特捜戦隊デカレンジャー & 魔法少女まどか☆マギカ フルミラクル・アクション |
Episode.12 ジャッジメント・バトル
見滝原市に突入した巨大な竜巻。地上に立ち込める霧の中から、サーカスを彷彿させる異形の動物達がパレードの様に行進する。そして、竜巻の最奥から、舞台装置のカウントと共に現れる、巨大な影。それは、姿を現した途端に巻き込まれて周囲を浮遊していた建物を、まるで自身の登場をアピールするかの様に、虹色に炎上させた。
巨大な歯車に、ドレスを纏った人形を逆さに吊るした巨大な異形は、ただ笑う。それは、眼下の広がる街に住まう人間達の「無力」を嘲笑っているのか、邪念に溺れて災厄と化した、魔法少女だった頃の自分の「無力」を嘲笑っているのかは、分からない。それは、ただそこに存在し、全てを破壊し尽くす災厄・・・
舞台装置の魔女―――ワルプルギスの夜が、ここに現界した。
「遂に本体が現れやがったか・・・」
「これが・・・ワルプルギスの夜・・・」
今まで竜巻の奥底に隠れていた存在が目の前に現れた事で感じるその迫力。魔法少女事件を追ってきた中で出会った魔女など比にならない程の、凄まじい威圧感。魔法に精通していないデカレンジャー達でも分かる程に強大な魔力。パトウイング五機をそのまま吹き飛ばしてしまうのではないかと思う程の巨大な存在を前に、デカレンジャー達は息を飲む。
「こんな奴が見滝原市に入ったら、大変な事になるぞ・・・!!」
「ここで食い止めないと、本当に拙いわね。」
「皆!!戦闘態勢に入るぞ!!」
『ロジャー!!』
ホージーの言葉と共に、散開するパトウイング五機。ワルプルギスの夜に攻撃を加え、人気の無い廃屋地帯への誘導を試みる。
「行くわよ、ウメコ!!」
「OK!!」
デカイエローの掛け声と共に、パトウイング4・5はワルプルギスの夜へ光弾を放つ。光弾はワルプルギスの夜に直撃して爆発するも、大したダメージは与えられない。だが、敵の注意を引きつける事には成功したらしい。続いて、パトウイング4が光弾を放ち続ける中、パトウイング5は攻撃手段を変更する。
「放水・行きます!!」
ワルプルギスの夜に向けて大量の水を噴射する。それらはダメージを与えるには至らなかったが、パトウイング3へと攻撃を引き継ぐ事が出来た。
「センちゃん!!」
「俺の出番だ!!」
後方に控えていたパトウイング3が前に出る。コンテナを開き、中に内蔵している武器をワルプルギスの夜へ向けて投下する。
「冷凍弾・発射!!」
特殊な液体窒素を詰め込んだ冷凍弾が、ワルプルギスの夜に炸裂する。絶対零度に匹敵する超低温に晒されたワルプルギスの夜は、先の放水で水を浴びた個所から凍りついて行く。しかも、周囲の空気中の水分を巻きこんでいるのだ。
だが、ワルプルギスの夜も黙って凍らされる程間抜けでは無い。先の七色の炎を周囲に展開し、自身を覆う氷を溶かそうと試みる。そこへ、
「させるか!!行くぞ、相棒!!」
「ああ、お前もしっかり飛べよ!!」
デカレッドとデカブルーの搭乗したパトウイング1・2がワルプルギスの夜目掛けて飛んでいく。パトウイング1が高い機動性を活かしてワルプルギス夜にギリギリまで接近して注意を逸らし、その隙にパトウイング2が空中静止しながらワルプルギスの夜を取り巻く火球を撃ち落としていく。
決定的なダメージを与えられていないが、目論見通りの地点にワルプルギスの夜を引きつける事に成功したデカレンジャーは、本格的に攻撃体勢に入る。
「皆、合体だ!!一気に行くぜ!!」
『ロジャー!!特捜合体!!!』
デカレンジャー全員の掛け声と共に、五機のパトウイングがパトウイング1を中心に合体のフォーメーションに移行する。パトウイング1が胴体に、パトウイング2が分裂して両腕に、パトウイング3が脚部に、パトウイング4が右足に、パトウイング5が左足に変形し、空中で連結する。最後に頭部がセットアップされ、合体は完了する。
『ビルドアップ!!デカウイングロボ!!』
五機のパトウイングが合体した飛行型巨大ロボット・デカウイングロボが完成する。デカウイングロボは空中で静止しながら、凍結状態から脱出するワルプルギスの夜に向かって武器を構える。
「パトマグナム!!」
二丁拳銃・パトマグナムを両手に構え、ワルプルギスの夜に向けて発射する。対怪重機仕様の弾丸は、デカウイングロボより遥かに巨大なワルプルギスの夜に直撃し、火花を散らして爆発する。ワルプルギスの夜も反撃のために、足元に転がる建物を投擲するも、高速飛行能力に秀でたデカウイングロボには掠りもしない。
ワルプルギスの夜の死角へと回り込み、パトマグナムを連射しダメージを与え続け、ワルプルギスの夜の真後ろに回り込んだ所で、大打撃を加えるべく急上昇する。
「これで落ちなさい!!」
ワルプルギスの夜の上空から一気に急降下して繰り出す踵落とし、ダブルヒールスマッシュが炸裂する。パトマグナムによる死角からの攻撃に晒され続けたワルプルギスの夜は、ダブルヒールスマッシュによる打撃で完全にバランスを崩し、地上へ落下して行く。
「今がチャンスだ!!一気に決めるぞ!!!」
『特捜変形・デカウイングキャノン!!!』
デカレンジャーの再びの掛け声と共に、デカウイングロボが変形し、巨大な拳銃型の必殺形態・デカウイングキャノンへと変形合体する。
「SPライセンス・セット!!コントローラーモード!!」
SPライセンスをディーリボルバーにセットし、コントローラーモードへ移行した状態で、地上に落下したワルプルギスの夜へと照準を合わせる。
『ファイナルバスター!!!』
デカウイングキャノンの銃口にエネルギーが集中し、二発の超大型エネルギー弾・ファイナルバスターが、ワルプルギスの夜目掛けて放たれる。エネルギー弾は目標に着弾すると同時に、周囲を巻き込んで大爆発を起こす。周辺の市街地の避難が完了し、戦場が人の居ない廃屋地帯だったからこそ出来た技である。
だが、油断はできない。ファイナルバスターが着弾しても、デカレンジャーは全員、決して緊張を解こうとはしなかった。未だ煙が立ち込める場所を見つめながら、警戒を続ける。
「やったか?」
「分からない・・・でも、着弾したのは確かよ。」
「焦るな・・・もうすぐ煙が晴れる・・・」
煙の向こう側に何が待ち構えているか分からない状態で、デカウイングロボは空中で静止したまま待機する。と、その時だった
「危ない!!」
「避けろ!!」
デカイエローとデカレッドの反応により、一同は危険を察知し、回避に移ろうとする。だが、時既に遅し。煙の向こうから繰り出された紫色の奔流は、デカウイングロボに直撃。そのまま機体は地上へ落下した。
『うわぁああああ!!!』
地上に落下するギリギリでバランスを取り、上手く不時着するデカウイングロボ。瓦礫の山から立ち上がりながらも、晴れつつある煙の向こうを見据える。そこには、ファイナルバスターを食らったにも拘らず、無傷のワルプルギスの夜が佇んでいた。
「嘘・・・だろ・・・?」
ファイナルバスターの直撃すら耐え切った強大なる魔女に、デカレンジャーは戦慄する。対するワルプルギスの夜は、最初に現界した時以上の魔力を放ちながら、空中へと浮かびあがっていく。惨劇の夜の幕は、まだ開けたばかりだった・・・
デカレンジャーが、デカウイングロボでワルプルギスの夜と交戦していたその頃、避難が完了して人気の無くなった見滝原市では、爆音が鳴り響き、火柱が凄まじい勢いで上がっていた。大規模な戦闘が行われている事によるものである。
「ゼェ・・・ハァ・・・」
街中の大きな交差点にて、肩で息をしながら戦う魔法少女が二人――ほむらとマミである。二人が身に纏う魔法少女の衣装は、爆炎による焦げ跡と砂煙に汚れ、至る所に血が滲んでいた。満身創痍に近い状態で二人が見据える先には、インキュベーターの差し向けた刺客――ウィッチロイド五体が武器をこちらに向けて構えていた。
「なかなか粘るね。まさか、君達がウィッチロイド五体を相手にここまで戦えるとは思わなかったよ。もし君達が魔女になってくれたら、相当な量のエネルギーが手に入っただろうね。」
眼下で繰り広げられるウィッチロイドと魔法少女の死闘を、文字通り高みの見物と言わんばかりに見下ろすインキュベーター。その言葉に、魔法少女二人の苛立ちが増す。
「死んでもお断りよ。魔法少女の契約には、魔女になる事なんて聞いていないわ。」
「マミの言う通りよ。あなた達は自分の思惑しか頭に無い・・・佐倉杏子も、魔女と道連れに始末するつもりだった事は分かってるのよ。」
敵意丸出しでインキュベーターに殺気を放つマミとほむら。対するインキュベーターは、やれやれと溜息交じりに肩を竦めるだけだ。
「何で解って貰えないのかな?僕等は君達に憎悪を抱いているわけではないし、むしろ譲歩しているんだよ。魔法少女の契約のお陰で、この地球の文明はここまで発展できたんだし、君達もその利益を甘受しているじゃないか。」
「それとこれとは話が別よ!!」
「この地球の文明はあなたが育て上げたのだとしても、この星全てがあなただけの物じゃない・・・この星は、私達が守る!!」
インキュベーターの主張を一切聞き入れる姿勢を見せず、頑として戦う姿勢を示すほむらとマミ。その姿に、インキュベーターは無表情のままで・・・
「・・・やっぱり、君達は訳が分からないよ。」
放たれた言葉は、それだけだった。インキュベーターの言葉を皮きりに、ウィッチロイド達が再び魔法少女達へ襲い掛かる。
「ティロフィナーレ!!」
マミの掛け声と共に、周囲に展開した無数のマスケット銃から弾丸が放たれ、数百発の弾丸がウィッチロイドへ集中する。如何に俊敏に動いたとて、回避できる弾幕ではない。だが、銃を持ったウィッチロイド・シューターが前に出ると、
『ウィィィィイイン!!』
「なっ!?」
ウィッチロイド・シューターの機械音と共に、マミ同様に周囲に展開される銃の群れ。それらはマミの放ったマスケット銃の弾丸を全て相殺する。一発も攻撃が届かなかった事に歯が見するマミだが、それどころではない。
『ウィィイイ!!』
「ぐっ!!」
サーベルを持ったウィッチロイド・セイバーが、凄まじいスピードでマミの懐へ飛び込んできたのだ。咄嗟に手に持っていたマスケット銃で応戦するも、本来遠距離戦闘を得意とするマミは接近戦闘が不得手であり、その上二刀流で繰り出される斬撃は凄まじい。対応しきれなくなるのも時間の問題だった。
「きゃっ!!」
『ウィィィイ!!!』
遂に激しい斬撃の前に、マミが体勢を崩して地面に倒れる。それを見逃す筈も無く、ウィッチロイド・セイバーの無慈悲な人達が振り下ろされようとする・・・その時だった。
「高速拳!!ライトニングフィスト!!!」
マミにサーベルを振り下ろそうとしていたウィッチロイド・セイバーの身体が、光の速さで繰り出された拳によって吹き飛ばされる。ウィッチロイド・セイバーが瓦礫の山に突っ込んだ時、マミの目の前には白いデカスーツに身を包んだ刑事が居た。
「無法な悪を迎え討ち、恐怖の闇をぶち破る!!夜明けの刑事・デカブレイク!!!」
左手に装着した大型ブレスレット・ブレスロットルが、まるで朝日を反射したように煌めく。特キョウ所属捜査官・姶良鉄幹ことテツが変身した姿、デカブレイクが、そこにあった。
「あなたは・・・」
「遅れてゴメン!!君達を助けに来た!!」
デカブレイクことテツとは、既にデカベースで顔を合わせていたため、突如現れたデカブレイクをすぐに味方と認識できた。
「来るわよ!!」
『ウィィイイイ!!』
ほむらがデカブレイクに呼び掛けると同時に、今度は槍を持ったウィッチロイド・ランサーが襲い掛かる。デカブレイクは拳を握りしめながら、繰り出される刺突を受け流し、そして槍の柄を掴む。
「剛力拳!!パワーフィスト!!!」
強化された左腕の腕力により、ウィッチロイド・ランサーが持っている槍ごと勢いよく振り回される。
「ハァッ!!」
デカブレイクは、ウィッチロイド・ランサーをそのままビルの壁に投げ飛ばし、その機体をコンクリートの壁にめり込ませる。
「すごい・・・」
自分達を追い詰める程の能力を持ったウィッチロイドを相手に高い戦闘能力を発揮してこれを撃退して見せるデカブレイクに驚嘆するマミ。
特キョウは、特に凶悪なアリエナイザーによる事件を専門に手掛ける、宇宙警察本部直属の捜査機関であり、その実力は宇宙警察の中でもトップクラスに属すのだ。
「やれやれ、宇宙警察までお出ましか・・・」
「インキュベーター!!俺達はお前を必ずデリートする!!」
「ふぅ・・・仕方ない、こうなったら僕も出るよ。」
そう言って、交差点の道路に現れたインキュベーターの背中のフタが開く。中から飛び出したのは、白いグリーフシードの形をした球体。それは、瞬く間に形を変えて、人形を取る。インキュベーターと同じ、白を基調とした機械鎧である。
「これは・・・マッスルギアか!?」
マッスルギアとは、エージェント・アブレラが販売していた戦闘強化服である。脅威的なパワーと装甲を誇り、デカレンジャー5人が全く歯が立たない程の戦闘性能を発揮した。
だが、目の前でインキュベーターが出現させたものは、天空の花事件までの間で見た事の無いタイプのマッスルギアだった。アブレラが販売していた重厚な鎧ではなく、スマートな軽量型の戦闘強化服である。
「その通り。エージェント・アブレラが作り出したマッスルギアを、僕達が使うために改造したものなのさ。」
そして、インキュベーターはマッスルギアに飛び付き、開かれた胸部ハッチから内部へと入り込む。
『一応言っておくけど、このマッスルギアは君達の知るものとは違う。僕達が集めたエネルギーを利用する事が出来る性能を持った機体なのさ。だから・・・』
インキュベーターの乗り込んだマッスルギアが、一瞬にしてその場から消える。そして、
「がはっ!!!」
次の瞬間には、デカブレイクのすぐ近くまで接近し、強力な蹴りを放っていた。凄まじい勢いで蹴り飛ばされたデカブレイクは、瓦礫の山を貫通して通りの向こうへ投げ出される。
『この程度の動き、造作も無いんだ。』
初動で音速レベルの速度を叩きだすマッスルギアの性能に、マミとほむらは戦慄する。瓦礫の山の向こうでは、テツが衝撃に身を打ちのめされながらも、立ち上がろうとしていた。
『無駄だよ。』
マッスルギアの右手に、魔力が集中する。数秒の溜めの後、放たれたのは極太のビームだった。それは、デカブレイクを叩きこんだ瓦礫の山を粉砕し、その向こうに居るデカブレイクにまで及んだ。
「うわぁぁあああああ!!!」
通りの向こうで叫び声が聞こえる中、大爆発が起こった。ほむらとマミは、救援に駆けつけてきてくれた宇宙警察が赤子の手を捻る様に倒された事に絶望する。
『さて、あとは君達だけだね。』
インキュベーターと、ウィッチロイド達の矛先が、魔法少女二人へ向いた・・・・・
デカレンジャーと魔法少女達が見滝原市を舞台に死闘を繰り広げていたその頃、デカベースではワルプルギスの夜を撃破するための特殊整備が急ピッチで行われていた。ワルプルギスの夜に加え、街中の戦闘においてはインキュベーターまでもが現れた以上は、一刻の猶予も無い。署長であるドギーは、デカベースの全権をスワンに委託し、自らも出撃したのだった。
「皆!!ありったけの超力を、デカベース中枢のリアクターに注ぐんだ!!」
三浦参謀長がデカベースの指令室からモニター越しに命令を出す先には、デカベースのエネルギーリアクターを囲むように立つ五人の男女が居た。皆一様に青い軍服をイメージした服装で、腕には『UAOH』と記されていた。
『了解しました。皆、行くぞ!!』
『了解!!』
三浦参謀長の指示に従い、エネルギーリアクターに向かい腕をクロスさせて五色のエネルギーを注ぎ込む。彼等は三浦参謀長と同じくUAOHに所属するメンバーであり、デカベースの対ワルプルギス仕様のエネルギーを充填するために召集されたのだった。
「スワンさん、エネルギー充填率は!?」
「・・・駄目だわ。現在ようやく60%に到達する所よ・・・星野さん達に頑張ってもらっても、70%が限界ね。残りの必要量を満たすのは到底無理だわ・・・」
「クソッ!!超力に代わるエネルギーなど、存在しないと言うのに・・・!!」
デスクに拳を叩きつけて派が見する三浦参謀長。デカベースに充填しているエネルギーは、代用できない代物なのだ。これが電力等生み出す方法のあるエネルギーだったならば、宇宙警察の職権を乱用してでも手に入れる所なのだが、現実はそれを許さない。エネルギー充填に、かつて地球を救った戦士達が尽力しているとはいえ、今のままのペースでは、ワルプルギスの夜が見滝原市を破壊し尽くすのが先だ。
打開策が見つからない、絶望に叩き落とされた様な状況に。そんなところへ・・・
「ちょっと失礼するダップ。」
「ダップ君!?」
「ダップ君・・・ダップ君じゃないか!!」
デカベースの指令室へ入ってくる人物の名前を、スワンは驚いた様子で、三浦参謀長は懐かしさを交えた声で呼んでいた。ハザード星人・ダップは、デカマシンを結界突入使用にするために尽力したエイリアンであり、故郷のハザード星に伝わる魔法文明を継承者なのだ。
「どうしてここに?もうハザード星に帰ったとばっかり・・・」
「すみませんダップ。どうしてもデカレンジャーの皆さんが心配になったから来てしまったダップ。」
スワンに対して申し訳なさそうに頭を下げるダップ。一方の三浦参謀長は、ダップに近づくと、固い握手を交わす。
「久しぶりじゃないか!!バラモビルを倒したあの一件以来だったね。」
「お久しぶりです、三浦参謀長。再会を懐かしむのは後にして・・・結構、ピンチみたいダップね。」
ワルプルギスの夜に対抗するためのエネルギーが不足している問題に直面している二人に対し、ダップが改めて問いかける。
「ああ・・・エネルギーが・・・超力が、どうしても足りないんだ。このままでは、見滝原市は破壊し尽くされてしまう・・・!!」
「超力に代わるエネルギーダップか・・・・・ちょっと、通信機を借りても良いダップ?」
「ええ、良いけど・・・」
しばらく思案したダップが、何かを思いついたのか、スワンに通信機を貸すように促す。ダップはある番号に打ち込むと、受話器を持つ。
「・・・あ、I.N.E.T.の久保田博士ダップ?僕はダップだダップ。」
受話器越しの会話はしばらく続けられ、やがてダップは満足する答えを得たらしく、明るい調子で受話器を切った。
「二人とも、何とかなりそうダップ!!」
絶望に染められた空気に満ちたデカベースのオフィスに、希望の光が灯った瞬間だった。
見滝原アリーナの避難所。次々避難してくる人々でひしめく中を、まどかは一人、家族と離れて歩いていた。避難所には、警察や救急、消防等様々な人々が集まっている。先程も、市内で火災が起きたらしく、消火活動のために消防車が一台出動した所だ。他にも、『キッチンがいなも』と書かれた焼き肉弁当を避難所の人々に配っている宇宙人(・・・)なども居た。
(皆・・・ワルプルギスの夜が来た所為で・・・)
自分が魔法少女となれば簡単に倒せる存在の所為で、不安や恐怖を抱いて避難してきた人々を見ると、まどかは居た堪れない気持ちになった。そんな中、幼稚園から避難してきたのだろう、子供を大勢連れた女性の姿があった。
「みのりせんせー、恐いよー。」
「せんせー、いつになったら元に戻るの?」
不安そうな表情をした子供達の手を取り、保育園の先生であるみのりは子供達に話しだす。
「昔、私のお兄ちゃんが言った点だけどね・・・この雨だって、絶対に止むよ。そしたら、青空になる。今だってこの雨を降らせている雲の向こうには、どこまでも青空が広がっているんだよ。」
みのりはそう言うと、アリーナの窓から見える、厚い雲に閉ざされた空を見上げる。それにつられて、子供達とまどかも空を見上げた。一筋の光すら通さない曇天は、ここに居る人々の絶望を象徴している様で・・・しかし、みのりをはじめ、子供達はこの向こうにある希望を信じて疑わなかった。
(青空・・・か・・・)
デカレンジャーや魔法少女・・・自分にとって大切な人達が、今もこの空の向こうにある希望のために戦っている。しかし、当事者の一人であった筈の自分はここで彼等が勝利するのを待つしか出来ない。
(私は・・・私は!!)
気付いた時には、走り出していた。自分に何が出来るか分からない。インキュベーターの目論見通り、魔法少女としての契約を結ばされる事になるかもしれない。それでも、ただここでじっとしているなど出来なかった。避難所の扉を通り、アリーナ出口へ駆けだす。その時だった。
「君!!どこへ行くんだ!?」
まどかを止める人物が居た。振り返ると、そこにはオレンジ色のレスキュー服に身を包んだ男性がまどかの腕を掴んでいた。
「離してください!!私は・・・行かなきゃいけないんです!!」
「街は今災害に見舞われて危険だ!!子供は避難所で大人しく待っているんだ!!」
「駄目なんです!!私じゃないと・・・私が行かないと!!」
まどかが災害に見舞われた見滝原市へ、親友のために戻るのを、しかしレスキュー隊の男性は認めない。尚も街へ行くと言って聞かず、必死にその腕を振り解こうとするまどかに、レスキュー隊の男性は、
「いい加減にするんだ!!」
頬を叩いて落ち着かせる。平手打ちによる痛みで、先程まで親友の元へ行く事に必死だったまどかは、落ち着きを取り戻す。レスキュー隊の男性は、まどかの両肩に手を置くと、目線を合わせて叱りつけるように説得する。
「今、街は酷い災害に見舞われている。君みたいな子供がそんな中に飛びこめば、命は無い・・・危険に飛びこんで人を助けるのは、俺達の仕事なんだ。君はおとなしく避難所で待つんだ。良いね?」
「で、でも・・・・・」
魔法少女の事情を話すわけにはいかないまどかは、黙ったまま納得できない顔をするばかり。そんなまどかの様子を見て、レスキュー隊の男性は、まどかも確固たる覚悟を持ち、命がけでこの災害に飛びこもうとしている事を理解し、まどかを説得するように話しかける。
「何でそこまでして、命を危険に晒すんだ?君が何を想っているかは知らないが、君ひとりの命じゃないんだ。それに・・・人の命は、地球の未来なんだ。」
「人の命は・・・地球の、未来?」
その言葉に秘められた意味が解らず、反芻するまどか。だが、まどかには、それが初めて聞いた言葉とは思えなかった。レスキュー隊の男性は、真摯な眼差しでまどかの目を見て話す。
「そうだ・・・人間は、一人一人がこの地球を変える可能性を秘めているんだ。俺達はただ目の前の命を助けるだけじゃない・・・人が作りだす未来を守るために災害と戦っているんだ。君だってそうだ・・・君の命は、君が思っている程軽い物じゃない。ここで簡単に投げ捨てて良い物じゃないんだ!!」
その言葉は、まどかの心に深く響いた。それは、今まで自分の事を何の取り柄も無い、何の役にも立たずに生きるだけの人間だと思っていたまどかの認識を一瞬にして打ち壊した。同時に、今まで親友を助けるために、それだけのために魔法少女になりたいと思っていた自分の真意を悟った。
だから、その事に気付かせてくれた目の前のレスキュー隊の男性には、言わなければならない。
「・・・ありがとうございます。」
「・・・そうか。分かったら避難所に・・・」
まどかを避難所に戻るよう促そうとしたレスキュー隊の男性だったが、その言葉は途切れてしまう。
「隊長!!南区で火災が発生しました!!急いで出動の用意を!!」
「分かった!!今行く!!」
部下らしいレスキュー服を身に付けた男性からの声に応じ、即座にその場を後にしようとする。そこへ、まどかは
「あのっ!!お名前・・・聞かせてもらえませんか?」
「・・・巽纏だ。君も、早く安全な場所に避難するんだぞ!!」
そう言うと、仲間のレスキュー隊が待っている場所へと急ぎ走って行った。まどかはその背中を、尊敬の念を込めて見送っていた。
そして、まどかは歩きだす。だが、その方向は避難所ではない。親友たちが戦っている、見滝原市へ・・・
「まどか、どこ行くつもりだ。」
だが、その歩みを止める人物がまたも現れる。まどかが振り向いたそこに居たのは、まどかの母親――詢子だった。
「お母さん・・・私、友達のところに行かなきゃならないの。」
「お前一人のための命じゃないんだぞ!!そう言う勝手やらかして・・・」
「分かってる。」
まどかを叱りつけ、止めようとする詢子の言葉を、まどかは遮る。その目には、確かな覚悟が宿っていた。自分を止めようとする母親を見据え、まどかは言葉を紡ぐ。
「私だってママの事、パパの事、大好きだから・・・どんなに大切にしてもらってるか知ってるから。自分を粗末にしちゃいけないの、分かるよ。」
揺るぎない想いを胸に秘めたまどかの視線に、詢子は目を見開く。
「だから違うの。皆大事で、絶対に守らなきゃいけないから・・・そのためにも、私今すぐ行かなきゃいけない所があるの!!」
「・・・理由は説明できねえってか・・・宇宙警察が関わってる事件に関係しているのか?」
詢子はすぐに事の次第を悟った。まどかはその問いに対し、首肯する。それに対し詢子は、
「なら、私も連れて行け。」
「駄目・・・ママは、パパやタツヤの傍に居て。二人を安心させてあげて。」
まどかに同行すると言い放つも、それはまどかによってはっきりと拒否された。
「ママはさ、私が良い子に育ったって、言ってくれたよね。嘘も吐かない、悪い事もしないって・・・」
いつかの言葉を反芻するまどか。詢子のその言葉を信じ、まどかは改めて問いかける。
「今でもそう信じてくれる?私を、正しいと信じてくれる?」
それに対し、詢子は手を上げようとしたが・・・まどかの真剣な眼差しを見て、すぐに下げた。
「絶対に下手打ったりしないな?誰かの嘘に踊らされてねえな?」
「うん・・・私はもう、答えを得ているから。」
まどかが放ったその言葉に、詢子は確かな重みを感じ、そして自身の娘がいつの間にか大きくなった様に感じられた。自分の預かり知らぬ場所で何があったかは分からない。だが、まどかは今変わろうとしている事が分かった。
親に出来る事は、その背中を押してやる事・・・まどかの背中を叩き、送り出す。
「ありがとう、ママ・・・」
まどかは自身の母に感謝しながら、災害に見舞われた見滝原市へと駆けて行った・・・
場所は代わって、見滝原市内の交差点。魔法少女とデカブレイクが、ウィッチロイドとインキュベーターを相手に戦い、周囲の建物は破壊し尽くされ、瓦礫が至る場所に散乱しているそんな中、ほむらとマミ、デカブレイクは路上に倒れ伏していた。
「ぐっ・・・強過ぎるっ・・・・!!」
強烈な攻撃にさらされ続けた所為でデカスーツの変身は解け、魔法少女二人も大怪我を負っていた。マッスルギアに乗り込んだインキュベーターとウィッチロイドの戦闘能力は凄まじく、三人を簡単に叩きのめしてしまった。テツの視線の先には、未だに健在のインキュベーターとウィッチロイドが立ちはだかっていた。
『宇宙警察の君も、随分粘ったね。まさか僕が前線に出る事になるなんて、思わなかったよ。』
マッスルギアの内部から、インキュベーターの声が響く。テツは変身が解けても尚、立ち上がり戦おうとするも、ダメージが大きすぎて上手く立てないでいた。
『もう良いよ。君達はよく頑張った。ここで消えてもらうよ・・・』
そう言って、インキュベーターは三人に向かって腕を振りかざす。手のひらの先には、バレーボール大の魔力球が浮かんでいた。
(くっ・・・ここまでなんて・・・ナンセンス!!!)
インキュベーターを倒すことすらできず、ここで負ける事の悔しさに、テツは歯軋りする。既に体力もデカスーツも限界を迎えている。だが、それでも立ち上がらねばならない。この地球の、未来を切り開くために・・・
『終わりだよ・・・』
そして、魔力を込めた球体がテツ達に向けて投げつけられる。テツは頭を守る様に腕を交差させ、やってくる衝撃に耐えようとしていた。だが、インキュベーターの攻撃がテツに通る事は無かった。
「ベガスラッシュ!!!」
突如現れた影によって、魔力球は真っ二つに切られてしまった。二つに分かれた魔力球は、テツとほむら、マミの横を通り過ぎて爆発を起こす。爆炎に照らされて現れた影は、テツにとって見知った、地球署最強の人物・・・
「百鬼夜行をぶった切る・・・地獄の番犬!!デカマスター!!!」
黒とメタリックブルーのツートンで色取られたデカスーツ。地球署署長であるドギーが変身した姿、デカマスターだった。
「テツ!!大丈夫か!?」
「ボス・・・俺は大丈夫です。でも、彼女達が・・・」
テツの後ろで倒れているほむらとマミは、テツ以上に傷を負っている。デカマスターは三人の状態を確認すると、インキュベーター達の前へ出る。
「お前は彼女達を連れてさがれ。しばらく休んでいろ。その間、こいつ等は俺が相手する。」
愛刀のディーソード・ベガを抜き放ちながら、インキュベーターとウィッチロイド達の相手をする事を宣言するデカマスター。それに対し、インキュベーターは、
『君ひとりで僕達を相手にするのかい?無駄だよ・・・僕達を止める事なんて、誰にもできやしない。』
「それはどうかな?」
デカマスターは挑発する様に不敵に笑うと、一気にインキュベーターとウィッチロイドに対し距離を詰める。刃同士が衝突する激しい金属音が響き渡る中、最強の刑事の戦いが幕を開けた・・・
デカマスターの戦いが始まったその頃、エネルギー不足によって最終兵器を起動できずにいるデカベースでは、スワンが所長代行を行い、デカベースを移動用際・デカクローラーへ特捜変形させて見滝原市目指して移動していた。
「ダップ君、このあたりかしら?」
操縦室でマップを見ながら位置を確認するスワンに、隣に居るダップが頷く。ワルプルギスの夜に対抗するために、見滝原市に近づきながらエネルギー補給のための合流ポイントを目指していたのだ。
「久保田博士によれば、I.N.E.T.のエネルギー充填装置がもうすぐこの地点に到着する筈ダップ。話によれば、空中から照射する形でエネルギーをデカベースに送り込むらしいダップ。」
「分かったわ。しばらくはここで待機ね。」
「しかし、超力に代わるエネルギーとは、一体何なのだろうか?」
「博士の話によれば、『地球の自然から与えられる、星を守る力』ダップ。」
「成程、地球の自浄エネルギーである超力と似ている・・・もしかしたら、起源を同じくする力なのかもしれないな。」
三浦参謀長は、超力戦隊を率いていた軍人食の大佐であると同人に、優秀な研究者でもあった。超力に似た、地球を守るエネルギーという物に興味を惹かれるは当然だった。
「二人とも、今はそれどころじゃないわよ。それより今は・・・来た!!」
緊急事態にも関わらず、自分達の話題で盛り上がろうとする二人を窘めるスワンだったが、その言葉が途切れた。デカベースに近づく、飛行物体を確認したのだ。
「人工衛星の様な形状ね・・・あのパネルから照射されるのかしら?」
「いや、正確にはあれは強化装置ダップ。」
「え?どういう事?」
「あの装置は、超力に代わるエネルギーをデカベースへ送り込むための増幅・反射装置で、エネルギーを放つ人は別に居るって事ダップ。」
「人が放つ・・・超力戦隊のようなものなのか?」
三浦参謀長の疑問に、だがダップは専門ではないので答えられない。三人は上空にて静止する衛星を見つめるばかりだった。
デカクローラーの上空にI.N.E.T特性の衛星が静止していたその頃、その付近のビルの屋上に、五人の男女が集まっていた。民族衣装にも似た服装の彼等の視線の先には、パネルを展開して浮遊しているI.N.E.Tの衛星がある。
「皆、あの時と同じだ・・・I.N.E.Tが作ったあの装置に、アースを送り込むんだ!!」
「ああ!!」
「分かっているさ!!」
「俺達の力を、届けるんだ!!」
「私達の星を守るための・・・力を!!」
赤い民族衣装を着た男性を皮きりに、五人は前へ出て腕を上空の衛星目掛けて翳す。
『ハァッ!!!』
五人の掛け声と共に、それぞれ色の違う、五色のエネルギーが迸る。衛星のパネルに照射されたその光は、増幅されてデカクローラーへと反射されていく。
「凄い・・・不足していたエネルギーが、一気に満ちて行くわ!!」
「超力とは全く別のエネルギー・・・だが、その本質はほとんど変わらない。これなら、デカベースロボを起動できます!!」
「やった!!成功ダップ!!」
デカクローラーの指令室で、歓声を上げる三人。絶望から一気に逆転、勝利へ繋がる希望のかけ橋が出来上がった様な気分だった。
だが、いつまでも喜んでいる場合ではない。この事を皆に連絡し、反撃に転じなければならない。スワンはパネルを操作し、見滝原市で戦っているデカレンジャー達に通信を取る。
「皆、待たせたわね!!デカベースは準備完了よ!!一気にここから巻き返すわよ!!」
『待ってました!!』
『よくやったぞ!!スワン!!!』
デカレンジャー達からも歓喜の声が上がる。一方、スワンは白いカラーリングのSPライセンス取り出し、構える。
「エマージェンシー・デカスワン!!!」
形状記憶金属・デカメタルが、スワンの身体に定着する事で、デカスーツとなるのだ。
「フェイス・オン!!」
迸る光の中から現れたのは、白とオレンジのツートンのデカスーツを装着した刑事、デカスワンだった。捜査官では無いスワンが変身できる理由は不明だが、本人いわく、乙女のたしなみとの事。ちなみに、4年に一度変身するオリンピックヒロインらしい。
インキュベーターが振り下ろす、マッスルギアの武装である剣を受け止めるデカマスター。がら空きになった胴体に蹴りを叩き込んでインキュベーターと距離を取る。
「スワン、今すぐそっちに戻る。デカベースロボの起動準備を頼む!」
『そうはさせないよ。』
『ウィィィイイッ!!』
デカベースクローラーへ帰還しようとするデカマスターを、しかしインキュベーターは許さない。ウィッチロイド達がデカマスター目掛けて攻撃を仕掛けてくる。だが、デカマスターへ向けられたそれらの攻撃は、数発の銃声と共に止められてしまった。
「私達を忘れてもらっちゃ、困るわね!」
『ウィィィイッ!!ウィィッ!!』
デカマスターへ襲いかかろうとしたウィッチロイドを、地面の弾痕から飛び出たリボンが拘束する。マミの『命を繋ぐ』と言う願いから発現した、拘束魔法によるものだった。
そして次の瞬間、拘束されたウィッチロイド達の足元が、大爆発を起こす。時間操作の魔法でウィッチロイド達の足元へ移動し、手榴弾をばら撒いたほむらの仕業だった。
「ここは私達が引き受ける・・・あなた達は早く、ワルプルギスの夜を!!」
「済まない・・・行くぞ、テツ!!」
「ロジャー!!」
傷も完全に治り切っていないほむらとマミに感謝しながら、デカマスターとデカブレイクはその場に背を向け、デカベースクローラーへと急ぐ。
残された者達は、再び戦いを始めようとしていた。
『やれやれ・・・まあ、良いか。所詮宇宙警察ではワルプルギスの夜を打倒する事なんて出来る筈が無いんだから。』
「それはどうかしら?いつも運命があなたに味方するとは限らない・・・私達は、今度こそ新しい運命を切り開いて見せる!!」
『そうかい・・・それじゃあ、その願いを抱いて死ぬと良い。』
インキュベーターの指示のもと、ウィッチロイド達が魔法少女達に突撃する。魔法少女達も、ソウルジェムの穢れを浄化するグリーフシードが少ない中、再び戦いを始めようとしていた。
「スワン、待たせたな!!」
「ドギー、早く席に着いて!!」
ドギーのデカベースへの帰還が済んだ所で、デカスワンはインカムを手に取り、デカベース全域に緊急放送を流す。
『S.P.D.職員の皆さん、只今より、デカベースはデカベースクローラーより、さらに最終形態に変形いたします。また一般区域に残っている職員の型は、至急セーフティーゾーンへ移動してください。』
デカスワンの指示に従い、セーフティーゾーンヘ移動する職員達。全員の退避を確認すると、指令室に座るデカマスターに合図を送る。
「超巨大起動・デカベースロボ!!!」
デカマスターがデスクのレバーを引くと同時に、デカベースの変形が始まる。デカベース内部の退避区域が完全に隔絶され、デカベースクローラーが直立する。現れたのは、全高88.5メートルの巨大なロボット。これこそ、デカレンジャーの最終兵器・デカベースロボである。
「敵は正面!!超巨大魔女・ワルプルギスの夜!!!」
デカマスターの宣言と共に、動き出すデカベースロボ。今、デカレンジャー達の反撃が始まろうとしていた。
説明 | ||
見滝原市にて、謎のエネルギー反応が続発する。一連の現象について調査をすべく、見滝原市へ急行するデカレンジャー。そこで出会ったのは、この世に災いをまき散らす魔女と呼ばれる存在と戦う、魔法少女と呼ばれた少女達。本来交わる事の無い物語が交差する時、その結末には何が待っているのか・・・ この小説は、特捜戦隊デカレンジャーと魔法少女まどか☆マギカのクロスオーバーです。 |
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コメント | ||
赤井修也さんへ:ギンガの光やI.N.E.T.のネタは、スーパー戦隊VSシリーズから取りました。よろしければ、今度見てください。(鈴神) ギンガの光はすごいですね。(赤井修也) |
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