仮面ライダーディケイド〜紅蓮の破壊者〜【オールライダー・バトルカーニバル】 |
第十九話、混・戦・乱・戦 後編
一方、ディケイドBたちが激闘を繰り広げている逆サイドにあたる場所…。
ここで医務室に残っていた面子…翔夜、雄司、藤馬、ロックオンは沸いてきた怪人たちを撃破すべく変身ツールを構える。
『KAMEN RIDE… 』
『ガブッ!!』
【メテオ・レディ?】
「「「「変身!」」」」
『DECADE STRIKE』
4人はそれぞれディケイドverストライク、クウガ、キバ、メテオへ変身し逃げ惑う一般人を救うため怪人たちに突っ込む。
「団体戦にはコイツだ。」
『KAMEN RIDE FAIZ』
『FORM RIDE ACCEL』
ディケイドSはライドブッカーを振るい怪人を切り払うとバックルのハンドル部分を開きカードを装填。
赤い鎧から黒のスーツに銀色のアーマー、頭は『Φ』を模した黄色い複眼に変化し身体に赤いフォトンブラットのラインが入ったライダー、DSファイズに変身。
更にカードを装填し胸部の装甲が展開され肩に納まりコアの球体部分や機会部分が露出。フォトンブラットのラインは限界の銀色に、複眼は赤色に変化。DSファイズアクセルにフォームチェンジする。
『start up』
「はっ!」
あっという間にDSファイズアクセルは高速の空間に突入し怪人たちを蹴散らす。
「うおおお!!超変身!」
一方、クウガはショッカー戦闘員から警棒を奪いとり青い俊敏さに長けたドラゴンフォームに変身。警棒をドラゴンロッドに変化させ戦闘員数名を弾き飛ばす。
「オラオラ!!」
「ホォォワァチャアァァ!!」
キバとメテオも得意の格闘で次々に怪人を一点に集めていく…。
そして、怪人たちに巨大な赤い円錐が突き刺さっていき…
ズドドドド…!!
『『グギャアァァァァ!!』』
『Time out』
DSファイズのアクセルクリムゾンスマッシュが炸裂し怪人たちを消し飛ばす。
同時にDSファイズの加速のタイマーも切れ元の速さとディケイドSの姿に戻る。
「流石だな、仮面ライダー!だがこの試作型メモリの敵ではない!!」
その近くに柱には黒装束の男が隠れてその様子を見ていた…。
『ヴァジュラ!!』
男は懐からガイアメモリを取りだし右腕に突き刺す。すると男は赤いマントをつけた黒虎の異形、ヴァジュラドーパントへと変貌する。
『ガァァァァァァァ!!』
「「「「「!」」」」」
ヴァジュラドーパントは一瞬、油断したライダー達の前へ踊り出る。
「な、なんだこいつ…!!」
ズカン!!
「うわっ!!」
最初にキバに目をつけ強靭な腕で殴りとばすヴァジュラドーパント。
『ガァァァァァ!!!』
バチチチチ!!!
「「「うわああああ!!」」」
更に身体から強力な電撃をとばし残るディケイドS、クウガ、メテオを苦しめる。
『はははは!!どうだ抵抗できないだろライダー共!!』
「くそぉぉぉぉぉぉ!!!」
凄まじい電撃に抵抗できず悔しさに叫ぶディケイドS。その時…
パァン!!パァン!!
「うおおおおお!!」
銃声が響き黒髪をポニーテールにした女性らしき(・・・)人がハンドガンを撃ちながら突撃してくる。
弾丸はヴァジュラドーパントの目元にあたり怯ませその瞬間、電撃が途切れた…。
「今だ!!」
その隙にハンドガンを持った人物はクウガにタックルし電流から脱出させる。
「はっ!はっ!大丈夫か!?」
(うう…?この人…綺麗な人だな…。)
クウガは一瞬、見惚れるとその人物の胸部に気づく…。
(あれ…この人…胸がな……というより胸板…てことは男!?)
「どうした?」
クウガにとってほんの僅かの間に夢と衝撃が走ったが男性は知る由も無いので首を傾げる。
「よし、スカル4(フォー)!!早乙女アルト、仮面ライダーブレイドいくぞ!!」
『Turn up』
男はブレイバックルを装備しヴァジュラドーパントに向けスペードのヘラクレスオオカブトが象られたオリハルメントを飛ばしそのままそれを駆け抜け突き抜けると男の姿はブレイドに変わる。
『Thander』
「はああ!!」
まず最初にブレイドはブレイラウザーに『サンダー』のラウズカードをスラッシュ。するとブレイドに雷が纏われバジュラドーパントの電撃と相殺される。
そのまま勢いでブレイラウザーで切りつける。
『グガア!!』
「甘いぜ!」
力任せに豪腕を振るうヴァジュラドーパントだがブレイドはそれを軽やかに回避。
『Kick』
「オラアア!!」
その一瞬の隙にまたカードをスラッシュし強力な蹴りを喰らわせるブレイド。
ヴァジュラドーパントはまともに受け壁に叩きつけられる。
「今だ!!」
『FINAL ATACK RIDE DE DE DECADE』
「「いけええええ!!」」
「待って!!」
メテオが制止をかけるもディケイドSとクウガはそれぞれ必殺技をかけるが…
『グオォォォォォォォォォォォォォォォォ!!』
「「!」」
ヴァジュラドーパントは直前で息を吹きかえし先程とは比べ物にならないほどの力で放電。ディケイドS、クウガ、ブレイドは弾き飛ばされてしまい変身を強制解除されてしまう。
『グオォォォォォォォォ!!』
「くっ!」
更に今度はメテオに狙いをつけるヴァジュラドーパント。怒涛の勢いで距離を摘めていく…。
【マーズ・レディ?】
【OK!マーズ!!】
「フォォォ…アチャ!!」
火星を模したエネルギー体を右の拳に纏わせカウンターを狙うメテオだが…
『ガァァァ!!』
「何!?ぐわあ!!」
パワーで押し負け電撃を纏った引っ掻き攻撃をうけ壁に叩きつけられ彼女も変身を強制解除させられてしまう。
(ま、まずいわね…)
これには焦るロックオン…。先程のブラット戦のダメージも残っており彼女は最早まともに動けない。
(ここまでか…)
彼女もとうとう諦めかけ…
「伏せろ!!」
ズドォォン!!
「!」
どこからかバズーカが放たれヴァジュラドーパントを直撃。弾が飛んできた先にはブレイバックルを装着しバズーカを投げ捨てる無精髭の大男。
「オズマ隊長!」
「馬鹿者!あれほど油断するなと言ったろ!!」
大男は先程ブレイドだった男性を叱る。彼は先日、弦太朗と激闘を繰り広げたブレイド…オズマ・リーであった…。
『グウルル…』
「化け物相手は慣れてるんでな。悪いがすぐに決着をつける!変身!!」
『Turn up』
オズマはブレイドに変身すると怯んでいたヴァジュラドーパントにタックルし体勢を崩させると左手の箱形の機械、アブゾーバのカードホルダーを展開、一枚のカードを挿入し更に2枚のカードを取りだし端の読み込み部分にスラッシュする。
『Absorb Queen』
『Fusion Jack』
『Fusion SKALL』
するとブレイドの周りに青い鳳凰の幻影と剣十字とバッファローの頭蓋骨が組み合わさった幻影が浮かびあがり融合する。
同時に胸部のスペードの模様が骸骨に変わり、両肩、腕の鎧が厚くなり黒いボディになり金色の翼が6枚が生えその姿を変えた。
仮面ライダーブレイド・スカルジャックフォーム…
機動性こそはジャックフォームを下回るもののパワーや火力はけた違いの力だ。
「オォォォォォォ!!」
雄叫びをあげブレイドSJは突撃するとそのまま勢いでヴァジュラドーパントを圧倒。強靭な肉体を強化されたブレイラウザーで突きさしその返り血を浴びる。
「そろそろ…」
戦闘続行困難になってきたヴァジュラドーパントを見兼ね距離をとりブレイラウザーを天に向かい掲げるブレイドSJ。するとホルダーやアブゾーバからカードが飛び出し次々とカードがブレイラウザーに読み込まれていく…。
『Thander Mauha Slash Queen Jack Skall Ace…』
「クライマックスだ!!」
『SPEED SKALL ACE SLASH』
そして、七枚のカードの青い幻影を纏い凄まじいスピードで接近し懐に飛び込み…
「いただきィィ!!!」
そのままブレイラウザーを一太刀。
「ま、ざっとこんな物だ。」
ズドォォォォォォン!!
振り抜くと同時に大爆発が起こった…
一方…
ディロウガの向かった先…
バスターとスイゲツが激しく格闘戦を繰り広げていた。
「やるな…。これほどの高ぶりは久方ぶりだ…」
「そりゃ…どうも…!」
スイゲツはバスターの実力に舌鼓していたがバスターにとっては余裕は無くフォームチェンジは愚か武装の展開すらできずその白銀のボディはダメージが蓄積していっていた…。
かなり圧されれているようだがそこにディロウガの姿は無い…。
「ククク…」
『ちょっとダイ?行かないの?』
何故なら彼は物陰に隠れその様子を見ていたからだ…。ついでに先程メタルボーイ戦で召喚したピンク髪の少女、まどかもいた。
「まだだ…時が………来た!」
『早っ!?』
一瞬待つのかと思わせ、すぐに飛び出すディロウガ。まどかもあわてて飛び出しディロウガと融合、飛翔態へと変化させる。
「「!」」
思わず組み合っていた2人は驚くがディロウガ飛翔態はそれをスルーしスイゲツの後ろにいた者に殴りかかる…それは…
「祭りの場所はここかぁぁ…?」
「まあ、君にとっては間違って無いね…『戦いの蛇』…。」
仮面ライダー王蛇…かつてスプリング前の戦闘で乱入してきたあのライダーだ。
「悪いが、君の相手を長々としてる暇は無い。」
『FINAL ATACK RIDE DE-ROUGA』
「舞え!ディメンション・ジェノサイダー!!命の灯火を掻き消せ!!」
ディロウガはすぐに距離を取ると翼を広げエネルギーを纏った赤い羽を弾丸のように放つ技『ディメンション・ジェノサイダー』を使う。
「ふん…」
王蛇はそれを横っ飛びでかわし…
「オラッ!!」
「何!?ぐわああ!!」
手短な位置にいたスイゲツを盾にした。
「なっ!?」
それには驚くバスターだったがディメンション・ジェノサイダーの爆発をもろに受け吹き飛ばされてしまった…。
その頃…
コロシアムの付近…
ザビーはライアルを確実に追い詰めていた…。ライアルなど所詮、嘘がつけなければスペックは大したことは無いからだ…。
「ダキバット…絶対あれ僕必要無いよね…」
『うむ…そうだな…』
ちなみに援護にいったダークキバはタイミングを見計らっていこうとはしたもののあまり必要性が無い状態のためこっそり眺めていた…
「はっ…!」
「ぐふう!?」
そうしてる間にも決着はつこうとしていた。
「ライダー…ジャンプ!」
「ぐへら!?」
ザビーはライアルの肩に両足をかけると緑色の三角形の魔方陣が現れ、それとライアルを踏み台に空高く舞い上がる。
「覇王…地獄拳!!」
ズドン!!
「ギャアア!!」
そのまま落下の勢いを利用し右の拳を放つ。それはライアルの単眼に直撃しヒビを入れる。
「うわああ…なれあ、違うのです!にゆくむ…王なる哀しき、心に乙女は砕け、時空の捻れた定めは銀河を揺らし…星光は、紅蓮に、アアァァァァァァァァ!!」
ドガァァァァン!!
最後に意味不明なことを叫びライアルは爆発した。
その頃…
「はっ…はっ…ここまでくれば大丈夫です!」
『む〜!あっちのほううまそうな奴いっぱいいたのに…』
アインは何とかコロシアムから離れたところに謎の白い少女、シオを引き連れ脱出に成功。かなり全力で走ったため息を切らしている…。
「シオちゃん、全然余裕そうですね…」
『ゴハンの時よりは全然ヘッチャラだぞ〜!』
「?」
何言ってるんだこの娘?とアインは思っていた…その時…
キィィン…キィィン…
「恨むなよ?」
ドッ!
「うっ!」
ちょうど足元にあった水溜まりから仮面ライダーアビスが飛び出しアインに手刀を喰らわせ気絶させる。
さらに…
グシャ!!
『いっ!?』
シオの胸部を右手で貫き、ある物を取り出す。
「これが…『荒ぶる神の特異点』か…」
シオはゆっくりと地面に崩れ落ちていき、襲撃者は血にまみれたその獲物を眺める。
「さて…とっとと戻るか…」
襲撃者…仮面ライダーアビスは再び水溜まりの中に飛び込み姿を消した…。
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