仮面ライダーディケイド〜紅蓮の破壊者〜【オールライダー・バトルカーニバル】 |
第十六話、金・色・骸・骨
コロシアム前…
「つい…たァァァァァァァァァァァァ!!」
「「…」」
そこには3人の人影…声をあげている鈴音、それを黙って見ているヤマトとハジメである…。
「さ〜て、ダイ…道案内してくれたはいいけどまず…」
ディロウガとかについて聞こうかしらと言おうとした鈴音だがそこに青年ダイの姿は無かった…。
「あれ?」
それとコロシアムからキノコ雲が上がったのはほぼ同時である…。
コロシアム観客席…
少年、登 オトヤは爆発に巻き込まれ見事なアフロになっていた…。ちなみに彼の相棒、ダキバットは煙で真っ黒になりあちこちにぶつかっている。
「もうやだ…僕帰る。」
彼にとっては寿命を縮める他何物ではないためとっとと帰りたかった…。というより参加すらしたく無かった。だがアインハルトに『経験を積むのも大事です!』と言いくるめられさらに帰る手段も無いとのことで渋々参加したのだ…。まあ、勝ってるがいいが…
それでも観戦してるだけでも命懸けではたまったものでは無い。
(よし、帰ろう。)
彼は当てが無いが決心しダキバットをポケットに突っ込みロビーに出た…。
そこには…
『これイタダキマスしてイイか?』
「駄目です!」
『ニィィ!?』
ティオを真っ白な少女と取り合うアインハルトの姿があった…。
コロシアムリング…
そこに巨大なクレーターができておりその真ん中で強制変身解除され痙攣している仮面ライダーBESTこと高見 大智と…
「何でなんだよ!」
審判に文句を言ってる竜馬の姿があった…。
コロシアム施設をゲッタービームであまりにも被害をだしたため失格扱いを言い渡されたのだ…。
「はっ…勝ったのに失格たあ意味が無えな…」
その様子を観客席で伺うオールバックの男…仮面ライダーアビスこと二宮。
「さて…奴の『計画』ももうじきだし準備しとくか。」
黒いフードの男のことを思いだしながらその場を後にしすぐにコロシアム施設整備のため試合は後日に延期になるというアナウンスが流れた…。
コロシアムロビー
「はあァァァァ!?延期ィィ!?」
試合の延期のアナウンスを聞いて絶叫する鈴音。せっかく妙な怪人やらライダーやらを(主にダイが)蹴散らしながら来たというのにこれはあんまりだとミルク缶を床に叩きつけ叫んでいる。
ちなみにハジメはこの人と一緒にいると後々面倒と判断しヤマトをひきづり便所と偽り逃走している。
「ああ…どうしよう。ダイもいなくなっちゃったし、唯も見つからないし…うう…これじゃ今晩の宿も…」
『あの、お困りですか?』
「え?」
そこへ彼女に優しく声をかけるタキシードを着こなした金色の骸骨の紳士…
骸骨?
「キャアァァァァ!?出たァァァァァァ!?」
『そんな…orz。』
鈴音のリアクションに手をついて落ち込む骸骨。あまりに落ち込みすぎ頭蓋骨がボロリと落ちる。
正直、滅茶苦茶怖い…。
「あ、いた!!ゴルゾさん!」
『あ…唯殿…うう…』
「え?」
その骸骨に気付き駆け寄る高校生ほどの青年…。鈴音はその名に聞き覚えがあった…。
「唯!」
「なっ鈴!?」
それは彼女と同じ世界のライダー仲間にして、片思いの相手、織斑 唯であった…。
「鈴、探したぞ。ゴルゾさんにも探してもらって…」
「やっと会えた…やっと…やっと…」
話の内容が微妙に噛み合って無い気がしなくも無いがここはあえて気にしない。
「それよりゴルゾさんどうした?」
『いえ…慣れてますから…』
ここで唯が落ち込んでいる骸骨に話かける。頭蓋骨は涙を流し身体はすみっこで体育座りしていた…。
『あの…出来れば頭を元に戻していただければ嬉しいのですが…』
「ああ、分かった。」
唯は頭蓋骨を掴み身体の元へもっていき首にはめようとする…。鈴音はその様子を唖然として見ていた…。
「こうか?」
『もうちょい右です。』
「こう?」
『もうちょっと…』
「こうか?」
『あ、行き過ぎ…』
「おりゃ。」
ゴキッ
『ああ、助かりまし……あらららら!?』
試行錯誤の末、一瞬だけ元に戻った頭だがすぐにこぼれ落ちバウンドしていってしまう…。
『イタダキマス!?』
「だから駄目です!」
ティオを取り合うアインハルトと白い少女のほうに…
スポッ
「!?」
そして骸骨はスポッとアインハルトの頭にはまる。
「…!…!…!?……!!」
アインハルトは驚きながら骸骨を掴み抜き取ろうと必死にあがく…。
そして…
スポンッ
彼女は骸骨を引き抜き…
「いったい何ですか…」
それを見てしまった…。
『ニコッ…』
骸骨は笑みを向けた…
しかし…
「キャアァァァァァァ!!」
アインハルトは骸骨をぶん投げてしまう。
『ぬおわァァァァァァ!?』
投げられた骸骨は丁度よく出てきたオトヤの頭部に直撃。そのまま勢いでどこかに転がっていく…。
コロシアム外…
「さて、試合の様子も見に行ってみましょうか…」
翔太朗を女にしたような人物が歩いていた…。空が最初にこの世界であったライダー、仮面ライダーWの左側こと左舷 翔子である。
「…」
その横で頭のタンコブをおさえ歩いているラフな格好の青年…。彼はフィリップ・ライト、翔子のWの右側である。ちなみにタンコブ理由はカーニバルで他のライダーを見て興奮したため翔子から受けた制裁である。
そこに…
『ガハン!』
例の骸骨が転がってきた。
『ふぅ…酷い目にあいまし…ん?』
「「…」」
数秒後…
『サイクロン・ジョーカー!!』
『何故ぇぇぇぇ!?』
今度は仮面ライダーWに追いかけまわされる骸骨。必死に顎を動かし逃げ回る。
『サイクロン!!マキシマムドライブ!!』
『え!?ギャアァァァァ!?』
この世界のWの必殺技サイクロン・エクストリーム(ライダーキック)をくらい弾き飛ぶ骸骨。そして彼はコロシアムの直上へ飛んでいくと落下していった…。
コロシアム医務室…
そこでは先程の試合で負傷しダウンしたライダーたちがいた。
仮面ライダーメテオの少女、ロックオンもその1人であり奇跡的に傷も軽傷で済み今は歩き回っていた…。
一方、ディケイド・ブラット激情態となり暴走したした四季はその身体にライダー達の必殺技をいくつも浴び未だ意識を取り戻していなかった。
その彼に翔夜、雄司、藤馬が付き添っている。
「雄司…この人が…」
「ああ…この世界のライダーだよ。最初にあった時は怖かったけど…悪い人じゃなかった。」
雄司は翔夜に四季のことを話していた…。ディロストの時は京水事件のため居合わせなかったが残っていまメンバーから話は聞いており悪人で無いことを理解した。
そこへ…
『ぬおわァァァァァァ!?』
通気孔をぶち破り金色の骸骨が落ちてき、バウンドすると四季の身体に侵入した。
「はっ!ここは!?」
すると四季が髪が金色のエクステが混じり勢いよく起き上がる。
「四季さん!?」
「私の身体ァァァァ!!」
驚く雄司たちだったが四季は意味不明のことを言いながら医務室から飛び出した…。
コロシアムロビー…
「うう…焼きそば1つ…」
「おい、昴いい加減にしろ。」
先の戦いでダークアクセルに惜しくも敗れたフォーゼの少女、松永 昴は焼きそばをやけ食いしておりアドバイザー、大和より注意を受けながらも更なる焼きそばを注文していた。
ドン
その時、昴は誰かとぶつかってしまった。
「あ…すいません…」
彼女は謝りその人物を見ると…
首から上の無いタキシードだった…
「いやァァァァァァ!?お化けぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
『!!!!』
彼女の悲鳴に驚き逃走を謀る首無しタキシード。
しかし…
「ライダァァァァロケットドリルキック!!」
ズドーン
弦太朗の変身したフォーゼの必殺技が決まり爆発してしまう。
「へへ…人生初のお化け退治だぜ!?」
得意げになりながら変身を解除する弦太朗。そこに四季が到着したのはほぼ同時だった…。
「そんな…私の身体…」
四季が元の黒に戻ると彼の身体から金色の骸骨がこぼれ落ちてくる。
「!」
それに気づいた四季は骸骨を素早くキャッチする。
「おいゴルゾさん!?どうした?」
『うう…四季殿…』
骸骨はすすり泣き四季にゴルゾと呼ばれた。ちなみに四季の身体を先程まで乗っ取り動かしていたのである。
『四季殿…ひとまず私をあそこに…』
ゴルゾ(頭蓋骨)は四季に自らの身体(首なしタキシード)が爆発したところに自分を置くように指示をだす。
するとたちまち彼の身体は元に戻り首とつながる。
『ふう…やっぱり首がつながっているのは良いですね〜。』
満足げな声をだすゴルゾだが金色の骸骨がタキシードを着ているのだから怖いにはかわりなく再び昴の悲鳴が響きわたった…。
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・人物紹介
ゴルゾ
商 喜助同様、超時空商協会に勤務している。怪人の部類は一応、イマジン。契約は商としている。
普段はゴールドライナーの中で客人の相手をしている子供が大好きな優しい怪人だがいかんせん人相が骸骨なため子供は大抵大泣きしてしまう。しかも一般の人からもたまに怖がられるため彼の意外なピュアな心はぼろぼろである。
それでも彼は今日も頑張るのだ。
戦闘はゴールド電王の武装『マチューンゴルゾンバー』となる。
ついでに心が傷ついた時、ショックが大きいと頭が外れる…怖い。
白い少女
アインハルトが自動販売機にジュースを買おうとしたら自動販売機にかぶり付いていた少女。見かけは妖精のようでかわいらしいがなんでも食べる。
その正体は…
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