IS−転生者は漆黒の騎士となりて− 第11話 |
side悠也
……十神悠也だ。俺の両親が飛行機事故で亡くなってから2ヶ月ほど経過した。あの後調べてみたがどうやらアレは事故なんかでは無く誰かが意図的に落としたようだ。ヴェーダを使いその便の乗客に関するデータから積荷に関するまで調べてみたら空港職員が買収されていたようで積荷に小型の爆弾が仕込まれていたようだ。犯人も割れているが今は何もする気がしない。
あれからずっと神様が言っていたことが頭を離れない。自分のせいだという考えがずっと頭から離れない。
あれからは両親の葬式以外外に出ても無いし誰にも会っていない。葬式の時に両親の仕事の関係者と名乗る更識盾無という男性が俺には親戚などが居ないので自分の所にこないかと誘ってきたが断っておいた。自分の育った家には愛着もあるし何より両親のいた場所だ。それに今は誰にも会う気はしない。
その後両親について調べてみたがどうやら日本の諜報機関に所属していたようでいつも家にいなかったことも今回の事件のこともそれに関係しているのだろう。恐らく更識盾無もその関係者に違いないだろう。
ああ……駄目だ駄目だ。なんでこんな時ばかりに思考が冴えわたる。普段考えてることが全く出てこない。思考が悪い方にばかり進んでいく。何もする気が起きない。
sideティエリア
あれから悠也はソレスタルビーイング号内の自室にこもって出てこない。やはりかなりのショックだったようであれから一度も部屋から出てきていないようだ。
「アニュー、悠也の様子はどうだ?」
「それが食事は一応とってるようですが殆ど残しているようで……」
「そうか…」
『通信回線は繋がってるようですがこちらから通信しても出てくれませんし……』
「部屋のロックなんかも独立させてる様だから外から強制的に開くのも無理だね」
「悠也に言われて造っていたアレも悠也の調整がまだだから未完成のままだしね」
「どうにかして自分から出てくるのを待つしかないのか……」
しかしこのままでは何かが起きない限り出てはこないだろう……
一体どうした物やら……
side悠也
ああ駄目だ駄目だ……あれからずっと思考も悪い方に向かうばかりだ。思考をリセットするために一度眠ろうともしたが全く眠れないし食欲も全く湧かない。
何か考える度に思考が悪い方に向かう。さっきからそれの繰り返しという悪循環だ。
ヴェーダを使い外の状況の情報も一応取り入れてはいるがそちらにも興味が湧かないしリボンズからアレの組み立てが終わったと報告が来たが調整を済まし完成させる気にもならない。
ビーッ!!ビーッ!!
思考の海に溺れていく中ヴェーダからの警報が鳴り響く。
俺は何となくその情報を読み取る。そこには各国の軍事コンピュータがハッキングを受けていると表示されていた。そのハッキング元は日本にある束さんのコンピュータからで後数分もしない内にミサイルが発射されるように指示が出ている。
まさか……!?束さんがもう白騎士事件を起こそうとしてるのか!?こちらに何の連絡も寄越さず無断に?いや、連絡はあったかもしれないが俺が応じなかったからか?まさかあの時の何気ない一言が原因で?
俺は思考を一旦切り上げ部屋を飛び出る。目指すは艦船用の発着用の区画。
走りながらにティエリア達に通信を送る。
「ティエリア!!」
「悠也!?どうしたんだ!?」
「各国の軍事コンピュータがハッキングを受けている。ティエリアはヴェーダを使用し妨害をしろ!!それとリボンズ!!」
「何だい?」
「アレをプトレマイオス2改に積み込め!!最低限の調整は地球に向かいながら行う。高機動ユニットも使えるか?」
「そちらも調整を行えばすぐに使えるよ」
「分かった。リジェネ今直ぐプトレマイオス2改の発進準備をしろ!!」
「了解、リヴァイヴ達クルーには伝えといたよ」
よし、これで条件はクリアー。後はどれだけ時間を稼げるかだ。
「ティエリア状況はどうだ?」
「現在妨害を行ってはいるが完全に遮断するのは無理だ。出来て時間稼ぎ程度だ」
「そうか…なら30分ほど稼いでくれればいい。俺がアレで撃墜させる。それとミサイルの照準はどこに向いている?」
「照準は……日本の国会議事堂だ!!」
「分かった。なら妨害して照準を全て海に向けさせろ」
「了解した」
よし、これでもしもの時も大丈夫だ。後はこちらが間に合い全て撃墜できれば万事解決だ。恐らく千冬さんが白騎士を装備し撃墜に向かっているだろうがこれは俺の責任でもある。ゆえに俺がこの件に対しても責任を果たさなければならない。
「悠也、プトレマイオス2改に積み込みが完了した。ブースターも装着が終わりいつでも発進できるよ」
「ご苦労リジェネ。という訳だリヴァイヴ今直ぐ地球に向けて発信して貰う」
「了解全速力で飛ばさせて貰うよ」
「ヒリングはこちらが合図を送ると同時に軌道上の観測用及び気象衛星以外の人工衛星をこの船の武装を使用して撃墜しろ。それがどこの国の物でも構わない」
「了解したわ。派手にやらせて貰うわよ」
「DIVAは索敵を頼む。ミサイルを全機撃墜した後俺を中心に半径20km圏内に軍用機の類が侵入してきたら連絡を頼む」
『了解ですマイマスター!!』
「俺はこれから俺専用のISと高機動ユニットの調整に入る。後は頼んだぞ」
『「「了解」」』
時間も無い急いで最低限の機動ができる程度にまで調整を済ませる。
さて、束さんこの後説教は免れないと思えよ?
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第11話 | ||
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