緋弾のアリア 白銀の夜叉 |
第二話 始業式と奴隷宣言
四月一日。 今日は東京武偵高校の始業式の日だ。 今日は珍しく執事の天野康太(あまのこうた)に飯を作ってもらって出かけた。 そしていつものように早く登校してトレーニングをしていると・・・
ズドオオン!!!
何だ!? いくら生徒が日常的に拳銃(チャカ)や刀を振り回す武偵高とはいえ、爆弾はやりすぎだろ! 何が起きたのかを知るために俺は訓練室を飛び出した。 爆発らしき音と何かが焦げたような匂いをたどって見たものは黒焦げになったチャリだった。 この焦げた匂いからして、チャリの爆破に使われたのはC4爆弾か・・・ なんだってチャリが爆弾なんか仕掛けられなきゃなんねえんだよ。普通C4は車や電車といった大きなものを爆破するのに使われるものなのに・・・ ふと隣を見るとセグウェイという乗り物が体育倉庫の方に向かっていくのが見えた。 げっ! あのセグウェイUZIを積んでやがる! 誰かに襲い掛かる気なのか!? そうはさせねえ! 俺はセグウェイの先回りを始めた。
やっと体育倉庫にたどり着くとそこにはもうUZI搭載のセグウェイが居てちょっと前髪が長い男子生徒がそれに立ち向かうように対峙してた。 だがセグウェイは十台も居やがる。 ちっと面倒だな。 「おい! 俺は五台片付けるからお前は残りを片付けろ!」俺がそう言うとその男子生徒はびっくりした様な顔を見せながらも頷いた。
「いくぜ、銃付きのカカシ野郎!!」俺は一旦バックステップして体育倉庫の壁をバネにして飛び掛り、
「散魂鉄爪(さんこんてっそう)!」
ザン!! スパッ!!
UZIは俺の爪で切り裂かれていた。 爪と言っても俺がいつも着けてるグローブに付いてる鉤爪だがな。 これは銃弾や銃、刀も切り裂ける切れ味を持つ優れものだ。 横を見るとあの男がベレッタM92FでUZIを破壊してた。 しかも銃口に正確に狙いを定めて。 すげえ。 あんな奴どこに居たんだよ。 ふと後ろを振り返ると、ん? あいつはアリアじゃねえか。 こんな所で何してんだ? 俺が近づくと跳び箱の中に居るアリアが「あ! 竜也! その強猥男を捕まえて!!」と赤い顔をして言った。
「おい。 アリアの言った事は本当か? 本当だったらタダじゃおかねえぞ」と俺は爪をかざして詰め寄る。 するとその男、名札を見ると遠山金次(とおやまきんじ)は「誤解だ。 不可抗力だよ」と言う。 「ああ、めんどくせえ! じゃあここで何があったのかそれぞれ言いな!」と言った。
アリア曰く「あたしはこいつがチャリを乗っ取られて助けたのにこいつはあたしが気絶してる隙に服を脱がそうとしてた! あれは強制猥褻! 犯罪よ!」
キンジ曰く「俺はチャリを乗っ取られた所をアリアに助けられたが、事故でこいつの服が捲れ上がってしまったんだよ。 で、俺が脱がそうとしたなんて言いがかりを付けられたってわけだ」
俺はしばらく考えて「よし、じゃあキンジって奴が次にこういうことをした場合は処置はおめーに任せる。 だが今回は未遂寸前でお咎め無しって事にしとけ。 じゃあな」と言い残して去った。
俺は三学期からここに転校してきたので自己紹介をすることになった。 クラスは二年A組で担任は高天原ゆとり先生だそうだ。 近くには俺と同じく三学期からここに来たアリアが居た。 あいつは俺を見ると不機嫌そうな面をした。 俺が何したってんだ?
「去年の三学期に転入して来た二人の生徒を紹介しまーす。 ちなみに女の子はかわいくて男の子はちょっと柄が悪いけどカッコいいですよー」と高天原先生が言うと同時に俺とアリアが教室に入る。
「二人とも強襲科(アサルト)で女の子は神崎・H・アリアちゃん。 男の子の方は天草竜也君でーす」
周りの生徒は「うわー。かわいいー」 「あいつ彼女にしてぇー」 「かわいいくせにどれだけ強いのかなー」 「あの銀髪ストレートカッコいいじゃん」 「これで火鼠の衣と犬耳があったら犬夜叉だね。 彼女居ないのかなー。 居なかったらあたしかごめの様になって桔梗の入る隙なんか無いくらいの仲になろー」 「強襲科で聞いた事あるけどあいつ神崎と互角以上に戦えるんだとよ」と色々な事を言っていた。 席はアリアがキンジって奴の隣に、俺はその後ろという事になった。
アリアが机に突っ伏してるキンジにベルトを投げ渡すと突然、
「理子分かった! 分かっちゃった! これ、フラグばっきばきに立ってるよ! キー君ベルトしてない! そしてそのベルトをツインテールさんが持ってた! これはつまりキー君は彼女の目の前でベルトを取るような何かをした! そして彼女の部屋にベルトを置いてきた! つまり二人は熱い熱い恋愛の真っ最中なんだよ!」とアリア並みにちびな金髪の女がふざけた事を言った。 するとクラスは大盛り上がりになった。 はっきり言ってこれは外れだろ。 アリアの「でっかい風穴開けてやるんだからー!!」とかいう捨て台詞が聞こえたから。 俺は理子と言う女に近づいて言った。
「おーい、理子ったな。 おめえの言葉は外れだ。 俺は体育倉庫で見たぜ。キンジがチャリをジャックされたのをアリアが助けて偶然スカートのネジが取れたのをキンジが気づいて止めるためにベルトを渡しただけだ。 だがアリアはキンジが助平な事をしようとしたと勘違いして襲い掛かりキンジは何とか逃げ切った。 これが真相だ」
「ぶう〜 あれえたっ君、もしかしてえ自分ができなかったから焼きもち焼いてるの〜?」とか理子はふざけた事を言ってきた。
「ぶう〜じゃねえぞコラ。 それに俺にあだ名なんかつけて馴れ馴れしくすんじゃねえ」
バキッ
俺は理子をぶん殴った。 するとクラスの奴等が俺が理子を殴った事に怒ったのか俺に向かってくる。 すると・・・
ズダァン! ズダァン!
拳銃の音が聞こえた。 撃ったのは何故か顔を赤くしてるアリア。
「れ、恋愛なんて、くだらない! 全員覚えておきなさい! そういうバカな事を言う奴には、風穴開けるわよ! それから竜也! あれがあたしの勘違いですって!? ふざけるんじゃないわよ!」
俺は少しムカッとし、
「俺は途中から加わったんだからよく分からなかったからああ判断するのが当然だろが。 何ならやるか? てめえ」と言い放った。
「上等よ。 あんたから風穴開けてやるわ!」
「けっ。 開けれるもんなら開けてみやがれ!」
俺とアリアは売り言葉に買い言葉だったが先生が止めた。
放課後、強襲科で訓練しているとアリアが近くにやってきた。
「何だよ。 やるのか? 俺はいつでもいいぜ」
「戦うけどそれは今日じゃない。 ちょっと来なさい」
俺はアリアに引っ張られて第三男子寮のある部屋の前に来た。 アリアがチャイムを鳴らす。 だが出ない。 二回連続で押す。 また出ない。 部屋に居ねえんじゃねえのか? だがアリアはチャイムを連打する。 失礼だろうが。 いい加減やめろと言おうとしたら、
「だー! うっせえな!」と家主が出てきた。 ここの家主ってキンジだったのか? 居留守を使おうかと思ってたみてえだな・・・ だがアリアは遅い!とかぬかしてきた。 そしてアリアはぶしつけに靴を脱ぎ散らかし部屋に入っていく。 俺も邪魔するぜと言って入ると
「キンジ! 竜也! あんた達、あたしの奴隷になりなさい!」とアリアは時代錯誤でふざけた事を言ってきた。
説明 | ||
恋人を失い、誰も信じられなくなった主人公がアリアたちとのふれあいで本当の強さを得ていく。 | ||
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緋弾のアリア 犬夜叉(技・主人公の容姿・境遇) | ||
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