らす

 

 

 

 

   「―――雪蓮はまだ寝てる?」

   舟を漕いでいたらしく背後に人が来ていることに気付かなかった

   振り返るとそこに居たのは一刀だった

翔蓮 「ええ寝てるわよ〜子どもの様にね♪」

   本当にぐっすりと眠っている

   ここ最近はこんなに安心した顔で眠ったこと無かったものね・・・・

一刀 「そっか・・・・強さを加減する暇が無かったからさ」

   それを聞いて少し嬉しかった

   強力なままで使ったことを聞いたのになぜか安心感がある

翔蓮 「それでもこんなに安心した寝顔なんて滅多に見れなかったわ・・・・・・貴方のおかげね」

   ありがとう。と

   一刀は微笑み、視線を雪蓮に向けた

一刀 「虎の娘、麒麟児・孫伯符か・・・・寝顔だけなら可愛いんだけどな・・・」

翔蓮 「あはは!ほんとね〜」

   腹を抱えて笑う虎(?)であった

 

 

一刀 「ひとまず目的は達成出来たな」

翔蓮 「えぇ。私にとっては2度目の独立だったけど」

   天下泰平へ向けた二回目の踏み出し

   天下に向けて突き進む

   そんなことを語り合っていると雪蓮が目を覚ました

 

 

 

 

 

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あとがき

 

 

霧龍「第11席いかがだったでしょうか?」

霧龍「最近スランプ気味で全然書けない霧龍です〜」

霧龍「本当に何も書けなくなってます・・・・・・・」

霧龍「次回は拠点的なストーリーで話数を稼ごうかと・・・」

思春「おい」

霧龍「・・・さて、次回予告の前にお知らせです」

思春「おい」

霧龍「・・・次回からは、土曜か日曜にのみ投稿することになります!」

思春「聞こえているのか?!」

霧龍「何で鼻から鈴音が首筋に当たってるんですか!」

思春「これだけの文字数で何故こんなに時間がかかったのだ?」

霧龍「書きたくても話が進まないのとです!(キッパリ)」

思春「断言するなっ!」

霧龍「切れるって!(ブン)うわっ?!次回予告です!!」

思春「大人しく斬られろ!」

 

霧龍「次回、『真・恋姫†無想 呉√外史 一輪の蓮は天より来りし刀と翔ぶ』第12席 お楽しみに〜」

 

 

 

 

説明
一輪の蓮は天より来りし刀と翔ぶ 第11席 
 作者、スランプに陥る のことです

誤字指摘等お願いします
2012/11/10 一部修正
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コメント
量産型第一次強化式骸骨さん >下手をしなくてもおそらく失明はしますw 悶え苦しむ兵達に合掌ですね〜(霧龍)
断金さん >冥琳のデレですか〜面白そうですねw ゆっくりではありますが、第12席を執筆中です!(霧龍)
ちょ、乾燥ハバネロってw 下手したら失明しません?ww まだザ・ソースに比べれば可愛いものですけどwww(量産型第一次強化式骸骨)
拠点では冥琳が可愛いといいな〜 頑張って下さい!応援してます!!遅くなっても待ってますから!!(断金)
タグ
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