超次元ゲイムネプテューヌmk2+ BlackFateその11 |
〜午前11時49分 リーンボックス火山区域ある火口下〜
「さぁ、来いよ!テメェラ全員、微塵切りにしてやるぜぇ!」
ユーリが手に持つハルバードを大きく振るい放たれた衝撃波によって闘いは始まった。
ユニは高く跳んで躱し、日本一はその身で受ける。
何でよけないのよあいつ、と思いながらユーリ周辺に向けてアサルトライフルを乱射する。
元々命中精度に自信はないユニ、下手な鉄砲数うちゃ当たるの精神だ。
女神の使う銃は女神自身のエネルギーを消費して撃っている。
つまりはまぁ、撃てば撃つほど疲れるものである。
元々アサルトライフルなんてユニの体格で撃てば疲労等がそれこそマッハで増えていく。つまりは実弾銃とそれほど変わってはいないのだ。
話を戻して、ユニの持つアサルトライフルから放たれる雨のような銃弾。
多少あらぬ方向に飛んで行ってはいるが、それなりにはユーリに当たるコースで飛んでいる。
「ハッ、それで攻撃のつもりかぁ!!」
銃弾に対しユーリはハルバードをさらに薙ぎ、銃弾を吹き飛ばす。実弾とは違い実態のないレーザー、エネルギー弾にも近いため迎撃は困難なはずなのだが、それをユーリはいとも簡単に吹き飛ばした。
「獅子神忍法奥義!」
大振りな攻撃の隙に日本一がユーリの懐に詰め寄る。
シリンダーのような籠手を両手に装着し、日本一は両手を合わせるようにユーリの肩を掴み―――
「烈風!!」
掴んだ後、後ろに倒れながらユーリを蹴り上げる。
その次の瞬間、ユーリが飛んだ先に日本一が現れ、ユーリの背中を膝で蹴り上げる。
「グッ……!」
「萬駆落としィ!!!」
さらにユーリの頭上に日本一が現れ、ユーリの腹部に踵を当て、蹴り落とす。
それなりの高度から蹴り落とされ、地面にユーリ(ブラン)の小柄な体がめり込む。
「女神様!お願いします!」
「任せな、っさいっ!!」
めり込んだユーリの真上にユニが跳びだし、ユーリに向けてアサルトライフルを連射。
流石に真下の動かない相手には当てられるのか、ユーリの装甲や肌にアサルトライフルによる傷が徐々にできていく。
「これで……!JackPot!!」
スカートのポケットから手榴弾を取り出し、投げつけてからさらに乱射。
ユーリに当たる寸前の所で銃弾が手榴弾を貫き、爆発した。
その爆発の衝撃でユニの軌道もそれ、ユーリから少し離れたところに顔面着地した。
日本一はその隣に普通に着地。忍術の賜物である。
「…まだ見たいですよ。」
「ぶはっ!いったた……」
顔面着地のダメージもあってか、若干ふらついて立ち上がりながらユーリのいるはずの方向に向きなおすユニ。
砂塵が少しずつ消えていく。
「…ッ。やっぱり、ですね。」
「くっ…!」
砂塵はまだ消えていない。が、そこにユーリの物らしきシルエットがあった。
女神の特徴的な背部ユニットが欠けている様子もない。
つまり、大したダメージにはなっていない、ということになる。
「インフェルノ……」
「ッ!女神様伏せて!」
ユーリの物らしき声が聞こえた途端、日本一がユニを地面に押さえ付けた。
ユニが抵抗する暇も文句や悲鳴を口にする前に事は起こった。
「ブレイバーァァァ!!!」
ユーリの叫びと共に、灰色の靄がかった【何か】が通った。
【何か】は日本一がいた場所を通り、地面ごとえぐり取りながら進み、その後壁を抉った。
壁には大きな、人間大はある穴が空いていた。
直撃すれば、ミンチより酷いことになる。日本一はそう予感した。
砂塵が晴れ、ユーリの姿が露になる。
肌からは血が出、赤黒く染まりかけていた装甲がさらに赤くなっていた。
「ッ……」
「もっと、もっとだ……!もっと愉しもうぜ!この痛みをよお!!」
「そんなものに付き合うつもりはない…!女神様、大丈夫ですか?」
「あっだぁ……何であんな無理やりな…。」
「あ、ごめんなさい。つい。」
「ったく……。」
ぶつぶつ言いながらも立ち上がり、再度銃を向けるユニ。
何やら禍々しいオーラまで出し始めたユーリ。それに対し、日本一は覚悟を決めたように両手で印を結び始めた。
「強化には強化で対抗すればいい!女神様、行きますよ!」
「はいはい、言われなくたってやるわよ…!プロセッサユニット、レディ!!」
ユニの宣言と共にユニの姿が変わり、女神化する。
一気に視界と思考がクリアになる間隔に、未だユニは慣れていなかった。
「で、あんたはどうす…」
「風よりも速く、林よりも静かに!!」
日本一の高らかな叫び。
ユニにとっては(林よりも静かになら叫ぶなよなど)突っ込みどころが多少あったが、場の雰囲気を呼んで黙っていることにした。空気が読める女神、それがユニである。。
「炎よりも熱く、山よりも高くにぃ!!獅子神忍法究極奥義!風・林・火・ざあああああああん!!!!」
日本一が光り輝いている。
比喩ではなく、物理的に。
黄金色に発光し、見るだけで眩しいほどの光にユニもユーリも一瞬目がくらんだ。。
「さぁ、続きをやるとしようか!」
「ああもう、私の周りにはほんとにまともなのがいないわね!」
紅さが増したユーリ、(物理的に)光り輝く日本一。何か地味なユニ。
三人の第二戦が始まる。
〜同時刻 ルウィー 街道〜
そのころ、ネプギア達はというと。
女神に憧れてという理由でパーティーに入りたいと現れた少女(というより幼女)、がすとを加えゲイムキャラがルウィー北西部にある世界中の迷宮に向かっていた。
「…そういえばさ、よくネプギアが女神なんてわかったわね。」
「これでも女神マニアを名乗ってるですの。過去現在の女神、女神候補生の顔と名前ぐらい頭に入ってるですの。」
「私達のまにあ、ですか?なんだか照れちゃいます。」
ようやくネプギアも回復し、アイエフとコンパのストレスも若干癒され始めていた。
二人にとってはやっとの新規加入者、がすと様様である。
「んで、女神に憧れて…ねぇ。ルウィーの?」
「一応生まれはラステイションですの。ルウィーにはまぁ、旅の途中で立ち寄った、程度の感じですの。」
「旅…わたしたちについてきちゃってよかったですか?」
「元々当てのない放浪みたいなものですの。女神様のお役にたてるというのだからこちらからお願いしたですの。」
「助かります!ありがとう、がすとちゃん!」
「どういたしましてですの。」
どこぞの一行とは違い和やかな雰囲気のネプギアパーティー。どこぞの一行とは大違いである。
ルウィー西部は本都とは違い雪が少ない。東部は一年四六時中雪塗れなのだが、この理由はいまだ解明されていない。
ちなみに東部と西部で最大摂氏20度近く違ったりする。
世界中の迷宮のわかりやすい目印、四角い巨大建造物。
ちょうど見えた辺りで、アイエフがあることに気付いた。
「……。」
「あいちゃん?どうしたです?」
「ん、何でも…ないと思う。」
「思うじゃダメです!ちゃんと言うですよ。」
「……あの世界中の迷宮、あるわよね。」
「あるですね。」
「あのてっぺんに、誰かいたような気がして…」
そういいアイエフが指さす方向、巨大建造物の屋上。それなりに遠いのもある上この建造物、えらく大きい。大型ビルに匹敵する大きさだ。
つまり、今アイエフ達のいる場所から世界中の迷宮の頂点まではかなり遠い。
この距離で例え誰かいたとしても、普通わからない。
「んー……どんなひとだったです?」
「白…かな?結構小さかったけど。」
「むー…。でも、いないです…。どこかに行っちゃったです……?」
「かもしれないわね…。でも、何であんなところで……?」
「わからないですけど、今は気にしても仕方ないですよ。」
「嫌な予感しかしないわ…」「いつものことです。」
ネプギア一行の苦労人二人は今日も心配と不安で心を痛めている。
その頃、少し前方のネプギアとがすとはというと。
「大きいですねー。」
「世界中の迷宮はその規模5階層に及び総階数は100を超える、とも言われているですの。」
「え、もしかしてその最深部に…!?」
「正確に言えば一階層の最深部にいるですの。前変なディスクを見たことがあるですの。」
「詳しいんですねー。」
「お褒めに預かり光栄ですの。」
通常運転だった。
回復したネプギアはどうやらがすとが気に入ったらしく、(はぐれないようにという名目で)手まで繋いでいる。
ネプギアは誰かしらの世話をしていないと気が済まなくなってしまっている(主にネロの所為)。
さて、世界中の迷宮の入口に着いた一行。
キューブ状の建造物の一番下には【おいでませ冒険者!】と書かれたボードが張られている。明らかに手描き。
「………あっやしー」
「確かに、前来た時はこんなのはなかったですの。」
「がすとちゃん何歳なんです?」
「見た目通りですの。」
「とにかく、入って―――「ネプギア、危ない!!!」へ?」
アイエフがネプギアをいきなり引き寄せた。
次の瞬間、ネプギアのいた場所が【消し飛んだ】。
何かによって空間が切り取られたように綺麗に地面が抉られていた。
恐らく、アイエフが引き寄せなければネプギアは見事な細切れになっていただろう。
「大丈夫です、ぎあちゃん!?」
「は、はい…。ありがとうございます、アイエフさん。」
「がすと。」
「何かいるとみて間違いないですの。トラップだとしても明らかに精密かつ強力すぎる。」
「オーライ……気を付けなさいよ皆、気を抜いた瞬間に死ぬわよ…!」
全員が背を合わせ、それぞれ武器を取り出す。
静かな空間。木々の揺れる音と四人の呼吸音だけが鳴る中。
緊張の余りか、全員の呼吸が止まった一瞬。
四人の物ではない風切音を聞いたアイエフは瞬間的に自分の首をカタールで護った。
ガギィン!!!
金属同士がぶつかる音。
アイエフの目の前に一瞬前にはなかった人間の姿があった。
アイエフの首を狙った刀はカタールに防がれてはいるが、何かが通ったのか喉に少し切り傷ができていた。
さらに、かなりの力を持っていたのかアイエフの手が痺れている。もう一太刀入れられていたら抵抗はできなかっただろう。
「…ほう、防ぐか。」
この声に反応し、他の三人が一気に振りむいた。
がすとほどではないが、声から察するに刀の主は小さな少女だ。アイエフの首に伸びていた刀を引き、一行から離れた。
黒い菱形の仮面をつけた白いローブの少女。さっきみた白い人影の正体だ、とアイエフは即座に察した。
「まずは奇襲を詫びよう。少し、試させてもらった。」
「試で、殺す気……!?あんた、何よ…!」
「何、か…。さて。自分でも何者かはわからぬ。ただ、強者を見れば身体が疼く性質でな。」
「ああそう…。」
「……。」
「あいちゃん、大丈夫です!?」
コンパがアイエフの傍により、喉についた傷を治す。
ネプギアがアイエフを庇うように剣を構えながら少女の目の前に立つ。
多少怖がってはいるが、怯えてはいない。少女は「ほう、」と感心したようにネプギアを見ていた。
「何が、目的ですか…!」
「一つ、手合せ願おう…。貴様らがこの先の運命に耐えられるかどうかを。」
「何を…!」
「受けて、たちます…!仲間を傷つける人を、許せたりなんてしません!」
「四対一、文句はないわね!?」
治療が終わり、アイエフがネプギアの横に並び、コンパが二人の後ろに下がる。
この時、既にがすとの姿がなかったが、この場の誰も気づいてはいなかった。
「不足はない…。」
少女が刀を構え、呟いた。
「我は忠、我は剛、我は勇!我は一振りの剣にて己が正義を貫き、邪を滅する!!」
少女の周りを白い空気が包む。
威圧とも取れるその空気に、ネプギア達は一瞬竦んでいた。
「我が名はコクメン、推して参る!!!」
「ッ、来るわよ!!」
少女ことコクメンが刀を肩と水平に構える。
どう考えてもアンバランスな大きさの刀。
とても振るえるものではないように見えるが、先ほどの奇襲二回で十分脅威だとわかっていた。
そして、三人全員が理解していた。
相手は、自分達とは格が違うと。
〜今回のキャラ紹改〜
コクメン:ネタバレ・こいつは錬。(◆)<ズェア!
日本一:どんどん経歴が謎になっていく自称ヒーロー。獅子神萬駆朗は今もどこかで忍べ!とか叫んでる。
説明 | ||
※獅子神萬駆朗殿は日本一殿のような正義の心を持つ女子にも優しいすごい漢なのでござる。 ※ユーリなんて汚い狂戦士には獅子神忍法は負けないのでござる。 ※きっと格ゲーなら日本一殿が最強でござる。(ラグナ:ネプギア、(◇):(◆)、テイガー:ネロ、ユニ:νまたはλ、ケイヴ:ノエル、バング殿:日本一・・・・・・あれ、ネロユニが詰んでる。) |
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コメント | ||
>ロージュ&ミヤウエ御中 日本一「忍んでる忍者なんて私の知ってる忍者じゃない!」フロム「どういうことだよホント。コクメンは序盤での圧倒的強者としての立ち位置だ。ほら、偶にいるじゃんそういうの。」がすと(ただの初見殺しですの。きゅうきょくキマイラみたいなもんですの)(リアルではおぜうタイプ@復帰) >クリケット氏 (◆)「フッ…虚勢は震える手を鎮めてから言うのだな。それではただのやせ我慢にしか見えぬぞ。」フロム(こいつにまで煽られる氷室)がすと(本当に扱いが悪魔(失笑)ですの)(リアルではおぜうタイプ@復帰) >ツバキちゃん 日本一「師匠は忍者だよ。多分」フロム「多分って何だよ…」日本一「いつも叫んでるし。」フロム「……がすとがどう動くかでこの作品は大きく変わってしまう。なんでこんな重要キャラなんだよこいつ」がすと「どやぁですの。」錬(麺じゃなくて面・・・・・・)(リアルではおぜうタイプ@復帰) 忍者といえばウチは忍道シリーズでごぜーます。コクメンさんがネプギア組のよき壁になってくれそうな予感。(柏中ロージュ&ミヤウエ) 氷室「コクメン……なかなか強そうじゃねえか。」 昼のお前なら瞬殺されるかもな(笑) 氷室「いつか殺し合いたいな……まあ死ぬのは当然向こうだがな。」 これで負けたらマジ爆笑もんだな(爆)(クリケット) ヴァイス「…忍者?」 アリス「ですね。にしてもフウちゃんが居ないと平和ですねー」 ヴァイス「最近のあの娘、やたらと喧嘩売る…どうしてだろう」 アリス「知りませんよ。あ、がすとさんがネプギアさん達のPTにつきましたね」 ヴァイス「コクメン…一発変換で黒麺になった件」 アリス「麺じゃねーですよ」(風音ツバキ) |
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