ジム・ライトアー
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説明
FGからの過去作の転載。あんまり過去作ばっかりってのもアレなので、過去作の投稿はここまでにしておきます。



「ジム・ライトアーマー」


男:「それにしても記者さん。今更そんな古臭えモビルスーツの話を調べるなんて、難儀だね」

記者:「いえ。これも仕事ですから。……貴方は、一年戦争の際にモビルスーツ乗りだったと聞きましたが」

男:「おうよ。ソロモンにも、ア・バオア・クーにも行った。今は年金暮らしのしがないジジイだが、こう見えてもエースだぜ?」

記者:「ジム・ライトアーマーには?」

男:「いや。アンタには悪いが、アレには乗らなかった。普通のジムさ」

記者:「なぜ?」

男:「そりゃおめえ、常識で考えればわかることよ。ビームや砲弾の飛び交う鉄火場で、シールドなし、装甲も申し訳程度の機体で飛び出すなんて、正気の沙汰じゃねえ」

記者:「でも、当時のエースパイロットには優先的に回されたのでしょう?」

男:「まあな。俺の大隊にもちらほら受領した奴がいた。君ならばきっと乗りこなせるだろうとかどうとかおだてられてよ。全くバカな奴等だ。世辞なんて口先だけで一銭もかかりゃしねえのに」

記者:「貴方にも回されてきたんですか?」

男:「ああ。と言っても既製品じゃなく、アップグレード・キットだったけどな。だが初期不良があったんで、ジャブローへ送り返すことになった」

記者:「初期不良?」

男:「静電気で回路が焼けてたのさ。まあ、俺がやったんだが」

記者:「どうしても乗りたくなかったと」

男:「ああ。普段は顔も見せねえ中佐どのとやらが現れて、俺を褒めちぎったとき、そいつの目を見て気付いたのさ。ああ、コイツは俺と喋ってるんじゃねえ。俺の葬式で弔辞を述べてるんだとな」

記者「そこまで劣悪な機体だったのですか?」

男「いや。素性は悪くねえ。エース仕様だけあって仕上がりもまあまあだ。自慢の機動性もそりゃあ当時としちゃ凄いもんだったぜ。実際、アレに乗ってもっとスコアが伸びた奴もいた。お陰でオレはようやっと中尉。アレに乗ってた奴は大尉か少佐だよ。全然羨ましくねえけどな」

記者「なぜ?」

男「そりゃおめえ、二階級いっぺんに上がるのは死者の特権だからだよ」

記者「……」

男「しょぼい勲章としょぼい年金、大して面白みのねえ思い出話しか残らなかったが、それでも俺が勝ち組さ。何しろこうして冷えたビールを飲めるのは、生者の特権だからな。ほれ、乾杯」

記者「……乾杯」



<改造点>
ベース:MGジムver.2.0
頭部:無改造。本来バルカンは撤去されているはずなのですが、そういった個体差ぐらいはありそうな気がするので。
胴部:胸のダクトを加工。コクピットをデコレート。胸元の切欠きは、うっかりパーツをぶち割った名残。
腕部:肩を四角い感じに加工。肩と手頸の関節カバーを撤去。
背部:バーニアを現代風の位置に作り直した。
腰部:2ピースタイプの腰回りのアーマーを加工してビキニパンツに。
脚部:脹脛を切り欠いてバーニアをくっつけ、アンクルアーマー撤去。
武装:スプレーガンをMSGから作成。形状はオリジナル。ビームサーベルにパイプを継ぎ足してロングタイプに。


<塗装>
適当な塗料をフィーリングにより塗装。偽MAX塗り?
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コメント
それはさすがに無茶というものです。モナカキットがあったからこそ、今のクオリティがあるわけで。2.0はクラシカルなスタイルと最新の構造を合わせ持った、いいキットだと思いますよ。(萬屋 直人)
ああ、あのころのもなかキットもこれくらい可動範囲がひろかったらなあ。(yukikaze)
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