仮面ライダーディケイド〜紅蓮の破壊者〜【オールライダー・バトルカーニバル】 |
第十五話、瞬間・3つの心をあわせて…
「…」
ゲットイクサ、BESTの戦いはかなり進んでいた…。
「オラア!」
「甘い!」
ドカッ!
「『『ぐっ!』』」
戦況はBESTが有利な方向に進んでいた…なぜなら…
『おい、竜馬!こっちにあたったぞ!?』
「そいつは悪かったな。っ!」
『とっとと俺に代われ!あんな鈍い攻撃、貴様ぐらいしかあたらん…。』
「んだとハヤト!?」
全くユニゾンした2人と竜馬の息があっていなかったのである。
(結局、3人乗りはこけおどしか?)
最初こそパワーと勢いで圧されていたBEST。だがある程度慣れてしまえばカウンターが叩き込むのは容易いのだ。
「ぢいっ!!トマホォォク、ブゥゥゥゥメラン!!」
「どこ狙ってる!」
苦し紛れにトマホークを投げつけてみるが簡単に回避される。
『あーあ、外してやがった!』
「黙ってろムサシ!」
もうあまりの酷さにBEST自身も何だか不快な気分になる。
観客席…
「あーあ…無茶苦茶ね。」
「あわわ…」
その様子をティアナは頬杖をつきながら呆れて見ており空は自らの師の窮地にあわてていた…。
「ティアナさん!?どうして落ち着いてるんですか!?」
「いやだってあのアホどもどうしようもないでしょ?」
「いやだって…」
「あ、伏せたほうが良いわよ。」
「え?うわ!?」
1人焦る空だったがその頭上を竜馬の先程放ったトマホークが掠めていく…。
「ああ…ハヤトが頭だったら何とかなったかもしれないけど…今回まずいかもね…相手が相手だし…」
ちなみにティアナは竜馬たちの相手などとうに慣れているので弾が近くに当たろうがトマホークが壁に突き刺さろうが気にしない。
「うわ!?、ちょ、ティアナ!?さん!?ここ…うお!一発…ひっ逆転んん!?のほほ、方法とか、無いんデェスか!?」
一方、鍛えてもらったとはいえ所詮、数週間の付き合いの空。こんな凶器の嵐を掻い潜りながら会話を何とかしている。
「今の状況をどうにかする…?う〜ん、一度あの竜馬バカを止めて息を整えるしかないわね。」
「ええ!?そんな無茶な…ひいっ!!」
缶ジュースを呑気に飲みながら解説する彼女…そして同時に空との間にトマホークが突き刺さった。
コロシアムリング…
「この!ゲッタァァ…」
ゲットイクサは状況を逆転すべく腹部に拳大ほどの砲身を出現させる。
「させるか!」
ズカッ
「『『うっ!』』」
しかしBESTも蹴りで弾き攻撃を阻止する。
「くそ!ウィング!!」
さらなる追撃を回避すべく赤くボロいマントを出現させると空へ舞い上がる。
「逃がさん!」
しかし、BESTは相手ゲットイクサを逃がしはしない。すばやくBESTバックルにカードをスラッシュする。
<LEAF Card…>
<change!>
すると銀に緑色のラインの入った甲冑のようなフォームに変わる。先程、ディケイド・ブラット激情態を止めた形態である。
「いけっ!」
<LEAF Atack card…>
<Go!>
大剣『フォレッサソード』を抜き放つとそれは鞭のように伸びゲットイクサを襲う。
バチン!
『いってえ!』
「ムサシ!?」
それはゲットイクサの足にあたりユニゾンし下半身の意識を司るムサシに痛みが走る。
「終わりだ!」
このままBESTはトドメをさすべく必殺技カードをスラッシュする。
<LEAF FINAL Atack card cherge!>
「はああ…」
<3…2…1…>
<Go!>
「ダァア!」
ザクッ!!
電子音声のカウントが鳴り響きBESTはフォレッサソードを地面に突き刺す。
「『『!』』」
すると地面から植物のツタが現れゲットイクサを絡めとる。
観客席…
「あ…ありゃ決まったな。」
翔夜はこの戦いの決着がついたと思った…。ちなみに落ち着いて見ていられるのは高さや方向が外れた武装の飛んでくる方向にいなかったからである…。
「ええ…そうかな?」
その隣で雄司はカレーを食いながら見ている。
「いや、雄司…どうみても…」
「だって、あの状況の割に落ち着いてない?」
雄司の指差す先でゲットイクサはさっきの勢いはどこへやらだらりと動かなくなっていた…。
コロシアムリング…
(何だ…?)
BESTは違和感を感じていた…。今、自分は相手を追い詰めている…。
だが…
相手がここにきて動かないことに気づいた…。今までの敵ならもがくか何かしらするところだ…。それに相手は血の気の多すぎると言ってもいい。だから俯に落ちないのだ。
「ククク…!」
「!」
突如、仮面の下で血だらけになりながら狂暴な笑みを浮かべる竜馬…。
「あ…あれスイッチ入ったわね。」
「え?」
同時に観客席でティアナは呟くと空を置いていきそそくさに去っていった…。
(何か仕掛ける気か!?ならっ!)
フォレッサソードをゲットイクサが行動を起こす前に振るおうとするが…
「オープン・ゲット!」
「!」
その前にゲットイクサはなんと身体を赤、青、黄の光に分裂しツタから脱出する。
「いくぜお前ら!」
『『おう!』』
つい数秒前の険悪さはどこへやら、息もぴったりだ。ここでBESTは気づいた…。
(アイツら…手え抜いてやがったな!!)
そうしてる間に3つの光が空へあがり1つになる。
『まずは俺からだ…!チェンジ、フォームツー!!』
それはゲットイクサの形態となるがその姿は青くスタイリッシュであり右腕に槍のようなドリルが装着されている。ハヤトがメインの意識を司る形態、仮面ライダーゲットイクサフォーム2だ。
ズドン!!
ゲットイクサは落下の勢いを利用し地面に潜りこむ。
「地面から攻める気か!?」
BESTは自分に近づいてくる盛り上がりに警戒する。
『遅い!ドリルハリケェェェェェェェェン!!』
「何!?ぐお!?」
だがBESTが反応するより早く地上へ飛び出し後ろに回りこむとドリルを突き立てるゲットイクサ。ドリルは凄まじい勢いで回転しBESTを弾き飛ばす。
『ムサシ!次はお前だ!!オープン・ゲット!』
再び分裂するゲットイクサはまたその形態を変える。
『おうよ!任された!!チェンジ!!フォームスリー!!』
今度はムサシの人格がメインの形態に変わる。全体的に鈍重で黄色を基調としており足はバースのキャタピラレッグのようだ。ゲットイクサフォーム3だ。
『あらよ!ゲッタ・アァァァム…からの…』
腕を自在に伸ばしBESTを絡めとるゲットイクサ。
『大雪山おろしィィィィィィィィィィィィ!!』
それを凄まじい勢いで振り回し竜巻を発生させぶん投げる。
「がはあ!」
その勢いのまま地面に叩きつけられるBEST。それでもゲットイクサは容赦はしない。
「チェェンジ!!フォームワン!!これで最後だ!出力最大…ゲッタァァァァビィィィィィィィム!!」
このあとBESTの視界に一瞬だけフォーム1に戻ったゲットイクサが映ったがその直後、彼の視界をピンク色のビームで覆われた…
そしてコロシアムからキノコ雲が立ち上ったのはほぼ同時である。
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ゲットイクサ…ほぼゲッター(笑) ご了承ください… |
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