さらへ |
さらへ
こんなこと、直接は恥ずかしくて言えないから手紙に書いとこうと思う。
最初にさらと会ったのは2年生になって初日のことだった。
飛び級して入学から即2年生なんて凄いヤツがいるって話を聞いてどんな娘かな〜っと、
そんなちょっとした好奇心からさらに少し興味があった。
その日、教室に入って少し見回してみるとすぐわかった。
見覚えの無いツインテールのちっちゃくて可愛い女の子。
それがさらだってすぐに気付いた。
話しかけようとしたけどクラスのみんなも気後れしてるのか少し遠巻きに見てて、
思わず俺まで話しかけるのを躊躇ってしまったんだ。
今思えばそれが失敗だったんだよな。
その後すぐに清隆が話しかけて、さらは初めて自然な笑顔を見せてた。
その時は取っ掛かりを作ってくれた清隆に感謝したし、
俺もさらと話すことができて嬉しかったんだ。
でもさ、正直言うとその時の俺なんかモヤモヤしてたんだ。
自分でも何でかわからなかったけど…
だけど日を重ねるにつれてわかったんだ、そのモヤモヤの正体が。
さらと清隆が仲良くなるにつれて大きくなっていくこの感情。
それは清隆に俺が嫉妬してたってことで、
俺はさらのことがす、好きになってたんだって…
多分、一目惚れ…しちゃってたんだと思う。
情けない話、これが初恋なんだ。
さらは、清隆のことが好き…なんだよな?
そうだったらキッパリと断って欲しい。
この手紙を書いたのはさらに俺の思いを伝えたかったからのただの自己満足でもあるし…
だから、気軽に返事くれればいいから。
どんな返事貰っても俺とさらは友達だからな。うん。
長い手紙になっちゃったけど最後まで読んでくれたらそれだけで嬉しい。
それじゃ、また学校で。
説明 | ||
瑠川さらさんへの思いを 彼女のクラスメイト視点で綴らせて頂きました。 彼女に少しでも思いが伝わりますように… |
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