仮面ライダーディケイド〜紅蓮の破壊者〜【オールライダー・バトルカーニバル】
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第二十話、嵐過ぎ去りて…進む陰謀

 

数時間後…

『アインハルト…!アインハルト…!おい起きろ…!』

「ううっ……ハヤト…さん?」

 

アインハルトは目が覚め意識がまだ朦朧としている中、自分がハヤトに起こされていることに気がついた…。

「ハヤトさん…シオちゃんは…?」

『?…お前以外誰もいなかったぞ。』

「え?」

驚き辺りを見回す彼女だがあの屈託ない白い不思議な少女の姿は無い…。

(どこへ行ったんでしょうか…)

 

現れた時のようにまた突然どこかへいなくなってしまったのだろうか…?そんなことを思いながら服についた汚れを払いその場をハヤトと共に後にした…。

だが、彼女は知らない…あの屈託ない白い少女は襲撃者の手にかけられたことを…

 

 

 

 

 

 

その頃…

 

コロシアム周辺の路地…

 

「はあ…はあ…これで最後か?」

「ああ、そうだと願いたいな…」

そこに立つのは2人のエターナル。彼らの周りに散らばっているのは向かってきた怪人の残骸。その量は半端では無い。

「一端、変身を解くぞ一夏…」

「ああ…」

2人は同時にロストドライバーからメモリを抜き、変身を解除し青いエクステの入った茶髪の青年と高校生らしき少年が現れた。

大堂 克己と織斑 一夏である。

「克己さん…もしかして…」

「ああ…俺の調べ物と関係が大有りだろう。それより一夏、ロックオンのことは気にしないのか?」

「そうアイツも簡単にやられる奴じゃない。ほら…」

 

 

そう言いながら一夏が指差す先…そこには…

「一夏!克己さん!」

彼らに向かい銀髪の少女、ロックオンが駆けてくる…。

「ほう…やはりお前の彼女はしぶといな。だがお前の姉の姿が無いぞ。」

「え?今なんて…」

「克己さん、一夏に確かに姉はいますけどこの世界には来てませんよ。」

克己の言葉に一夏は一瞬驚きロックオンはあっさり否定。

「そうです克己さん…俺には一応、姉はいますが今は縁を切っている状態だしこの世界に来てません。」

「そうか……お前の似ている女をさっきみたんだが…人違いのようだ…」

「そうですよ。」

首を捻る克己だが一夏もロックオンに続き否定。確かに一夏には千冬という姉はいるがあまり現在は関わりが無いしこの世界に同伴して来てはいない。

「そう言えばロックオン、クイントを見てないか?さっきから連絡がつかないんだが…」

「いえ、見てませんが…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズガアアアン!!

 

「「「!」」」

 

その時、コロシアムの壁が吹き飛び2つの影が飛び出す。

「ハハハハハ!!楽しいなオイ!」

1つは赤いエイ型のモンスター、エビルダイバーにのる王蛇…

「まどか!大丈夫か!!」

『ええ…何とか…』

 

もう1つはディロウガ飛翔態であり、両者は激しい空中戦を繰り広げ辺り一帯を破壊していた…。

「あいつら…今はライダー同士で…」

「一夏、待って!あれ…」

2人を止めようとした一夏だがロックオンは彼を止め崩れた瓦礫を指差す。

そこには…

 

 

 

「嘘…だろ…」

 

 

 

血を流し倒れている1人の女性…

一夏に似たその姿は…

まさに彼の姉、千冬と瓜二つ。

「姉さん!!何であんたがここにいるんだ…!」

 

激しく彼女を揺さぶる一夏だが血に濡れたその表情は反応することは無かった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、外れの広場…

 

 

「「ダブル!ゲッタァァロケットドリルキック!!」」

スドオオォォォォン!

大爆発と共にそこにいた最後の怪人が命を散らし、黒煙の中からフォーゼと黒い(・・)フォーゼが現れる。

「空…大丈夫か?」

「何とか…」

両者は同時に変身を解除しフォーゼは空に、黒いフォーゼは竜馬へと変わる。

「空、お前は事務所に戻れ。俺は寄るところがある。」

「え?竜馬さんどこへ…」

空は行き先を聞いたがそれより早く竜馬は黒いフォーゼに戻りどこかへ飛び去っていった…。

 

 

 

 

 

 

 

コロシアム前…

 

そこには戦いを終えたライダーたちが集まっていた…。

しかし、そこにザビーの姿は無く現状で集まったのはクウガ、ディケイドS、ジョーカー、キバ、フォーゼ(昴)、ジョーカー…そしてディケイドB…。

だが、ディケイドB以外のライダーたちは全員身構えた状態だ…。

それもそのはず先程までディケイドBは激情態となりあわや大惨事になるところだったのだから…。警戒するのは当たり前である。

「四季さん……」

「心配すんな。もう暴走しやしない。」

キバの心配する声に応え変身を解除し元の姿に戻る四季。

全員安堵の声を漏らし続いて変身を解除する。

「翔夜、この人が四季さんだよ。」

「そうか…雄司が世話になった…。真導翔夜だ。」

クウガだった少年、雄司はディケイドSから変身解除した翔夜に四季の紹介し翔夜も挨拶をする。

「西門四季、よろしく。」

四季も軽く挨拶で返すと全員に指示をだす。

「ここは俺が最年長だから指示を出す。まず、怪我人がまだいるかどうか確認。そのあとスプリングに集合。いいな?」

その後、メンバーはそれぞれ散り散りになって各自探索を行っていった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方…

 

 

どこかの研究室…

 

気味悪い緑色の液体で満たされた試験管の並ぶその広い空間を歩くアビス…。その手には片手サイズのカプセルが抱かれておりピンポン玉サイズの玉が中で浮いている。

「待っていましたよ…。二宮さん…。」

「約束のブツだ…。金を渡して貰おうか…アイラ。」

彼のいく先には先程ザビーに撃破されたはずの仮面ライダーライアルの男、ハイドの姿があった…。しかし、アビスは彼をアイラと呼んだ。

「お金ならここに…」

ハイドはトランクを渡すとアビスからカプセルを受けとる。

「『荒ぶる神の乙女』の心なる『荒ぶる神の特異点』…。これで計画は成就する。」

「なら、コイツは要済みだな!!」

「!」

同時にどこからか第三者の声が響き何者かがアビスに襲いかかる。

「ちっ!」

 

素早く回避するアビス。それと同時に彼のいた場所に赤い大剣が突き刺さった。

「やめなさいサーシェス!!」

「何だ…始末しねえのかよ…」

襲撃者はハイドに止められ残念そうな声をだすとそこからおずおずと去っていく…

「誠に失礼しました…。彼は血の気が多すぎるもので…。」

「それで変身解除するなと言ってたのか…」

ハイドは深々とお辞儀をし謝る。アビスはもう危険はなさそうなので茶髪のオールバックの青年、二宮の姿に戻る。

 

 

「ここで罪滅ぼしとしては難ですが、アレをお見せましょう。」

「アレ?」

二宮は首を傾げるとハイドが手を叩く。すると、近くの床が開き十字架が現れる。だが二宮が驚いたのはそこではない。

(女!?)

その十字架には1人の金髪ブロンドの女性が鎖で縛られており年齢的には二十歳前後というところだろうか…

「彼女は『ネオの器』…今回の計画の要です。」

「ほお……」

二宮は興味深げに女性に近づき、触れようとした…

「!」

 

ゴォォ!!

 

その時、女性の蒼目が見開き彼の身体が炎に包まれる。

「うああああああ!?」

自らの身体に火がついたことに驚き悶え苦しむ二宮。

「おっと、これはまずい。」

 

パチン!

その様子を見、ハイドは指を鳴らすとどこからか水が放たれ二宮の身体を消火する。

「はー…はー…殺す気か!!」

「失礼、失礼…。」

怒りを露にする二宮だがハイドは軽く謝る様子で悪びれる様子は無い。

「それでは、貴方には我らが栄光への偉大な1ページへの立会人となってもらいましょう。」

ハイドはそう呟くとどこからか『N』と記されたガイアメモリと三枚の金で縁取りされたメダルを取り出す。

 

『ネメシス!!』

「さあ…目覚めなさい。我らとこと切れし同胞の悲願を叶える『復讐の女神』!」

ハイドは高揚しながら叫ぶと女性に向かいメモリとメダル、カプセルを投げつける。するとそれらは女性に吸い込まれ消える。

 

「いやあああああああああああ!!!」

 

女性の悲鳴が響く。すると彼女の身体はみるみる異形のそれと変化していく…。

『いや…いや…』

素体は女性の身体をベースにしているが頭部は鷲の意匠と女性のそれが混じっており胸部は獣のような毛皮で包まれている。

足は昆虫の意匠に近く刺々しい。

「誕生です。『ショッカーネメシス』…!」

『いやあああああああああああ!!!』

ここに最悪の怪人、ショッカーネメシスが誕生したのであった…。4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく・・

 

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コメント
ジュンシェさんオールライダー投稿出来る様になったのですね!これからに期待します!(時流明日無)
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