超次元ゲイム ネプテューヌmk2 snow wind -episode8-
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「ここが世界中の迷宮…ここにゲイムキャラが…」

 

ダンジョンに到着し、ダンジョン内を見回しながらネプギアが呟く。

わたしを抱きかかえながら。

 

「あー、足場に気をつけてねー。落ちたら戻ってくるの大変だからー」

「分かりやすく言えば横スクアクションゲームの縦長のマップで上の方から下の方まで一気に落ちるということですね」

 

まぁ、確かにそれはまた登るの面倒だけど。

にしても、ここに来るといっつもルービックキューブを思い出すんだよね。

 

「というかアンタ…何してんのよ?」

「こっちが聞きたいです…ネプギアさん言っても離してくれないんだもん」

 

ジト目のアイエフ(名前は移動中、ネプギアにこっそり聞いて思い出した)にそう答える。

ちなみに脱出はもう諦めた。

今の状態は顔文字で表したら(ーAー)←こんな顔しながら両手両足を宙に投げ出した、無抵抗な状態でネプギアに抱えられている。

 

「…ネプギア、それじゃ戦えないでしょ。離してあげなさい」

「嫌です」

「嫌ってネプギア、アンタねぇ…」

「フウちゃんが可愛すぎるのが悪いんです!」

「わたしのせい!?」

 

わたしが悪いと言われて思わず突っ込む。

昔からの話なんだけど、どうもわたしは人に好かれる体質のようらしい。

あまり会わないような近所の人ともいつの間にやら仲良くなってたし、大体わたしの事を可愛いとか言うんだよね、ラムとかロムの方が可愛いと思うんだけど。

で、どうやらそれは女神様にも同じようで…好感度上がりそうな事いった覚えないんだけどなぁ。

 

「ギアちゃんズルいですー、私もフウちゃん抱っこしたいですっ!」

「ねーねー、早くしないと下っ端に先越されちゃうよー」

 

日本一、まったくもってあなたの言うとおりだと思う。

 

「そうですね。それじゃ…フウちゃん、ゲイムキャラはどっち?」

「えぇっと…あっち、あっち」

 

未だにネプギアに抱えられた状態で進行方向を左手の指で示す。

そして空いた方の腕をホルスターにかざし、拳銃を抜いて手に取る。

物を浮かせる程度の魔法なら素手でも使えるし、まずこの状態で戦いになったらこれが使いやすいだろうからね。

 

「ほら、それじゃさっさと向かうわよ」

「合点承知です!」

カタールを構えながら言うアイエフの言葉に黒い拳銃と刀を構えながら答えるアリス。どこからだしたそんなもん。

ともかく進行方向にはモンスターも多数いるため、各自武器を構える。

 

「では皆さん、行きましょう!」

 

ネプギアの言葉と同時に駆ける一行。

というかいつになったら離してくれるのかな…

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「多分、ここにいると思うんだけど…」

「本当かしらね」

 

まだ疑ってるようで、アイエフがそんなことを言う。

そんなこと言われたって、わたしだって正直あまりよくわかってないんだもん。

 

「あ、あれじゃないですか? あの浮いてるディスク」

 

アリスが刀で指しながら言う。

って、危ないよ刃物振り回したら。

 

「……何者ですか…?」

 

ディスクから声が発せられる。

あぁ、あれがゲイムキャラだ、何故だか分からないけど分かる。

 

「というか…いい加減に離してっ!」

「あっ…」

 

皆がゲイムキャラに気を取られている隙に、ネプギアの腕から抜け出す。

はぁ、やっと自由になった…

 

「ほら、残念そうな顔してないで目的を述べてきなよ」

「え、あ。そうだね…。えぇと、突然すいません、お願いがあるんです。どうか私に力を貸してもらえませんか?」

 

うわぁ、直球。

 

「力…ですか。まずその理由をお話しいただけないでしょうか?」

「…直球すぎるわよ、ネプギア」

 

ですよねー。

 

「あ、ご、ごめんなさい。えぇっと……」

 

 

 

――説明中――

 

 

 

「手抜きですねわかります」

「アリス、何言ってるの?」

 

誰かに向かって話すアリスにツッコミを入れてから会話に戻る。

 

「そうですか…ですが、申し訳ありません。力を貸すことはできません」

「ど、どうしてですか!?」

「私には大切な使命と約束があるのです。ですからここから動くことはできないのです。…ご理解ください」

 

ディスクだから表情なんてものは分からないけど、どうしても動く気はないみたい。

 

「そんな…」

「どうするのネプギアさん? どうあっても動く気は無い、そんな感じだけど…」

「…? すいません、そこの白い方。少しこちらに来ていただけないでしょうか?」

「…へ? わたし?」

 

この中で白い格好をしてるのなんてわたししかいないから、ゲイムキャラがわたしを呼んでいることにはすぐに気がついた。

でも、なんでわたしを…?

 

「えと…なん、でしょうか」

 

言われた通りにゲイムキャラに近づく。

…なんなんだろ、う…

…………

 

「…この感じ…姿は違うけれど、貴女は…」

「…私は、只の街の人間…です。人違い…じゃない、ですか…?」

「………、…そうですか、分かりました。すいません、気のせいだったようです」

「…ぇ…? あ、そ、そうですか…」

 

…? 気のせいか、今一瞬意識が途切れたような…

 

「ここかぁ? ゲイムキャラがいるって所は…っていたぁ! そんでもってなんでテメェらがここにいんだ!?」

 

と、背後から叫び声。

振り向くと、そこにはネズミフードの緑髪が。

 

「あ、下っ端さん。遅かったですね」

「畜生! どうしてテメェらがゲイムキャラの居場所を知ってんだ!」

「情報提供者がいてくれたお陰でね、アンタよりも先にここにたどり着いたわ」

 

アイエフ達が何かを話してる。

けど…なんだろう、なんか頭がぼーっとする…

 

「ク…クソッタレ! こうなったら強行手段だ! オラ、来やがれッ!」

 

下っ端のいる方が光り、何がが現れる。

…ダメ…なんかクラクラする…

 

「ちょ、フウちゃん!? しっかりしてください! 敵来てますよ!」

「ぅ…ぁあ…ぅん…」

 

アリスに渇を入れられ、おぼつかない手つきでなんとか武器を構える。

何て言うのかな、視界はそこまで悪くは無い。ないんだけど、頭の中がかき回されてる感覚というか、自分の考えと身体の動きにタイムラグがあるような…

何かを思い出しそうで、何かを忘れそうな…よく分からないけど、とにかく変だ。

 

「ゥオラァァアアッ!!」

「危なっ!」

 

下っ端が手に持つ鉄パイプを投げる。

下っ端の近くにいた日本一がそれを咄嗟の判断で避け、鉄パイプは真っ直ぐにこっちに向かって来る。

 

「っ! 危ない!」

「フウちゃんっ、避けて!」

 

背後と前から叫び声。

わたしだって避けたい、けど身体が反応してくれない。

っ…死ぬ、訳には…

 

『――死なない。こんな所では』

 

頭の中で、声が響く。

それと同時に意識が遠退いていく。

 

「とぉりゃぁああっ!!」

「っ!」

 

意識が薄れる中、横からそんな叫び声との衝撃が伝わった気がして、わたしは意識を手放した。

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…………

 

 

カチリ、と、スイッチがオンになるような感覚。

それと同時に"私"の意識は覚醒していく。

まず最初に私が感じたのは、人がぶつかってくるような衝撃。

飛んできた脅威から私を守る為にアリスが私に飛びついた衝撃。

次に、自分の後ろから何かの砕ける音。

…一部始終は見ていたから、大体音源は予想できる。

 

「……物凄く嫌な音がしたような気が…」

 

私の上に覆いかぶさるアリスが冷や汗を垂らしながら呟く。

 

「あ、あぁっ! ゲイムキャラさんが!」

「へ、へへっ! ザマァ見やがれ! ゲイムキャラさえぶっ壊せばこっちのモンだ!」

「…………」

 

周りが少し煩いが、私に「大丈夫ですか?」と聞くアリスの言葉に頷いて答えながら立ち上がる。

そして、無惨にもバラバラになったゲイムキャラを見ながら思考を開始。

…やはり、あそこでこの子がゲイムキャラの事を思い出した時点でなにがなんでもこの候補生達から離れるべきだったか。

お陰でゲイムキャラは破壊され、私が出てくるハメになったんだから。

…何よりも面倒な事があと一つ残っているが、この際それは後回し。

今はとにかく、残骸を回収してこの場から離れるのが最優先事項。

となれば…さっさと済ませよう。

思考を終了し素早く欠片を回収、ついでに髪を結わくリボンを取る。

その間も念の為杖に魔力を溜める。

 

「アンタ…覚悟は出来てるんでしょうね? 今日という今日は許さないわよ!」

「さぁて、そんな暇があるかねぇ…。ゲイムキャラが消えたって事は、蘇るぜ、アイツが…」

「…アイツ…?」

「そーよ、ゲイムキャラによって次元の教会に封じられていた殺戮兵器…その名も、キラーマシン!」

 

欠片を拾い集めている間に話が進んでいたようで、下っ端の後ろから鋼鉄の装甲に身を包み、手に斧と鉄球の付いた鈍器を持った巨体…キラーマシンが現れる。

何よりも面倒な事、それがコイツだ。

 

「わー! 何コイツ! 敵なのにメカメカしててカッコいい!」

 

…アイツだけ、置いて帰るべき?

 

「…この、ゲイムキャラの使命。それがコイツを封じる事」

「フウちゃん! …な、なんか雰囲気変わった?」

「気にしないで。後、危ないから少し下がった方がいい。…巻き込まれても文句は受け付けない」

「え?」

 

言って、目の前に杖で六芒星を描く。

そして杖に溜め込んだ魔力を六芒星に注ぎ、収束。

 

「復活早々悪いけどまず一機、…破壊する」

「…へっ?」

 

間抜けな声を発する下っ端は無視、さらに魔力を収束。

…このくらい、か。

 

「…消し飛べ…ディバインブラスター…ッ!」

 

十分に収束できたところで魔力を解放、砲撃の如く撃ち出す。

撃ち出された魔力は太い光線となってキラーマシンを飲み込み、消し飛ばす。

 

「……強っ…」

「なっ…あの最強最悪の殺戮兵器と呼ばれたキラーマシンが…たった一発で…」

「……っは…はぁ…っ」

 

全員が唖然とする中、肩で息をして整える。

一発のコストが酷い技だから…

 

「…ふぅ…。…ボーッとしてないで、さっさと撤退…」

「え、あ、わ、わかりましたっ」

 

そう告げると、慌てて小型のゲーム機の様なものを弄るネプギア。

少しするとどういう原理なのか、ネプギアの目の前にアイテムが現れた。

 

「で、では皆さん! 一度脱出します!」

「え、えぇ」

「はいですっ!」

「了解っ!」

「承知ですっ!」

 

若干空気になってたのもいるが、全員がネプギアの言葉に返事を返すとネプギアは帰還用アイテムの『イジェクトボタン』を使用する。

すると各々の身体が光を放ち始め、一瞬の内に周囲の景色が変わった。

正確には変わったのではなく、私達がダンジョン前に瞬間移動したわけなのだが。

 

「…上出来。これでアイテムが無いだなんて言われてたらどうしようかと思ってた」

「それよりも…アンタ一体何者よ? さっきまでと全然雰囲気違うし…」

 

周囲の安全を確認しながらアイエフが聞いてくる。

まぁ、普通なら気になるのは仕方の無い事。…けれど。

 

「今はそれよりも優先すべき事がある。一刻も早くこの事態を教祖に告げるべき」

「え、でももう倒したから安心なんじゃ…?」

「甘い。あの兵器…キラーマシンはまだ幾らでも存在している。早急に対処しなければルウィーどころかゲイムギョウ界自体が危険」

「ま、まだたっくさん残ってるんですかぁ!?」

「ですね。それこそRPGゲームで序盤のボスが後半になって雑魚として出てくるような感じです。後あれ、今回はめちゃ強い技で一発でしたけど、実際物理攻撃がまともに通らないくらい無駄に固いですし」

「…確かに、それは一刻も早く伝えるべきね…」

 

とりあえずは納得したようだ。

 

「…理解した? ならさっさと戻るよ」

 

それだけ言って私はルウィーに向けて走り出す。

これは時間が経てば経つ程にこちらが不利になる…早く伝えにいかないと…

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☆status☆

(人格転換)レーレ・シェルツ

☆状態:軽疲労

☆メモ

・ブロックダンジョン[世界中の迷宮]にてゲイムキャラと遭遇。

・封印の解かれたキラーマシンをどうにかするため、一時ルウィー教会へと撤退開始。

説明
友人宅から拝借…もとい借りてきたアルトネリコ3にハマっとります、ツバキです。…この始まり方前回もやったような。

とりあえずフィラメントとソーマ可愛いよマジで。

…はい、作者の戯言でした。
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コメント
ロージュ&ミヤウエ様>ヴァイス「大丈夫。私の見た事のある作品の彼女もヤンデレだったり、愛する道に目覚めている」 アリス「何ででしょうね? 主人公キャラはやはり弄りやすいのでしょうか」(風音ツバキ)
クリケット様>ヴァイス「…フッ……ま、確かに殺す事しか脳に無い存在と比べたら私なんて全然だね」 アリス「(無視)まぁ作中でああ言ってますがぶっちゃけ殺戮兵器(笑)ですからねぇ。出てくるの序盤ですし弱いですし」 ヴァイス「…一列に並んでくれたら、私も8体倒せる…?」 アリス「その後、残ってたらどうするんですか」(風音ツバキ)
なんだろう、ウチが見て回ってるネプ二次のネプギアって、こういうこといっちゃいけないんだろうけど約2分の1の確立でなんかこう・・・別の道に目覚めちゃってるような・・・すいませんわかりませんね。(柏中ロージュ&ミヤウエ)
氷室「キラーマシン? ああ、あの雑魚か。」 そういやお前はあの8体、結構あっさり倒してたよな。 氷室「ヴァイスって奴も一応倒してるな。まあ1体にあれだけ手こずってんじゃ実力なんてたかが知れてるか。」 人を挑発するような態度をとらない。力じゃお前の方が上かもだけど性格じゃ向こうの圧勝だから。 (クリケット)
リアおぜ様>アリス「そういえば思ったんですが、フウちゃんってまともに戦ってるシーンあんまりないですよね、最終的に殆どヴァイスさんになってますし」 ヴァイス「…気にしたら負け」 アリス「ですかー…」 ヴァイス「後…がすと。私"達"はそんなメリットの見当たらない必要性の無い事はしない。貴女とは違う」 (風音ツバキ)
フウが強い。どこぞの空気な上割と弱キャラな主人公はマジ見習え。ハイパーボッじゃないんだから。ネロ「……」がすと「人に好かれていると自覚している人間は気づかぬうちにそれに甘んじている。望むなら、【誰からも恨まれる】ようにできるですの。まぁ、好かれているとわかっている甘ちゃんじゃ無理だろうけど。」フロム「なげぇよ」(リアルではおぜうタイプ@復帰)
ヴァイス「残念だけど、フウは今眠ってるから抱っことかそういうのは無理。…ごめんね」 アリス「といってもやったら思いっきりぶん殴りそうですけど、あの娘。…あ、でも人格が違うとはいえ見た目はフウちゃんなんですし、ヴァイスちゃんが抱っこされるのでは?」 ヴァイス「…!! エーテルブラスト…ッ!!」 アリス「こらこら人に向かって魔法を放たない」 (風音ツバキ)
やっべ。マジでフウちゃん抱っこしてーーーー!! ユウ「またそうやって死亡フラグを立てて。あなたはドエムなんですか?」 フウちゃんになら踏まれたい! ユウ「結べ蜻蛉切。」 ああー!! ユウ「キラーマシーン。そんなのもいましたね。」 (トマト畑)
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